コトタマの反応部位「く・ク」 今夜もあなたとコトタマよというコトタマの反応部位は粛々と進行して、「あ・ア」「い・イ」「う・ウ」「え・エ」「お・オ」「か・カ」「き・キ」に続いて「く・ク」の解説である。 なにしろ「く・ク」である。 クリスマスのクである。 クマさんのクである。 くりくり坊主のくである。 教養お笑い番組というコンセプトの都合上、つまらん尺稼ぎの表現は極力差し控えたいところであるが、コトタマの「く・ク」を解説する上では、必要欠くべからざるものであるのでいたしかたないということをあらかじめあのねのねであることようるせえなおおきなおせわだばきゃやろう。 ううむ、最初からこの調子ではチャンネルを変える人も多々おられると思うが、あわてるなんとかはなんとかである。 ここから本気を出すのが象師匠の象師匠たるゆえんであるが、このゆえんは油煙でもなけりゃ遊園地でもないのである。 所以ということであるが、所以とは「わけ」「いわれ」「理由」てな意味合いである。 えーと、なんだっけ? つまらんボケ倒しに終止して、何をやってるのかすっかり忘却して失念してしまったではありませんか。 ああ、そうだ、「く・ク」のコトタマである。 それで、「く・ク」のコトタマの反応部位は、胸の中央の膻中の周囲である。 膻中は左右の乳頭(乳首)と前正中線を結んだ部位ということであるが、女性の場合、乳房の形状によってどこがどこやらわからんし、男性でもデブ肥満の場合は同様である。 しかし、まあ、標準体型の男性を見本として、見当としてはだいたい左右の乳頭を結んだ線の中間あたりということでご理解いただきたいのである。 また、胸骨三部の胸骨柄・胸骨体・剣状突起 の胸骨体の下部、あるいは第4肋骨と第5肋骨の中間と正中線を結んだ部位という言い方もあるが、さらにわけがわからなくなるのである。 まあ、とにもかくにもコトタマの反応部位は、経絡上のどの経穴であるということではなく、わかりやすく解説するために、便宜上そのあたりということである。 鍼を打つわけでもなく、指圧をするわけでもないので、膻中が正確にどこであるかということではないので、だいたいそのあたりということである。 さて、そのあたりはなんであるかということである。 まず、成人の場合、胸骨は造血作用にも重要な部位で、骨盤の腸骨に次ぐ量の骨髄が存在し、血液の20~30%はこの部位で造られるのである。 まあ、「く・ク」のコトタマを喚いたからといって、造血作用がいきなり活発になるということではないが、その周囲の氣道が開き、それに連動して毛細血管が開き、「やらないよりはマシ」の範囲内で活性化されるということである。 また、この部位は氣道を通じて心臓に影響のある部位である。 この部位の氣道が開くと、心臓の動きに影響するのである。 ためしに、この部位に意識を置いてみると、なんとなくドキドキソワソワする人もおられると思うが、それが氣が上がっている状態のひとつでもあるのである。 まあ、何度か解説しているが、心臓には、たとえば危機に直面したときや歓喜したときなどに、心拍数をいっきに上げたり、状況によってはその逆に、臓器独自ですばやく対処するために、ICNシステムという、脳に似た神経組織があるのである。 この膻中のあたりの部位はそのICNシステムにダイレクトに影響するのである。 つまり、「く・ク」のコトタマはICNシステムに作用して、ドキドキ・ハラハラ・ワクワク・ウキウキてな精神状態を作り出す部位のひとつであるわけである。 精神状態で言うと、思慮深い、細やかな気遣い、、相手の身になる、感動感激、涙もろい、というような神の心を醸し出す部位である。 しかし、これが、「く・ク」と他のコトタマの組み合わせによっては、相手を騙す、たぶらかす、作為、詐欺、怒り、恨み、憎しみ、てな悪魔の心を醸し出す部位ともなるのである。 ものごとは表裏一体であるということであるのは、コトタマの影響にも言えるのである。 続く。 |