例 会 報 告


 例会が一九九九年三月一八日、代々木上原教会で開かれ、岩崎恵美さんが『広島の原爆による韓国・朝鮮人の被害』を発表しました。例会には三十人以上の出席者があり、盛況でした。発表者の岩崎さんは、東京女子大学のコミュニケーション学科の四年生で、表題の発表は学科のゼミの卒業論文を元にしたものでした。

 以下、発表が終わって、参加者からの質疑を要約したものです。


 質問)「発表の中で広島の死亡者数の九万人から一二万人の中で、韓国・朝鮮人の死亡者数が三万人となっていますが、これは当時、広島に住んでいた日本人と韓国人との比率よりも多いというのは、韓国人が被爆地に集中的に居住していたということだったのでしょうか」


 答え)「そうです。朝鮮人被爆者の死亡者は広島市の人口の約一割であったと言われています。しかし、朝鮮人人口の正確な統計がないのです。推定で被爆当時、市内には約六万人の朝鮮人がいたと考えられます。それから朝鮮人は被爆直後の原爆の残留放射能が強い時、被爆地の市内に留まらざるをえなかった。これが朝鮮人被爆者に特有のことだと考えています」

(中島竜美)


 質問)「原爆被爆者で入院などされている方の医療費はどのようになっているのでしょうか」

 答え)「医療費などは被爆者援護法に基づいて払われています。援護法には国籍条項がないので、在韓被爆者であっても日本に滞在している間は被爆者健康手帳により医療を受けられますが、日本を出ると手帳は無効になります。これが大きな問題です」

(三宅信雄)


 質問)「今、生存している在韓被爆者の数はどのくらいでしょうか」

 答え)「おおよそ一万人くらいと言われています。生存者の調査というものがありませんので正確な数は分かりません。韓国原爆被害者協会に登録されている被爆者は二、三〇〇人あまりです」   (中島竜美)
 その他、被爆者と原爆被害の遺伝の問題、核をめぐる放射線被害の問題、在韓被爆者に対して日本政府が拠出した四〇億円のことなど、多くの質疑が出されました。
 岩崎恵美さんには市民会議の運営委員となっていただいて、その他の平均年齢が高い運営委員にとって、実に頼もしい存在です。そして市民会議の今後の発展にとっても、岩崎さんのような若い人の存在は頼もしいことです。

(文責・笹本征男)