今週のコラム                                 大西赤人/小説と評論

エスカレーターは便利だが、ちょっと恐い。――2月・ 3月・4月のツイッターまとめ

大西 赤人

 

  三浦しをんさんの評判作『舟を編む』(光文社)を読んだ。『広辞苑』を想わせる中型辞書『大渡海』を作る編集部員たちの物語で、時間軸としては、ほぼ現代(「戦後すぐ」から「六十年以上」経った時点)に端を発し、約十五年先の未来に及んでいる。インターネットやデジタル機器、情報端末が普及した昨今、わざわざ分厚い辞書を持ち出すまでもなく、ひと通りの知識は素早く簡単に見つけることが出来る。そんな時代、ここに描かれているような採算も危うい地道な作業が現実にどこまで行なわれている――行なわれて行く――のだろうかとさえ感じてしまうけれど、「舟」にたとえられる辞書の編纂に勤《いそ》しむ人々の日々が、三浦さんらしい楽しく軽やかな筆致で描き出されている。

 ところで、作中、同僚に趣味を問われた主人公の「まじめ」こと馬締が、次のように答える場面があった。

「電車からホームに降りたら、俺はわざとゆっくり歩くんです。乗客は俺を追い越して、エスカレーターに殺到していく。けれど、乱闘や混乱は生じません。まるでだれかが操っているかのように、二列になって順番にエスカレーターに乗る。しかも、左がわは立ち止まって運ばれていく列、右側は歩いて上っていく列と、ちゃんとわかれて。ラッシュも気にならないほど、うつくしい情景です」

 それを聞いた先輩部員・荒木は、こう考える。

「ホームにあふれていた人々が、吸いこまれるかのごとく、エスカレーターのまえで整列し運ばれていく。そこかしこに散らばっていた無数の言葉が、分類され、関連づけられて、整然と辞書のページに並び収まるように。

 そこに美と喜びを見いだす馬締は、やはり辞書づくりに向いている」

 当然ながら、ここでの三浦さんは、エスカレーターに「二列になって順番に」乗り込む人々の秩序だった光景を辞書における「無数の言葉」の「分類」との関係で採り上げているに過ぎないのだが、この一節は、非常に印象的だった。なぜなら、常日頃、松葉杖を使って行動する僕にとっては、この駅のエスカレーター――より正確には、それに「二列になって順番に」乗り込む人々――という存在が、なかなかもって厄介だからである。

 近年、色々なところで指摘されはじめており、現場でも注意の放送がしばしば流れているように、そもそもエスカレーターとは、“黄色い線の内側・ステップの中央”に一人ずつ乗るべき道具であり、二列をなして乗るもの、ひいては、その片側を一層の速足で昇り降りするものではない。実際、日本エレベーター協会のサイトには、「エスカレーターのご利用について」として、以下が明記されている。

エスカレーターの安全基準は、ステップ上に立ち止まって利用することを前提にしています

片側をあけると重量(荷重)バランスが崩れ、不具合を誘発することがあります。また歩いたり走ったりしたときに起きる振動で安全装置が働き、緊急停止することがあります。

歩行禁止の呼びかけが始まっています

慣例となっているエスカレーターの片側あけですが、危険や不便をともなう行為だということが、少しずつ浸透してきました。多数の場所でエスカレーターの歩行禁止の呼びかけを始めています」

 自分で車を運転しなかった頃の僕は、必然的に電車に乗る機会が多く、当時の駅は現在のようにエレベーターやエスカレーターが整備されていなかったので、苦労して階段を使っていた。その意味では、近年におけるそれらの普及は大変喜ばしいのだけれど、いつも困る事が、この「片側あけ」である。僕の場合、左右とも松葉杖を使っているが、カバンなどは左手で(杖とともに)持っている。従って、エスカレーターに乗り込む場合は、右側の松葉杖を脇に挟んだ恰好で、右手で右側の手すりを摑みたい。ところが、東京の場合、ステップ右側の「片側あけ」が慣習となっているため、乗り込む時にも後ろの人を遮《さえぎ》りかねないし、ましてや乗った後に右側に立ちつづけていたら、完全に後続の流れをストップさせてしまう。結果、不自由であってもステップ左側から乗るか、右側から乗ってステップの上で急いで左側へ横移動する。

 もちろん、“足が悪いのなら、エスカレーターじゃなくてエレベーターを使えばいいじゃないの”と言われる向きもあるだろう。しかし、多くのホームには、エスカレーターは複数設けられているけれど、エレベーターはまず一基しかない(極端な例として、JR中央線東京駅のホームなど、エスカレーターは七ヵ所もある)。となると、全く使えないわけではない以上、手近なエスカレーターに乗りたくなるのも人情。でも、その際には、常に後ろの人たちが内心で舌打ちをしていないか、馬締の感嘆する「うつくしい情景」を損なっていはしないか(笑)、とヒヤヒヤしながらなのである。その点、なぜか大阪ではステップ左側の「片側あけ」が慣習のため、非常に具合が良い。もちろんそれは僕に限っての話であり、逆にステップの左側に乗りたい人にとっては裏返しとなるに過ぎない。

 こういう問題は、“ステップの中央に乗りましょう”と提案したところで、“でも、一刻一秒を争っている人、次の電車に乗らなければいけない人も居るはずだ。どうして無駄を温存しなければいけないのだ” “とりあえず身体の不自由な人に対しては配慮するとしても、「片側あけ」を全面的に禁ずる必要はあるまい”“機械に悪いというけど、日本だけじゃない、世界各国で「片側あけ」は行なわれているよ” 等々の異論や反論が湧き上がることだろう。先頃この話を扱っていたネット上の記事に対しても、“弱者による逆差別”という声さえ出ている。 

不条理日記 エスカレーターの危険な乗り方:障害者への暴力
http://himadesu.seesaa.net/article/292902070.html

ひまじんそくほう 日本の意味不明な習慣 「エスカレーターの片側を空ける」
http://himasoku.com/archives/51741538.html 

 というわけで、僕が心安らかに乗ることが出来るエスカレーターは、「片側あけ」がハナから不可能な幅の狭いものなのだが、それはそれで“小さな子連れの場合はどうする?”という話にもなってくることだろう。うーむ、とにかく他者それぞれの状況に配慮するゆとりを皆が持つことさえ出来れば、解決し得る事柄のはずと思うのだけどねえ……。

  今回は、20122月、3月、4月、合わせて三ヵ月分のツイッターをまとめた(リンクの一部は便宜上削除しています)。

2月1日
どちらが本当ですか? A=東大病院放射線治療チーム「バナナはカリウムを多く含む果物ですが、カリウムの約0.01%が放射線を出すカリウム40ですから、バナナを食べるほど内部被ばくが増えます」「毎日3本食べる続けると、年間だと0.1ミリシーベルトを超える計算です」⇒

B=Wikipedia「【飲食で取り込まれるカリウム40は】天然に存在する放射能の中で内部被曝による線量が大きいものの一つであるが、カリウムの経口摂取量の大小にかかわらず、カリウムの体内量は常に一定に保たれている【排出される】ため、食事による被曝量の変化はない」

3日
沖縄防衛局長による“講話”は、言わず語らずの真意を追いさえしなければ、あくまでも“皆さん、ぜひ選挙に行きましょう”でしかない。衆院予算委員会で中谷元議員(自民)は、“何が問題なのですか”何が迷惑をかけたのですか”とデク人形のごとき田中防衛相を追及している。建前はそうなるだろうね。

昨夜の『アメトーーク!』「読書芸人」に登場した寺山修司『ポケットに名言を』(角川文庫)が、Amazonランキングで総合3位。いえ、寺山好きの大西も持っていますけどね、林静一カバーの旧版。しかし、テレビの影響力は強烈だなあ、細々と出している『季刊メタポゾン』が少々虚しい(苦笑)。

4日
福島第1原発事故後、飲食物中の放射性物質に関しては、“非常時・緊急時”に準じる形で、大きく緩和された暫定規制値が即座に設定された。今般、厚生労働省は、飲料水を暫定規制値の20分の1(10Bq/kg)、一般食品を同5分の1(100Bq/kg)とするなどの新基準を打ち出している。→

事故前(平時)に較べれば厳しい数字ではないが、これを文部科学省の放射線審議会が「放射線防護の効果をさらに高める手段になるとは考えにくい」と「厳しく批判」したという(読売・社説)。 http://bit.ly/w8xL4g 「新たな規制値案は、【略】暫定規制値よりも、格段に厳しい」→

「だが、効果はわずかだ」「『年間1ミリ・シーベルト以下』という厚労省の目標は、実態調査では、もう達成されている。消費者にメリットはない」「そもそも、厚労省の算出手法に問題がある。国内産の食品がすべて放射性物質で汚染されているという極端な前提で計算した」「実態は異なる。→

国土の大半は放射性物質の大量飛散と無縁だ」「放射線リスクゼロを求める一部消費者への迎合では、経済や社会に混乱と不安を広げるだけだ」「小宮山厚労相や厚労官僚は、行き過ぎた食品の新規制値案を再考すべきである」 元々“無縁”だったはずの全国規模でいち早く“非常時・緊急時”を適用し、→

それを元に戻そう――平時の基準に近づけよう――としているにもかかわらず、「農業などの産業再生が妨げられる」「行き過ぎた食品の新規制値案」と位置づけ、緩和された基準の追認にかかる。東大病院放射線治療チームも、この読売・社説の考え方に「全く同感です」としているけれども、理解しがたい。

東大病院放射線治療チームが、再び次のようなツイート。「体内に入ったカリウムは尿とともに体外へ排泄されますが、野菜や果物を通して新たに供給されるため、体重60キロの男性の場合、体内に120グラム程のカリウムが常時存在しています。放射性カリウムは、そのうち1.4グラム程度」→

「野菜を食べるほど、放射性カリウムによる内部被ばくが増えるわけですが」 “体内に120グラム程のカリウムが常時存在”して“放射性カリウムは、そのうち1.4グラム程度”で定量という理屈になると思うのだが、なぜ“野菜を食べるほど、放射性カリウムによる内部被ばくが増える”のだろうか?

5日
南相馬市立総合病院で市民4745人の内部被曝線量調査を解析。検出限界以下が約6割、「事故時に一度に被ばくしたと仮定して試算すると、年間1ミリシーベルト以上になるのは1人」(毎日)とのこと。少ないから何ら問題なしとは言えずとも、対象者も多く、一定の安心につながり得るデータではある。

7日
これも対極。A=東大病院放射線治療チーム「セシウムはカリウムと同様、尿として排泄されていきます」「セシウム137の半減期は約30年なので、体外に排泄されたセシウムは地球のどこかに存在することになりますが、有機水銀と異なり、身体に蓄積していくことはありません」 B=産経「福島県

川内村のミミズから、1キログラム当たり約2万ベクレルの放射性セシウムが検出」「放射性物質が森林の落ち葉に付着し、分解された落ち葉を含む土を餌とするミミズに取り込まれたとみられ」「【森林総合研究所の長谷川元洋主任研究員】『食物連鎖を通して他の生物に蓄積する恐れがある』と話している」

幾らデクノボウとはいえ、田中直紀防衛相との質疑は、ほとんどイジメ状態。参院予算委員会で中井洽委員長が思わず「最近就任したんだからいいだろう、アッハッハ」と口走る始末。田中は議員初当選から約29年目の初入閣とのことだが、こんな目に遭っても、やっぱり大臣の椅子は嬉しいものなのかしら?

8日
参議院本会議で、予算案賛成討論のため登壇しようとする谷亮子(民主)議員に向かい、「ニッポン一!」との掛け声(野次?)が飛んで笑った。まあ、たしかに。どちらかというと「世界一!」がふさわしいだろうけど、語呂がね。

11日
大平シロー急死。芸達者で好きな人だったが、吉本興業から独立以来、歩みを狂わせてしまった。少し変わった物真似が得意で、 http://bit.ly/w3HW13 は片鱗を窺わせる。1985年のこれ
が、その夏の日航機墜落を語る故・青木日出雄のパロディであることも、今や伝わりにくいだろう。

中川恵一東大准教授が著著「放射線医が語る 被ばくと発がんの真実」への星5、星1真っ二つのamazonレビューに「『白か黒』かの議論の反映でしょうが、世の中たいがいが『グレー』だと思います」とツイート。たしかに。放射線の危険がグレーだからこそ、多くの人々は安全を信じ得ないのだろう。

12日
原発事故直後"非常時、緊急時"ゆえの大幅緩和された飲食物の暫定規制値が全国に適用された。が、現実にはさほど汚染はないと見られるので、事故前(平時)に近い値に戻そうとなったら、"被曝軽減の実効は乏しく、厳し過ぎれば産業の復興を阻害する"と反対の声。では、平時の基準の意味は何だった?

13日
非常時、緊急時だから緩和した暫定規制値を適用した⇒「厳しい新基準値に変えても、年間0.008ミリシーベルトしか内部被ばく量は減りません」「すでに食品の放射能が十分に少ないから」(東大病院放射線治療チーム)⇒だから暫定規制値は動かす(戻す)べきではない。 単純に理屈が変じゃないか?

14日
福島第一原発2号機圧力容器底部の温度上昇は、温度計一つだけが400度を超えて振り切れるに至り、故障と落ち着いた。しかし、一時はその異常値に基づき注水を増やしていたわけで、同じく炉心溶融に曝された他の温度計二つの低温が確実かどうかも怪しいといえば怪しい。未だ手探りが続いている印象。

橋下大阪市長が市職員の全員に記名回答を「業務命令」とした「労使関係に関する職員のアンケート調査」が流れているが、これは、組合の政治活動の是非を超えて凄い。 http://bit.ly/xIcOn7 「労働条件に関する組合活動に参加したこと」があるかを問い、それに「誘った人」を訊ね→

「『誘った人』の氏名は書かなくても構いません。末尾に記載した通報窓口に無記名で情報提供していただくことも可能です」とある。「通報窓口」って、「労働条件に関する組合活動」一般は犯罪なのか? 密告のススメの一方、回答を見るのは野村(修也)特別顧問が指名する特別チームのメンバーだけで→

「上司、人事当局」等の目には決して触れないから「真実を記載することで、職場内でトラブルが生じたり、人事上の不利益を受けたりすることはありませんので、この点は安心してください」とし、「自らの違法行為」を申告した場合は懲戒処分を軽減、特に悪質でなければ免職にもしない、と。今様五人組。

今度は東大病院放射線治療チームが2月6日に行なったツイート「放射性セシウムでは、有機水銀のような『生物濃縮』はほぼ起きません」に関して補遺。「生物濃縮は濃縮係数が1000倍を超えるとそう呼ばれますが、放射性セシウムの場合はたかだか100倍なので『ほぼ起きません』は間違いではない→

にしても、誤解される余地がありました」とのこと。たしかに検索すると、生物濃縮は「自然状態の数千倍から数万倍」などとあるが、そもそも現在の放射性セシウムは“自然状態”を逸脱しているはずで、それが濃縮されかねない中で「たかだか100倍」だから「ほぼ起きません」と済ませて構わないのか。

元が0なら数万倍しようと0。極めて微量なら数万倍しても影響なかろう。“自然状態”を逸脱していれば、たとえ数十倍でも問題になり得るかも。即ち現状の要点は最終段階における魚の濃度であり、濃縮係数など副次。そこを軽視(無視)した「『生物濃縮』はほぼ起きません」⇒“安全”に見えてしまう。

15日
「早送りで見る地球:宇宙飛行士の視点から」http://bit.ly/bBzUYo は、90分で地球を一周するISS(国際宇宙ステーション』)。まるで『2001年宇宙の旅』だが、この地球の夜景 http://bit.ly/xRW0Sd はキューブリックでも予想しなかったろう。光の嵐だ。

18日
野村修也・大阪市特別顧問といえば、福島原発事故調査委員会にも加わり、何かとメディア露出度の高い弁護士。強引な市職員アンケートの適正・適法性くらいは橋下市長ともども事前に検討していたのかと思ったら、組合側の不当労働行為申立てを受け、アッサリと開封や集計作業を一時凍結。案外いい加減。

21日
「事件が、主婦と幼い子どもが殺害される凶悪で重大な犯罪で社会の関心が高いことや、判決で元少年の死刑が確定することになり、社会復帰して更生する可能性が事実上なくなったと考えられることなどから実名で報道しました」(NHK) そこまで状況を勘案するなら、執行後に踏み切るべきであろう。

光市事件の被告に関して「匿名を維持したのは毎日新聞と東京新聞。実名に切り替えたのはそれ以外の産経新聞、朝日新聞、読売新聞、共同通信など。NHKとTBSも実名を出した」(47NEWS) 少年法の理念である社会復帰の可能性や更生の機会がなくなったことを理由に上げる“実名”組の中で⇒

加えて「国家によって生命を奪われる刑の対象者は明らかにされているべきだとの判断からです」(朝日)、「国家が人の命を奪う死刑の対象が誰なのかは重大な社会的関心事となります」(読売)と新聞メディアの両極ともいうべき二紙の「おことわり」が、幾分建前の嫌いも感じるものの、奇しくも同趣旨。

22日
元々NHKアナウンサーだった小宮山洋子厚労大臣の声質や滑舌自体は極めて当たりの良いものであるけれど、ネットでもしばしば指摘されているように、答弁のたび繰り返される首を絞められかけているみたいな息継ぎの音(?)は、どうにかならないのかしらん。聞いていると、こちらが苦しくなってくる。

23日
『ガタカ』や『トゥルーマン・ショー』のA・ニコル監督による『タイム』を観た。生きるための時間が通貨と化している未来世界が舞台。設定が甘くて緊迫感に欠けるが、現実の格差社会も似たような物だと感じさせる。ゴールディー・ホーンのように顔のパーツが派手なアマンダ・セイフライドはキュート。

大阪市職員アンケートに対し、大阪府労働委員会が異例の調査中止勧告。「組合加入の有無を問う項目など、過去の判例ないし命令例に照らし支配介入に該当するおそれがある項目が含まれていると言わざるをえない」(朝日新聞・橋下番)「該当するおそれがある」までで済むだろうに、なお二重三重に迂遠。

24日
橋下市長はツイッターで7回も8回もかけて“平松市長に質問する際には全て事前に質問事項を市役所に提出”していたと市政記者クラブを批判しながら、そんな事実は一切なかったと抗議されると「事実誤認だから論争の余地なし。訂正します」でお終い。それを“潔い”と賞賛する声も。アバタもエクボ。

「全ては憲法9条が原因だと思っています」橋下ツイートが詭弁だか論理の飛躍だか激しくネタにされているが、それはそれで少々疑問。憲法9条→戦争放棄→非武装→愛国心減退→郷土
愛欠如→公共心喪失→個人主義→利己的というような定義は決して異端ではなかろう。だから橋下市長もポンと出せたのだ。

憲法9条への言及で橋下市長の鎧、いや、鎧の下のモビルスーツが現れた感。「国民的議論をして結着」「2年間は徹底して議論をし尽くす」「最後は国民投票」というものの「朝日新聞、毎日新聞、弁護士会や反維新の会の役立たず自称インテリは9条を守る大キャンペーンを張れば良い」と立ち位置は明白。

25日
橋下市長の「全ては憲法9条が原因だと思っています」は“憲法9条→戦争放棄→非武装→愛国心減退→郷土愛欠如→公共心喪失→個人主義→利己的”風な定義の現れとした昨日のツイートに対し、懐疑的な反応もチラホラ。橋下支援と見た(?)向きは措き、「非武装→愛国心減退」に“飛躍”との意見が。→

ここでの「→」は強引な論理の流れを示して、発生の機序ではない。つまり、「非武装」により「愛国心」が「減退する」という趣旨ではなく、「非武装」に拠って立つ姿勢を「愛国心減退」と見做す考え方が存在するという意味。たとえば、防衛庁(当時)の1981年度防衛白書は、「国を守る心」として→

「一般に、国の防衛とは、武力によって国を守る軍事防衛を基本」とし、「国民一人一人の、自らの国は自らの手で守るという気概」「共に国の防衛に参加・協力するという意志」「自らを自らの手で守るための行動」の統合が必要で、「真の愛国心は、単に平和を愛し、国を愛するということ」だけではなく→

「国家の危急に際し、力を合わせて国を守るという熱意となって現れるものである」とした。「武力によって国を守る軍事防衛を基本」とし、「国民一人一人の」「気概」「意志」「行動」が「真の愛国心」「国を守るという熱意」なのだから、裏返せば、武力(武装)抜きに愛国心は成立しないことになろう。

29日
民間有識者による「福島原発事故独立検証委員会」が、菅首相(当時)以下の政府対応を「稚拙で泥縄的な危機管理で、災害の拡大防止に役立ったとは言えない」「無用な混乱を引き起こした可能性は否定できない」(ウォールストリートジャーナル日本版)などと強く批判する事故報告書を公表。これを受け⇒

各メディアも「菅氏の混乱指摘」(読売)「過剰に現場介入」(毎日)「官邸のドタバタ」(産経)「原発事故調バッサリ『菅首相は不合格』」(日刊S)などと菅叩きに走っている。勿論、菅政府の対応は甚だしく不備だったにせよ、原発事故があたかも“人災”だったかのごとき位置づけは妥当なのか?⇒

菅個人をあげつらうメディアは事態を矮小化し、報告書が併せて指摘する東京電力の本質的責任をむしろ薄める。その延長線上には、“仮に今回のような重大事故が発生しても、関係者が適切な対応を採りさえすれば事態を収束し得る、即ち原発は、安全に管理可能な存在である”とする方向性さえ見えてくる。

3月1日
“SPEEDIは住民避難に役立たない”という班目原子力安全委員会委員長の見解は批判されがちだが、ある意味、その通りなのだと思う。生きるか死ぬかの時に天気予報に頼るようなもので、正解は“何はともあれ逃げろ”しかないのかもしれない。とはいえ、衆院予算委員会で梶山弘志(自民)議員に⇒

“無責任だから辞任したらどうか”と問われて、“私の進退に関して言えば、4月になれば【原子力安全委員会はなくなって】新しい組織が出来るので、辞めることになります”という具合に何ら悪びれる気配もなく応える(応えられる)班目委員長の図太さときたら手……。

二年目に入る『季刊メタポゾン』ですが、少数(精鋭か否かは保留)編集態勢ゆえの力不足のため、第五号の発売が遅れています。間もなく校了の予定です。今回は巻頭エッセイ特集として、すが秀実、中条省平、三浦しをん、山本文緒、上田美佐子の皆さん。表紙とイラストは、いつも通り、常盤雅幸さん。

連載語り下し『大西巨人短歌自註 秋冬の実』第五回は、鎌田哲哉さん、山口直孝さん、田代ゆきさんが聞き手となった番外編です。森枝卓士さんによる新連載コラム『喰らうて思う』第一回は「水俣の話」。小路幸也さんの『石田荘物語 夏』第三回、北大路公子さんの『均された世界』第五回も佳境です。

佐々木譲さんのtwitter抄録と撮り下ろし写真連載『北のつぶやき JOH's eye & tweet』(10月〜12月)、今回もカラー写真が一杯。岡倉大恭さんの短編『灯台が見える砂浜』、のぞえのぶひささんの漫画「尾崎翠の世界」第五回『地下室アントンの一夜』は不思議な空気。 

西原理恵子さんの連載カラー漫画『サ・イ・バ・ラの季節』、谷口源太郎さんのスポーツ・ウォッチング『オリンピックイヤーの危険な陥穽』、大西巨人『映画よもやま話』第五回は『マリヤのお雪』。イラスト陣は、にご蔵さん、佐々木淑子さん、木村晴美さん。常盤雅幸さんの四コマ漫画三本も加わります。

出河雅彦さんの連載医療ルポ「『薬害』HIV感染を問い直す」第五回は『危機への対処(3)』。今回は、現在の様々なリスクにもにつながるこの問題を出河さんが追ってきた経緯も「連
載に想うこと」として語っていただきました。そして、大西赤人の中編『かけがえ(後編)』。あと少しお待ち下さい。

5日
民意について橋下市長「日本はここまで成熟した国ですから、この民意というのはだいたい正しい」(朝日新聞・橋下番)興味深い発言。彼は常に民意を背負い、それに則るかのようだが、民意は多数ゆえに自明に正しいのではなく、彼の判断における“正しい”民意と“正しくない”民意が存在するらしい。

7日
3日のNHKスペシャル『原発事故 100時間の記録』は、翻弄された避難地域での実状の一端を改めて伝えていた。一年が過ぎ“絆”だ“復興”だと美名が先行し、併せて隙あらば原発復活との気配も感じられる。安全を唱える向きは、この番組に登場した人々を直視してなお、それを言い得るであろうか。

8日
既に危うい年金体制に“運用”で大きな穴という報が続くが、虚偽実績を謳っていたAIJ投資顧問は論外として、数兆円を失ったGPIFにも唖然。でも、検索すると“過去には巨利もあった。一喜一憂は無意味”的な経済専門家の言も多い。競馬じゃあるまいし、年金元手に儲けた・損したでいいのかね?

橋下市長は先頃(5日)「ポピュリズム、衆愚政治と平気で言う人は、民主主義のルールの日本からさっさと出て行ってもらって、北朝鮮でも行ってもらったらいいんじゃないでしょうかね」(朝日新聞・橋下番)と述べた。この乱暴な発言は、しかし、民主主義というものの本質(の一面)をも捉えている。⇒

以前にも書いた事だが http://bit.ly/z0dt5L 、多数の“民意”を是として基づく民主主義はギャンブルに似ている。多くの人々が「勝つ」と判断した一番人気は統計上最も勝つ(正)率が高いけれど、まま負け(誤)もある。為政者が“民意”のみに拠って世の中が良くなれば苦労はない。

橋下市長に対して「ポピュリズム」とか「衆愚政治」とかと安易に言うことは、間違えば天に唾するような話になりかねない。彼を批判しようとするならば、そこの部分を慎重に扱わなければならないと想うのだが、批判する側に――危機感が先行するがゆえの焦りとはいえ――戦略が欠けているように感じる。

9日
橋下市長は「日本では、震災直後にあれだけ『頑張ろう日本』『頑張ろう東北』『絆』と叫ばれていたのにがれき処理になったら一斉に拒絶。全ては憲法9条が原因だと思っています」(ツイート)「自己犠牲はしませんというんだったら、そういう国でやっていきゃあいいと思います」(朝日新聞・橋下番)⇒

と批判的に述べているが、まさにそれらもまた、彼が好み、拠り所としている“民意”の一面のはずである(「一斉に」とは、明らかに“多数”を体現するから)。要するに彼が“民意”を言う時、多数の声への無条件な従属ではなく、自らの意志に沿うものを選び採っている(それはむしろ当たり前だが)。

11日
当然ながら、色々なチャンネルで震災一周年の特番が。たしかに「復興」を謳う必要はあるわけだけれど、一年を区切りに“過去”の歴史へと送り込む通過儀礼のようにも見えてしまう。未だに山積みの瓦礫も衝撃だが、大きな破壊もないまま全く無人の街と化している避難地域の光景は、改めて何とも異様だ。

13日
国歌斉唱時の起立を職務命令とし、不起立違反者には戒告処分・研修実施の上、“今後は職務命令に従う”との誓約書への署名・捺印を要求。しかも、大阪府議会で審議中の職員基本条例案では、同じ命令に三回違反すれば免職。そこまで脅かして、なお不起立の49〜62歳17名を「退職金に影響ない」⇒

「信念のない人間の集まり」と侮蔑し、挙句の果てに「本当に信念ある人間なら自決するぐらいの覚悟がある」はずと冷笑、「チベットで〜何人の僧侶が自決したか」と言い募る。つまりは裏返せば、“国歌を起立斉唱したくないのだったら職を賭せ、いや、命を捨ててみろ“”というのだから、凄い話である。

「府立和泉高校の卒業式で、国歌斉唱の際、教職員が本当に歌っているかどうかを、校長が口の動きで確認していた」「【橋下市長は】『服務規律を徹底するマネジメントの一例』と絶賛」(読売)マジですか。以前、『君が代』の英語替え歌なる逃げ道もあったな。音痴の教職員は敬意不足とされるかも(笑)

社会システムにおいて“差別・偏見”の解消(軽減)を図る時のように法規制が必要な場合もあろうが、国を愛するという無形の“想い”をルールで作ろうとしても無理。“俺を好きになれ。でないと殴るぞ”と迫っても、心からの愛情は生まれまい。まあ、無理から“好き”と言われさえすれば満足なのかな。

「君が代で口パクまで監視」(産経)と言われて賛否、論議を呼んでいるけれど、別に今に始まった話でもない。2005年、2006年頃の報道を参考まで(既に元記事は消えたので、引用している関連ページ)⇒http://bit.ly/xcYMxm  http://bit.ly/x1pgG7

14日
「【中原校長が】口元を見るのは当たり前じゃないですか。当たり前ですよ。だって職務命令で起立して斉唱させて下さいと命令してる訳ですから」」(朝日新聞・橋下番) ならば、全教職員が終始音程を外さず“斉唱(複数が同じ旋律を歌う)”を実行したかも「当たり前」に確認しなくていいのか(笑)?

先頃の民間事故調報告書における下村健一・内閣審議官の「ゾッとした」証言は、菅総理(当時)の無能を伝える一幕として広まっているが、下村はツイッターやインタビューhttp://bit.ly/wsHJ8R で真意を語っている。これを材料に菅を悪者に仕立てるメディアは、明白に意図的である。

15日
京大が1954年以来約1400世代(人間ならば旧石器時代からの約2万8千年)にわたり暗闇で育てたショウジョウバエに、遺伝子の変異、産卵数の増加など、暗所での繁殖力が強化というニュースが。とはいえ、ある意味、微々たる変化。数十年で劇的に足長や小顔が増えたと感じるのは、錯覚なのかな?

橋下市長はツイッターで「教育委員会が『斉唱』の確認を校長に求めています。『斉唱』の確認は口元チェック以外にどうやってやるのでしょうか?」とし、「口元を見るのは当たり前じゃないですか」(朝日新聞・橋下番)とする。ならば当然、口元チェックを欠いた他の校長全員の怠慢を叱るべきであろう。

念のためだが、先のツイートは橋下市長における"理屈"の話であり、実際にそのような一層の事態の悪化を望むものではない。

16日
東電記録から昨年3月15日の菅首相(当時)の発言一部(共同)。「情報が遅い、不正確、誤っている」「社長、会長も覚悟を決めてやれ」「原子炉のことを本当に分かっているのは誰だ。何でこんなことになるんだ。本当に分かっているのか」総て当然。問題あるとすれば、首相なのに本音を出したことか。

「この多数決に従わなくて良いと言うなら、それは消費税論議でも同じだ」「消費税に反対する国民は多数に従わなくても良いことになる」(橋下徹・ツイッター) 国の最高法規・憲法が定めた納税の義務と、一自治体の条例が定めた起立・斉唱の義務とを同等・同列に論じることには自ずから無理があろう。

「もちろん個人は司法で救われる機会がある。日本の司法は付随的審査制。不起立教員が司法で争える機会を与えるためにも、きっちりと処分をしなければならない」(橋下徹・ツイッター)⇒“被疑者が司法で争える機会を与えるためにも、きっちりと逮捕・起訴をしなければならない”みたいな話である。

橋下徹・ツイートや「朝日新聞・橋下番」を見ていて、相当絶望的な気分になりつつある。現代社会は、民主主義の弱点を踏まえ、単純多数決を排除し、少数者への配慮や多様性の尊重というような言わば“メタ”民主主義に則っている。そして残念ながら、そこでも多くの問題点が形作られてきた。橋下氏は⇒

その問題を解決する手段として、言わば“原理”民主主義を持ち出している。もしかしたら民主主義に――あるいはその主体たるべき「民」に――何らの信も置いていないかもしれぬ彼が。橋下氏を批判しようとすれば、表面上、民主主義そのものをも否定しなければならないという自縄自縛に陥ってしまう。⇒

橋下氏は、ごくごく正当な選挙の結果――それも圧倒的な支持を受け――知事になり、市長になったに過ぎない。民主主義を信奉する限り、その事実を否定することは出来ない。要するに彼は、民主主義の“鬼っ子”ではあるとしても、子供であることは確かなのだ。これはどうにも手に負えない気がしてきた。

17日
無理噺:ハシモト商店でカツ丼、天丼、鉄火丼の中から昼の出前を一括して頼むことになった。社員の挙手により、カツ丼を推す意見が過半数を占めた。しかし、Aは腹が痛いので、Bは卵アレルギーなので、Cはイスラム教徒なので、今日の昼食は抜きたいと申し出た。さて、ハシモト社長はどうしたか?⇒

“私はカツ丼を強制したのではない。皆の意見を民主的に集め、過半数が選んだからカツ丼に決まったのだ。その結果に従えないような人間は、社員の資格はないから会社を辞めろ。個々の事情など関係ない。課長は、三人がチャンと食べたか、噛む格好だけでなく呑み込んだかを確認しろ” あり得ん……。

19日
大阪維新の会・紀田かおる大阪府議会議員が孫正義社長にあてたツイート。最初のものに孫社長が「了解」と一言返信。勿論「新しいipad」をねだっているわけではないとしても、単なる契約要件を――しかも衆人環視のツイッターで――「何とかならないものでしょうか?」とはどういうことだろうか。

20日
『季刊メタポゾン』第五号、やっと出来上がりました。今までに較べると薄く感じられるかもしれませんが、本来の256ページ編成となっています。今週中には、書店にも並ぶと思います。なお、創刊時に年間購読をしていただいた方は、第四号で切れています。今後も希望される場合、更新をお願いします。

23日
NHK-BS3の沢田研二ツアーに、タイガース時代の三人(森本太郎、岸部一徳、瞳みのる)が集合。四十年余り芸能界を離れていたピーが、むしろ一番スマートだったり。病気を押して岸部シローも登場したのに、一時は参加と言われていたトッポ(加橋かつみ)がついに現れなかったのは、いかにも残念。

25日
“口元チェック”があった府立和泉高校に関して、府教委は不起立と報告された教員を懲戒処分(戒告)としたが、歌っていなかったと報告された教員については「不起立は見た目で判断できるが不斉唱のチェックは事実上不可能で、公平な処分は難しい」(朝日)と処分を見送り、校長による注意等を検討。⇒

本人が歌っていなかったと認めたのに、ある意味変な話。“自白偏重”を廃したのかもしれないが、ならば“口元チェック”は何の為か。結局、そもそもに無理がある。一方、校長による能力評価でSSに次ぐS評価の教員は職務命令が強制とのビラを撒いて再任用打ち切り。歌わないSより歌うA、B、Cか。

今日は、『季刊メタポゾン』第六号でのインタビューのため、長崎に長谷川集平さんを訪ねます。長谷川さんには、小説『影踏み』を連載した際、挿画を描いていただきました。同い年ということもあり、他にも何かしら似たような接点があります。

27日
原子炉を冷やすべく今も一時間当たり8.8トンの水が注入されている福島第一原発2号機で、内視鏡撮影により、格納容器の底から60cmしか水が溜まっていないと判明。東電は水温等から
「格納容器に溶け落ちた核燃料は冷やされていると考えている」(NHK)というのだが、まことに危なっかしい話。

28日
労組名義で平松前市長の後援会集めに使用とされた大阪市交通局の職員リストは、嘱託職員による捏造と判明。公平を期せば、リストが偽物だから即、当該行為がなかったことにはなら
ないが、裏付けのない材料を根拠に議会で労組を追及した維新の会、同杉村市議に一定の責任が生じることは当然だろう。⇒

しかし、「朝日新聞・橋下番」によれば、橋下市長は「【僕は】しっかり捏造だということで、組合のぬれぎぬをある意味、晴らしたわけですから、全く問題ないと思います。言うなら
ば、捏造した本人の問題」、坂本市議団長は「維新の会は捏造に一切関与していない。(労組に)謝罪する気持ちはない」⇒

あまつさえ杉村市議は「捏造していたということであれば、彼は絶対にしてはいけないことをしてしまったという思いはある。半分にはそういう方を作り上げた交通局の風土、環境にも
責任があるんじゃないか」としている。その「そういう方」は、告発の正義感から維新の会に偽造リストを送ったわけだが?⇒

ちなみに杉村市議は2月7日ブログで「報道だけをご覧になられていると、その物自体が何処かの誰かの捏造だと思われてる方々も多いのかなと考えますが、その様なことは決してござい
ません」「物自体は確実に存在しますし、何処かの誰かにガセネタを掴まされたという訳ではありません」と断言している。

30日
北朝鮮の"人工衛星"打ち上げ予告に関して、田中防衛相は、イージス艦展開、PAC3搬送による破壊措置命令を発令。今回が衛星かミサイルかはさておき、真にどこかの攻撃ならば「予告
」など期待すべくもなく、その時に本気で迎撃するには、破壊措置命令なんて悠長至極。要するにアピールという印象。

会見での維新の主張「リストが捏造であったとしても、(平松後援会の)「知人・友人紹介カード」自体は捏造でなく、かかるカードが市交通局内で配布されていたことも事実です」(
朝日新聞・橋下番)証拠はデッチ上げだが、犯行は実在した。そういう理屈にするでしょうね。橋下弁護士的にはいいのかな?

31日
昨日の開幕戦、巨人は三番から七番までが自他球団において四番を打ったことがあり、一番・坂本と二番・ボウカーも三番の実績あるいは候補。まるで漫画のような打順ながら、それが
ヤクルト・石川の前にキリキリ舞い。一戦で今季が決まりはしないが、やはり前菜、スープ、魚、肉……と順序がないとねえ。

4月2日
「枝野経済産業相は、2日午前の参院予算委員会集中審議を途中で退席した。野田首相の答弁中、閣僚席から枝野氏が不規則発言をしたことなどに野党が反発し、審議が一時中断。同委員
会理事懇談会で枝野氏に退席を求めることを決めた」(読売)⇒

「帰っていいのか!」と返した枝野大臣も枝野大臣だが(幼児並みの腕組みにフクレッ面)、予算委員会に出ている閣僚に対し“出席要求していないのに、なぜここにいらっしゃるんで
すか”という非難もどうなんだろう? それに、今日に限らず、寸鉄人を刺すレベルに達しないただの野次がうるさいの何の。

3日 ‏
北朝鮮の“人工衛星”に対する破壊措置命令に基づき、PAC3の運用部隊は沖縄県と首都圏7ヵ所に展開中。参院予算委員会で佐藤正久議員から“なぜ大阪は外したのか”と糾された田中防
衛相は、“落下可能性はほとんどないと判断したから”と答弁。大阪に落ちないなら、東京にはもっと落ちそうにない。

09年に北朝鮮が行なった「銀河2号」ロケットによる実験用通信衛星「光明星2号」打ち上げ時も弾道ミサイル発射と騒がれ、「飛翔体」なる新奇な言葉が飛び交った(国際的には、衛星打ち上げ失敗との事後評価が支配的)。今回は「『人工衛星』と称する長距離弾道ミサイル」という迂遠な表現が多い。

4日
やっと遅ればせに『サウダーヂ』(監督=富田克也)を観た。甲府に生活する日本人、ブラジル人、タイ人たちを描いた167分の大作。点景の積み重ねで判りにくい部分があり、もう少しコンパクトでもいい気もするが、地方都市のリアルな姿は長時間を全く飽きさせない。ラスト近くの田我流の独白は圧巻。

5日
「厚生労働省が昨年3月14日に被ばく線量の上限を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトへ引き上げた直後、経済産業省原子力安全・保安院が東電などの要請を受け、上限を事実上350ミリシーベルトまで緩めるよう厚労省に求めていたことが、保安院の内部文書で分かった」(毎日)⇒

当時、作業員の供給が危惧されて緊急時の上限が250mSvに引き上げられる一方、「通常時の上限は維持し、両者の線量を合算して規制する方針」が採られた。結果、福島での被曝線量が50mSv超なら1年間、100mSv超なら5年間、他の原発では働けないことになった。そこで東電やメーカーは⇒

「作業員に不利益になるなどとして、合算せず別枠での規制を要求」、これを受けて保安院が見直しを迫ったものの、厚労省は受け容れなかったのだという。たしかに、どれほど被曝し ても、もっと働きたい作業員が絶対に居ないとは言えまい。それにしても、「作業員に不利益」とは、よくも言ったものだ。

6日
巨人が広島に三連敗、それも0、1、0点とサッパリ。そもそも坂本自体、真の一番タイプではないところに、二番がボウカー。打つ・打たないの結果論ではなく、先付、吸物、オードブル、スープがあっての肉や魚。ハナから刺身だ天ぷらだ、フォアグラだステーキだと並んでも、料理としての美学がない。

大西は巨人ファンではないし、大型補強で難なく勝たれてもつまらないから現状は面白いものの、さすがに少々同情したくなる。今の巨人は、大和、武蔵以下を擁し、大艦巨砲主義で勝利を信じた帝国海軍を想わせる。駆逐艦、潜水艦、輸送艦、それらも適切に配備されてこそ、はじめて艦隊が機能するのだ。

大阪市の施策・事業見直し試案で「2013年度に廃止」とされた市音楽団の音楽士36人(正職員)に関し、市改革PTは「配置転換先を検討」としたが、橋下市長は「『単純に事務職に配置転換するのは、これからの時代、通用しない。仕事がないなら、分限(免職)だ』と述べた」(読売)とのこと。⇒ 

「市音楽団は1923年に発足。国内唯一の自治体直営の吹奏楽団」だが、“不要”との判断はあり得よう。ただ、橋下市長の「分限(免職)になる前に自分たちでお客さんを探し、メシを食っていけばいい」との言い方は、文字通りなら凄まじい。世の“文化”を金勘定で評価すれば、多くが“無駄”だろう。

「敬老パスの見直しについては、別の市の方から『自分の市にはそうしたものがない。恵まれている大阪市の高齢者の言い分だけ載せるのでは納得がいかない』というメール」(朝日新聞・橋下番) 綺麗事と言われるだろうが、他人が“恵まれている”なら、引き下げるよりも自分も同じ物を求めた方がいい。

7日
上田清司埼玉県知事の言葉(産経)「橋下さんは急所を突くのが実にうまい。公務員や教員をいじめれば、そりゃあ国民には受けますよ。だけどコーラみたいなもの。スカッとするけど牛乳と違って栄養はない。⇒

問題があれば改めるべきだけど、公務員をいじめて生活保護が減ったり、学力や規律が向上するわけないじゃない」 “スカッとするけど栄養はないコーラ”か。ピッタリの比喩。

8日
TVアニメ『けいおん』やAKB48の影響で女子の関心が高まり、円高も加わってエレキギターの輸入が過去最高に。その「女子が関心 エレキギター輸入最高」(産経)という記事の冒頭が「エレキ(電気)ギター」。あえて「電気ギター」とするミュージシャンとかは居るが、この()は無駄でしょう。

9日
北朝鮮の人工衛星「光明星3号」打ち上げに「約20カ国の40社以上が取材団派遣を予定。米国からはCNNやABCに加え、保守系のFOXテレビも取材を認められ、米国の宇宙専門家も招待」「発射台だけでなく、モニター画面が並ぶ管制施設の内部も公開」(共同) これでミサイル射ったらアホだな。

「軍事アナリストの前田哲男氏は、このような現実的な状況で訓練ができる機会が持てたことに防衛庁と自衛隊は北朝鮮に感謝しなければならない、と話した」(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版) 「軍事アナリストの神浦元彰氏は『結論から言えば、撃ち落とせません』と断言する」⇒

「PAC3の真上から落ちてこないと命中しない」「大気圏突入でほぼ燃え尽きるのでは。もし燃え残ったとしても、よくある衛星の落下と同じ。市街地の、しかも人がいるところに落ちる確率なんてほとんどゼロ」「日本のミサイル防衛システム開発には1兆円かかっている。役には立たないが、⇒

せめて配備することで国民が少しでも安心するなら、ということなのでは」(スポニチ) 「命中率は8割を超えると確信している【渡辺防衛副大臣】」(NHK) 「【防衛省が石垣島に展開したPAC3の警備で】陸上自衛隊員に実弾を装填した小銃や拳銃を携行させることが5日分かった」⇒

「国内で駐屯地や基地、演習場などの自衛隊施設以外で、自衛隊員が実弾を装填した武器を携行して警備するのは初めて」(中国新聞) 「お願いだからこれ以上騒がないでほしい。政府やマスコミは責任を取れるのか【石垣市観光協会・新城事務局長】」(朝日) 1兆円……瓦礫処理・除染予算とほぼ同額。

日本学術会議が「【原発周辺の高濃度汚染地域では】住民の帰還後も除染を一定期間続けないと、30年間の累積被曝線量が100ミリ・シーベルトを超える恐れ」と試算。「累積で100ミリ・シーベルトになると、がんの死亡リスクが0・5%高まる」(読売) 「発生率」ではなく「死亡リスク」と明記。

政府が「高く評価した」(毎日)関西電力の大飯原発安全対策工程表は、「現在5メートルの防波堤を13年度に8メートルに」「【事故時の】拠点となる免震事務棟を15年度に完成」「フィルター付きベント(排気)設備を15年度に設置」など。これから作るのに、なぜ再稼働基準に適合するのだろう?

10日
いえ、本当に衛星かは判りませんが。「【米政策研究機関のミサイル技術専門家は】北朝鮮のミサイルは実際に人工衛星を周回軌道に投入する能力を持つとする分析結果をまとめた」(
読売)に続く記者の文は「批判をかわすため、北朝鮮が真剣に衛星打ち上げをまねようとしている姿勢がうかがえる」アハハ。

12日
柳沢協二・元内閣官房副長官補は「日本の領土、領海に落下する可能性があるのは、2段目の切り離しに失敗し、予定より手前で落下」した場合だが、「失敗とされる09年のときも、2段目の切り離しには成功した」ので、「【技術的に進歩していれば】失敗する可能性はほとんどない」(読売)と見る。⇒

要するに弾道ミサイルと判断するにせよ、それ自体の飛来はさすがに考えられず、破片や部品が(現実的には)領海に落ちる可能性が僅かにあり、それを“迎撃・破壊”するわけだ。それなら理屈からは、昨秋に騒がれたNASAの観測衛星落下のような際にも、常にPACK3で万一に備えなければなるまい。

天候が悪くて今日の打ち上げは見送りに。NASAにせよJAXA(宇宙航空研究開発気候)にせよ、天候不良による延期は珍しくないのだが、雨風次第で射ったり止めたりでは、弾道ミサイルとして戦争の役には立つまい。もっともこれも、人工衛星の"真似"ゆえのパフォーマンスと冷笑されることだろう。

しかし、日本よりコースに近い台湾が「【国防部】残骸が落下しても台湾の東部外海で、影響はほとんどない」「【軍事問題に詳しい記者】日本ほどには、北朝鮮を脅威ととらえていない 」と「産経」でさえ報じる中、一兆円システムの指揮官・田中防衛相も万全を期しているのに、何も無いで済むのかしら?

13日
昨夜は新宿で久々に映画館をハシゴ。単純に楽しみたかったので『ビースト・ウォーカー/証人』(監督=ダンテ・ラム)と『ドライヴ』(監督=ニコラス・W・レフン)。前者は『クラッシュ』を想い起こさせるバラバラの出来事が実は……という話。誘拐される女の子が可愛く、男優二人に挟まれて熱演。⇒

『ドライヴ』は予告編でカー・チェイスだけかと思ったが、意外に寡黙な映画。大好きなウォルター・ヒルの『ザ・ドライバー』を連想した。ライアン・ゴズリングのアルカイック・スマイルを見ていて、日本でリメイクしたら合っていそうに感じた。殺しは『アウトレイジ』以上に残酷だが後味は悪くない。⇒

100分とコンパクトながら濃密な作品。終り近く、主人公の電話を受けたアイリーン(キャリー・マリガン)が指で唇を――無意識のように――軽く撫でる場面があったが、演出なのか、女優のアドリブなのか、もしか本当に無意識だったのか、いずれにせよ前のシークェンスを踏まえて非常に印象的だった。

各メディア、「称する」や「事実上の」が消えて「ミサイル発射失敗」一色。人を積めば旅客機、荷物を積めば輸送機、爆弾を積めば爆撃機。兵器「ミサイル」は、推進力「ロケット」で飛ぶ。いずれにせよ今回さすがに弾頭は積まれていなかっただろうから、正確な表現は「ロケット発射失敗」でしょうね。

人工衛星も推進力「ロケット」で飛行する。弾頭がなければ本来の兵器「ミサイル」たり得ない。相手を信用しがたい点はやむを得ないにせよ、間違えば戦争になるような話を勢いで報じては困る。今回の真の目的を疑うにも、“ミサイル発射失敗”ではなく、“弾道ミサイル発射「実験」失敗”が妥当だろう。

しかし、可能性としては部品の破片が落ちてくる程度の“危険”には国(政府)をあげて大騒ぎし、一年前実際に事故が起き、この先何十年経っても解決するかしないかという問題を孕むシステムに関しては、未だ明確な経緯も実態も判らないまま何とかして再稼働しようとする。危機管理の体をなしていない。

14日
北朝鮮のロケット発射に際して、国がJアラート(全国瞬時警報システム)を作動させなかったと批判が出ている。しかし、そもそも飛んで来もしない物が発射されたというだけで警報を出されても、徒らに大混乱しただけだろう。むしろ「『盾』とされる弾道ミサイルに対する防衛網の構築に1兆円以上の⇒

税金が投入されているにもかかわらず、いざというとき機能せず抑止力にならないのであれば、ミサイル基地をピンポイントで攻撃できる『矛』となる敵基地攻撃能力の装備を真剣に検討しなければならない」( 産経 軍事評論家・潮匡人氏)というような事実上の先制攻撃必要論が強まることのほうが恐い。

15日
さいたま地裁の裁判員裁判で死刑判決を受けた木嶋佳苗被告が朝日新聞に寄せた12000字以上の手記は、少なくとも相当に高い意識と文章力によって書かれている。その有罪無罪を論じ得る立場にはないけれども、彼女が裁判長の所見について同紙記者に話した「他の人と違うことが歓迎されない。⇒

私がこだわってきた『オリジナルであること、自由であること』が受け入れられないし、高く評価されないんだなと思った」という言葉には、興味本位でセンセーショナルな多くの報道とはかけ離れて、軽視しがたい観察が含まれている。

訪米中の石原都知事(産経)「経済成長のシミュレーションもしないで、原発の比重のことも考えずにセンチメント(感情的)に反対反対と言うのは自分の首しめる」⇒⇒⇒「人間生活のシミュレーションもしないで、原発の危険のことも考えずにプロフィット(金勘定)で賛成賛成と言うのは自分の首しめる」

16日
民主党・仙谷政調会長代行が「電力なしに生活できないことは、昨年の東京電力の計画停電騒ぎで極めて明らかだ。止めた原発を一切動かさないなら、日本は集団自殺するようなことになってしまう」(読売)。少なくとも「計画停電」は「電力なし」ではなかったし、脱原発で今後「電力なし」にもなるまい。

17日
石原都知事の尖閣諸島購入計画は、twitterでもネットでも圧倒的な支持を受けている。でも、尖閣諸島は現状で日本の領土なのだから、地権者が個人でも都でも何も変わりあるまい。外国人地権者の土地も勿論日本だし、逆に、たとえばハワイに日本人地権者は多いが、そこが日本領土になりはしない。

東芝は放射線を可視化するガンマカメラの販売と撮影サービスを開始。ガンマ線測定値とビデオ映像を重ね、放射線量が高い場所を色を変えて表示、除染の効率化を図る。予定価格約二千万円、撮影料金一日約五十万円は量産で値下がりというが、原発に深く関わった東芝ならば商売抜きで提供してもよかろう。

18日
国会はじめ、1956年鳩山一郎見解「【日本に対し急迫不正の侵害の手段として誘導弾等による攻撃が行われた場合】他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは、法理的には自衛の範囲に含まれ、可能である」が再燃。次段は“発射後に基地を叩いても”と自衛的先制攻撃の必要性か。

http://bit.ly/Iy2jU2 http://bit.ly/mUaPIa necomimi=額に当てたセンサーで脳波を読み取り耳が動く。センサー一個なので「脳全体の活動がぼんやりとわかる程度」(朝日)というが、すぐに進化するだろう。学校や会社で全員装着とかは辛そうだな。

参院外交防衛委で北朝鮮「ロケット」問題に関して佐藤正久議員(自民)や山本一太議員(同前)からここぞとばかりに吊し上げを食らい、それでも全く蛙の面に……で平気な顔の田中防衛相を見ていると、その起用・居坐りは、防衛省または防衛族などによる深い深い企みなのではなかろうかとさえ思います。

19日
大飯原発の安全性を審査する福井県原子力安全専門委員会が3、4号機を視察。現在は防波堤は5mしかなく、免震事務棟もフィルター付ベント設備も未設置なのに、中川英之委員長(福井大名誉教授)は「深刻な事故が起きた場合、安全に制御できるとだいたい確認できた」(朝日新聞・橋下番) だいたい?

20日
経産省の品質調査により、茨城県龍ケ崎市のガソリンスタンド経営会社「エム・ワイ産業」が二年間にわたり「ハイオク」と表示しながらレギュラーを販売していたことが発覚。看板に偽り“アリ”でひどい話と思うけれど、消費者庁が景品表示法違反(優良誤認)で再発防止を求める措置命令を出しただけ。⇒

「同社の担当者は取材に『利益が出ないのでやった。申し訳ない。返金に応じる』」(産経)はまだしも「同社は『悪いことだと認識していたが、利益を出すためにやった』と釈明している」(読売)とは。「釈明」は「自分の立場や考えを説明して、誤解や非難を解き、理解を求めること」(大辞泉)だが?

インドは自ら大陸間弾道ミサイルと明言する核搭載可能な「アグニ5」発射実験に成功。中国全土をはじめ「ロシア、東欧やアフリカ北東部、日本も射程に収める」(朝日)というのだから、幾らひとまず友好国とはいえ“流れ弾”の危険を含め物騒極まりないが、警戒どころかほとんどニュースにもならず。

23日 ‏
祇園から僅か十日余で亀岡の大事故。前者は持病がある運転者への免許が論議を呼んでいるが、今回は如何ともしがたい無免許。集団登下校自体、当初の「交通安全上の配慮」から「児童を狙った犯罪から児童を保護する目的」(Wiki)に移っている中で、近年、逆に多数が巻き込まれる結果も。ジレンマ。

ヤクルト・小川監督「(巨人は)補強をして周りからは巨大(戦力)と言われている中での戦いだけど、ボールがこう(統一球に)なって、意識過剰になる必要はない」(報知)巨人・原監督「3連敗という結果ではあるけれども、幸いにして僅差というのがね」(日刊S) 認識の落差。僅差の勝敗こそ采配。

25日
日本野球機構に対し、労組日本プロ野球選手会が統一球の検証を要求。「数字にもしっかり出ている。各球団の選手も検証してみてほしいという意見が多い」(時事)と新井会長(阪神)。検証もいいが、去年の中村は本塁打48本、今年のペーニャやバレンティンもデカい一発を打っている。筋違いな気も。

http://bit.ly/In9LfE オランダの映像作家F・ホフミースターが、娘と息子が生まれた時から一週間に一度ずつ撮影してきた映像の早送り動画。こういう事を考えた人、ある時期からやった人は少なくないとしても、0歳から実行は難しい。to be continuedはいつまで?

26日
日本野球機構の加藤良三コミッショナーが「大リーグのボールより日本の統一球の方が飛ばないという認識はない」「選手にはプライドを持ってやってほしい」(スポニチ)これはコミッショナーに同意。去年も後半戦は、球を戻したのかと思うくらい本塁打が出ていた。打者に先入観ゆえの崩れもあるのでは?

敦賀原発直下に活断層の可能性。原子力安全委員会・班目委員長は「原電が安全性を証明しない限り、運転できないと解釈すべきだ」「安全性の証明は実際には難しい。そんなところに作れば傾くわけで、安全の証明はほとんどできない」(読売) 何を言っているんだ、この人。大体、まだ辞めていないのか。

27日
ダルビッシュ「【統一球は】自分も見直すべきだと思いますね。日本の野球の中で選手が正当に評価されない。 ただ『統一球よりもメジャーの球の方が飛ぶ』みたいな意見は違うと思う。確実に統一球のが飛びます」「2010年までの物に戻せばいいかと」飛ぶ球を使えば「正当な評価」になるのだろうか。

29日
関越道で高速バスが防護壁に激突、“昨日”がたちまち押し流されるような連日の大事故。午後10時過ぎに金沢を出発、高岡、新宿を経由してディズニーランドへ向かう途次、事故発生は午前4時40分頃。社長からは「運行中は2時間につき15分、4時間につき30分の休憩時間」(読売)が指示されて⇒

いたそうだが、運転手は交代要員のない1名のみ。安いし乗り心地も良くなって人気の高速バスは、競争も激化。遅れれば会社からも客からも文句が出るだろうし、どこまで守られていたろうか。深夜に独り起きて何時間も高速道路を走りつづける状況を考えると、居眠りしたとの運転手を短絡的に責めにくい。

30日 ‏
高速バス(ツアーバス)人気も「規制緩和」の産物。「国交省は今月から、ツアーバスにも路線バスと同じ道路運送法を適用するよう方針転換」(産経)の矢先だったというが、過当競争による安全対策への皺寄せは数年来指摘されていた。2007年2月、27人が死傷した吹田市のスキーバス事故に際し⇒

運転手の過労状態が認定され、国交省はバス会社に「1日当たりの勤務を9時間、670キロまでとする(それ以上は交代要員を置く)など安全策を強化。しかしこれも“2日間平均”での基準だし「配置はあくまで用意という意味なので、交代要員は必ずしもバスに乗車している必要はない」(関東運輸局)。

“反原発派は、なぜ今日のバス事故で何も言わないのか。「高速バスを全部止めろ」と言わないとツジツマが合わない”という趣旨のツイートが数多くRTされている。一理ありそうだが、バスならば対策の強化で安全を想定し得る。原発は、深刻な事故に際して世界規模での被害拡散も不可避。そこが異なる。

(2012.9.27)