サンリオSF文庫


SF文庫本の高騰の先駆けとなった有名な文庫シリーズ。当時は全国の古本屋が、サンリオ文庫というだけで、なんでもかんでも目の玉が飛び出るような 値段をつけてました。最近は落ち着いてますが、それでも高いのは4〜5000円で売られています。 最後の配本になった「アルベマス」の後書きを読んでびっくりしました。(どういう内容かは一番下を参照) 私はこれを読んで、すぐに本屋に行って棚に並んでいる本の中から、買っていなかった本をすべて買いました。

マニアの条件
カバー付き、帯付き
評価価格
一冊500円〜5000円?(極一部の本は1万円を越える値段で取引されています)
他の文庫でだいぶ再刊されていますが、値段は下がりません。再刊されていませんが、ステンレス・スチール・ラット等の娯楽性の高い本は軒並み安い。

背表紙一覧はこちら

一番最初の配本
フリッツ・ライバー
1978.7
6冊同時配本の内の1番
辰巳四郎画
一番最後の配本
P・K・ディック
1987.8
後書きにはびっくり
K・G・ヤナセ画
一番薄い本
カンペンティエール
1979.5
たったの142ページ
藤居正彦画
一番分厚い本
ブラッドベリ
1978.7
ここに掲載したのは新装版
エリック・ラッド画

一番短い長編
ディレーニー
1980.9
一冊に一篇の本で一番
加藤直之画
一番長い長編
ノーマン・スピンラッド
1981.10
オムニバスなら334の勝ち
角田純男画
一番最初のアンソロジー
ラングトン・ジョーンズ編
1979.12
全14篇・知らない作家多い
斎藤和明画
一番最初の小説でない本
ロジェ・カイヨワ
1978.10
表紙絵がぴったり
東逸子画

一番短い題の本
ロザリンド・アッシュ
1979.10
Vや氷もあるけど「が」の勝ち
上原徹画
一番長い題の本
ウイリアム・コッツウインクル
1980.5
ステンレス・スチール・・・も長いけど
畑農照雄画
一番短編が多い本
アルフレッド・ジャリ
1979.4
222ページに79話
矢吹申彦画
一番安い本(たぶん)
ハリー・ハリスン
1950.5
なぜ安い、面白いのに
エディ・ジョンズ画


「アルベマス」後書きより

・・略・・
一時的な休止でもなければ、新たなる活動を秘しての雌伏でもない。この七月末日をもって 在庫は完全破棄される。面妖な理由はあえて記すまい。・・略・・いま無念の思いで涙をこらえているのが 編集、営業のスタッフにほかならない事実を、彼らの名誉のため、あげるにとどめておく。・・略・・ 十年の歳月にこれだけの話題作が刊行された事実を、ともによろこぼうではないか。再読にたえうる豊饒の 遺産をともにたのしもうではないか。 さあ、笑顔で別れを告げあおう。サンリオ文庫に携わった編集・営業のスタッフよ、恥じいって面ふせる のはやめ、誇らしげに顔をあげたまえ。心やさしき読者よ、いまこそ彼らに喝采を。

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