夏、バイク、北海道 / 夏はジンギスカン   出発    上陸  札幌は遠い  疲労  夏はジンギスカン  フェリーは今でました 礼文は最高!  

 日、熟睡したので、今日はやけに調子がいい。何処まででも走って行けそうだ。

 北海道に初めて上陸したライダーは北を目指す。日本最北端、宗谷岬である。 

 石碑が建っているだけでつまらないのはわかっている。 だけどやっぱ行かないわけにはいかない。 だって日本最北端だぞ。 そこより北はもう日本じゃないんだぞ。 一度は行ってみなきゃね。

 国道231号を北に向かって快調にとばす。長〜い直線の彼方に1台の車が見えた。 見る見る近づく。黒のクラウン。時速50km。やけに遅い。この見通しの良い直 線で時速50kmはないでしょう。

なんの疑いもなく一期に抜きさる。とクラウン がスピードを上げて後から付いてくる。

 「あっ!」

と思った時は既に遅かった。

 「そこのバイク止まりなさい」

ミラーで見ると赤色灯が飛び出してくるくる回っている。

 「オー、神様の与えたもうた試練かな....」

昼過ぎに羽幌に到着。

 ここでの目的はカフェ吉里吉里で写真を撮ってもらうこと だ。 吉里吉里のオーナーはバイク好きで、バイク、チャリンコで訪れた旅行者は 写真を撮って、そこのアルバムに貼ってくれると言う情報を昨夜のユースで仕入れ ていた。

 オーナーは30代中頃で「青年の部の最後」か「おじさんの部の始め」 と言った風だった。炭坑の話、最近の旅行者、バイクなど色んな話をしてくれた。 そして店の前でバイクと一緒にしっかり写真を撮ってもらった。

その後、吉里吉里へは訪れていない。あの時の写真はアルバムに貼られたのだろう か? 今も存在するのだろうか? 仮に存在するとして、20年近く前の自分が写 っている写真を確認することが出来るだろうか.....



「海 岸にいいキャンプ場があるから行ってごらん」 吉里吉里のオーナーに教えてもらったとおり、羽幌の海岸へやって来た。 そして 、我が目を疑う.....

「なんだこりゃ・・・・」

海岸はテントだらけ。カラフルなテントが延々と海岸を覆い尽くしている。道内で あんなに人口密度の高い場所を見るのは札幌を除くと初めてである。

 北海道の夏は短い。夏を感じさせる日はひと夏で数える程しかない。真夏日がな い年だってある。夏を満喫できる週末は数回しかない。今週を逃したらそのまま夏 が終わっちゃうかもしれない。来年まで待たなくてはいけない。だから暑い日は何 が何でも夏を楽しむ。夏を楽しむと言えば海水浴、バーベキュー、ジンギスカンで 酒飲んで騒ぐ。これが北海道人の夏の楽しみ方なのだ。 そして今日はとっても暑 い土曜日と言うわけだ。

 なるべく人口密度の低い場所を探してテントを張る。大賑わいのなか一人寂しく 夕食のカップラーメンのお湯を沸かし始めた。

 「おにいちゃん、どっからきたの?」

気のよさそうなおっちゃんが話かけてきた。

 「東京からです。」

 「東京、ひとりか?、そっかぁ、こっち来て一緒にやるべ」

と言うことで宴会に混ぜてもらった。

その後、花火師に 変身した私は子供たちと一緒に花火大会に突入。貴重な北海道の真夏の週末は過ぎ てゆく。

to be continued.......

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