真空管 A Vacuum Tube


左より ST管:811A 2A3 GT管 6V6 12SQ7 METAL管:6SJ7  GT管:25E5

【真空管とは】

エレクトロニクスで主役を務める能動素子のなかで、歴史が最も古いものです。
                
文字どおり、中が真空 ( 0.000001mmHg 程度)になっているガラス管や、
金属管内に、電子を放出するカソード、電子を吸引するプレート、
電子流を制御するグリッド、カソードを加熱し、熱電子放出を行いやすくする
フィラメント等を封入したものです。

真空のなかで、フィラメントを熱すると電子が飛び出します。
このことを熱電子放出といいます。この特性を積極的に利用したものです。

真空中に陽極と陰極(フィラメント)を配置し、陽極にはプラスの電圧を加え、
陰極にはマイナスの電圧を与え、陰極(フィラメント)を熱すると
陰極<カソード>より電子が飛び出し、陽極<プレート>に到達します。
このとき途中に格子<グリッド>を設け、電圧を加えることにより、
電子の流れを大きくコントロール出来ます。
動作としては、整流、発振、増幅、電力増幅、などがありTV ラジオ等の初期には、
大活躍し今の電子工学の発展の基礎を築きました。
 上記写真の様に大きさには、通常ラジオ等機器用として、大きいものから
ST管、GT管、MT管がシリーズとして、あります。
最終的にはその殆どがMT管となりましたが、真空管の初期の頃、
また送信用、あるいは、大きな出力用として、ST管、GT管も
良く使用されていました。
現在も音質追求等一部の高級HiFi AMP で真空管は健在です。
 現在は、殆どが半導体の トランジスタ、FET、IC、LSI の能動素子に
 変わっていますが、オーディオ機器等の蛍光表示管
あるいは調理に使用する電子レンジのマグネトロンは、真空管の仲間になります。