SVA東京市民ネットワークNEWS LETTER「里程標」第15号

講座「アジアの21世紀」
『地域からアジアを知ろう・体験しよう』を企画して

西谷耕司

 葛飾区の亀有社会教育館では3年前からアジアに関する講座を区民向けに開催してきました。今回はその総決算で地域の中から身近なアジアを体験し、アジアとの交流を考えることをテーマに行われました。交流を考える上で、講師の方それぞれの立場で過去・現在の体験を語り、未来への思いをストレートに伝えることができれば…そう考え、私はこの講座の企画・運営に携わりました。

 簡単に講座の内容を紹介します。

1 アジアでの発見わたしたちの体験
   西谷 耕司・シャライポーン

2 タイ舞踊と能楽の共通点と文化の違い
   山道 篤典・ワラポーン

3 素材を知ればもっとオイシイ
   白石 孝

4 アジアの体験フィールドワーク
   ※タイ料理店でタイ料理を味わう

5 アジアを感じる交流パーティー
   ※タイ料理作りに挑戦、受講者相互の交流

 定員30名に対して27名(女性23名、男性4名)の応募があり、毎回八割以上の出席で安堵しました。数字よりも中身がポイントです。シャライポーンさんの「ことばの交流を通じて理解を深める。」ワラポーンさんの「タイ舞踊を広め、タイ国のイメージアップに貢献していきたい。」白石孝さんからの「地域から文化交流の輪を拡げていく。」などの発言が受講者にかなりのインパクトを与え、受講者一人ひとりがアジアを考えるきっかけの芽生えになったと思います。

 ところで、講座の中に料理を教えることを入れると人が集まる。特に女性が…一抹の不安を感じながら講座に臨みました。ところが講座の回を重ねるごとに分かってきたことですが、受講者の半数以上の方が、これまでタイ、マレイシア、ラオス、ベトナムなど東南アジアに行ったことがある、または、タイに住んだことがある、さらに、これからタイに行く予定である等、意外に思える程個人の国際化が進んでいると感心させられました。講師役の一人である私が驚いているようでは情けないのですが……

 最後に、私事で恐縮ですが、SVAのことはかれこれ10年以上前から新聞報道で知っていました。しかし詳しい活動内容まで理解していませんでした。昨年7月(1998)ラオス・タイに行きました。ラオスに初めて入り、SVAの教育活動をつぶさに見てきました。ビエンチャンで私も童心に返り子どもたちとスポーツ交流をしました。バンコクではSVAの原点である(と私は思っています。)クロントン地区のスラム街にこれも初めて入り、スラムの現状を肌で感じてきました。秋はチャリティーコンサート、新宿アジア祭でささやかながらSVAの活動に力を発揮しました。そしてアジア講座です。天の声か、より深くアジアに関わっていく決意です。微力ながら、よろしくお願いします。


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