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(1998年4月22日から)
ちまたにあふれる外来語。それをそのままカタカナで書き表すのが余りにも多すぎないと思いませんか?これまで日本にあった言葉(以下「在来語」という。)で置き換えられるものや在来語の組み合わせで言い表せないだろうか。そうした疑問から生まれたこのコーナーです。作者が思いつく度更新していきます。
今後、新たな邦語訳を追加していきたいと思いますが、皆様からこういう邦語訳を考えたというのがありましたら、もとの言葉、邦語訳、意味、用例ともに、sinogee@a-net.email.ne.jpまで電子郵便(Eメール)にてお寄せください。
あ行・か行・さ行・た行・な行・は行・ま行・や行・ら行・わ行
カタカナ言葉体験談
98年10月8日 「スキーム」を追加しました。
11月17日 「セクハラ」を追加しました。
99年2月2日 「ゲットする」を追加しました。
5月4日 「ラウンドテーブル」を追加しました。
8月19日 「アウトソーシング」「ヴィジュアル系」「オプション」「カスタマイズ」を追加しました。
2000年5月30日 「ガーデニング」を追加しました。
意味:outsourcing。今まで社内でやっていた仕事を別会社に請け負わせること。当該仕事を行っていた部門を切り離した上で行うこともある。
アップする→掲示する、上程する
意味:upload。手元の電子計算機(コンピュータ)の中のファイルやデータを遠くの電子計算機に送り込むこと。
AD Train→洗脳列車
意味:JR東日本の山手線を走っている列車。ADというのはADvertisementの略と思われるので、直訳すれば広告電車となる。しかし、広告は普通の電車にもついている。AD Trainの特色は、1編成全ての車両の全ての広告が1社の広告で埋め尽くされていること。そこで、1社の広告による洗脳効果をもたらすものとして、洗脳列車と訳した。
アプリオリに→当然の前提として、当たりまえのこととして
意味:(岩波国語辞典から。)経験によって得られたのでなく、かえって経験が成り立つきそになるような概念または原理。先験的。先天的。
ヴィジュアル系→見た目系
意味:visual。視覚に訴える格好をしている人々のこと。けばけばしい(美しい?)化粧で飾りたてている人々をいう。
用例:「バンドは売れ出すと、ヴィジュアル系と呼ばれることを嫌う」→「バンドは売れ出すと、見た目系と言われることを嫌う。」
#こうやって訳すると、嫌がるのも分かりますね。見た目だけの人達っていう感じだもの(笑)。
オプション→別料金(が必要)、別途有料 、料金別途
意味:はじめからついているものではなく、欲しければ別にお金を払わなければ手に入らないもの。元は「選べる」という意味だから、無料のオプションもあっていいと思うのだが、オプションとうたっているものはほとんど有料である。
用例:「このプリンタにはフォトインクがオプションでついています」→「この印刷機には、写真色インクが別途有料でついています。」
ガーデニング→園芸
意味:庭で草花を育てること。しかし、園芸といった方がはるかに素敵な言葉の響きだと思うけどなあ・・。
カスタマイズする→手になじませる、自分仕様にする、我がものにする
意味:customize。使い手の好みに応じて設定を変えること
用例:「このソフトウェアはカスタマイズが自由にできるのが特徴です。」→「このソフトウェアは自由に手になじませることができるのが特徴です。」
#元は、注文によって作る、っていう意味なのが、使い手の好みに応じて仕様を変えることができるという意味で使われている。新しい概念なので、ピッタリした訳がみつかりにくかった。
意味:get。自分の手元に持ってくること。
用例:「ポ*モン、ゲットだぜ!」→「ポ*モン、モノにするぜ!」
意味:suite room(sweet roomではない。)。居間、寝室などいくつかの部屋が合わさった客室。
用例:「今日、私、彼とスイートルームに泊まるの」→「今日、私、彼と合いの間に泊まるの」
意味:scheme。物事を処理する際の手順の大枠を決めたもの。
用例:不良債権処理問題の解決のためのスキームは以下のようなものです。→不良債権処理問題の解決のための枠組みは以下のようなものです。
意味:sexual harrassmentの略。(主に職場の上下関係を利用して)、異性に対し性的な不快感を与える行動をとること。
用例:「課長、それセクハラですよ!」→「課長、それ性的恐喝ですよ!」
意味:遠隔地の電子計算機内にあるファイル、データを手元の電子計算機の中に複写すること
意味:ニュースを解説したりする人のこと。「新聞」はニュースのことをもともという言葉らしい。ちなみに「アシスタント」は「助手(じょしゅ、すけて)」
用例
「今日のニュース、お伝えするのはニュースキャスターの○○、アシスタントは△△です。」→「今日の新聞、お伝えするのは新聞詠みの○○、助手は△△です。」
ラウンドテーブル→円卓、まるづくえ
意味:方形でなく、丸い形の机。この机を用いて開かれる法廷は「ラウンドテーブル法廷」と呼ばれている。
ROM(ロム)→覗き(のぞき)
意味:Read Only Memberの略。発言せずに読んでばっかりいる人のこと。
用例
「ずっとROMしていました。」→「ずっと覗いていました」
「私、ROM専門」→「私、覗き専門」
私が強く印象を受けたカタカナ言葉(や英語の頻用)を載せていきます。
私:「○○○会○○課でございます。」
A:「セールスプロモーションのプレミアムキャンペーンについて御相談したいんですが。
私:「販売促進のための景品企画についてですか。どのような御相談でしょうか。」
しかしいきなりすごいよね。カタカナ言葉乱発だよ、全く。広告代理店の人って言葉を大切に使うのが商売じゃなかったのか。カタカナ言葉で煙に巻けばいいってものじゃないでしょう、全く。
もっとも、最近は役人の使う言葉にもカタカナ語が氾濫している。次は、大蔵省汚職でも話題になったこの言葉。
甲氏:今度の会議、いつもの会議室が取れないんですけど、こちらの会議室ではどうでしょうか。
B:あの会議室はシャビイだから、ちょっとねえ。
シャビイ?一瞬私は何かと思った。無いアタマを必死でめぐらし、何とかshabby(小さい、みすぼらしい、貧相)のことだと理解。何とか話についていくことができた。
これじゃあ、役人失格なわけだ(^^;)。
でも、英語に言い換えたからって、穏やかな言い方になるわけではないのに。まあ、すぐには何のことだか分からない人もいるだろうから、隠語としては便利かも。
ちなみに、大蔵省出身の元課長がよく使っていたことから広まったとのことである。
ところで、近年は役所でもカタカナ言葉が氾濫すること著しい。しかも、今まで使っていた横文字を離れ、新たなカタカナ言葉を使うことも・・。以下はその一例。
「競争政策と規制緩和の関係を調査検討するためのタスク・フォースを設置する。」
タスク・フォース?何じゃそれは。家に帰ってからすかさず英和辞典を引きましたよ、私。
task forceつまり、ある仕事をやり挙げるために結成したチームのことね。特命部隊とでもいいましょうか。なあんだ、要するにプロジェクトチームっていうことじゃん。難しい言葉使うことないのに(自分の無知は棚に上げている。)。