●「となりの山田くん」ニュースクリップ:1
News Clip of "My Neighbors The Yamadas"

1998年4月〜10月

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1998年08月03日 報知新聞

ミヤコ蝶々 78歳声優初挑戦 芸歴71年も四苦八苦

 ベテラン女優のミヤコ蝶々(78)が2日、スタジオジブリの最新アニメ映画「ホーホケキョ となりの山田くん」(監督・高畑勲)で声優に初挑戦した。蝶々の役は主人公夫婦・まつ子とたかしの結婚式で、とうとうと祝辞を述べるキクチ家のばあさん・キクチババ役。蝶々は大阪市内のスタジオで1時間半にわたり悪戦苦闘した。

 7歳で初舞台を踏み、71年の芸歴を誇る蝶々だが、アニメ映画はおろか声だけの出演はまったくはじめて。「夫婦善哉」以来の蝶々ファンだった高畑勲監督(62)と鈴木敏夫プロデューサー(49)から今年4月、出演オファーがあったときも「アニメを一度も見たことないし、口パクに合わせるのは難しい」と一度は断った。

 だ、今回の「山田くん」は最初に声を録音してから、絵をそれに合わせて作っていくプレスコ(プレ・レコーディング)方式を取る。蝶々も「それならやりましょうか」と6月、出演を快諾した。

 そしてこの日、脚本を手にして「アニメと思ってバカにしとったらあかんで。難しい字がいっぱい書いてあんねん」と笑った蝶々は、約30行もあるセリフにひと苦労。「ひとり芝居は難しいわ。絵もないから目線がどこにいったらええか、分からんわ」といいながら、なんとかキクチババになりきった。

「やっぱり、蝶々さんの存在感は抜群ですね。必要なことは全部やっていただいて大満足です」という鈴木プロデューサーに対して、蝶々は自分の"初仕事"ぶりには不満顔。「えらい苦労したわ。生まれてはじめて自信なくなったわ。もう芸人やめようかな」と愚痴をこぼし続けた。(当該記事より)






1998年07月17日 朝日新聞

「ののちゃん」映画に 来夏公開

 本紙朝刊に連載中の四コマ漫画「ののちゃん」(いしいひさいち作)からアニメ映画が生まれる。タイトルは「ホーホケキョ となりの山田くん」。一九九一年に漫画連載が始まった時の題名「となりのやまだ君」から採った。「もののけ姫」を製作したスタジオジブリが、コンピューター・グラフイックス(CG)を全編に導入して作る。公開は来年七月の予定だ。

 原作は、父母、祖母、長男長女の三世代が生み出す日常のとぼけた笑いが人気を呼んでいる。十六日に製作発表会が東京都内のホテルで開かれ、監督・脚本の高畑勲さんは「今の社会は、どうしたら皆がリラックスできるのかを考えていかなければなりません。『もののけ姫』のメーンコピーは『生きろ』でしたが、『となりの山田くん』は『楽に生きたら』という感じです」と製作の動機について説明した。総製作費は少なくとも十六億円を見込んでいるという。(当該記事より)






1998年07月17日 日本経済新聞

スタジオジブリの次回作 ディズニー傘下のブエナ 10%出資を発表

 徳間書店(東京・港)と米ウォルト・ディズニーグループなど七社は十六日、徳間傘下の映画制作会社、スタジオジブリのアニメ映画「ホーホケキョとなりの山田くん」(高畑勲監督、制作費十六憶円)にディズニー傘下のブエナ・ビスタ・ジャパンが10%出資することを正式発表した。来年の夏体み作品として、スタジオジブリと松竹が共同配給する。

 「となりの山田くん」=写真は一場面=は四コマ漫画で、ブエナのほか、徳間が50○%、日本テレビ放送網が30%、博報堂が10%制作費を負担する。来年全国三百館で公開する予定。ヒット作の多いスタジオジブリ作品はこれまで東宝が配給してきたが、今回は初めて松竹が扱う。配給収入百十三億円に達した「もののけ姫」の英語版はディズニー傘下のミラマックス・フィルムズが来年四月から六月をメドに全米で公開する。邦画の全米公開としては最大規模の百都市、一千館興行となる。(当該記事より)






1998年07月17日 日経産業新聞

徳間書店とディズニーの映画 ブエナ10%出資

 徳間書店(東京・港)と米ウォルト・ディズニーグループなど七社は十六日、都内のホテルで記者会見し、スタジオジブリのアニメーション映画「ホーホケキョとなりの山田くん」(高畑勲監督)=写真=にディズニー系列のブエナ・ビスタ・ジャパンが10%出資することを発表した。九九年の夏休み作品として松竹とスタジオジブリが共同配給する。また「もののけ姫」の英語版を、九九年の四〜六月をメドに全米百都市一千館で公開することも明らかにした。

 「となりの山田くん」は制作費十六億円の予定。ブエナ・ビスタのほか、徳間書店が制作費の50%、日本テレビ放送網が30%、博報堂が同10%をそれぞれ出資する。来年の夏休み期間に、全国約三百館の映画館で上映する。松竹にとっては初のスタジオジブリ作品となり、ジブリと共同て複合映画館(シネマコンブレックス)などへの営業を進める。

 朝日新聞に連載された四コマ漫画の映画化で、全編デジタル技術を便ったCG(コンピューター・グラフィックス)作品になる。昨年公開して大ヒットした「もののけ姫」(宮崎駿監督)の英語版は今年九月の完成を目指し、現在制作中。声優には「ロミオ&ジュリエット」に主演したクレア・ディーンズや「Xファイル」のジリアン・アンダーソンらが決まってい
る。北米で「Shall we ダンス?」をヒット
させた実績を持つデディズニー傘下のミラマックス・フィルムズが配給し、日本では英語版も東宝配給で公開される見通し。(当該記事より)






1998年07月17日 日刊スポーツ

宮崎アニメ次回作は「となりの山田くん」 松竹が配給担当

宮崎崎アニメ、「ホーホケキョ となりの山田くん(高畑勲監督、来年夏公開)の製作発表が16日、都内のホテルで行われた。原作は朝日新聞の連載4コマ慢画「となりのやまだ君」(いしいひさいち氏作)で、記録的ヒットとなった「もののけ姫」に続くスタジオジブリ作品となる。

 いしい氏の「となりのやまだ君」は、3世代が同居した山田家に起きる出来事をペーソスたっぷりに描いた漫画で、「ののちゃん」と改題されて現在も連載が続いている。同漫画のファンだった高畑監督は「立ち行かなくなった今の世の中に、この慢画の持つ"ふまじめのすすめ"が必要ではないかと思った」と映画化を考えたいう。

 これまでの宮崎アニメは主に東宝が配給していたが、今回は初めて松竹が配給を担当する。製作の徳間書店・徳間康快社長は「日本映画の活性化のために、配給の窓口を広げたかった。今後は多くの配給会社と組んでいきたい」と説明した。「となりの山田くん」か低迷する松竹のカンフル剤となるか注目される。

 製件費は徳間社長によると「下限16億円・上限は定めません」。前作「もののけ姫」と同じく徳間書店、日本テレビ、電通が提携して製作にあたる。日本テレビ・氏家斉一郎社長は「これまでなら読売グループが朝日の漫画をやるなんて考えられなかった。これもビッグバン。いいものは、どこがやってもいい」と話した。(当該記事より)






1998年07月17日 東京中日スポーツ

「もののけ姫」の次は ホーホケキョ となりの山田くん 50億配給期待

 徳間書店、スタシオジブリ主催の「『もののけ姫』から『ホーホケキョ となりの山田くん』へ」の報告記者会見が十六日、東京都千代田区の赤坂プリンスホテルで行われた。

 会見では、記録的なヒットを飛ばしたスタジオジブリ製作のアニメ映画「もののけ姫」(東宝配給)の業績や、同じスタジオジブリ製作で99年夏に松竹系で公開が決まった「となりの山田くん」の製作状況が報告された。

 会場には、「もののけ姫」の宮崎駿監(57)「となりの山田くん」の高畑勲監督(62)のほか、徳間康快・徳間書店社長、氏家斉一郎・日本テレビ社長、マイケル・ジョンソン・米ブエナ・ビスタ・ホームエンタテインメント社長、スコット・マーチン・米ミラマックス副社長、大谷信義・松竹社長らが顔をそろえた。

 「ホーホケキョ となりの山田くん」は朝日新聞連載のマンガのアニメ映画化で、ほのぼのとした日本家庭を描く。ディズニーや日本テレビも出資している。セル画を使わず全編テジタル映像で約ニ十億円の製作贅で製作中。松竹は五十億円の配給収入を期待している。

 徳間社長は「『もののけ姫』の東宝かち『山田くん』の配給を松竹に移したのは日本映画の活性化だ」、日本テレビの氏家社長は「朝日のマンガを読売系の日本テレビがやるとは、以前なら考えられないこと。いいものは適したところでやるということで動いている。ビッグバンだ」と語った。

 高畑監督は「『もののけ姫』のコピーが『生きろ』だった。『山田くん』は『生きたら』でいきます。声は朝丘雪路さん(62)たち」と語った。宮崎監督は「以前スタジオジブリでできない仕事をやるため『シニアシブリ』をつくるといったが、九月にスタジオが完成した。スタッフも十三人集まった。名前も『豚屋(ぶたや)』にした。これから自分に何ができるかを考え、次回作を企画する」と続投を宣言した。

 「ホーホケキョ となりの山田くん」は米国でもヒットを望めるかという質問に、高畑監督とマイケル・ジョンゾン副社長の答えはともに、「分かりません」だった。徳間社長によると、「もののけ姫」は映画では邦画の新記録百十三億円の配給収入を記録。また六月二十六日発売のビテオはすでに二百万本を販売し、今年中に四百万本の販売が目標という。

 映画は、英語版が徳間書店と業務提携している米ディズニーのグループ、ミラマックス配給で来年春に全米一千館で公開が決まった。英語版は「レイン・メーカー」などのクレア・デーンズ(19)らが声の吹き替えを担当した。アカデミー賞を狙うという。

 また、来年英語版を日本でも公開して「タイタニック」の配給収入を破ると強気だ。(当該記事より)






1998年07月17日 サンケイスポーツ

「もののけ姫」の次は「となりの山田くん」

 「もののけ姫」で日本映画史上最高のヒット(配収113億円)を飛ばした製作会社「スタジオジブリ」の宮崎駿氏らが16日、都内で会見し、次作を「ホーホケキョ となりの山田くん」にすると発表した。朝日新聞に連載中の4コマ漫画「となりのやまだ君(現在は改題して『ののちやん』=原作は、いしいひさしさん)」を原作にした"いやし系"ホームコメディーで、脚本・監督は「平成狸合戦ぽんぽこ」「おもひでぽろぱろ」などの作品で知られる高畑勲氏が務める。

 高畑氏は会見で、「最近の家族は大まじめになりすぎて、父親が子供に『話し合おう』なんて言うへンな時代。山田家のように、もっとリラックスできないだろうかと思ったのがはじまり」と作品選定の経緯を説明し、「この作品のテーマは"ラクに生きたら"ということです」と語った。松竹系で来年7月の公開を予定している。(当該記事より)






1998年07月17日 スポーツニッポン

"世界の山田くん"になる ジブリ新作 ディズニー配給へ

 日本映画最高の配収113億円を記録した「もののけ姫」(監督宮崎駿)に続くスタジオジブリの新作アニメ「「ホーホケキョ となりの山田くん」(監督高畑勲)の製作発表が16日、東京・赤坂プリンスホテルで行われた。

 いしいひさいち氏(46)が朝日新聞に連載中の4コマ漫画「となりのやまだ君」(現在は「ののちやん」に改題)が原作で、3世代同居の家族が織りなす日常を、風刺の効いたユーモアを交えて描く。声優陣は父・たかしに益岡徹(41)、母・まつ子に朝丘雪路(62)、おばあちゃんに荒木雅子(73)が決定した。

 ジブリとしては、セル画を使わず、すべでコンピューター処理での製作に初挑戦。「平成狸合戦ぽんぽこ」以来、4年ぶりのメガホンで脚本も手掛けた高畑監督は「今の日本人は主観的に見で大まじめた人が多い。だからこれをやるなら今がいいなあと思った。"もののけ姫"は(キャッチコピーが)生きろでしだけど、これは楽に生きたらという感じでやれれば」と抱負を述べた。

 また、製作総指揮の徳間書店・徳間康快社長(76)は、「日本の家庭を理解してもらう意味では、成功の確率が高い」と、ウォルト・ディズニーによる世界配給も口約した。松竹配給で来年夏公開予定。(当該記事より)






1998年07月17日 デイリースポーツ

スタジオジブリ新作「ホーホケキョ となりの山田くん」 高畑監督 世界市場がなんだ

 配収百十三憶円、動員千三百五十三万人、ビデオ出荷三百八十万本と、日本映画史上最高の大ヒット作品となった「もののけ姫」の興行報告とスタジオジブリの新作「ホーホケキョ となりの山田くん」(松竹配給、九九年七月公開予定)の製作発表を兼ねた会見「『もののけ姫』から『となりの山田くん』ヘ」が十六日、東京・赤坂プリンスホテルで開かれ「もののけ」の宮崎駿監督(57)、「山田くん」の高畑勲監督(62)、徳間康快徳間書店社長(75)らが出席。高畑監督は「『もののけ姫』のコピーは『生きろ。』だがこっちは『楽に生きたら。』という感じ」と、テーマを表現した。

 「もののけ」はサンにクレア・デーンズ、アシタカにピリー・クラダップ、エボシ御前にミニー・ドライバー、モロにジリアン・アンダースンらハリウッドの人気若手スター総出演で来春、全米百都市、千館で公開されることが決定。世界中がジブリの次回作に注目する中、いしいひさいち氏(46)が朝日新間に連載中の四コマ漫画「となりのやまだ君」=写責=(現「ののちちゃん」)の映画化が決定した。日本の庶民の家庭が舞台のホームドラマだ。

 ディズニーが初めて外国アニメ作品に資本参加(下限十六億円の製作費の10%)しており、世界市場もにらまなければならないが、高畑監督は「(プレッシャーは)全然感じていない。そんなこと何で背負わないといけないのか」と「もののけ」とは一線を画すことを強調。

「時代に対して…今の世の中どうしてこんなにリラックスできないんだ、と。今"癒(いや)し"がはやっているけど、社会も病気だと自覚している。ある意味では非常に風刺的な映画」と"のんびりした家族を描いて時代を撃つ"気概を見せた。

 また宮崎監督は「ブタヤ」を設立して十三人の若手アニメ作家の育成に当たることになっており、庵野秀明監督や押井守監督ら日本を代表するアニメ作家も講師で参加。徳間社長は配給か東宝から松竹・ジブリ共同に変わったことを踏まえ、日本映画の従来の配給システムの変革を訴えたリ、英語版「もののけ姫」の"逆輸入公開"で「沈没船(『タイタニック』)をもう一度沈没させる」と豪語したリと意気軒高だった。(当該記事より)






1998年04月20日 日本経済新聞

徳間書店のアニメ映画 米ディズニー出資

 米ウォルト・ディズニーが日本のアニメ映画に初めて出資する。徳間書店が九九年夏に劇場公開を予定しているアニメ「となりの山田君」(高畑勲監督、制作費十六憶円)に10%出資する。ディズニーは制作出資の見返りとして欧米での劇場公開やテレビ放映、ビデオ化の権利を取得する。米映画・娯楽大手の日本映画への出資は初めて。日本アニメの欧米本格進出としても注目を集めそうだ。

 「となりの山田君」の原作は朝日新聞に九一年十月から五年余り掲載された、いしいひさいち氏の四コマ漫画。「平成狸合戦ぽんぽこ」などの作品で知られる高畑氏が脚本・監督を務め、徳間書店のアニメ部門、スタジオジブリ・カンパニーが最新のデジタル技術を駆使しアニメ化する。上映時間は90分。制作費は徳間書店が50%、日本テレビ放送網が30%、博報堂とディズニーが各10%出資する。

 制作出資は完成作品がヒットするかどうか分からない段階で興行などの権利を取得するもので、ディズニーがジブリ作品を高く評価した結果と言える。(当該記事より)






1998年04月20日 報知新聞

徳間書店のアニメ映画 米ディズニー出資

 大ヒット中の「もののけ姫」に続いて宮崎駿監督(56)が主宰するスタジオ・ジブリが製作するアニメ映画「となりのやまだ君」(監督・高畑勲)に、米ディズニー社が出資参加することが19日、分かった。23億円以上と予想される製作費のうち10%を出資する。アニメ映画界世界最大のディズニーが、国外の映画に出資するのは初めてだ。

 ディズニー社は96年、ジブリと業務提携。「もののけ姫」の米上映が年内にも実現するのに続く出資に「ディズニーとの恒常的提携が生きた形」とゼネラル・プロデューサーの徳間康快・徳間書店社長(76)。「となりのやまだ君」は漫画家・いしいひさいちさん原作の4コマ漫画で、現在は「ののちゃん」と題名を変え、朝日新聞朝刊で連載中。プロジェクトの指揮を執る鈴太敏夫プロデューサー(49)によると「となりのやまだ君」は昨年7月から製作に着手。完成は来年夏の予定。(当該記事より)






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