夏、バイク、北海道 / 上陸   出発    上陸  札幌は遠い  疲労  夏はジンギスカン  フェリーは今でました  礼文は最高!

 うとう来ました青い空。快晴。昨日までの雨がまるで嘘のようだ。 奥入瀬渓谷のワインディングを走る。右に左にターンする。バイク はコーナリングがうまく決まった時と決まらないときで気持ちよさ が全然違う。今日はやけに決まる。気持ちいい。バイクってこんな に気持いいんだ。忘れてたよ、はっはっはっ!。

 せっかくの快晴 、青森までなんて言わずに本州最北端、大間まで快走。 ここから フェリーで函館に上陸だ。 車はたくさんいるけど、バイクはいな い....と思ったらオフローダーが二人やって来た。所沢ナンバ ー。こちらに向かって歩いてくる。顔が笑っている。こちらも思わ ず笑顔になる。

「いよいよですね。」

とオフローダー。
「遠かったですね」

と俺。 とても初対面の会話とは思えない。 東京近辺から 北をめざして800km、悪天候の中、やっとここまで来たんだ、 いよいよ北海道だ、と言う共有感があった。



 て、函館と言えば夜景だ。 日本三大夜景のひとつ、テレビとか 雑誌とかによく出てくるあの鼓型の夜景を見ない訳にはいかない。

 函館山に登る方法は二つある。ひとつはロープウェイ、もうひと つは車。バイクは通行禁止である。「なんでやねん!」と叫んでも しょうがないので、ロープウェイとタクシーでどちらが安いか考え た。ロープウェイは当時の金銭感覚ではとてつもなく高い。タクシ ーはオフローダー二人と3人で割り勘にするにしてもちょっと躊躇 してしまう。

「もうひとり誰か誘って4人でタクシーにしようぜ」

とセコイ事言ってると、一人のオフローダーが叫びながら走って来た。

「乗せてくれるってよ。」

何と彼はヒッチハイクの車をゲットしたのだった。
 景鑑賞会が終わるとすでに23時をまわっていた。今日のねぐら を考えなくちゃいけない。人通りが少なくなった函館の町中を安眠 場所を探してぐるぐる走りまわる。

「駅なんかあったかそうじゃない」

確かに暖かそう。だが騒々しくてとても眠れそうにない。それに" やんちゃ"そうな、お兄さんたちがうんこ座りしてこっちを見てる。

「やっぱり、静かな所がいいよ」

結局、坂道を登った小さな公園で野宿する事になった。ベンチの下 に寝袋一枚。吐く息が白い。寒くてなかなか眠れない。  やがて 睡魔が......

何時間ぐらい眠っただろう。
人の気配で 目が覚めた。 おばさんがほうきで石畳を掃いていた。何時なんだ 。時計を見る。5時30分。やれやれ、今日は睡眠不足だ。


to be continued.......

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