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2003年2月10日
要 望 書
坂口 力 厚生労働大臣 様
韓国原爆被害者協会
会長 李 廣善 米国原爆被爆者協会 会長 友沢 光男 在ブラジル原爆被爆者協会 会長 森田 隆 昨年 12月、大阪高裁は郭貴勲(カク・キフン)裁判において「(被爆者援護法は)原爆二法の国家補償的性格と人道的目的をより強化する方向で一本化されたもの・・・被爆者はどこにいても被爆者」として、日本を出国した被爆者にも 被爆者たる地位と手当受給権があることを認めました。 日本政府は上告を断念し、日本で手当受給権を得た在外被爆者には、日本出国後も手当を支給することを決定しました。 坂口大臣の上告断念は在外被爆者に生きる希望と力を与えてくれました。 しかしながら、厚生労働省は依然として、在外被爆者が被爆者援護法上の医療給付や手当受給権を受けるためには渡日が前提となるとの見解に固執しています。 これでは、病気で、高齢で、日本に行くことのできない在外被爆者は無援護のままですし、早晩、すべての在外被爆者が日本に行くことなどできなくなります。 2001年に坂口大臣自らが設置した「在外被爆者に関する検討会」が、「人道上の見地からは、その現在の居住地によって援護の程度に差を見ることは不合理である」との結論を委員の共通認識として示したものの、現在進められている厚生労働省の在外被爆者渡日支援事業はこの理念を十分に実現するとはいえません。 2月7日には福岡高裁が李康寧(イ・ガンニョン)裁判で、「在外被爆者については、歴史的にみて日本国との国策との関連で原爆の被害を受けた蓋然性がある」「(手当支給の)権限や責任は国にある。国外に出た人についての支給義務は、国と解するのが相当」として、在外被爆者に対する日本政府の責任をいっそう明確に指摘した判決を下しました。 被爆57年が過ぎた今も、多くの在外被爆者が、どこからも何の援護も受けられないまま、苦しんでいます。もはや我々にはわずかの時間しか残されていません。 在外被爆者が1日も早く日本国内の被爆者と同等な援護が受けられるよう、韓国、アメリカ、ブラジルの被爆者は一致団結して、坂口大臣に以下4項目の早期実現を強く要望いたします。 要望事項 1、 被爆者健康手帳の交付申請が被爆者の居住国においてできるようにすること。 2、 各種被爆者手当の支給申請が被爆者の居住国においてできるようにすること。 3、 被爆者の居住国において医療の給付が受けられるようにすること。 4、 在外被爆者への手当支給に時効を適用する方針を改めること。 |