在外被爆者に援護法適用を実現させる議員懇談会結成総会
(01・4・19・第2議員会館第1会議室にて)
八名の超党派の国会議員による呼びかけにより、海外に在住する被爆者に対して、被爆者援護法を適用させることを目的とする議員懇談会がついに発足した。
会の正式名称は「在外被爆者に援護法適用を実現させる議院懇談会」。
選出された役員は次の通り。
事務局長 金子哲夫衆院議員(社民)
世話人
谷畑孝衆院議員(自民)
金田誠一衆院議員(民主)
今井澄参院議員(民主)
斉藤鉄夫衆院議員(公明)
佐藤公冶衆院議員(自由)
中林よし子衆院議員(共産)
中川智子衆院議員(社民)
国会議員十六名、代理者一八名、計三四名が総会に参加、議員懇への参加議員は五十一名に達していると報告があった。市民団体からは六十名をこえる人々が参加した。
趣意書は次の通り。
「在外被爆者に援護法適用を実現させる議院懇談会」2001年4月19日
1994年「原子爆弾被害者に対する援護に関する法律」(いわゆる被爆者援護法)が施行され、現在、日本国内に在住する被爆者(約30万人)には、この被爆者援護法が適用されています。しかし、海外に在住する被爆者(約6千人)は、日本国籍があるなしにかかわらず、被爆者援護法の適用から除外されています。これまでも在外被爆者の皆さんから、日本政府に対し、援護法の適用を求める要請や裁判などが行われてきました。しかし、今日まで依然として実現するに至っていません。
年々被爆者の高齢化が進んでおり、在外被爆者の「一日も早い被爆者援護法の適用を」という願いを早急に実現させねばなりません。
そのため、国会内に「在外被爆者に援護法適用を実現させる市民の会」を結成し、その実現を図ることとしました。
―各議員の挨拶―
総会は広島選出の金子哲夫議員の司会により、終始熱気をおびて進められた。
金子哲夫さん
「原爆投下後五十五年目を迎えようとしていますが、日本の国内においては被爆者援護法が成立して被爆者行政が進んでおりますけれども、日本の国内を一歩出ますと、援護法が適用されないという問題が長く大きな課題として残っております。この問題はなんとか解決すべきでありまして、被爆者の方々が高齢化されるなか一日も早く解決しなければならないということで、超党派の議員で話しをしていただくなかで、国会のなかに議員懇談会をつくりたいということで、今日発足することになりました。
私自身は広島で長く原水禁運動をやっておりましたので、何か被爆者の方たちのために働きたいという思いがございまして、今日参加させていただいたということを申し添えさせていただきます。
最初に呼びかけ人のなかでご出席の方からまず一言ずつご挨拶をいただきたいと思います」
斉藤鉄夫さん
「公明党の斉藤鉄夫でございます。各党から議員が出てこういう会をもてたことを非常に嬉しく思っております。特にお骨入りいただいた金子哲夫議員には感謝を申し上げる次第でございます。
三年前になるでしょうか。当時、野中官房長官のところへ、車椅子に座っていらした伊藤サカエ議長とともに、また韓国、アメリカ、ブラジルから来られた在外被爆者の方と一緒にこの問題を訴えにまいったものでございます。そのときの官房長官の説明を聞いての答えは、そりゃあたしかに皆さんの仰るとおりだなあ、皆さんの仰ることに理があるなあ、ということでありました。厚生省はかたくなにその論理を変えておりませんけれど、今、厚生労働大臣、厚生労働副大臣とも公明党から出ておりまして、私、大変責任を感じておりますが、どう考えましても我々に理があるということでありますので、各党協力しながらがんばっていきたいと思っております。よろしくご指導ご支援お願いいたします。」
中村よし子さん
「日本共産党の中村よし子でございます。私自身は広島の生まれです。選出は中国ブロックということなんですけれども、ノーモア・ヒロシマということを本当に私自身の人生のなかでずっと訴えつづけてまいりました。やっと長らくの運動が実って援護法が制定されたにも関わらず、なんと六千人もの方々が在外ということだけで適用されないというこの非常事態。とても我慢がならないものです。二十一世紀になりました。こういう二十世紀に起きたことは二十世紀のうちに解決しなければならないことだった、と思いますけれども、ここに超党派に議員懇ができましたので、これを契機にして、皆様がたの運動が早く実るよう日本共産党も力いっぱい、党派をこえた皆様がたと力を合わせてがんばりぬくことをお誓いし、皆様がたの今後のご奮闘も期待いたしましてご挨拶とさせていただきます。」
今井澄さん
「私ははじめ在米被爆者の方々からお話を聞く機会がございまして、特に昨年から今年にかけては被爆者の皆様がたのお話をお聞きし、何とかしなければという気持ちは十分持ちながらなかなか思っただけでは実現するものではございませんので、ようやく今回会ができて喜んでおります。皆で力を合わせてがんばっていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。」
次に出席議員諸氏の挨拶。
瀬古由紀子さん
「日本共産党衆院議員の瀬古由紀子でございます。比例で東海ブロックの出身でございます。いつも心は日本のふるさとを思いながら海外にいるばかりに本来受けられるべき制度を受けられないということは本当に申し訳ないという思いでいっぱいで放置されているのは政治の怠慢だと思いす。人道的見地からはもちろんのこと、歴史の生き証人である在外被爆者の方に一日も早く援護法の適用があるように私も全力を尽くしてまいりたいと思います。よろしくお願いします。」
日森文尋さん
「社民党の日森文尋でございます。出身は埼玉でございます。通達一本で在外被爆者が追いやられてしまっていることについてこの議員懇談会を通じて是非、きちんと解決させるという立場でがんばりたいと思います。どうかよろしくお願いいたします」
今川正美さん
「社民党の今川正美でございます。出身は長崎です。ずっと地域の労働運動に関わってまいりましたけれども、この被爆者救援というのは信念として一貫してやってまいりました。在外被爆者の問題がいまだに放置されているのは政治の怠慢だと思います。人道的見地からはもちろんのこと、歴史の生き証人である在外被爆者の方に一日も早く援護法の適用があるように私も全力を尽くしてまいりたいと思います。よろしくお願いします。」
菅野哲雄さん
「社民党の菅野哲雄と申します。出身は宮城でございます。若いときから原水禁運動に関わりをもってきております。この地球上から核兵器を残す運動、その一貫としての在外被爆者への援護法適用、がんばりたいと思います」
重野安正さん
「私は衆院議員の重野安正と申します。九州ブロック大分県でございます。援護法成立などには関わってまいりましたが、今度はステージは変わりましたが在外被爆者への援護法適用についてがんばってまいりたいと思います」
山口わか子さん
「社会民主党・市民連合の山口わか子です。出身は長野でございます。国の責任で被爆をされた皆様がたが五〇年たっても救済されないということは、一体この国の憲法は生かされているのだろうかと疑問がわき、怒りが沸きます。これからはそういう政策を変えていかねば駄目だと思っています。がんばりたいと思いますのでよろしくお願いします」
山内恵子さん
「社民党の山内恵子と申します。北海道出身でこの国会というところにきて十ヶ月ほどですが、戦後五〇年たってもまだ解決できないこの問題、一日も早く援護法が在外被爆者に適用されるようがんばりたいと思います。」
横光克彦さん
「社民党の横光克彦でございます。大分県選出でございます。村山政権のときようやく援護法が制定されたわけですが、なお日本にいないというだけで同じ被爆の犠牲を受けながら、援護法の適用を受けないということは政治の責任であるという思いを強くいたしております。とりわけ被爆者のかたが本当に高齢化が進んでいるだけに一日も早い施行が必要であろうと考えます。そのために超党派の議員がこういった会を作ったというのは大きな前進でございまして、この会を核にして皆様がたのお願いを形あるものにしていくためがんばりたいと存じます」
山井和則さん
「民主党の衆院議員の山井和則です。二十一世紀を迎えて心に誓いましたのは、やっぱり二十一世紀は差別のない社会をつくりたい。そのためには政治の責任は本当に大きいと思います。残念ながら二十一世紀までこのような問題が持ち越されたこと、本当に政治の大きな責任だと思います。援護法適用に向かって、差別のない社会をつくるために私も若輩ですが皆さんとともに精一杯がんばりたいと思います」
金田誠一さん(呼びかけ人)
「超党派でこのような会が結成されましたこと、NGOの皆様はじめ諸先生がたのご尽力のおかげでありまして、本当にご苦労さまでございます。
実は昨日、韓国からお二人の被爆者の方がお見えになりまして、私どもの会館の部屋でお目にかかったわけでございますけれども、話しを聞いているうちに本当に身につまされた次第でございます。厚生労働省に電話を入れましたところ、たまたま増谷厚生労働副大臣がお部屋にいられたものですから、早速お二人、、NGOの方と伺い、直接話しを聞いていただくことができました。その話しを聞きながらまたまたどれほどのご苦労をされたものかと身につまされた次第でございます。
僅か一片の通達でこのような扱いをされている、この問題はもはや党の問題でもなければ与野党の問題でもない。人間であれば当然とりくむべき課題であるという認識を新たにいたした次第でございます。皆様とともに手を取り合ってがんばってまいりたいと思います」
中川智子さん(呼びかけ人)
「皆様、今日は待ちに待った在外被爆者のための議員懇談会ができまして、朝から嬉しい一日になりました。
私は援護法には国籍条項がないのに、どうして一歩日本から出れば適用されないのか、こんな理不尽なことはないという思いでいっぱいです。懇談会が発足してこんな理不尽なことを日本の立法府にいる人間として責務をもって解決していきたい、そのために一生懸命がんばることをお誓い申し上げます。私も先日、質問しながらなんという国なんだろう、情けない思いでいっぱいでございました。この議員懇ができるのを皆様待ち遠しかったと思いますが、お待たせいたしました。明日からがんばることを皆様とともに誓い合って私の一言に代えたいと思います。本当にありがとうございました」
黒岩秩子さん
「堂本暁子さんが知事になられて繰り上げ当選した黒岩秩子と申します。まだほやほやで中のことは何もわかりませんが、皆様がこれまでなさってこられたことは実は銀林さんが元同僚だったものですから、いろいろ伺っておりました。私の叔父も叔母も原爆で亡くなって従兄弟たちが孤児になっております。また韓国のことは金嬉老事件にずっと関わっておりましたし、友人にも在日の方がいらしてこのことには心を痛めてまいりましたので、私でもお役に立てれば大変幸いだと思っております。お話伺い、本当に胸を痛めております。どうかこれからよろしくお願いいたします」
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鈴木賢士氏撮影
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左は金文順さん、右は李一守さん
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代理出席された議員諸氏(敬称略)
(自民)谷畑 孝・河野太郎・宮沢洋一・田村憲久
(民主)田並胤明・竹村泰子・葉山 峻・田中 甲・中村哲治・菅川健二
(公明)海野義孝
(自由)佐藤公冶
(共産)小沢和秋・小池 晃
(社民)植田むねのり・山本正和・北川れん子(無所属)粟屋敏信