アルミ電解コンデンサー メモ

(寿命)
  温度が上昇しますと 急激に寿命が短くなります。
   (但し リップル等による自己温度上昇は 5度以内)
 これは、電解液の蒸発に起因します。 まず発生する症状は、容量抜け、直列抵抗分(ESR)の
 増加です。 ただ室温程度で、摂氏85度 定格(通常品)の電解コンデンサーを用いる場合は、
 相当長期間大丈夫です。
 (電解コンデンサーの寿命は、電解液の蒸発の計算になります。大きい要素は温度です。)
 アルミ電解コンデンサーで調べた内容ですが、アルミ電解コンデンサーの寿命は、有限ですが、
 通常の使用条件では、寿命を左右するのは、温度です。(リップル等による自己発熱5度以下)
 電解液の透過速度は、温度が 摂氏10度上昇する毎に、その速度が、 約2倍大きくなる 
 摂氏10度2倍則 によります。(摂氏40度〜100度)
 例えば簡易換算表で見た場合 85度 2000時間保証品 を
  1)65度で使用した場合 8000時間の期待寿命 24時間使用で約1年、8時間使用で約3年
  2)40度で使用した場合 40,000時間の期待寿命 24時間使用で約 4年、8時間使用で約12年

   ・日本の平均気温約20度では、更に延びます。
   ・寿命は、JIS あるいは カタログ記載値を外れた場合を規定しています。
   実用上は更に余裕のある場合もあると思います。


(劣化)
  劣化でまず発生するのは、容量抜け、リーク電流の増加です。 電解コンデンサーは製造段階に
 おきましても、直流電圧を印加し、電極を化学変化 させます。ところで長時間放置した場合
 この化学変化がもとに戻るため、改めて 電圧印加しますと、電極が復旧します。長時間放置
 されたものは、直列抵抗を入れて、 充電(耐圧以下)するのが、良いです。少なくとも数分以上
 の充電を・・ このごろの電解コンデンサーでは、放置は長くても数ヶ月が目安と思います。

(使用上禁止)
 1)逆極性印加  2)耐圧over  3)有極性に交流印加 はしてはいけません。
 内部発熱により、ガス発生 内圧高まることにより、破裂 発煙 ケースが飛び出し等発生する場合
 あります。(現在防爆弁採用し、異常時この部分破れ、ガス放出するものが多いです。)
  
(参考資料)
   わかる電子部品の基礎と活用法 ( CQ出版社 )
   各社 電解コンデンサ カタログ