ポートランド日記                                     スズキメディア

8月16日(木)──16日目


 昨晩は隣の歯学部の患者さん用駐車場に駐めたが(夜間は駐めていいらしい)、朝、大学内の路上駐車していいスペースに朝六時頃移そうとしたが、すでにいっぱいだった(今僕たちは大学の敷地内の寮で生活している)。
 しかたなく、二時間まで駐車OKのところにひとまず駐めた。八時半頃取りに行き、寮の前の駐車場に駐めて(ここは一時間まで駐車OKだが、ひとつしかスペースがないのでふさがっていることが多い)、九時半過ぎにフッド山のふもとのキャンプキアニスへと出発する。
 多少迷ったが、指示に従って26号線にたどり着いた。あとはまっすぐひたすら走るだけ。アメリカは、日本よりきめ細かく行き先の指示があるような気がする。

 11時半頃目的地に着いたので、少し戻ってレストランで昼食。量は多かったが、けっこうおいしかった。
 12時半頃キャンプに行くが、Cが聞いていた話と、向こうの話が食い違う。「今日は泊まるところもないし、忙しいので相手をすることもできない」と、けんもほろろの対応で、結局、あきらめて帰ることになる。
 Cが聞いていた話では、キャンプは土曜日までで木曜日から三日間参加するつもりだったが、向こうの話ではキャンプ自体が金曜日で終わりで、テントや寝袋の用意もないと言う。全くどうなっているのだろう。わざわざレンタカーを借りてやってきたというのに。これがアメリカのアバウトさなのだろうか。
 間に入った人がいて、Cが直接お願いをして来たわけではないので、あまり食い下がってもしかたない(今後の人間関係を悪くしてまうかもしれない)ので、結局あきらめることにした。Cはせっかくの機会なのに残念そうだった。初めての人たちだし、英語の壁もあるから交渉事は大変だ。

 せっかく来たので、このまま帰るのももったいないので、この日は近くで宿泊することにした。
 キャンプを出て先へしばらく走ると、マウントフッドインという宿があった。二人で149ドルと高かったが、泊まれるというので、ここに決めた。荷物を置いたあと、ドライブしてみるが、フッド山というのは、基本的に冬季のスキーリゾートのようだ、でも、上のほうにはまだ雪があるので、夏でもスキーやスノーボードの客もたくさん来ている。日本人の若い人も見かけた。フッド山の近くのティンバーライン・ロッジまでクルマで行ってみたが、豪快な山容に圧倒された。

 マウントフッドインで驚いたのは、シャワーバスと別に、室内にジャグジーバスがあったこと。室内に、カーテンも何もなく、ベッドの脇にあって、不思議な眺め。お湯を入れて入ってみたが、久しぶりに首までお湯に浸かって気持ちがよかった(寮の部屋はシャワーのみでバスタブはない)。高いだけあって、眺めもいいし、多少古くはなっているがなかなかきれいな部屋だ。


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