●小学館の著作権問題 Q&A
A Shudy of the problem of copyrights.

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いま問題になっていることを、わかりやすくQ&A型式にまとめました。



Q.小学館の著作権問題って何ですか? 


Q.ファンサイトにイラストや小説は載せてはダメなのですか? 2000/03/23更新 


Q.ファンサイトは、そんなにいけない存在なのですか? 


Q.小学館は、本当に「法的手段」を講じるのでしょうか? 


Q.この問題を解決していく方法はありますか?







 
Q.小学館の著作権問題って何ですか?
A.ファンサイトにイラストや小説を載せてはダメという宣言が出されたからです。



発端は、小学館がファンのホームページ(以下、ファンサイト)でイラストや小説の掲載を禁止すると宣言したことに始まります。なぜ、これが問題になっているのかというと、現在インターネット上に存在するほとんど全てのファンサイトが、この禁止事項にひっかかってしまうからです。

小学館の「画像使用・著作権について」ページによると、「小学館はインターネット及びイントラネット上において、当社の出版物を以下の行為に使用することを禁止しております。」と宣言し、その禁止事項を列挙しています。具体的な例を挙げると、以下のようなことを無断でホームページ上で行ってはダメだということを言っています。

(1)出版物の装丁及び見開きなどの画像の全体又は一部を掲載すること
→サンデーや単行本の表紙をホームページ上で紹介してはダメ

(2)出版物の内容及び目次などの全体又は一部を掲載すること
→作品をそのまま紹介してはダメ

(3)出版物の要約及び出版物を元に制作した小説などを掲載すること
→作品のあらすじ紹介はダメ、キャラクターを使った創作小説もダメ

(4)キャラクターの画像及び写真等の全体又は一部を掲載すること
→サンデーや単行本をスキャンして紹介してはダメ

(5)キャラクターの自作画(イラスト・パロディなど)を掲載すること
→あらゆるキャラクターの自作イラストは全部ダメ

(6)出版物やキャラクター(自作画を含む)をフリーソフトやアイコン、壁紙等に加工して掲載すること
→要するにキャラクターが登場するものは全部ダメ

(7)小学館ホームページの内容(画像・データ・ソース)の全体又は一部を転載すること
→公式ホームページの内容をコピーして自分のホームページで使うことは一切ダメ


以上の事柄は商売を目的としないファンサイトであっても著作権等の権利侵害になるので一律に禁止し、守られない場合は「法的手段」を講じることがあるとしています。





 
Q.小学館の禁止事項は厳しすぎるのではありませんか?
A.確かに、禁止事項の内容に問題がないとはいえません。


作成中です。


要約
少なくとも、小学館の禁止事項は憲法が保障する表現の自由を否定する内容まで含まれ、これに従って提訴した場合、小学館の方が負ける場合があります。

要するに、小学館もインターネット時代に的確に対応するノウハウを未だ持っていないわけで、これは私達を含む社会全体で考えていかない問題です。





 
Q.ファンサイトは、そんなにいけない存在なのですか?
A.いいえ、作品の「人気のバロメーター」として注目され得る存在だと思います。


例えば、キャラクターのエッチなイラストとかエッチな小説を載せているホームページは、明らかに原作のイメージを損うものですから問題があると思います。また、勝手に作品のコピーを販売したりして不当にお金儲けをするようなホームページも問題があります。しかし、純粋に作品が好きで、その作品やキャラクターを応援したくて作るファンサイトまでがいけない存在であるはずがありません。

問題があるとすれば、ファンサイトとイラスト&小説の掲載が切っても切れない関係にあることです。そして、それらが未公認状態のまま一律に禁止されてしまったことが問題なのです。

ファンサイトは、その作品の「人気のバロメーター」を表す要素を持っています。インターネットの普及が進んでくると、ファンサイトの数とアクセス数が、その作品の人気を反映する重要な目安になっていくでしょう。

例えば、いま「犬夜叉」のファンサイトがたくさんあるのは、「犬夜叉」という作品の人気が高くて、ファンがたくさんいるからです。逆に、人気のない作品にファンサイトは生まれません。

つまり、人気があるからファンサイトが増え、ファンサイトが増えるから人気がますます増すのです。

『少年サンデー』では、懸賞つきハガキのアンケートを使って連載作品の人気を探っていますが、もしかしたら、懸賞でのアンケートよりも、ファンサイトとアクセス数を調べた方が、正確な人気を測れるかもしれません。(なぜなら、ファンは本当に好きな作品でなければホームページを作らないし、そのホームページにアクセスしないからです。いっぽう、懸賞ハガキの方はプレゼントの当選を期待して媚びた答えを書いたり適当に答える人がいる分だけ、信頼性が少なくなります。)

「盗まれるポスターは良いポスターである」という言葉がありますよね。ポスターを盗むのは犯罪ですが、ポスターの制作者は、内心では片っ端から盗まれることさえ望んでいます。むしろ、盗まれて話題になる方が本望でしょう。何故なら、ポスターの盗難は「人気のバロメーター」だからです。誰からも盗まれないようなポスターは何の人気もないことになり、それではポスターとしての存在理由さえ疑われかねません。

これは、ファンサイトも全く同様です。タテマエはタテマエとして、実のところは、小学館の担当者もファンサイトはどんどん増えて欲しいと願っているはずです。ポスターはたくさん盗まれた方が制作者が喜ぶように、ホンネのところでは、ファンサイトの増加は歓迎されているのではないでしょうか。(もちろん、小学館の利益を損なわない限りにおいてですが・・・)

せっかく意気込んで新連載を開始したのに、インターネットでちっとも話題が盛り上がらず、ファンサイトの一つも生まれないとなったら、その作品は失敗作だと言えるでしょう。やはり、ファンサイトは「人気のバロメーター」なのです。問題があるとすれば、ほとんどのファンサイトに未公認のイラストや小説が載っていることなのであって、ファンサイトそのものが問題なのではありません。





 
Q.小学館は、本当に「法的手段」を講じるのでしょうか?
A.現実には、あまり考えにくいでしょう。


もし、小学館が「お願い」を厳密に運用するとなれば、今あるファンサイトに片っ端から警告が送りつけられることになります。そして、警告に従わないホームページがあれば、これを強制的に閉鎖させるために裁判所に訴えるでしょう。このように訴えることを「法的手段」を講じるといいます。

このような「法的手段」が講じられるまでもなく、警告文が一斉に出された時点で、ファンサイトのほとんどは閉鎖に追い込まれてしまうでしょう。イラストや小説を削除してしまえば閉鎖しなくても済みますが、全体的につまらない内容のホームページになってさびれてしまうでしょう。

でも、そんなことをすると、小学館のイメージも下がってしまいます。『少年サンデー』の販売部数も減り、作品の人気まで下がってしまうかもしれません。小学館も損になることが分かっていて、わざわざファンサイトをつぶしにかかるようなことは考えにくいでしょう。なぜなら、ファンサイトは「人気のバロメーター」なのですから。

もし、小学館が「法的手段」に訴えるとすれば、まず悪質なホームページからになるでしょう。例えば、キャラクターのエッチなイラストやエッチな小説を載せている所とか、作品のコピーを勝手に販売して不当にお金儲けをしている所などが狙われるでしょう。

そういう悪質なものではない、単にイラスト&小説を掲載しているだけのファンサイトはまず大丈夫だと思います。しかし、たとえ黙認されたとしても、正式に公認されない限り問題の残っていることは認識しなければなりません。(なお、同人誌の通信販売を謳っているファンサイトは、金銭を扱っている以上、問題となる要素が増えます。また、作品のテーマソングなどのMIDIを扱ったファンサイトも、音楽の著作権が複雑に関わってきますので、問題となる要素が増えます。)





 
Q.この問題を解決していく方法はありますか?
A.例えば、イラストや小説の掲載を公認してもらえるよう働きかける方法があります。




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