心血管異常を有する選手の運動
  1. 競技の適性に関する勧告

    (第16回Bethesdaカンファレンスより抜粋)

    各論

D.高血圧症
高血圧の分類 

拡張期血圧(mmHg)

正常血圧

<85

正常高値血圧

85〜89

軽症高血圧

90〜104

中等症高血圧

105〜114

重症高血圧

≧115

収縮期血圧(拡張期血圧は <90mmHg)

正常血圧

<140

境界域収縮期高血圧

150〜159

純収縮期高血圧

>160
  1. 成人の本態性高血圧
    1. 軽〜中等症高血で治療により血圧がコントロールされており、臓器障害のない場合は、中〜高強度の動的および低強度の静的運動(class1.A.2)は可能。患者およびその家族と充分な相談がなされている場合にのみ一部の人では高強度の静的運動(class1.A.1)(class1.A.3)が可能。
    2. 治療によっても血圧がコントロールされていない(安静時血圧が140/90mmHg以上)場合は、低強度の競技運動(class1.B.)なら可能。
    3. 過去に重症高血圧(安静時の拡張器血圧が115mmHg以上)を認めたが、現在治療によってコントロールされており臓器障害のない場合は、低強度の競技運動(class1.B.)は可能。一部の人では中〜高強度の動的および低強度の静的運動(class1.A.2)の中のいくつかは可能。
    4. 過去の高血圧が治療により現在コントロールされているが、臓器障害を伴う場合は、低強度の運動(class1.B.)なら可能。
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  2. 二次性高血圧
    高血圧の分類

    多発性嚢胞腎や腎実質性疾患、単一腎に伴う高血圧症の場合は、低強度の運動(class1.B.)なら可能。衝撃を伴う運動(class)は禁止。
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  3. 純収縮期高血圧
    高血圧の分類
本態性高血圧と同様。
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  1. 青年の高血圧
    高血圧の分類
成人のような勧告を青年の選手に対して行うにはまだデータが不足している。それが得られるまでは、本態性高血圧があっても重症高血圧でなく、臓器障害も無い場合には、すべての競技運動は可能であろう。
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  1. 境界型高血圧
    高血圧の分類
食塩の制限(<100mEq/日)や体重のコントロール(標準体重の±10%以内)をしても、拡張期血圧が90mmHg以上の場合は薬物療法も考慮すべきである。一般的には、すべての競技運動が可能。
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  1. 正常高値血圧
すべての競技運動が許されるけれども、血圧は定期的に測定すべきである。
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