第2回「日本の過去の清算を求める国際連帯協議会」ソウル大会の報告
有光 健 氏
〈これまでの歩み〉
今日は二○○四年五月二十日から二十二日にかけて、韓国のソウルで開かれた第二回の「日本の過去の清算を求める国際連帯協議会」についてお話します。皆さんはこの国際連帯協議会について、あまりご存知ないと思いますので、そのことから始めたいと思います。二○○○年五月三日と四日、朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の平壌で「日本の過去の清算を求めるアジア地域シンポジウム」開催されました。その時参加した日本、インドネシア、韓国、フィリピン、中国、台湾、アメリカの代表者が、国際協議会の設立に合意しました。二○○三年九月十七日から二十日まで、上海で第一回の国際連帯協議会と国際シンポジウムが開かれました。
〈参加国・地域〉
第二回目の国際連帯協議会は、参加国と地域は、韓国、北朝鮮、中国、台湾、フィリピン、米国、日本でした。特に、今回で目新しかったのは、北朝鮮から戦争被害者が初めて参加したことでした。そのため、韓国の方は興奮していました。日本からは在日朝鮮人を含めて70人以上が参加し、全体で約250人あまりの参加でした。日本からは朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の人が参加したので、韓国側の警備はかなり厳しかったです。
〈内容と成果〉
会場はソウル女性プラザでした。五月二十日は記者会見と実務者会議、歓迎レセプション、二十一日は開会式と全体会、二十二日は午前に分科会(@日本軍「慰安婦」、A遺骨・調査〈軍人・軍属〉、B強制連行・強制労働、C教科書問題)、午後に全体会議と閉会式、夜は送別晩餐会があり、最終日の二十三日に南北交流会がありました。
在韓被爆者の郭貴勲さんも「韓国人原爆被害者の惨状と援護法裁判の勝利」と題して、発表をしました。国際連帯協議会の模様はは韓国のメディアが大きく報道しました。
国際連帯協議会の議論の内容は、出された「日本の過去の清算を求める国際連帯協議会ソウル大会声明文」に表明されています。
「一九○四年朝鮮侵略のための日露戦争、一九○五年乙巳保護条約の強制と朝鮮侵略、一九三七年中国侵略、一九四一年アジア太平洋戦争へと続いた日本のアジア侵略は、アジアの民衆に大きな傷を与えた。日露戦争から一○○年が経った今日までも、日本は自らの侵略行為を反省するどころか、むしろ美化しており、国家としての謝罪や賠償を回避している。
日本が侵略行為に対する反省を拒否している間に、青春を奪われ生涯を苦痛の中で生きてきた被害者たちは、いまや高齢となり死を目前にしている。不幸な事に、被害者たちが亡くなるのを望んでいるかのような日本政府の期待が実現しつつある。(略)いま、国際連帯協議会は、被害者たちが生存しているうちに、早急に過去の清算を実現するべく、再びソウルに集まった。本日、国際連帯会議は、敗戦から六○年が経過するまで日本帝国主義の侵略行為に対する過去の清算を果たさずにいる日本政府の誤った態度と立場を明らかにし、日本政府に謝罪と賠償をさせるための具体的な実践について議論した。(略)」
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以下、声明文では、具体的な今後の取り組みを第一から第七まで挙げています。第一は、国際司法裁判所などの国際機関を通じた活動など、第二は、強制連行の被害調査を進展させること、第三は、海外の被害者の遺骨調査、収拾など、第四は、日本の右傾化に対する反対活動、第五は、歴史を歪曲する日本の極右勢力との闘争、第六は、日朝国交正常化における日本側の過去への反省と謝罪の明白な表明への闘いなどです。
これらの成果をまとめますと、@南北と在日の戦争被害者、関係者らの交流が実現したこと、A国際連帯協議会運動の定着、B各国の状況認識共有と運動の進め方などについて実質的な意見交換ができたこと、です。
今後の予定は、今年(二○○四年)八月後半に祐天寺など日本各地で遺骨問題を中心に追悼行事などを行う。九月には第三回国際連帯協議会を平壌で開催する予定、十月には札幌で遺骨問題での強制連行フォーラムなどが予定されています。
なお講演に先立って市民会議総会が行われ、昨年度の総括や今後の方向性が議論されました。
(文責・笹本征男)
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