ポートランド日記 |
10月23日(火)──84日目 昨日、日本からビデオテープや本が届いたので、八月と九月分の「ちゅらさん」を二日間かけて見た。全部で十二時間くらいになる。「ちゅらさん」は、NHKの朝の連続ドラマ。四月の第一回から見ていて、最後の二か月が見られないのは残念なので、録画して送ってもらった。 沖縄出身の女性が主人公のドラマだが、この子のキャラクターが今までのNHKの朝ドラのキャラとはかけ離れていて面白かった。看護婦が主人公ということで見始めたのだけれど、予想以上の出来映えだった。ひと言で言えば「ノー天気」。ひたすら明るく楽しくめげずに生きている。当然、回りに迷惑もかけるわけだけど、回りもぶつぶつ言いつつもサポートする。 脚本が良くできていて、とにかく笑えるドラマで楽しく見終わることができた。僕は、悪人が出てくるホームドラマは好きではない。これは、いい人しか出てこなくて(最初嫌な奴でも、結局はいい人なことがわかる)、楽しく見られた。 日本のドラマで看護婦が出てくると、まず100%ナースキャップをかぶっているけれど、いまどき、かぶるのは時代遅れ。で、Cはいつも、看護婦が出てくるドラマを見るたびに文句を言っている(ドラマを作る側は、キャップがないと看護婦かどうかわからないと安易に使うのだろう)。でも、このドラマは、おそらく初めて、看護婦さんが誰もキャップをかぶっていなかった。 十五分ずつ毎日見ているはずの連続ドラマを、ぶっ続けで見るのも不思議な体験だった。 昼は、一緒に、丘の上のピザとパスタの店に行く。この前はおいしかったのに、トマトのパスタがひどかった。つぶしたオニオンを炒めてあるが、ほとんど生。Cはお腹がすいていたので、半分以上食べたが、あとで口の中が気持ちが悪くなっていたようだ。僕も少し味見したけど、この間は、同じものでおいしかった。作る人が違ったのか、それとも何か異変があったのだろうか。 |
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