阪神淡路大震災と私 NO.01
1995年1月17日午前5時47分

揺れる

 深い眠りに落ちていたのだろうに、ふと目が覚めた。この瞬間はまだ揺れはじめていなかったように思う。あるいは地鳴りの音で目が覚めたのか。今となってははっきり思い出せないが突然ドンドンドンと激しい縦揺れに襲われた。縦揺れが収まって私は直感的に「すぐに横揺れがくる!結構大きそうだ」と感じた。まもなく横揺れが始まった。家全体がぎしぎしといやな音を立てる。私の家は造成地の一番崖際にあるので一瞬土砂崩れの恐怖に襲われる。揺れているのは20秒くらいだったろうか、その間息を潜めるように布団の中でじっとしていた。いつの間にか目を覚ましていた家内が「パパ!子供!」と叫ぶ。揺れの収まりつつある仲、子供の部屋を見に行く。特に異常はないようだ。(あとからcyiyoに聞くとこのとき目が覚めていたのだが怖くて声も立てずにじっとしていたらしい)

 揺れが完全に収まってから部屋のカーテンを開けて外を見る。街灯は普段通りについている。いつもと同じ光景だ。ただ縦揺れと横揺れの間隔が結構あった(ということは震源地はここから遠いと言うことだ)割には非常に揺れたことに不安を感じた。震源から遠くてこの揺れなら震源近くはかなりの地震だったに違いないと。すぐにテレビをつけた。早速地震情報がやっていた。このときの第1報は「ただいま近畿地方に大きな地震がありました。この地震による津波の心配は有りません。」だったと思う。じっとTVをみていると各地の震度情報が入ってきた。私たちの住む大阪で震度4、神戸が6ぐらいで報道されていたように思う。もちろんこの時は神戸淡路の惨状など想像もできず、部屋の窓から神戸方面をみて、大丈夫かなあ、あっちはと眺めていた。


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