経済象源論



株式投資7「売買法4」


まあ、株を買う時期というのは、まあ、象源論では下がって下がって底を打って、そこから反発したところを叩くわけである。

叩いて、上がったら即座に売るわけである。

これは、前回も解説したように、日経平均との関連も当然あるわけである。

ある銘柄が下がって底を打って反発して、絶好の買い時の場面でも、その日に日経平均が下降曲線に入った場合は買えば当然、そこからさらに下がる場合が多いのである。

底を打って反発したからといってむやみに買えばいいってもんでもないのである。

そこはそれ、状況を冷静に判断しないと、いつまでたっても高く買って安く売るの大損サイクルを繰り返すことになるのである。

株取引で失敗するのはこの「冷静」ということを欠いた精神状態に大きな原因があるのである。

とにかく、まあ、一日1万円2万円てな稼ぎで日々の生活を送っている我々思いっきりの一般庶民が、いきなり、数分で数十万円、数百万円なんて単位で儲かったり損したりするわけであるから、とにかく、売買の時は、脳は異常な興奮状態であるわけである。

その脳の異常な興奮状態を認識できないので、わけのわからない時期に買って、焦って売って大損するということを繰り返して大損サイクルにはまって、しまいには会社の金を流用したりして、その額も大損サイクルであっという間に億単位になって、マスコミをにぎわせる人が後を絶たないわけである。



まあ、気持ちを落ち付けろといっても、なにしろ、まあ、我々の小額取引でも、たとえば数分で90万円なんてへこんだりすると、気持ちを落ち着けて冷静になんていわれても冷静でいられるわけもないのである。

あるいは、ランキングを見ていて、急に怒涛の勢いで上がってくれば、「こっこれはいける!今買わないと大損する!波動砲用意!発射あああっ」ということで、全資金をつぎ込んで買っとたんに怒涛のダダ下がりで、「うっうわあ、なんて下がり方だ!大和乗組員に告ぐ、直ちに撤退する、ワープ用意!うおおおおっ」とやけくそで損きりで数か月分の儲けを失くしたりして、泣きの涙でヤケ酒飲んで、居合わせた怖いお仕事の人にからんで顔が数倍に膨れ上がって奥さんにさらに怒られたりするのである。

これを信用なんかで資金の数倍なんて状況でやってる場合は、もうこれ、空売り青天井なんてときは、もう、そのショックたるや、血液は酸性を通り越して、青酸状態で、体中毒だらけという状況になるので、脳が正常な判断なんかできるわけもないので、すっからかんになってさらに借金地獄に落ちて閻魔様に舌を出せなんてことをいわれるわけである。

その大損サイクルにはまらずに、冷静な精神状態で売買するためには株の場合は現物ということが重要であるのである。

しかし、現物は我々小額資金の一般庶民には、売買の額が小さく、当然、たとえ儲かっても、うっかりしてると、手数料といってこいなんてことにもなって、面白みも楽しみもないわけである。

それに、日経平均が下降を始めると、空売りができる信用は大変魅力的に感じるのである。

こんなに下がっていればぼろ儲けだと思うわけであるが、そのリスクの莫大さには思いが至らないのである。

つまり、これが現物の場合と逆に、空売りの場合は「下がると売りたくなる」のでさらに、怒涛の大損サイクルにはまるのである。

「下がった株は上がる株である」ということに思い至らないのである。

下がった日経平均は上がるということに思い至らないのである。

これが、脳が普段のままで落ち着いて正常な働きをしていれば、アホでもわかることであるが、これが、数万円、数十万円、数百万円なんて損益が発生するいわば瀬戸際であるから、その売買の瞬間は誰でも、その脳が異常興奮しているのである。

買うときは儲かったときの極楽夢を描いて、もう、異常興奮であるのである。

損失が出て、やけくそで売るときは、逆にその地獄図を描いて、もうそれはそれは投げやり捨て鉢のレベルダウン状態であるのである。

この、脳の異常状態を醸し出さない売買法が象源論であるのである。

方法は基本的に現物でスイングトレードであるのである。

ただし、買ってその場で利益が確保できれば、もちろんデイトレであるわけである。

とにかく「上がったら売る」のである。

この「上がったら売る」という単純なことをおつむに叩き込まないと、象源論は成就されないのである。

現物で「下がったら売る」では大損するに決まっているのである。

そして、買う金額は資金の数分の1をさらに数銘柄にわけてリスクを分散するのである。

脳が極楽夢も描かないし、地獄図も描かない売買法であるのである。

株は儲けようと思えば損をするのである。

金は儲けようと思えば逃げていくのである。

象源論であるのである。




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