SVA東京市民ネットワークNEWS LETTER「里程標」第17号

第3回ワン・ワールドフェスタ北多摩

和田隆

 ワン・ワールドフェスタ、この言葉を聞いてピンときた方は、多摩地区しかも西武線沿線に在住か、よほどの東南アジア好きな方だと思ってまず間違いない。名前は立派だが中身も立派な国際交流を目的としたお祭りみたいなものである。会場は東久留米市民プラザ。屋外のスペースにはフリーマーケットと各国の料理を楽しめるワールド屋台が設置され、屋内ではNGOの展示やコンサートが行われている。

 そんな立派なイベントに、のんべんだらりんとした私が参加するようになって早くも3回目を迎えた。ボランティアで参加していることになっているが、仕事の内容は単純な雑務である。おそらく適当な呼称が見つからなかったのであろう。当然、奉仕の精神などというたいそうなものと無縁である。

 では、なぜ毎年手伝いに行くかというと、きちんとした理由はもちろんある。私は以前タイで、このイベントの主催者である白石ご夫妻に助けられた事があり、その恩を返す為にやっているのである。一年目は他に3人程の大学生と多摩地区の四都市での外国人の暮らし易さの調査、発表をした。二、三年目は、ずっと当日のお手伝いであった。基本的に、当日会場に九時くらいに集合して、簡単な事務をこなしている。昼になるとワールド屋台で使える食券がスタッフに配られる(その額面は年々増加している。こちらとしてはうれしい限りだ)。ビールを片手にスパイシーな料理をつつきつつ、のんびりと屋内外をうろちょろとしている時が一番楽しい。  そんな居ても居なくてもよい私が手伝いに行く理由のもう一つは、白石氏の魅力もあるが、そこでの様々な出会いを楽しみにしていることだ。この稿を私に書くよう命令した岩田氏とも一回目以来のお付き合いをして頂いている。ちなみに年齢はちょうど一回り違う。しかしながらハタから見なくても私の方がとても偉そうにしている。

 イベントの企画運営は、白石氏のネットワークに支えられていると私は思っている。つくづくタフな親父様だと感心している。ボランティアというと何か自発的な奉仕活動のようなイメージがあるが、私のように個人的なつながりで参加してボランティアと呼ばれてしまう人もいる。その場で必要とされるものごとは何かを把握する力がないとボランティアなどできないと私は勝手に考えているが、そんな力をおよそ私は持ち合わせていない。おそらく来年も皆と飲むビールや新しい出会いを楽しみにして会場にお邪魔するだろう。次の機会には皆さんもいかがですか。


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