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ギネスにも載っていた往年の名女優ヘレン・ヘイズが、博物館から奪った恐竜の骨を載せたトラックを運転して、ロンドン（かな？）中を走り回るというケッタイな映画です。またピーター・ユスティノフやクライブ・レビルが、妙なメイクアップをして中国人の諜報員に扮しているのですね。それに加えて戦争映画の音楽で知られるロン・グッドウインの音楽がいかにも似非オリエンタル風に変わっていて、面白いというよりも非常に変わった映画だなという印象が全体的にあります。この映画のあちらのレビューアの採点を見ると予想した通りなのが結構面白いのです。というのもアメリカのレビューアの採点は、どれも極めて悪いのですが、イギリスのレビューアによるものは極めて良いのです。要するにイギリス人がいかにも好みそうなジョークコメディで、ヘレン・ヘイズを筆頭とするおばあちゃん連中が恐竜の骨を載せたトラックを乗り回すなどという一種珍妙なスラップスティックを面白いと感ずるかそうでないかによって評価は大きく変わるような映画であり、概してイギリス人はこういうある意味で極めて馬鹿馬鹿しいジョークが好きなようなのですね。というわけで、この映画はアメリカ映画ではあるのですが見る者のイギリス度を測るバロメーターとして機能すると言ってもよいかもしれません。従ってこの映画が気に入ると多くのブラック且つケッタイなイギリスのコメディ映画が気に入ること間違いなしでしょう。