言葉の世界・伝言板 1999年6月




carn

佐藤和美 (99/06/30 18:23)

「カーニバル」carnivalといえば、訳語は「謝肉祭」(死語?)です。
「carn」はラテン語の「肉」です。
「carnival」にも「carn」が含まれてますよね。

「carnation」カーネーションにも「carn」があります。
「carn」(肉)色の花の意味だそうです。
どんな色だったんでしょう?

「リーインカーネーション」reincarnationというと、オカルトっぽくなります。
20何年か前に「リーインカーネーション」っていう題の映画もありました。
意味は「輪廻」です。
分解すると、
re(再び)+in(中に)+carnation(肉体)
って、かんじでしょうか。



re:字余りの法則
ペルセ (99/06/29 22:50)

二重母音として、一音で発音するからでしょうか?



字余りの法則
佐藤和美 (99/06/29 21:26)

まずは「万葉集」から、字余りの歌をひろいだします。

近江の海 夕波千鳥 汝(な)が鳴けば
心もしのに いにしへ思ほゆ
                  (柿本人麻呂)

次に字余りの部分をローマ字化します。
(ハ行の子音はとりあえず、fを使用します。)

あふみのうみ
afuminoumi

いにしへおもほゆ
inisifeomofoyu

ね、母音が連続しているところがあるでしょう?
これが字余りの法則です。
(これは私がかってにつけた名で、本居宣長がそう呼んだわけではありません。念のため。)
「万葉集」から字余りの歌をひろいだして、
いろいろためしてみてください。

(「げじげじ」も悪いイメージの言葉ですよね。)

(2009.4.22 追記)
「字余りの法則」に関しては以下を参考のこと。
佐竹昭広『古語雑談』(平凡社)154〜173ページ



字余り?
TK (99/06/28 12:46)

佐藤さん、本居宣長の字余りの法則とかいうのをもう少しくわしく知りたいので、
説明していただけませんか?

濁音からはじまる単語…「げじげじ」…これは違いますか?

「山崎」「高田」を「ウチはヤマサキです」「タカタです」と主張する人って
いますよね。



ウイルス

佐藤和美 (99/06/28 12:31)

「computer virus」をなんと読むでしょうか。
普通は「コンピューターウイルス」でしょう。
ところがこの「virus」がくせものです。

「virus」は語源がラテン語ですが、各国で発音が違います。
日本で普通にいう「ウイルス」はラテン語読みです。
ヴィールス(ビールス)はドイツ語読みです。
さて英語はそのどちらとも違い「ヴァイラス」といったところですね。

「コンピューターウイルス」を英語だと思ってる人は多いんでしょうねえ。



芸術新潮7月号

佐藤和美 (99/06/27 13:20)

 芸術新潮7月号の特集が、
「北の民族アイヌに学ぼう」です。
今、アメリカのスミソニアン博物館でアイヌ展をやってるそうで、
それと関連した50ページほどの特集です。
写真・絵が豊富で、ビジュアルにつくられています。
書店で見てみてください。



日本語の特徴

佐藤和美 (99/06/25 08:33)

日本語の特徴ですけど、とりあえず思いつくものをあげます。
・ラ行音が語頭にたたない。
・濁音が語頭にたたない。
・母音と子音が交互に現われる。

思いつくのはこんなとこです。
ちょっと説明がいるかも。
みんな、漢字流入以前の話です。
漢字流入で日本語もずいぶんかわりました。

青は「あを」(awo)、
顔は「かほ」(kafo)。
ね、母音と子音が交互に現われるでしょう?

本居宣長の発見した字余りの法則があります。
和歌は五、七、五、七、七ですが、
万葉集で本居宣長は字余りになる規則性を発見します。
母音と子音が交互に現われるというのは、単語の中の話です。
語がつながるときには母音が連続するときがあります。
母音が連続するときに字余りが発生します。
宣長、なかなかやりますねえ。

濁音から始まる語を日本人はいいイメージを持ってないそうです。
「どろ」、「どぶ」、あとなにがあったかな?
「美」(び)というのも、あまり美しさを感じないことば?

「ほんとうはHな日本神話」の話もしたいとこですけど、
言葉と全然関係なさそうなので、やめときます。
それにしても、「グリム」以来こういう題がはやってますね。



XXX

TK (99/06/24 13:10)

UEJさん、佐藤さん、どうもありがとうございます。紹介して下さったサイトは
後でじっくりと見させていただきます。

※※※※※

電車の中吊りでどこぞの女性週刊誌が、

「ほんとうはHな日本神話」

という記事を載せる、という広告を見ました。実際にその雑誌は見ていませんが。

この前の川柳の意味、みなさんご存知ですよね?

※※※※※

エビ、あるいはエビスという言葉はロシア人にとってはニヤリとされるか
血相を変えてどなられるか、の種類の単語です。

少し前にいたユーリー・アルバチャコフというプロボクサーは当初ボクシングの
師匠の名をとってユーリー・海老原を名乗らされていたのですが、そういう理由で
本人がイヤがっていて、母方(?)の名字にしてしまった…はずです。

ある言語ではまったくまともなことばなのに、我々がそれを聞いてしまうと、

たまたま性的な言葉に音が似ていて笑えるのと、

こういう音の連続は日本語ではありえない(語感がおもしろい、とでもいうので
しょうか?)、というパターンがあると思います。

(今でこそ一般的になりましたが)韓国料理の「ビビンバ」も、最初耳にした
ときは、何それ???と思いました。

こういう音の連続は日本語には存在しない、という明確な法則があったら
教えて下さい。
濁音の連続は日本語ではきらわれている、とか?



オスカル

佐藤和美 (99/06/24 11:26)

 UEJさん、ありがとうございます。さっそく見てきました。
古英語で、「神・やり」ですか。
これが正しければ、ヘブライ語というのはまちがいですね。



(無題)

UEJ (99/06/24 08:45)

私はよくこのページを参照します。
「The Etymology of First Names」http://www.pacificcoast.net/~muck/etym.html
これによると os = god, gar = spear なんだそうです。
Oswald, Osbornなども神と関係あるそうです。



オスカル

佐藤和美 (99/06/24 08:29)

ヨーロッパの人名の本は一冊しか持ってないのでそれで調べてみました、
梅田修「世界人名ものがたり」(講談社現代新書)という本です。
ざっと見たところ、「オスカル」は出てなさそうです。
この本は今年の1月に出たのですが、
後書きにまもなく大修館から「ヨーロッパ人名語源事典」が出るとあります。
これを見れば出てるかもしれませんね。

「イスラエル」Israelは当然ヘブライ語ですが、
「イスラエル」の意味は「神と闘う人」だそうです。
「エル」が「神」です。
「オスカル」には「エル」はないですね?

UEJさんのHP「コトバ雑記」
http://www.grad.math.uwaterloo.ca/~kueda/kotoba/
第7話「マイケルさん七変化」から
次のリンクが張ってあります。

「ヘブライ語が起源の名前一覧」
http://www.venus.dti.ne.jp/~entaro/ivrit/names.html

「オスカル」はここにもありませんでした。

ということで、結局、「オスカル」の語源はわかりませんでした。
そのうち、図書館ででも「ヨーロッパ人名語源事典」が見つかったら調べてみます。



カニバリズム

佐藤和美 (99/06/23 08:38)

 きのう、カニバリズムの意味を書き忘れたのでその補足です。

 カニバリズム(cannibalism)の意味ですが、
「人肉嗜食」のことです。

英和辞典に語源が書いてありました。
cannibal
スペイン語Canibalより。Canib-はカリブ族のことで、
この種族は西インド諸島に住み人肉を食べると信じられていた。

スペイン人は狂信的なところがありましたが、
カリブ族は人肉を食うと言いながら、カリブ族をホロコーストしたのでしょうか?
キリスト教の正義の名のもとに!



オスカル!?

TK (99/06/22 17:17)

佐藤さん:先日はご回答ありがとうございました。ところで、私も
「マグワイヤ」という名前を聞いたとき、思わず「ぷっ」と思ってしまい
ました。

鶺鴒(せきれい)も いちど教えて あきれ果て

…ま、それはともかく、もうひとつ教えて下さい(今度こそこの掲示板
に関係ないかもしれませんが)

「ベルサイユのばら」を読むと、「オスカルという名前はヘブライ語で
“神と剣”を意味する」というくだりがでてきます。
わたしとしては、“oscar”という単語はどうしてもひとつの言葉にしか
思えず、「○○ and ××」という言葉には思えないのですが…。

実際のところはどうなのか、よかったら教えて下さい。



「ひかりごけ」の知里真志保

佐藤和美 (99/06/22 09:38)

 武田泰淳の作品に「ひかりごけ」という短編があります。
(新潮文庫「ひかりごけ・海肌の匂い」所載)
文庫本で50ページちょっとで、前半が随筆、後半が戯曲というちょっとかわった構成の作品です。
 テーマはカニバリズムとかかわってくるのですが、
この前半部分に知里真志保のことがふれられています。
ここで知里真志保はアイヌ語学者Mとして登場します。
この部分を読んでいただければ、知里真志保の怒り・苦悩の一端がわかってもらえるのではないかと思います。

 知里家は心臓病の家系だったようで、真志保の姉の知里幸恵は二十歳にならずに亡くなり、真志保も五二歳で亡くなりました。もっと長生きして分類アイヌ語辞典を完成してもらいたかったですね。(分類アイヌ語辞典は生前2冊、死後1冊が出版された)

 なお、岩波文庫には真志保の「アイヌ民譚集」と幸恵の「アイヌ神謡集」が赤オビ(外国文学!)で収められています。



Hな話(アイヌ語編)

佐藤和美 (99/06/20 13:07)

 知里真志保といえばアイヌ語の巨人ですが、
この人がまた「艶笑談」の名手だったそうです。
で、その一つにこんなのがあります。

「閣下とメノコ」
日本に軍部というものがまだ華やかに栄えていたころのこと、北見の国は美幌の町に軍事視察にやって来た某将軍が、町の連中をかり集めて、時局に関して一場の講演をこころみたことがある。
将軍はいかめしい顔をしてやおら壇上にのぼった。司会者が声をはりあげて、
「閣下に敬礼!!」
と叫んだ。満場しいんとする。
その時である。ビホロのアイヌ部落から狩りだされて、場内の一隅にたむろしていたメノコの一団から時ならぬ爆笑が起ったのは……。
彼女らには、「カッカに敬礼」という号令が、たまらなくおかしかったのである。というのは、カッカという単語は、彼女らの言葉では、たまたま女性の象徴を意味するものだったからである。
将軍は烈火の如く怒り、
「だから、おまえらはいつになっても、アイヌアイヌと人にさげすまれるのだ!!」
と、さんざんに叱りつけたということである。
所変れば品変るというが、よもやヒゲまではやしたカッカがアイヌにも存在しようとは、日本の閣下には想像もつかなかったことだろう。メノコたちこそ、とんだ災難にあったというべきだろう。



便乗Hな話

UEJ (99/06/19 01:51)

岐阜の高山に旅行した際、土産物屋で妻が「ほらほら、さるぼぼが売っているよ」
と言ったときにはまったく驚きました。
「さるぼぼ」というのはあの辺りで売っている赤い人形の名前なのですが、
「ぼぼ」というのは私の出身地福岡では「インカ皇帝の名前の前半部分」のことを指します。
人形の名前だとは知らなかった私、一瞬凍り付いた後おもわず周りを見回してしまいました。(^^;

↓ちょっと関係あるかな?
http://www.grad.math.uwaterloo.ca/~kueda/kotoba/pocari.html



Hな話

佐藤和美 (99/06/18 12:04)

今日はちょっとはめをはずして、Hな話でも。

・去年、アメリカの野球でホームラン争いをやってるとき、
「マグワイア」という人の名を聞いて、なんとHな名前だろうと思いました。
(世界で私一人かもしれないけど)
女性アナウンサもよく平気で「マグワイア」って言えるなあ。
(Hだと思わない人は国語辞典でも見てね。古語辞典のほうがいいかな?)

・インカ「帝国」がスペインに侵略されたときの「皇帝」の名は?
これは言えないなあ(^^;

・イタリア語で「カツオ」ってなんのこと。
イタリア人にカツオの削り節を見せて、「カツオ」だと言ったらビックリ。
イタリアでは「カツオ」は男性性器のことだそうです。
男性性器のミイラを見せられたら、そりゃビックリですね。
(何年か前、新聞で読んだネタ)

・「嬲」
この字なんか見ただけで、セクハラですね。
女性が男性にはさまれてる。
団鬼六の好きそうな言葉?
(読み方がわからない人は、漢和辞典でもみてね。)
でも、よくこんな字がJISコードの中にありますねえ。



ごろあわせ

佐藤和美 (99/06/16 08:32)

TKさんwrote
>ここの掲示板の主旨とあっているかどうかわかりませんが
 この伝言板は言葉に関係したことならなんでもあり、
というスタンスでやってますので、なんでもどんどん書き込んでください。

>日本語に語呂合わせが発達しているのはなぜですか?
こういう質問て、日本語の核心をついてるんじゃないかと思うんですが。
日本語の発音の基本は50音図で表されます。
日本語の文字(カナ)は音節文字であり、発音もまた音節発音(今、思いついた言葉)です。
で、日本語の数詞の発音は、音読みにしろ訓読みにしろ1音節か2音節です。
数字だけでも50音図のかなりの部分を埋められるのではないでしょうか。
これがごろあわせしやすい秘密だと思います。
(数字で50音図、作ってみますか?)
そういえば、ケータイのEメールが今ほど発達しないころは、
ポケベルで数字だけのメール(?)を送ってたとかいう話もありましたね。

 英語の場合は「one」、「two」、「three」……「ten」で、
音読み、訓読みがあるわけでもないし、ごろあわせのしようがないですね。



ISO

佐藤和美 (99/06/16 08:29)

 「ISO」にはそういう意味があったんですか。
なかなかおもしろいですね。

 こういうふたまたかけた言葉って、よくあるのではないでしょうか。
(今は思い出せないですが)
で、その語源は? なんていう場合は
「International Standard Organization」のほうがとおりがいいので、
「isos」のほうは忘れられていく、というのが真相かな、という気がしますが。

私が「アイソ」のつく言葉で思いうかぶのは、
「アイソトープ」に「アイソスタシー」に「アイソレーション」ってとこです。
「アイソスタシー」は地学で出てきました。
「アイソレーション」はコンピュータの制御で出てきました。
(後の二つは「同じ」と関係あるかどうか、わかりませんが)



FAQの読み方(英語では)

ビーバ (99/06/15 22:30)

PC Webopaedia Definition and Links
(http://webopedia.internet.com/TERM/F/FAQ.html)
によれば、「エフエイキュー」と区切って呼んでも「fak」のように
発音してもいいということです。



ごろごろあわせ

TK (99/06/15 13:01)

こんにちは。ここの掲示板の主旨とあっているかどうかわかりませんが、
かねてから知りたかったことがあります。

日本語に語呂合わせ(4126 = よいフロ 、スポーツ紙の見出しのたぐい)が
発達しているのはなぜですか?やはり漢字やひらがななどの文字を併用して
いるからでしょうか。どなたか教えて下さい。



(無題)

UEJ (99/06/15 01:56)

ペルセさん> VHF, UHF の上には、SHF(SUPER HIGH FREQUENCY)というのがあります。
ペルセさん> ↓
ペルセさん> http://home3.highway.ne.jp/welcome/tv/data/denpa.htm

日本語にどうやって訳すんだろうと思っていました。
HF→短波、VHF→超短波まではいいけどUHF→極超短波は苦し紛れ、
SHF→センチ波なんてのはもうアキラメモードですね ^^;



SHF、 ISO、FAQ

ペルセ (99/06/15 00:37)

VHF, UHF の上には、SHF(SUPER HIGH FREQUENCY)というのがあります。

http://home3.highway.ne.jp/welcome/tv/data/denpa.htm

iso-(同じ)でカタカナ言葉になっている一例
ポカリスウェットは、アイソトニック飲料(isotonic=体液と同じ浸透圧)

「Frequently Asked Questions」をFAQs にしたら、FAXと同じ発音かな?



FAQ

UEJ (99/06/15 00:00)

ネイティブ英語スピーカーの友達はやはり「エフ・エイ・キュー」と読んでいます。
「ファック」は「f*ck」とは発音がちょっと違うとは言え、やっぱりまずいんじゃないでしょうか。
ちなみにWebsterで「FAQ」を引いたら「Fair Average Quality」の略だと書いてありました。^^;



ISOは何の略?

ビーバ (99/06/14 18:05)

 ISO というのは国際標準化機構のことですが、この ISO という
のは略称ではありません。ISO のことを英語では、
「International Organization for Standardization」と言うので、
それを普通に略せば IOS になるでしょう。実は、ISO はギリシア
語の isos(同じ)という言葉から来ているのです。ISO は世界的
な組織なので、どの国でも同じ名称を使えるように、略称でなく
短い呼称を決めたようです。

 しかし、巷にあふれている用語集などをみると
International Standardization Organization
International Standards Organization
International Standard Organization
などの略としているものが多いのは、どうしてでしょう?

 それから ISO の読み方ですが、「アイエスオー」と「イソ」の
両方の読み方が使われていると思います。たとえば、広辞苑にも
「アイエスオー」と「イソ」の両方の見出し語が立てられています。



アトム、お茶の水博士、天馬博士の生まれた年

佐藤和美 (99/06/14 12:51)

 「手塚治虫研究」の「手塚治虫ショートショート」に「アトム、お茶の水博士、天馬博士の生まれた年」を追加しました。



コンピュータ用語の読み方

佐藤和美 (99/06/14 12:50)

 コンピュータ用語をどう読むかというのは難しいですね。
私は原則として読み方がわからないときはアルファベット読みにしています。
「FAQ」は「エフエーキュー」と読んでます。
ただ例外も多くあります。
「Perl」はスペルを見ただけで「パール」と読んでます。
それにしても「SCSI」がなんで「スカジー」なんでしょうか?
「GNU」もなんて読むか悩みますね。
私はなにかの雑誌に書いてあった「グニュー」で読んでますけど。
「ISO」は「イソー」と読んだらだめで、「アイエスオー」と読めといわれたことがあります。
なかなか読み方というのは難しいですね。



FAQの読み方

ビーバ (99/06/13 09:59)

みなさんは、「FAQ」というのをどう読みますか。私の知っている範囲で、
  エフエイキュー,ファック,フェイク,ファク
の4つの読み方があります。本によっては「ファック」とは読まないと
書いているのもありますが、どうなんでしょう?





UEJ (99/06/13 05:24)

テレビのVHF、UHFの最後のFもそうですね。
それぞれ「Very High Frequency」、「Ultra High Frequency」の略。
ネーミングにもう少し工夫があってもよさそうなものだが…



FAQ

佐藤和美 (99/06/12 19:37)

いろいろなHPで「FAQ」という言葉を見かけることがあります。
「FAQ」は「Frequently Asked Questions」の略です。
日本語訳は「よくある質問」が一般的でしょうか。
「Frequently」を辞典でひくと
「しばしば、たびたび、しきりに」
などとでています。

「Frequency」は物理学では「周波数」の意味になります。

このふたつは同じ語源ですね。



村山七郎

佐藤和美 (99/06/12 19:36)

ビーバさんwrote
>「伝言板沖縄関係集」の中で、村山七郎さんの名前が「村上七郎」になっていました!

全然気がつかなかったです。さっそく直します。
ありがとうございました。



日本語の語源の定説は

ビーバ (99/06/10 17:36)

「伝言板沖縄関係集」の中で、村山七郎さんの名前が「村上七郎」になっていました!

 それはさておき....
 日本語の語源については、いろいろな説があって定説というものがほとんどありませんね。朝鮮語、南島語、ドラヴィダ語、モンゴル語、
なかには印欧語との関係を説くのもありますが....まあ、日本語が混合語(混成語)であろうというのは、広く認められ
ています。また、中国語からきたと想定される言葉もあります。たとえば、  うま−「馬」 うめ−「梅」 くに−「群」 ぜに−「銭」
  かね−「金」 紙−「簡」 ふみ−「文」などです。しかし、これも定説というわけではなく、「紙」「ふみ」
などは、結構あやしいですし、大野晋さんの説では「うま」はタミル語が起源だということです。



ポリネシア

佐藤和美 (99/06/10 08:30)

 ハワイ、ニュージーランド、イースター島、この三カ所を結んだ三角形がポリネシア・トライアングルでポリネシアの範囲ですね。

 東南アジアから太平洋にかけての言葉を分類してみましょう。

マライ・ポリネシア(アウストロネシア)語族

 インドネシア語派
  インドネシア語
  マライ語
  ジャワ語
  タガログ語
  チャモロ語

 メラネシア語派
  フィージー語
  ソロモン、ビスマーク、サンタ・クルス、
  マーシャル各諸島の緒言語

 ポリネシア語派
  ハワイ語
  タヒチ語
  サモア語
  マアリ語

他にも多くの言葉があるでしょうが、これでおおまかなイメージはつかめるでしょう。

日本語とマライ・ポリネシア語族との関係ですが、
はっきりしません。
いくらかは関係があるかなと思ってもらってもいいかもしれませんが。

このHPの「日本語とその周辺」の「伝言板沖縄関係集」に目をとおしてみてください。日本語と南島語の関係の話が、少しですが出てきます。

日本語の「貝」との関係はちょっとまゆつばみたいですね。
ただ、関係のありそうな単語は他にいろいろありそうです。
身体の部分を表す言葉が南島語と関係がありそう、
という記述を読んだ記憶もあります。
(目、歯、など)
ただ、単語ごとの語源の探索は慎重に行わないといけないですね。
これらは定説になってないと思います.

ドイツ語と英語はともにインド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派に属しています。
「音楽」が英語は「ミュージック」、ドイツ語は「ムジーク」。
「夜」が英語は「ナイト」、ドイツ語は「ナハト」。
「ナイトミュージック」(ナハトムジーク)って、モーツァルトの有名な曲ですね。
他にも、似てる単語はいろいろあります。

ハワイ語とマオリ語はともにマライ・ポリネシア語族のポリネシア語派です。似ていてあたりまえかもしれないですね。

ポリネシア語は広大な範囲に広がっているにもかかわらずよく似ているのは、分岐した年代が比較的新しいためではないかとも言われています。

なお、
「ポリネシア」、「インドネシア」の語源は「98/05/15」、
「オセアニア」の語源は「98/06/04」、
「オーストラリア」の語源は「98/07/14」、
の伝言板をごらんください。



kiwi

佐藤和美 (99/06/09 08:22)

「kiwi」というくだものがあります。
カナ表記では「キーウィ」が一般的でしょうか。
「キウイ」という表記もときに見かけます。
もとのスペルを知らないでこの「キウイ」という表記を見ると、
次は「キューイ」なんていうのもでてきます。
サーチエンジンのgooで「キューイ」で検索すると50件ひっかかりました。
このうち何件くだものの「キューイ」だかわかりませんが、誤解してる人は結構いるのかもしれませんね。



貝の語源

Valley (99/06/09 05:26)

高校英語教師です。授業で外来語を扱うので surfin している時このwebpage に出会いました。
さて、ハワイの原語では sea, ocean を kai というようです。New Zealand の Maori族はfood のことを kai と言います。そこからの連想ですが日本語の「貝」はこれと関係があるでしょうか。知っている方は教えてください。尚、ハワイの人々は kanaka maori (Hawaiian man )と言われますがこれはマオリ族の maori (=man) と同語源でしょうか。もちろんNew Zealand とハワイは同じポリネシア文化圏にあることは知っています。それにしても言葉はおもしろいですね。



滑舌

omochan (99/06/08 09:50)

佐藤さん、こんにちは。自己レスです。
「滑舌」は、どうやら隠語のようで、アナウンサーの発音と”滑舌”の練習ということで
使われているようです。連想ゲームじゃないですが、古館一郎→アナウンサー→滑舌
の流れで、業界から下界に降りてきたようです。それにしても業界用語らしいゲサクサ
(下策さ)がでていますね。



滑舌

佐藤和美 (99/06/08 08:24)

「滑舌」の「源流」ですが、どうもわからないですねえ。
どなたかわかる方いませんか?



ちゃんこ

佐藤和美 (99/06/08 08:23)

「ちゃんこ」の意味は広辞苑に次のようにでています。

「「ちゃんこ」は「おっさん」などの意で相撲部屋の料理人。」

「ちゃんこ」がつくるから「ちゃんこなべ」ですね。



おしえてください

風な受け巣 (99/06/07 16:48)

ちゃんこ鍋の語源を教えてくださいませ



転嫁

岩崎 (99/06/07 16:19)

こんにちは。早速のレス、恐縮です。

>再度の嫁入りの意から。

お嫁さんに責任を次の嫁ぎ先で再度負わせるという事から
来ているのでしょうか?
嫁という字があまり良い意味で使われていない気がします。
どうもご教示有り難うございました。



転嫁

佐藤和美 (99/06/07 08:25)

「転嫁」ですが、岩波国語辞典には次のようにありますけど。

転嫁
罪・責任などを他人になすりつけること。
再度の嫁入りの意から。



やっぱりややこしい?

ペルセ (99/06/07 01:53)

>ゲルマン祖語の推定形 austa
>インド・ヨーロッパ祖語の推定形 ausos

ということは、やっぱり「南の」の ラテン語 australis
と似ていて、ややこしいですね。



転嫁

岩崎 (99/06/06 08:32)

こんにちは。以前、同目の語源でお世話になりました岩崎です。
今回も疑問なのですが責任転嫁の転嫁は何故、嫁と言う言葉が
使われているのでしょうか?
嫁を調べてもお嫁さんの意味しか載っていません。
語源をご教示戴きたく何卒宜しく御願いします。





佐藤和美 (99/06/06 00:07)

ペルセさんwrote
>East(英)− Ost(独) − Vostok (露)という繋がりが見えてきました。

英語の語源の本では、
ゲルマン祖語の推定形 austa
インド・ヨーロッパ祖語の推定形 ausos
と、あります。
(英語とドイツ語がゲルマン語派、ロシア語がスラヴ語派ですね。)



滑舌

omochan (99/06/05 09:08)

「滑舌」(カツゼツ)という”言葉”が使われているようです。古館一郎のようにペラペラと滑らかにしゃべる人を、”ホメ”ていう言葉らしいですが、勿論、広辞苑やAtok11からも引っ張り出すことはできません。大阪などでよく使われているらしいですが、どうも造語くさいようです。その証拠に、元来の「滑」には余りいい意味が含まれていないようで、中日辞典によると、もともと「滑」には「ずるい」の意味が含まれ、滑頭=ペテン師、滑学=学校をずる休みする、などの表現があります。その流れからすると、「滑舌」は「ペラペラ喋るいやなやつ」といったところでしょうか。どなたか、”源流”を教えてください。



ost

ペルセ (99/06/05 01:08)

オーストラリアと、オーストリア、どうしてこんな紛らわしい国名があるのかと思っていましたが、オーストラリアはラテン語起源で、オーストリアはドイツ語のラテン語への「音写」ということですか?

>これをラテン語で表記するときは、マルキア・アウストリアカMarchia Austriacaと書いた。

Marchia Ostriaca にすれば良かったのに。

>現在の正式国名オステルライヒOsterreich「東の国」

な〜るほどね。ボストークの話と合わせると、
East(英)− Ost(独) − Vostok (露)という繋がりが見えてきました。





UEJ (99/06/04 08:50)

「オーストリア」だったんですね、失礼しました (;^-^A



cocuさんの書き込み

佐藤和美 (99/06/04 08:44)

最近、「中国情報局」(http://seiryu.net/ciw/)というところから
こちらのHPにリンクが張られました。
cocuさんはたぶんそこから来られたんじゃないかと思いますが、
字化けしてますね。
繁体字か簡体字かどちらかわかりませんが、
中国情報局で繁体字・簡体字のフォントが置いてあるところに
リンクが張ってあったと思うんですが、
さてなにが書いてあるんでしょうか?



オーストリア

佐藤和美 (99/06/04 08:24)

オーストリアの語源ですが、
牧英夫編「世界地名の語源」から引用します。

オーストリア Austria「東の国」
 中部ヨーロッパの共和国。この地は、紀元前より、ケルト人居住地であったが、前14年、ローマ領となった。しかしローマの勢力は長続きせず、諸族の侵入が続き、5世紀にはフン族、6世紀にはアバール人の支配下に入った。788年、ゲルマン人であるフランク王国のカール大帝は、この地を征服し、最初のオストマルクOstmark「東部辺境区」を設け、アバール人の侵食を防止しようとした。しかしその甲斐なく、東部辺境区は、モラビア人やマジャール人の蚕食を受け、崩壊する。955年、同じゲルマン人に属する神聖ローマ帝国のオットー一世は、この地方を再占領し、第二回目のオストマルク「東部辺境区」を設け、ババリヤの付属領として、東方諸族に備えた。976年オットー二世帝は、このオストマルクを独立させ、バーベンベルグ家の領土として与えた。これがオーストリアの生誕である。
 オーストリアの語源は、788年と955年のオストマルクである。これは、ドイツ語のオストOst「東」と、マルクMark「辺境区」を合成した地名である。そして、これをラテン語で表記するときは、マルキア・アウストリアカMarchia Austriacaと書いた。(マルキアはマルク、アウストリアカはオストのラテン語表記)。このラテン語地名アウストリアが、ヨーロッパ諸国で広く用いられ、英語に入って、現名オーストリアを生じた。「東の国」の意味である。
 一方、ドイツ語では、976年にこの地方が独立領になったため、オストマルクより、マルクが脱落し、オステルリヘOsterriche「東の国」の名を生じた。さらにこの地名は、ドイツ語の変化によって、現在の正式国名オステルライヒOsterreich「東の国」となった。



オーストラリア

UEJ (99/06/03 02:43)

「オーストラリア」は「南の」の意味です。かつての大陸バランス説の名残だそうです。
このページ(http://myrna.toba-cmt.ac.jp/katafuri/flinders.htm)に詳しく書いてあります。
「アウストラロピテクス」は「南の猿」ですね。

東と言えば「orient」が「日の昇る方角→東」の意味、
「オリエント文明」「オリエント急行」と言えばトルコ、エジプト、中東辺りを指すのに
次第に世界の時間的距離が狭くなるにつれ今の「東洋」の意味に変わってきているのが面白いですね。
かつては南北よりも重要な方角だったために、「方向付ける」の意味の
「orientation」「orienteering」なども派生しています。
「object-oriented」は「オブジェクト"指向"」と訳されてますね。



東の国

ペルセ (99/06/02 23:46)

オーストリアという国名は、「東の国」という意味だと聞いたことがあります。



ボストーク、ウラジオストク

佐藤和美 (99/06/02 08:29)

 ボストークと言えば、旧ソ連の世界最初の有人人工衛星です。
ロシア語で「Vostok」、意味は「東」です。

 日本海をはさんで日本と向かいあっているウラジオストクですが、これは「ウラジオ・ストク」ではなく、「ウラジ・オストク」です。スペルは「Vladivostok」で、ここにも「ボストーク」が出てきます。意味は「東の領地」です。
「ウラジオストク」は「ウラジヲストク」(ウラジウォストク)のつもりだったようですね。
なお、広辞苑第五版には「ウラジヴォストーク」で出ています。

 ロシア語のカナ表記にはユレがあるようですね。
たとえば、「vodka」ですが、
「ウオッカ」
「ウォッカ」
「ヴォッカ」
「ウォトカ」
「ヴォトカ」
と、いろいろあります。
まさに「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」の状態ですね。



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