●ジブリ系ホームページの設計思想
Concepts of Ghibli Webpages
●はじめに
●ホームページの基本コンセプト
●ファンサイトから見たホームページの位置づけ
●コミュニケーション・スペースの運営方針
●シンプルな掲示板を採用している理由
●コンテンツの構成について
●ホームページに掲載している写真について
●ホームページで扱っているイラストについて
●アクセス数やキリ番に対する考え方
●制作環境・推奨ブラウザ等
●ホームページ作りを通じて目指す方向性
●はじめに
私が作っているホームページは、シンプルイズベストを第一のモットーとしております。よって、ホームページに関する説明的な文章は可能な限り書いていません。そんな説明的な文章を読ませるほどの内容のページは作っていないと思うからです。
最近、自分でホームページを作ってみたいという方の方からの問い合わせを幾つもいただくようになりました。また、ホームページ作りのノウハウに関する質問も増えています。私のような者が作っているようなページでも何らかのお手本になっているみたいで、光栄なことと思っております。
それらの質問には、これまで個別に回答してきました。しかし、質問のメールは増える傾向にあり、個別に対応していくことが難しくなってきたので、私がどのようなコンセプト(設計思想)でホームページを作っているのかについてまとめてみました。もちろん、ホームページには様々なコンセプトがあっていいと思っております。当然のことながら、異なるコンセプトで運営されるホームページがあってもいいと思いますし、それぞれのコンセプトは大いに尊重されるべきであると考えます。単に、私はこのようなコンセプトで作っているというに過ぎません。ホームページ作りの上で、もし何か少しでも参考になるところがあれば幸いです。
●ホームページの基本コンセプト
私は1996年9月にホームページを立ち上げて以来、系統別に幾つかのホームページを作ってきました。「早起き!ホームページ」と題するプライベートなページを筆頭に、「耳をすませば」 「もののけ姫」 「となりの山田くん」 「千と千尋の神隠し」 「猫の恩返し」等、ジブリ系作品を扱った趣味のページを作っています。(他に、大学のゼミや同窓会といった関係者限定のページを作っているほか、大学の指導教授のホームページや、アルバイトをしている出版社のホームページの制作・メンテナンスも行っております。)
私のホームページの基本コンセプトは(1)シンプルイズベスト (2)意匠統一 (3)テーマ別独立の3つです。
(1)シンプルイズベスト
その名の通り、ホームページの構成はなるべくシンプルなものにすることを目指しています。トップページはテキスト文を主体に構成し、遅い通信回線でも瞬時にメニューが表示されるようにしています。過度な装飾は抑えて内容本意を心がけ、出来るだけ閲覧環境を選ばないように努め、ホームページの利用に関する説明的な文章も可能な限り省略しています。
例えば、私のホームページには「無断転載禁止」の表示がありませんが、表示の有無に関わらず無断転載が良くないことは常識で考えれば分かるという考えから書いていません。「リンクフリー」についても、リンクは本来自由であると考えますし、特に表記がなければリンク自由と解釈されるべきであるという考えから書いていません。(ただ、「リンクフリーですか」という問い合わせがあまりにも多いので、最近はリンクフリーを明示するようにしています。)
その他の説明的な文章はトップページのソースに収納しているほか、この設計思想のページのようにホームページのコンテンツとは切り離して、関心のある人だけに案内するようにしています。
(2)意匠統一
私が作っているホームページのデザインは、徹底的な意匠の統一を図っています。基本レイアウトは全てのページに共通させているので、どのページも同じようなデザインになり、ホームページそのものの構造も似せています。けれども、これは決して手抜きではなく、操作性の統一を図るという明確なコンセプトをもって作っているからです。手抜きどころか、基本レイアウトを統一していくために少なからぬ注意を払っています。
また、ホームページの階層(リンクの深さ)は原則として3つまでに抑え、特にサイトマップを用意しなくてもホームページ全体の構造を把握できるように努めています。
(3)テーマ別独立
私のホームページはテーマ別に作っており、この場合では作品別に独立させた構成にしています。例えば「耳をすませば」と「もののけ姫」のホームページは全く別々に存在していて、ページ間のリンクは原則として存在しません。一部のコンテンツは共有させていますが、他のページの存在を知らなくても差し支えなく利用できるようにしています。
同じジブリ系なのに作品別のホームページを独立させているのは、その方が利用しやすいと考えるからです。Yahoo! Japanなどサーチエンジンを経由してアクセスする人は、そのほとんどが作品名で検索しますから、ホームページも作品別に作った方が利用者のニーズに応えられると考えるからです。
また、ジブリ作品は作品別にテーマ性が大きく異なりますから、当然ホームページの雰囲気も違ってきます。各ページに設置してある掲示板の書き込みを見ていただければ明らかだと思いますが、アクセスする人や書き込む人が多少重複していても、それぞれの掲示板で作り上げられる話題は大きく異なります。チャットやお絵かき掲示板など、コミュニケーション・スペースの一部でログの共有化を図っているものの、それでも作品別に固有の掲示板や会議室を用意し、ホームページごとの独自性を打ち出していく形態のほうが良いのではないかと思っております。
●ファンサイトから見たホームページの位置づけ
インターネット上には、個人が趣味で開設したホームページが数多く作られています。それらはファンサイトと総称されていますが、私が作っているジブリ作品に関するホームページも、ジブリ系ファンサイトの中の一つに数えられます。
ジブリ系ファンサイトを概観したとき、私のホームページの位置づけは、以下に述べていくようなものになるのではないかと思っております。
「耳をすませば」 「もののけ姫」のページを作っていた1997年頃は、インターネットもまだまだ普及途上であり、訪問者の年齢層も比較的高いものでした。21世紀に入り、「千と千尋の神隠し」が公開された2001年になると、インターネットの爆発的な普及が進んで子供も容易にアクセスが出来るようになったため、訪問者の低年齢化が一気に進みました。
同時に、いわゆるネット初心者の割合も急激に増加しました。私のホームページはYahoo! Japanに登録されていますので、インターネットの初心者にも比較的早い段階で発見されやすくなっています。特に、「千尋」から入った小・中学生世代は、インターネットを充分使いこなせるようになってから「千尋」を検索したというよりも、とにかく「千尋」関係のホームページを見たくて検索してきたというパターンが多いようです。つまり、ファンとして初心者であると同時に、インターネットの初心者でもある人達が多くなっています。
もちろん、ホームページの開設以来という長きにわたって訪問して下さるベテランの方も数多くいらっしゃるのですが、数の上においては、(1)ファン歴が浅く (2)比較的低年齢層であり (3)なおかつインターネットの初心者でもある人達を多く受け入れているファンサイトになってきています。インターネットに接続して初めて訪れたファンサイトが私のホームページであったという場合が少なからずあるようで、それは大変光栄なことと思っております。
これを踏まえて考えた時、すなわちファンサイト全体から俯瞰したとき、私のホームページは「広い間口で新しい世代のファンを受け入れ、一定期間預かった後、各々の興味・関心に沿った関連ファンサイトへ送り出していく」、あるいは「各々が新規にファンサイトを立ち上げて"巣立っていく"のを見送る」というあたりに位置づけられるのではないかと思います。
私のホームページよりも内容的に充実したファンサイトは数多くあります。より詳しい情報を知りたい人には、その情報が充実しているページへアクセスしてみることを推奨しています。それで常連の一人を失ってアクセス数が減少するかもしれませんが、その方がファンサイト全体を活性化させると思います。また、常連の一人が新たにファンサイトを立ち上げた時、他の常連を何人も引き抜いて行くことがあるかもしれませんが、それは私にとってむしろ望むところであります。
●コミュニケーション・スペースの運営方針
ファンサイト全体から見た私のホームページの位置づけでは、訪問者を囲い込まない方がふさわしいと考えられますので、私のホームページでは訪問者を無理に引き留めようとは考えていません。そのため、ゲストブックや常連さんのプロフィール登録コーナーは作っていません。アクセス数を増やすための企画は特に行いません。キリ番コーナーも作りません。掲示板やチャットは設けていますが、これも常連を引き留めておくことを期待しているというより、他のファンサイトへ送り出していく前に一定のマナーやネチケットを身につける練習場所として役立ててほしい、というくらいに考えています。
私のホームページでは、公序良俗に反しない行動をしようという程度の最小限のルールしか設けていません。掲示板&チャットにマナーやネチケットを練習場所として機能を付与させるのであれば、細かくルールを規定した方が良さそうにも思えるかもしれません。しかし、細かい規定に頼りすぎてしまうと、ひとりひとりが主体性をもって状況に応じた判断が出来なくなってしまいます。「そこにルールがあるからルールを守る」ことよりも「主体的に判断することをもってルールを守る」習慣を身につけるには、ルールは最小限の方がいいと考えます。「ルールさえ守っていれば良い(書かれていないことは何をしても自由)」という発想よりも、「ここで自分はどのように振る舞うべきか」を考える習慣をつけた方がずっと有意義です。
細かいルールで縛りつけないがゆえに、掲示板やチャットでは初心者ゆえの試行錯誤が繰り返されるかもしれません。トラブルもたびたび発生するかもしれません。何か問題が発生したときには、管理人として必要に応じた対処を行いますし、悪意ある"荒らし"に対しては速やかに有効な処置を行います。けれども、通常のトラブルの場合においては、管理人としての権限を発動することは極力避け、可能な限り参加者同士の話し合いを通して問題を解決していくような方向性が見いださせることを志向しています。
トラブルが発生したときに管理人が必要以上にしゃしゃり出ることは、空き地での子供のケンカに大人が介入するようなものであって、出来るだけ避けるべきだと思っています。管理人の権限で問題を強制的に解決してしまうより、参加者同士の話し合いによって解決していった方が、長い目で見て好ましいと考えるからです。特に、小さな子供たちの経験不足ゆえに引き起こされる問題については、一段の配慮をもって接していきたいと思っています。幸い、初心者ばかりではなく、ネットマナーに長じたベテランの方も参加して下さっており、管理の手伝いを引き受けて下さる方もいらっしゃいますので、その点では大変心強いです。試行錯誤と引き替えにして、体感的にマナーやネチケットを学んだ子供たちは、将来どこのファンサイトへいっても恥ずかしくないだけを何かを身につけていることと信じています。
●シンプルな掲示板を採用している理由
私のホームページの掲示板は、非常に古いバージョンのものを採用しています。別に新しいものに差し替えるのが面倒なのではなく、明確なコンセプトを持って使い続けています。(バージョンは古くても、負荷を低減するよう記述を改めたり最新のアクセス制限システムを組み込んだりするなど、見えない部分の改善は行っております。なお、チャットについても、実用本位の機能に抑えたシンプルなタイプを使用しています。)
掲示板は、ハンドルとメールアドレスと本文を入れる欄があるだけで、最近流行している多彩な機能は何もなく、題名欄さえついていません。フォーラムでは題名を入れられますのでで、まあ掲示板にも題名欄くらいはあってもいいとは思いますが、「名前欄には名前を入れなさい」「題名欄には題名を入れなさい」というのも、何だか型枠にはまったようで面白くないです。本当に必要性が感じられるならば、題名欄などなくても題名に擬した工夫が自然発生的に行われます。逆説的ですが、創造的な題名を期待するなら、むしろ題名欄などない方がいいと思います。同じような考え方により、他の多くの掲示板で採用されている機能も付け加えていません。
多機能化な掲示板は文字通り多くの機能がありますが、その代わり工夫の余地に乏しく、基本的に与えられた選択肢の中から選ぶことしか出来ません。いろいろと楽しめはするのですが、創造性を発揮する余地は乏しくなっているような気がします。例えば、アイコンは予め登録された種類の中からしか選べませんし、文字色も規定された中からしか選べなかったりします。URLは自動リンクされ、タグの使いこなしによる工夫の余地はありませんし、タグ自体が使えない所も少なくありません。もちろん、多機能掲示板は多機能ならではの使いこなしも出来ますし、それもまた楽しいものですが、私としてはシンプル路線を追求したかったのです。その代わり、タグを使えるようにしていろいろと表現上の工夫が出来るようにしています。
シンプルな掲示板は、空き地で遊ぶことに例えられるかもしれません。空き地がシンプルであればあるほど、遊具がシンプルであればあるほど、遊び方を工夫しなければ遊べません。その代わり、自由に工夫を凝らすことが出来、遊び方についての創造性を強く発揮していくことが出来ます。一方、遊園地の遊具は楽しく遊ぶことが出来ますが、定められた方法以外の遊び方で遊ぶことはほとんど出来ません。空き地は、一見何も出来ない制約の多い場所のように思えるかもしれませんが、遊園地は決められた遊び方しか出来ない制約の多いものであるというふうに発想を転換すれば、空き地は何でも出来る無限に近い可能性を感じるはずです。
もちろん、「遊園地型」とも言うべき多機能な掲示板があってもいいと思います。しかし、私のホームページでは、あえてシンプルな「空き地型」のコンセプトを追求しようと思います。
●コンテンツの構成について
私は作品別に独立させてホームページを作っていますが、それらを発展的に統合させた総合ページを作ってみたらどうかというアドバイスをよくいただきます。私も、出来るだけ多くの作品を網羅した総合ページを作った方が理想的だと思います。
しかし、私は総合ページではなく作品別の専門ページを作る方を選択しました。何故なら、ホームページを作成するための時間と資源を充分に確保することが難しく、限られた時間と資源を投入するなら全作品に分散させるよりも数作品に集中させた方が良い内容のページを作れると思ったからです。本当は「となりのトトロ」や「魔女の宅急便」のページも作りたいのですが、手持ちの時間と資源でこれらのページまで作成・維持していくことは不可能であると判断したので断念しています。
私のホームページは、テーマを単一作品に絞った分、それを深く掘り下げる方向性を指向しておりますが、全ての分野をカバー出来る訳ではありません。一覧表にしてみると、弱い分野の方が多いくらいです。ここからも、外部リンクのページをより充実させていかねばならないと思っていますが、自動登録型のサーチエンジンは数を揃えないと中途半端になってしまいますので、登録数を追求するよりも使い勝手の良いリンク集を作っていきたいと思っております。
力を入れている分野 普通の分野 弱い分野・扱わない分野 テーマ性の解釈
作品の派生世界の探索
関連する社会現象の分析
基礎データ
外部リンク
コミュニケーション・スペース
各種企画もの
監督情報・スタッフ&制作現場の情報
アニメーション技術論・声優情報
出版物・ビデオ・CD類の情報
キャラクター商品・グッズ関連
CG・イラスト・MIDI
小説・ドラマ・その他創作もの
※実は、ジブリ系の他にもワールドカップのページ(私は秘かにサッカーのファンです)や国際情勢を分析するページ、社会問題を取り上げるページなど、別のジャンルのホームページも作りたいという構想も持っていますが、完全に凍結状態になっています。当面はジブリ系のホームページを充実させ、「猫の恩返し」など新作に関するホームページも手掛けたいと思っていますが、やはり時間と資源の問題から自分の得意分野に集中して作っていくつもりです。
●ホームページに掲載している写真について
ホームページに載せている写真のほとんどはデジタルカメラで撮影しています。1996年から2000年の前半まではFujiのDS-7を、2000年後半からはFujiのFinePix4700を使用しています。ホームページには多数の写真を載せていますが、「耳をすませば」のモデルといわれる風景や、「もののけ姫」字幕版・英語版の公開レポート、「千尋」の公開初日を追ったドキュメントなどといった、資料性・ニュース性の高さを追求しております。
「となりの山田くん」公開初日風景(1999年7月17日)
画質にはこだわりませんので容赦なく圧縮しますが、構図は吟味しているつもりです。そして、撮影する「視点」を重視しています。他の人の真似ではない、独自の視点から撮影していくことを常に念頭に置いています。
例えば、「となりの山田くん」の公開初日には、ファン・取材陣とも多数のカメラを持っていました。しかし、大抵のファンは舞台挨拶しか撮影しませんでしたし、取材陣も舞台挨拶と観客の入り具合しか撮影しませんでした。けれども、私は、ファンと取材陣の両方を一緒に記録することを心掛けました。壇上の監督しか見ないファンの視点ではなく、報道対象として割り切ったマスコミの視点でもなく、それらのいずれをも包含した視点から事実をありのままに見ようと心がけることで、私ならではの見方・考え方を紹介していくことが出来ればと思っています。
千尋イラスト(ねンズさん画)
●ホームページで扱うイラストについて
写真については独自性を追求出来る分野ですが、私が描くイラストは、非常に稚拙なレベルにとどまる上、数を描くことも出来ません。すなわち、自作イラストについては全く見せるべきものがありませんので、事実上撤退に近い状態になっています。
「もののけ姫」までは投稿イラストのコーナーも作っていましたが、新たなコーナーを設置する予定はなく、「お絵かき掲示板」を設置してお茶を濁しています。「お絵かき掲示板」はイラストを通じた交流が活発に出来るメリットはあるのですが、使えるテクニックは限られている上、描画サイズも限定されています。
よって、出来るならば「お絵かき掲示板」とは別にイラストコーナーを作りたいとは思いますが、イラストは必ずしも私の得意分野という訳ではありませんし、私自身が大して描けませんし、インターネットを見渡すと優れたイラストを掲載しているイラストメインのファンサイトが数多くありますので、それらのファンサイトの発展に期待したいと思っております。
私のホームページでは、構成上必要なイラストについてだけ、知り合いの子に描いてもらって調達するような形になると思います。
●アクセス数やキリ番に対する考え方
私は、ホームページ開設者としてカウンターのアクセス数を意識することはありません。アクセス数は単なる目安に過ぎず、あるいは単なる結果であって、別段それを目的としてホームページを作っているわけではないからです。
従って、私のホームページでは、「祝!○○万アクセス突破」のように自分で自分のホームページのアクセス数を祝ったり「○○万記念アクセスの△△さん おめでとうございます」のようにキリ番を踏んだ人を祝ったりすることは開設以来ありませんでしたし、今後ともありません。
これまでも、掲示板に「○○万カウントおめでとうございます」という書き込みをいただくことがありました。それは素直に嬉しいですし、とても感謝しています。ただ、ホームページのコンセプト上、私がそれらの書き込みに呼応して何かするということはありません。
最近では、私のホームページでアクセス数やキリ番を祝う習慣がないことが理解されてきたのでしょうか、区切りの良いアクセス数に達しても掲示板が祝辞のオンパレードで埋め尽くされるということはなくなってきています。有り難いことと思っております。
もちろん、アクセス数が伸びていくことは励みになりますし、アクセス数の向上を目指して頑張るホームページがあってもいいと思います。ただ、私の所ではそういうコンセプトを持たないだけです。
●制作環境・推奨ブラウザ等
1996年〜2000年前半までの制作環境
メビウスノート PC-A445
800x600ドット メモリ48MB 28800bpsモデム
Netscape3.0
Internet Explprer3.0
IBM ホームページビルダー3.0
Photoshop LE-J2000年後半〜現在の制作環境
メビウスノート PC-MJ120R
1024x768ドット メモリ196MB 1.5MフレッツADSL
Netscape4.7
Internet Explprer5.0
IBM ホームページビルダー3.0
Photoshop LE-J & Photoshop Elements
ホームページの制作環境に関する質問は割と多くいただきます。私のホームページがどのような作成環境のもとで作っているのかの関心をもって頂けるのは光栄なことですが、それほど充実した環境で作っている訳ではありません。HTMLファイルの作成はホームページビルダー3.0を、写真の加工や図表の作成にはPhotoshop LE-JとPhotoshop Elementsを使っています。
ホームページを作る上での資料はあまり持ちません。ビデオ・サントラも大して持っていません。例えば、「耳をすませば」の原作コミックはありますが、ビデオやサントラは持っていません。必要が生じたときはレンタルビデオ店に行って間に合わせています。(DVDが出たら買おうと思いますが)その他の資料やグッズもほとんど持っていません。
ホームページを閲覧する上での推奨ブラウザについてですが、なるべく古いバージョンでも見られるように努めています。一応、海外20カ国くらいからのアクセスもありますし、ワープロ専用機やインターネットテレビでアクセスして下さる方もいらっしゃるので、どのような環境から閲覧されているか分からないからです。特殊なタグは使わず、プラグインの使用も避け、フレームも一部を除いて採用していないので、テキスト・画像・表が見られるブラウザならば何とか問題なく閲覧出来るはずです。あえて表記するとすれば、以下のようになります。
Netscape1.1以上、Internet Explprer2.0以上、またはこれと同等以上の機能を有するブラウザ
640*480ピクセル以上、256色以上のモニターを推奨
(お絵かき掲示板については、PNGファイルが表示出来る比較的新しいブラウザが必要)
現在はNetscape4.7で表示の確認をしていますが、最近はInternet Explprerがブラウザの主流になっているので、Internet Explprerでの見栄えにも留意しながら作っています。また、時々古いパソコンを引っ張り出して、以前のバージョンのブラウザでも問題がないかどうかチェックしています。
●ホームページ作りを通じて目指す方向性
私がホームページ作りを通して目指している方向性も説明しておきましょう。基本的には、作品の世界観を解釈し、その魅力を読み解いていくことにありますが、究極的なテーマは「ファンのありかた」の模索にたどりつきます。ホームページの存在形態としてはファンサイトではありますが、その設計思想の深淵にあるのは愛好表現の追求というよりも哲学的自己の追求であります。
ひとことにファンと言ってもいろいろとあります。もちろん、どのようなファンがいてもいいでしょうし、どのような愛好形態があってもいいと思います。しかし、ホームページの開設者としてどんな愛好形態でもアリというのは無責任なので、望ましいファンのあり方とは?というテーマについて考えるとき、以下の明確なモデルを提示します。
推奨する愛好形態
・作品に出会うことによって、自分自身を見つめ直す機会を持つ
・作品に接することを通じて、自分自身の進路や将来を考え、かつ実行する
・適切な意見交換を通じて、多様なものの見方・考え方に親しむ
・作品を嗜むことによって、作品を嗜まない時間も充実するようになる
推奨しない愛好形態
・ジブリの世界に心酔し、全ての作品を無批判に受け入れる
・監督を崇拝的に愛好し、監督に批判的な論調を許さない
・グッズや関連商品の収集に命をかける
・ビデオやDVDを最高の画質・音質で再生することに固執する
・セリフを丸暗記したり、わずかな差異やあら探しにこだわる
・マニアックな知識におぼれ、どうでもよい情報の収集に異常な執念を燃やす
・夜な夜なチャットに出没して日中の仕事や学業に影響が出ても意に介さない
・愛好活動に熱中するあまり、進路に影響が出る・人生を狂わせてしまう
過度に熱中することを俗に「はまる」と呼びますが、私は「はまっている状態」が悪いとは思いません。むしろ、人生のある時期、徹底的に「はまる」ことがあってもいいと思います。しかし、いつまでも「はまっている状態」のままであってはいけないと思います。「はまる」ということは、精神的に依存しているということです。もし、宮崎監督が完全に引退してしまったとき、スタジオジブリが解散してしまった時、ジブリの世界に全面的に依存していたとしたら、明日から生きていく支えを失ってしまいます。本当のファンとは、そういうふうに寄りかかったファンなのではなく、精神的に自立しているファンなのではないかと思わずにはいられません。逆説的ではありますが、ジブリの世界を精神的に必要としなくなって初めて、本当の意味でのジブリのファンになれるのではないかと、私はひそかに思っております。
私は、現実逃避の手助けをするために、このホームページを作ったつもりはありません。ちょっとした気分転換のついでに立ち寄っていただければ、それで充分です。掲示板やチャットが賑わうのは嬉しいことですが、賑わなくても「みんなそれぞれに自分の時間を大切にして頑張っているんだな」と思うようにしています。そして、マナーやネチケットを身につけ、いずれ巣立っていってくれれば嬉しいです。そして、たとえジブリの世界から卒業して行ったとしても、忘れた頃にひょっこり顔を出して近況報告をしていただけると、もっと嬉しく思います。(Y.Mohri)