(曲目)−−−さいとうみわこ分のみ掲示
<アンコール>
WHAT'S NEWでも書いたが、本日10月16日は大安吉日の善き日。さいとうみわこSOLO
LIVEとしては、95年1月28日(土)新宿パワーステーション以来となる。このときは、THE
SUZUKIをトリとして、徳武弘文・さいとうみわこ計3アーティストのnewCD発売記念(みわこさんは「ONE
DOZEN GENTLEMEN」)LIVEであった。あれから2年半、待ちに待ったという表現は全然大げさではないだろう。私はほとんど強引に仕事をブッチして来た。申し訳なさ半分、ルンルン気分が半分という複雑な気持ちで会場に駆けつけた。
到着したのは、7時半頃だったと思う。青木孝明 JET SETの演奏は、無論とっくに始まっている。それはどうしようもないことだったのだけれど、とにかくひとの多さに私は一瞬あ然となった。「満パイやないけ!」
マジでびっしりと人で埋まっていた。前の方と左側にはイスが出ていて、それ以外は立見となるのだが、その立見の場所をキープすること自体とても難しいと思えるような状況であった。仕方がない。とりあえず、入り口近くのバーカウンター辺り(ここだと、ステージに向かって右側のはじっこになる)で見ることにする。
最初はほとんどステージが見えない(涙)位置だったけれども、じわじわと(笑)平行移動したおかげで、ほぼ全体が見渡せるところまでたどり着いた。でもそのときには、JET
SETの部は終わってしまった。悲しい。8時15分位だったであろうか。
先に「業務命令」で来ているはずの友人Tを探す。いたいた。立見エリアのほぼ真ん中にいる。やっぱり、彼の周りにもひと1人分の余裕はなさそうだったが、人の移動の流れもあり、何とか隣に漂着することができた。この位置は、完全にステージを見渡せるGOODな場所である。ラッキー!!ワクワクしながら待つこと数分、照明がおとされ、いよいよみわこさんのLIVEがはじまる。
(MC中のみわこさん。ちなみに右の人形って誰?ミニラじゃないよね・・・(^^; )
さて、今日のみわこさん、何となくいつもより気合が入っているように見受けられる。うたい方がとくに力強いとかそういうことではないので、単に私がそう感じただけなのかもしれないけれども、挑むような、ちょっと前かがみでうたう姿はとてもりりしく、カッコ良い。この体勢は結局最後まで変わらなかったことからも、この日のテンションの高さが伺い知れる。
オープニングは、もうおなじみとなった「土曜日のトースト」である。伴奏(p.
)はいつもの通り、伊藤隆博さん。前回のメトロトロン・ワークスと同様、2 人だけのミニマムSETだ。ちなみに本日のみわこさんのいでたちは、上掲写真のように原色縞々の60年代風シャツにオーバーオールである。
2曲目は、あの「桃郷シンデレラ」の再演である。メトロトロン・ワークスのときのが大変好評だったようで(さもありなん!)本日も前回同様、青木さん・伊藤さんとの3人編成での演奏となった。何回聴いてもいい曲だと思う。幸せ探して3x年のウサギが、幸せを感じるひとときである(^^;
95年1月のソロLIVEのときは、まさに「ONE DOZEN GENTLEMEN」プロモーションLIVE
の様相だったため、他のアルバムからの曲は確かやらなかったような気がする。そういう意味では、本日披露された「桃郷シンデレラ」以外の昔の曲は、いったい何年振りということになるのだろうか。「NEGATIVE
HEART」はそんな曲の1つである。
ここで、JET SETのリズム隊(あんそにーさん、林さん)が合流。林さんはボンゴ(・・・ん?コンガだっけ?いかん、記憶が・・・)を用意している。果たして、曲のアレンジはボサノヴァ風味付けである。この曲のアンプラグドVERSION
を聴けるなんて。生きててよかった(笑)
この曲の中には、いつも聴いててゾクゾクするほど好きな部分がある。12小節め後半から13小節めの(これで正しいのかなあ・・・音楽には全くのシロートなのですが)、1番の歌詞でいうと「あさーひがー」という箇所。特に「ひ」から「が」への音の進行(こういうのも、専門用語がありますよね。「短三度進行」みたいな言い方が)これがたまらない。鳥肌モノです。今日のアレンジだとKEY
は少し下げ気味になるだろうから、私の好きなこの部分はどんな感じになるんだろうと興味深く、いやちょっと心配して(^^;聴いていたのだけれども、全くの取り越し苦労だったようだ。十分ゾクゾクさせてもらいました。
それにしても。みわこさんのこえって。miracle voice、magical voice、one and
only voice・・・。某ビールのCMのように、「なんでみわこさんのこえって、私をこんなに満たしてくれるの。どうして?」と問いかけたいくらいだ。ほんと、どうしてなんでしょう、みわこさん。
てな感じで、あっという間に「NEGATIVE HEART」終了。
(「桃郷シンデレラ」をうたうみわこさん。右は勿論、青木孝明さん。カッコいい)
次の「恋人はサイエンティスト」で、1人めのゲスト 鳥羽修氏が登場。既に「MOONIE`S
DIARY」でご存知の方も多いだろうが、この日の鳥羽さんのスタイリストはみわこさんだそうだ。「アメリカの真ん中から来たみたい」だの「砂漠な感じ」だのと表現していたが、最初からそのつもりでコーディネートしていたのだろうか?それであれば、ご本人がオーバーオールであるのも納得がいく。うーむ、深い。ちなみにこの曲では、鳥羽さんはボトルネックをはめて深南部にキメてました。
同じメンバーで続けて「LIFE,SHORT OR LONG」を演奏した後、2人めのゲストである太田譲氏が紹介される。なので、あんそにーさんはしばしお休み。
「EARTHQUAKE LOVER」は、95年1月のときも演奏された曲である。あのときは、例の大地震のほんの数日後であった。このときのみわこさんのMCは、だいたいこんな感じであった。
「メジャーなひとたちなら、時期が時期だからうたうの自粛するのだろうけども、この曲はまじめな気持ちでまじめに作ったものなので、だから予定通りうたいます」
ふつうの人はこんなふうには言えないであろう。みわこさんも随分悩んだのではないか。「ちょっと変わったシチュエーションの」ラブソングが、「生々しい現実を(いやでも)反映せざるをえない」ラブソングとなってしまったのだから、戸惑いも大きかったのではと思う。でもこの曲は、十字架を背負わされてしまった。もはや逃れることはできないだろう。
そんなこともあって、「EARTHQUAKE LOVER」には特別の思い入れのある私なのであるが。あれから2年半近くたったこの日、再びLIVEでこの曲を聴いて改めて感じたことは、これはさいとうみわこの代表曲の一つだな、ということ。重いけれども人々(とくに恋人)を勇気づけるという、みわこさん作品のなかでも異色の存在となっている。
(ゲストのお2人。左端が太田譲さん、その隣が鳥羽修さん)
「EARTHQUAKE LOVER」のあと「how do you love?」と続き、ゲストのお2人はここまで。あんそにーさんが復帰して、次は「WATER」である。
みわこさん自ら、この曲は鬼門であるといっていたのだが、確かにこの曲をLIVEでカッコ良く決めるのは結構難しいような気がする。打ち込みでじっくりとつくり込んだような音世界を、シンプルなバンドサウンドで再現、というかリアレンジするのってとても大変なことだと思う。今回のLIVEでは、レコードよりもちょっとテンポを上げて、よりグルーヴィな演奏であった。あんそにーさんのベースがブンブンうなる。イケてる。バンドサウンドの方向感はこれでOKだと思った。ただ、わがままを言わせてもらうと、オリジナルに近いテンポで、クールなベースラインにクールなヴォーカル、というスタイルのものも聴いてみたいなあ、と。そういうのもいいんじゃなかろうか?などと勝手なことを考えていたら、おっとエンディングがちょっとバタついたようで(^^;やっぱりこの曲は鬼門であった。
さて次は、100年ぶり(MCより)の曲第2弾「恋人はいつでも」である。「NEGATIVE
HEART」で大満足していただけに、さらにうれしいこのプレゼント。気分は「私のはあとは〜すとっぷもーしょん♪」(すいませんね、古くて)
この曲も、オリジナルよりアップテンポぎみのアレンジ。リズム隊が疾走している。これには、私も何の文句もありません(^^;なんちて。ところで、この曲で今日初めて気付いたことがある。中間部のギターソロって意外と難しいようだ。青木さん、とても弾きにくそうに見えた。こういうことって、LIVEでなくては実感できない。そこで、今日の教訓:「百聞は一見にしかず」
くだらんことを考えているうちに、曲は「さりげない奇蹟」になだれこむ。「土曜日のトースト」同様、この曲もだいぶうたいこなれてきたようで、回を追うごとに良くなってきていることが感じとれる。それにしても名曲である。もうこれ以上いうことは何もないです、ハイ。
続いて、これまたうれしい「LONLEY STARDUST DANCE」。あ〜幸せ!あ〜もう死んでもいい!!と叫んでいるうちに、本編終了。アンコールを待つ。
(さいとうみわこ&青木孝明JET SETのフルメンバー。伊藤さんの顔が半分隠れてしまった・・・)
で、皆さん再登場。最初にLIVEインフォメなどをひとしきり行って、今日のアンコール1曲めはお待たせいたしました、の「KISS...」。この曲は、「デュエットアルバム」のなかでも1・2を争う名曲であると思う。
そして、本日の最後を飾るのは名盤「GIRL MEETS BOY」から、「THE
FIRST KISS」。この選曲には正直言って驚かされた。完全に意表を突かれたというところだが、この曲がこんなにLIVEで映えるとは思ってもみなかった。これまた新しい発見をさせてもらった。ラストにふさわしく、しっとりと情感のこもった「THE
FIRST KISS」であった。
それにしても、あっという間のひとときであった。みわこさんのファンやっててほんとに良かったとしみじみ思う。「東京の人」が休止中である今、これからはソロLIVEの方をコンスタントに年3〜4回位はやってほしい。ぜひぜひお願いします。
(最終更新日:1998.2.22)