011秋 タカの渡り観察記録





1.このページに掲載している観察記録は、長年タカの渡りの観察を続けている「日本野鳥の会高知支部」の有志により、個人的に善意で提供されたものであり、未発表データですので、無断転載・転記はご遠慮ください。

2.同日の観察記録でも、観察地点によっては重複してカウントされている可能性があるものがあります。

3.日付が前後してUPされることがあります。

4.観察された皆さんからのコメントの掲載を始めました。

5.一部の観察地点について、オンライン地図とのリンク処理をしています。観察地点へお越しの際の参考にしてください。

6.
赤字は、逆行(西→東)です。




★観察地点一覧


  1.波介山 高山展望所 : 土佐市         北緯33度28分 東経133度26分 標高 260m
  2.虚空蔵山 山頂広場 : 須崎市・土佐市・佐川町 北緯33度28分 東経133度19分 標高 675m
  3.北 山       : 高知市         北緯33度36分 東経133度30分 標高 410m
  4.五台山展望台    : 高知市         北緯33度32分 東経133度34分 標高 100m
  5.鴻ノ森       : 高知市         北緯33度34分 東経133度30分 標高 75m
  6.加賀野井      : 高知市         北緯33度34分 東経133度31分 標高 50m
  7.横倉山 第1駐車場 : 越知町         北緯33度32分 東経133度13分 標高 450m
  8.有瀬        : 香美市         北緯33度39分 東経133度46分 標高 160m
  9.大峠        : 土佐町         北緯33度42分 東経133度31分 標高 500m
  10.城ケ森       : 高知市         北緯33度34分 東経133度27分 標高 330m
  11.考える村      : 芸西村         北緯33度32分 東経133度47分 標高 260m
  12. 妙見山       : 安芸市         北緯33度31分 東経133度53分 標高 400m
  13. ゆとりすとパーク  : 大豊町         北緯33度44分 東経133度41分 標高 710m


月/日

Date
観察時間

Investigation
time
観察地点

Investigation point
天  候

Weather
サシバ

Grey-faced Buzzard 
ハチクマ

Oriental Honey-buzzard
ノスリ

Common Buzzard
その他のタカ

Others


Total
観察者

Investigator
9/14 10:30〜13:30 横倉山   2   チゴハヤブサ1、タカSP1 4 高橋 徹
9/15 11:30〜14:30 横倉山 晴時々曇 14 2   ツミ1 17 橋本裕子
西本和恵
9/16     曇のち雨         - -
9/17     曇時々雨         - -
9/18     曇時々雨         - -
9/19 09:40〜13:00 横倉山 曇時々晴 6 5   ツミ1、ハヤブサ1 13 武田典子
武田和志
09:00〜14:45 大峠 6 1     7 長崎良雄
9/20
台風15号
        - -
9/21     曇のち晴         - -
9/22             - -
9/23 10:00〜16:10 横倉山 16 4     20 吉本夫妻
西村公志
橋本裕子
西本和恵
08:20〜16:30 大峠 37 5     42 長崎良雄
9/24 07:50〜16:10 横倉山 219 3 1 アカハラダカ・成鳥1、
ハヤブサ2
226 吉本夫妻
開澤夫妻
高橋 徹
橋本裕子
西本和恵
9/25 08:30〜13:15 早明浦ダム 曇時々晴 58 1     59 長崎良雄
13:35〜17:30 大峠 6       6
08:20〜15:30 横倉山 晴のち曇 452 9 2 オオタカ1、チゴハヤブサ2、
ハヤブサ2、タカSP2
470 吉本夫妻
開澤夫妻
橋本裕子
9/26 11:30〜13:30 五台山 雨のち雲 63       63 浦口武男
9/27 16:00〜17:50 五台山 55       55 国沢三男
西村公志
08:50〜16:10 横倉山 2016 6 6 ハイタカ1、チゴハヤブサ2、ミサゴ3、
アカハラダカ1、小型タカSP2
2037 吉本夫妻
西本和恵
橋本裕子
9/28 09:00〜15:00 横倉山 1162 4 2 ハイタカ1、チゴハヤブサ1、ミサゴ1、
ツミ1、ハヤブサ1
1173 吉本夫妻
西本和恵
橋本裕子
9/29 08:20〜14:00 虚空蔵山 曇のち小雨 82   2   84 細川公子
原 敏夫
西村公志
09:00〜14:30 横倉山 曇時々晴 204 6   チゴハヤブサ1 211 古畑邦明
西本和恵
橋本裕子
10:00〜12:00 三宝山 41 2   チゴハヤブサ2、チョウゲンボウ2、
ハヤブサ1
48 吉本夫妻
09:00〜14:30 五台山 67 3   チゴハヤブサ1、チョウゲンボウ1、
アカハラダカ2
74 高橋 徹
9/30     曇のち雨         -
10/01 08:50〜17:00 五台山 曇のち晴 484 3  3 ミサゴ1、大型タカSP2
ハイタカ1
493

1
浦口武男
稲本由美子
濱田 太
橋本裕子
08:40〜16:00 虚空蔵山 482 9 6 オオタカ1、チゴハヤブサ1、ミサゴ1、
ツミ1、小型タカSP2
503 開澤夫妻
高橋 徹
西村公志
(支部探鳥会)
09:00〜16:00 長良谷 354 2 1 ミサゴ1 358 吉本夫妻
07:55〜14:30 波介山 21 1   ハヤブサ2、オオタカ1 25 吉田直樹
10/02 12:30〜15:00 波介山 21 4   チゴハヤブサ1、ミサゴ1、ハヤブサ1 28 別役さん一家
古畑邦明
09:10〜16:00 虚空蔵山 163 5 1 小型タカSP1 170 開澤夫妻
野瀬 武
川野雄生
吉田直樹
西村公志
(支部探鳥会)
08:00〜16:00 五台山 305 8 1 オオタカ1、アカハラダカ1、タカSP9
タカSP1
325

1
香川県支部
探鳥会 6名
愛媛・3名
浦口武男
森岡良量
稲本由美子
濱田 太
高橋 徹
橋本裕子
09:00〜13:00 長良谷 163     チゴハヤブサ1、ツミ1 165 吉本夫妻
10/03 09:15〜16:30 五台山 曇時々晴 161 10 13 チゴハヤブサ1、ハヤブサ1、タカSP1 187 高橋 徹
山下夫妻
橋本夫妻
08:00〜16:00 長良谷 晴時々曇 553 3     556 吉本夫妻
10/04 07:30〜17:45 五台山 晴時々曇  812 5 3 ハイタカ2、アカハラダカ1、ハヤブサ1、
小型タカSP2
827 西村公志
高橋 徹
西本和恵
山下夫妻
橋本夫妻
08:00〜17:20 長良谷 1106 2 2 ミサゴ1、ハヤブサ1、小型タカSP3 1115 吉本夫妻
09:50〜16:15 波介山 94 2 1 ハヤブサ1  98 川野雄生
武田和志
10/05 06:00〜06:40 高知市池 曇のち雨 27 1     28 橋本裕子
07:00〜12:30 五台山 224 7   ハイタカ1、ハヤブサ1 233 高橋 徹
西本和恵
橋本裕子
10/06 08:00〜17:00 五台山 621 20 8 ハイタカ1、アカハラダカ4、ハヤブサ5、
オオタカ1、チゴハヤブサ1、小型タカSP1、
大型タカSP1
ハイタカ2
663

2
川股賢司
高橋 徹
国沢三男
西本和恵
山下夫妻
橋本夫妻
08:00〜16:30 長良谷 1232 2 5 チゴハヤブサ1、ミサゴ1 1241 吉本夫妻
08:30〜14:30 虚空蔵山 448 1     449 原 敏夫
10/07 06:45〜17:10 五台山

視界不良
523 14 6 アカハラダカ1
ハイタカ4
544

4
西村俊彦
中村文二
高橋 徹
三宮英一
西本和恵
稲本由美子
橋本夫妻
08:00〜17:00 長良谷 690 1 7 ミサゴ4、アカハラダカ1、小型タカSP2 705 吉本夫妻
11:00〜15:30 虚空蔵山 255 9 1 ハイタカ2 265

2
西村公志
10/08 09:00〜14:00 波介山

視界不良
16   1 チゴハヤブサ2
ハイタカ1、チョウゲンボウ2、小型タカSP1
17

4
川野雄生
吉田直樹
武田和志
06:35〜17:00 五台山 324 1   ハヤブサ1、オオタカ2
ハイタカ3、オオタカ1
328

4
支部探鳥会
25名
09:00〜17:00 三宝山 469 6 11 ミサゴ1
ハイタカ1
487 西本和恵
橋本夫妻
吉本海男
08:00〜15:00 虚空蔵山 81       81 山本隆公
(香川県)
06:10〜06:40 高知市十津 8       8 長崎良雄
14:30〜17:00 高知市一宮 190       190 永佐 清
10/09 08:00〜16:30 波介山

視界不良
25   1 オオタカ1、小型タカSP1 28 川野雄生
吉田直樹
武田和志
06:25〜17:00 五台山 389 17 1 ハイタカ4、ハヤブサ1
ハイタカ1
413

1
支部探鳥会
34名
NHK取材
スタッフ3名
08:00〜16:30 長良谷 368 3 8 ミサゴ2、小型タカSP1 382 西本和恵
橋本裕子
吉本夫妻
07:30〜15:30 虚空蔵山 133 26 1 ハヤブサ3、オオタカ1、ミサゴ1
チゴハヤブサ2、ツミ1、タカSP4
172 浜本夫妻
(大阪)
橋田晃浩
06:15〜17:00 高知市十津 136 2 1 タカSP2 141 長崎良雄
10/10 06:10〜17:00 五台山 晴時々曇 132 14 1 ハイタカ1、ハヤブサ2
ハイタカ3
 150

3
支部探鳥会
48名
09:00〜17:00 長良谷 98 5 2 ミサゴ2 107 西本和恵
橋本裕子
吉本夫妻
08:00〜16:00 虚空蔵山 26 8 4 ミサゴ1、チゴハヤブサ1、ツミ1
タカSP1
42 山本隆公
(香川県)
野瀬 武
開澤夫妻
10/11 10:30〜12:20 五台山 7 3   ハイタカ1 10

1
高橋 徹
09:00〜16:30 三宝山 11 2   ハイタカ2、ハヤブサ1
ハイタカ1
16

1
西本和恵
橋本裕子
吉本夫妻
09:00〜15:30 虚空蔵山 14 3   ハヤブサ2 19 原 敏夫
10/12 09:00〜16:00 長良谷 126 2 4 ツミ1 133 吉本夫妻
12:50 高知市筆山 17       17 稲本由美子
12:05〜13:05 横倉山   1   ハイタカ1 1

1
高橋 徹
10/13     曇一時雨        
10/14     曇のち雨        
10/15     曇時々雨        
10/16 10:30〜12:10 五台山 11   1 ハイタカ1 12

1
細川公子
                   
                   
総 計

Total meter
       10,045 166 79 ハイタカ13、オオタカ7、ミサコ16、
ツミ8、チゴハヤブサ18、ハヤブサ23、
チョウゲンボウ2、アカハラダカ11、
タカSP29

チョウゲンボウ2、ハヤブサ、ハイタカ18、ツミ
チゴハヤブサ、オオタカ1、タカSP2
10,417

23
    




       ※最下段の総計の欄は、同日で重複していないと考えられるものを除き、単純に1日の最大数のみを種類別に集計。
        高知では、少なくともこれだけの数のタカの仲間が渡っているという数字です。



〔観察された皆さんからのコメント〕



 
10/12 筆山   昼休みに筆山展望台に上がってみた。この時間に南側(日本セメント辺り)17羽が確認できた。



 10/11 虚空蔵山 仕事休みの今日、虚空蔵に上がってみた。視界はあまりよくなく、渡りももう終わりかなあと思わせる数。
            だがハチクマ2が飛び行く時にハヤブサが猛追、しばらく楽しませてもらった。
            サシバは近くは1羽のみ、あとは遠かった。



 10/10 五台山  昨夜、少し雨が降ったので、今日は視界スッキリ・・・と思ったが、期待したほどでもなかった。
            しかし県外からのお客さんも3組。県内のギャラリーも多く、午前中は肉眼で見られる群れが現れる度に、
            賑やかな歓声が何度も上がった。
            数は少ないものの、よく飛んだ時間帯は、10時台、11時台、14時台で合計99羽。
            もし今日NHKの取材が来ていたら、いくつかのタカ柱の映像や近くを飛ぶものも撮影できていただろうと、
            思う。昨日は、間が悪かったとしか言いようがない。
            しかし10月10日でこの数字とは・・・。終盤戦も終盤戦の数字だ。少し前までは「高知のサシバの特異日」
            とまで言われていた日だ。やはり渡り自体が、少し早くなっているのだろうか。
            タカ柱も十分上がりきらず、途中でバラけることが多く、渡り慣れしていない若鳥が多いことも
            容易に想像することができた。


       
虚空蔵山 期待に反して全然ダメでした。ただ、飛んでくれたのは近いものが多かったです。



 
10/09 五台山  3日連続の支部観察会中日、今日も視界が悪い。私が着いてから、目線より少し上を1羽がまっしぐらに
            展望台にやってきた。本日、一番近いサシバとなったやつだ。
            まだ若かったが、ファインダー越しに目が合うと、少し右にふって逸れていった。
            Tさん曰く、2人のシャッター音が気になったということらしい。目も良いがなかなか耳も良い。
            今日のサシバは、11時台と12時台に主に飛び、その間284羽。
            また今日は、お城の探鳥会を取材したNHKのスタッフもその流れで、午後から五台山へ。
            良いタカ柱が撮影できればと、みんなで探したが残念ながら、タカ柱は撮影できず。
            ただ、ハチクマやミサゴは撮影できたので、渡りの片鱗を感じ取ってもらえたと思う。
            明日は、おおやけな観察会としては今シーズン最終日。もうひと飛びを期待しよう。
 

       
波介山  やはり波介山は嫌われているのでしょうか?
            今日も3人が目をさらのようにしてさがしましたが、拾えませんでした・・・。
            チゴハヤブサが何度か飛んでくれたことと、仲間が居てくれたのが救いでした・・・




 10/08 五台山  3日連続の観察会初日、今日も昨日と同じく視界が悪い。私が着く前、午前7時に31羽が低く出たらしい。
            やはり、ここは朝方と夕方低く出てくる。サシバは、10時台と11時台に集中して飛び、その間232羽。
            観察会なので、入れ替わりで観察に来られるが、展望台には常にかなりの目がある状態なので、楽だ。
            居酒屋おきみの「五台山展望台支店」もオープン。チキンナゲット、岡山特産の冷たいピオーネや
            茹でたての湯布院の甘い柴栗等々、秋の味覚もみんなで堪能。ごちそうさまでした。
            大阪から来られた方より、「今日、伊良湖でたくさん飛んでいる・・・」との情報もあり、残りの2日間も、
            おおいに期待される五台山となりました。皆さん、連休残り2日間もぜひ五台山にお越しください。


       波介山  今日は、波介山をさけて通っていたのでしょうか?
            チゴハヤは、結構頻繁に出てくれました。1週間ぐらいは居ついて欲しいな!



 
10/07 五台山  西からの高気圧に覆われて穏やかな秋晴れとの予報、美しい空を期待していた。
            観察点に着くとなんと黄砂?と思われるほどの視界の悪さ、真上はやはり濁っているのか、薄いブルー。
            雲もけっこう多い。早朝から頑張ってくれたのはTさん、アカハラダカも近かったそう。
            朝夕は南の大畑山沿いに行く傾向がある。
            山より低い南側は見えないし、今日のような風、空気の濁りなどで見落としてしまう。
            北風が強い日は、五台山はお手上げ。芸西に比べて数が落ちるのを心配して今日はNさんがボンボンベット持参で
            参加してくれ、真上の高いのなどしっかり押えてくれた。もう一人のNさんもお久しぶりだ。
            午前中は風も心地よく、日向は汗ばむほど。
            北東の風が強くなった午後も、相変わらず視界は改善されず、数が出た14時台の158は南側を高く早く通過した。
            16:30過ぎ芸西を通過した33羽、終了時間近く少し足りないけど近い数字を捉えた。
            吉本氏によると今日はほとんどタカは海から出たという、強い風と視界の悪さにサシバたちも方向を
            見定めにくかったのではと分析された。
            土佐湾の地形、タカの渡る方向、風など五台山の数の少なさはそこにもあるかも。
            なお手持ちの双眼鏡のみの観察であった。


       虚空蔵山 上がってみたら、霞がかかったように全く遠くが見えない。見えるのは、山頂の周りと上空のみ。
            土佐市の波介川付近さえ、田んぼの色が判らないくらい見通しが利かない。
            春の黄砂のように感じたので、帰ってから黄砂情報をみたが、全くその様子はない。
            12時半から14時半の間に、ほぼ9割が通過。15時前に来た群れは、虚空蔵山の南東斜面に急降下。
            時間的には早いが、ねぐら入りという感じ。
            五台山から連絡のあった群れは、1時間後に山頂真上にどんぴしゃで到着。本日一番近い群れになった。
            数はそんなに出てないが、100羽近いタカ柱あり近いものあり、逆行ありで、見た感じがする虚空蔵山となった。



 10/06 五台山  雨上がり、木犀の薫りが漂い心地よい。北側の山並みはすっきりしないが、西は足摺岬が島のように見えている。
            東の海は黄金の海、眩しい。アサギマダラが真青な空に優雅に飛ぶ。南の大畑山に沿って低く小群れがやって来る。
            西の波介山からの「コジャンと飛びゆう!!」の情報がルアーのように突き刺さる、ここはコジャンとは飛んでないのだ。
            1時間出遅れたのを悔やむ。それでも9時台は南側が多く、219。
            西風が強くなった10時台は51と減り、14時ごろまで欠伸をを噛み殺すことしばし。
            それまでハチクマは0だった。14時過ぎ、お待たせしましたと言わんばかりハチクマを皮切りにサシバの群れや
            ノスリなどなど数も種類もいろいろ出て、待ちくたびれた目もイキイキと、歓喜しつつ手分けしてカウント、
            サシバ140、15時台サシバは減ったけどハチクマ12、ノスリ6、風は相変わらず強い。
            16時台、ひんやりした空気26羽。アカハラも出た。
            見る目が多いこと、よく見える目、大きなレンズでの識別、チームワークのよさがこの数となった。皆様、お疲れさま。


       
虚空蔵山 風もなく穏やかな天気だったが、タカは遠く南を通過、撮影は止めカウントに専念した。



 
10/05 五台山  今日は朝から雨のはずだった。しかし夜は半月が輝き、星も出て.......案の定、曇り。
            あ〜また行かなくちゃあ!!  これは移動しているタカたちも同じことだろう。北からは寒さが追い立てる。
            毎日少しでも南へ動きたい。早起きをして大畑山の南側へ、しかし目論見がはずれて数は少なかった。
            サシバたちはカラスに負けない早起きらしい。
            芸西で見ている吉本さんに以前見せてもらったことがあるが、まだ暗い朝に低い所を羽搏きながら懸命に飛んでいた。
            人間様は寒くて歯がガチガチ震える寒さだった。7時過ぎから五台山、大畑山の上を低く飛び、浦戸湾を渡る。
            海に出た数をカウント108、近くの木にすっかり旅仕度のサンコウチョウ♂、
            枝にコサメビタキ、キビタキ地鳴きも2個体ほど。林の中には小鳥の姿がざわざわ。
            目が増えた9時台31、飲み過ぎて朝帰りの? アオバト3、小雨がぱらついた11時台39、
            このあと西本さん,シギ・チを見に来た吉本さんが合流。西から雨が迫って来た12時台も25羽も見送ることが出来た。
            昨日激しい渡りを見た人もまた見に来る、そこが渡りの魅力かなあ。コースは南側が多くなった。



 10/04 五台山  連日の五台山詣りに出遅れた私たちに、ほくほく顔の支部長、なんとこれからお仕事という。
            朝飯前ならぬ仕事前に別の一仕事、もう180余羽を見たという。
            少しがっくりしたがサンショウクイの声に気を取り直し、空を見上げる。
            青空が少しのぞき、暑くもなく寒くもない地味な空。
            9時台後半に南側を尾羽のないハチクマが通過した。空は北側の山際にのみ青空。
            10時台65、11時台67、12時台は晴れの区域に、サシバも真上に、その中にアカハラの成鳥♂が。
            14時台次々真上に来る群れには幼鳥が多く見られた。青空の中を舞う姿は美しい! 
            この時期に毎年サシバを見に来る緑が丘のご婦人方5名、ちょうど良いタイミングのタカ柱をいくつか堪能し、
            来秋の再会を誓って昼過ぎ下山。空は鱗雲がつぶれ、天気が落ちる予兆。浦戸湾の釣り舟や地元ミサゴの活躍を見て時間稼ぎ。
            と、「もうすぐ100羽が到着の頃」と芸西からの電話が。
            それが終わらぬうちに少し南に27羽、これが始まりなのか終わりなのか?始まりであれ! 
            南側の大畑山山系を羽搏いて、来るは来るは、終了時間までに確認出来たものだけでも360余羽。
            夕方の鈍色の空を懸命に羽搏いて来る姿は、昼間のタカ柱の優雅さとは別物だった。
            生き抜くための懸命の飛行、ふと以前読んだ宮崎学さんの「鷲鷹一人旅」に出て来る
            寒さに追われる落ち武者、まさしくそうだった。
            目指すその先には美しい夕焼けが.........、旅の無事を祈る。アサギマダラも数多く確認した。


       波介山  お昼前に雲が晴れて、空が明るくなったときにいくつかのグループが高山上空を渡っていきました。
            午後の始めは、北の方を多く飛びました。
            15時以降は、南の海岸線ばかりでした。これから南ルートが期待できそうです。


       長良谷  午後3時半から5時頃までの1時間半の間に700羽以上と言う猛烈な渡りだった。
            特に5時前の夕日に染まる雲を背景に、帯状になって渡る光景は二人で見るには贅沢過ぎる感じがした。




 
10/03 五台山  家を出るとき,すでに風があった。嫌な予感が、観察点はまたもや強い北風が吹き荒れる。
            曇り空に強い風で体感温度は低い。暑さが遠い記憶になってしまった。
            今日から二人,心細くいたら大きなレンズのT氏,この3人でひたすら待つ。14時まで29羽。
            遠くて写真にならないとT氏下山。午後からY夫妻が加わる。
            そのあと強風の中をぽつぽつ来始め、今日初日のH氏は大きな声でカウント。
            東から流れ来た30羽余りは浦戸湾の上でタカ柱に。
            きっと来ると待ち続けた私たちには、風の中を飛び続けて来た姿をなにかすごく有り難いもののように拝み見た。
            風がごうごうなる15時台飛翔力のあるハチクマやノスリが次々と。
            16時台流れて南側に48羽、寒さと風に負けて16時30分に終了。多く飛んだ日の倍々の疲労感が残った。



 10/02 虚空蔵山 今日の虚空蔵山は、天気予報が外れて曇天。
            午前中は全く飛ばず、13時台と14時台に集中して飛んだ。ほぼ全てが北側を遠く高く通過。
            南ルートは、まだまだこれからという感じがする。
            午後は冷たい北西の風が吹き始め、昨日とは全く違い終日肌寒さを感じた虚空蔵山となった。


       
五台山  北日本が今季一番の冷え込みの今日、五台山はどんよりと曇り,風もなく蒸し暑かった。
            午後からは北風が吹き気温低下。8時台10、9時台1、西の方から電話。 
            東でも同じこと、どことも動きの鈍さに困惑しているよう。
            五台山には香川や愛媛からのお客様も加わって賑やかに観察。
            南側に青空が雲間に覗いた10時台、北、上、南と現れ65。どんよりした高曇りの11時台はまた低調。
            香北の有瀬からは全然飛ばないと電話が。12時台からはぼつぼつ飛び始め,ハリオアマツバメやツバメも多く飛び、
            13時台がこの日の最高146、香川の方達が帰途についた13時台後半から数が落ち、
            いくら多くの目で探しても見つからなくなった。実質終了時間は14時、あとは修行の時間となった。
            幼鳥なのか迷走する個体も、高度が下がり高知の中心街をうろうろ、地形をしっかり読んでいたのだろうか?



 
10/01 虚空蔵山 今日は、南、北ともまんべんなく飛んだ。パラパラ飛んだ感じだったが、合計してみると500羽あまり。
            目の効く面々のおかげで、高いのもゲット。ただ山頂近くに来るものは、やはり若いものが多い。
            総数の9割は、11時以降に飛び、最大の群れは、13時台の65羽。
            吹く風も涼しく、空には適当な雲があり、タカを見るには良い条件がそろっていた。
            午後も16時前まで飛んだが、14時以降のものは低く入り、さらに西に行く感じではなかった。
            夕方まで飛んだことで、明日につながりそうな飛び方だった。


       五台山  旬のものを美味しく戴くと元気になるという,今が旬のタカを見て元気に、今日はさしずめそんな日となった。
            朝からの強い北風に耐え,タカ好きの仲間とともに遠く近くを探してカウント、それぞれが呪文を唱えるように数える。
            点の一羽が頭上でタカ柱となった時,どの顔もこの上なくいい表情。
            360度展望の五台山,折からの観光シーズンとあって,ひっきりなしにお客様。
            双眼鏡で空を見上げるグループに「何事が!!」
            丁寧に応対、残念ながら高く行くものが多かったけど、幸運にも見ることが出来た人も。
            遠くはエジプト,イギリスのマンチェスターから方々も。
            鳥の方も地元のミサゴが度々,朝はキビタキの声も,チゴハヤブサ、ハヤブサも何度か出て来た。
            この風の中,ツバメも多く通過し、アマツバメ、ハリオアマツバメも確認出来た。
            古畑さん・林さん両家族、子どもたちもしっかりタカ探ししてくれました。
            鈴木さん、吉田さんそして間もなく3人となる山下夫妻、ありがとう,お疲れさまでした。
            強い北風にも負けず,サシバたちはしっかり自分のルートを飛んで行った。


       
波介山  去年のこの週末は、波介山でも飛んだので行ってみたのですが、今年はまだ少し早かったようです。
            07:55〜10:38  サシバ21・ハチクマ1・ハヤブサ2(同じ個体?居付きかも?)・オオタカ若1
            10:38〜14:30  全く飛ばず・・・撤収しました。



  9/29 虚空蔵山 家を出る時は、案外天気がもつかも・・・、と思って出撃。しかし現地はどんよりとした天気となった。
            ちょうど、春の渡りを見るときのような視界の悪さ。
            しかし、目の効く他の2人が拾いあげてくれたおかげで、今期初の虚空蔵山を楽しむことができた。感謝、感謝。
            心残りなのが、山頂直近真横に来た4羽。ちょうど、その時3人とも背中を向けていた。
            気が付いたときは、すぐ真横にいたので、尻打ち状態。
            ファインダーから、はみ出る大きさだったが、どんなに近くても写真には・・・(^_^;)


       横倉山  雲の多い日であった。時に希望の持てなくなる空だった。そんな空をゆらゆらと飛んで来るものが.........。
            あ〜、あの小さな体でサシバのように渡りをするアサギマダラ。
            今季初認、計2頭。湿っぽい気分が明るくなった。
            高茂岬から電話、薄雲が広がってタカを観察するのに絶好の空だとか、頭の上は相変わらず重たい空。
            10時過ぎ南の方に青空が覗く。南側の山並みを遠く、数えやすい群れが続く。
            この日、北側を通過したのはハチクマのみだった。
            サシバは真上高く5羽、あとはみな南側を通過、渡りの季節は少しずつコースの変化を見せ始めている。
            観察地点の上の公園には金、銀の木犀が咲き始め、当たりに柔らかい薫り。里では黄金田の収穫に忙しそうだった。


       
五台山  数は少ないものの比較的低くて楽しめた。
            淡々と過ぎていった感じだが13時の群れにはちょっとアドレナリンが上がったかも。



  9/28 横倉山  大飛びの翌日、期待と不安が入り交じる。まだ飛びが続くと言う確信はない。
            昨日と違うことは、視界が良くない、出ている雲の形がよくない、つまり爽やかな雲は見えないのだ。
            積乱雲は出ているし、むしむしと暑い。
            少し出遅れたら先着の吉本夫妻が忙しくしていた、いつもより早めにスタートしたらしい。
            9時過ぎには真上を92羽を皮切りにどんどん来て9時台448羽。
            時折聞こえるサンショウクイの声、127羽の10時台。11時台は西側に雲が立ちふさがり、終わりかと思う数、49羽。
            また日ざしが戻った12時台は近くまで仕事に来た鳥仲間のNさん、昨年もお会いした山大好きの方とともに、
            全員の顔がほころぶ数、487羽。その後空模様とともに数が減り、今日は15時で閉店。
            ツバメは少なかったが、アマツバメが多数出た。コースはそろそろ南かと思ったが
            日曜日に観察会をする香川県支部の下見チームによると、五台山はまだ芳しくなかったようだ。



  9/27 五台山  まだまだ五台山を通過するものは少ない時期だが、夕方に低く飛来するサシバを狙って上がってみた。
            しかし、意に反して北側高くにタカ柱が出現。
            17時過ぎから高知市市街地上空を西に高く、暗くなるまで飛んだ。


       
横倉山  うんざりするような朝のラッシュをようやく抜け、横倉に到着。青い空とススキが爽やかに迎えてくれる。
            連日の東からの大飛び情報に浮き足立っていた所、昨日は雨に降られていいお休みになった。
            それでも熱心に五台山に行っていた方から『飛んでますよ〜』の情報。近くまで行ったがもう終わっていたようだ。
            高知へ入っていたものが、明るい海側を飛んだよう、すぐ在庫切れになったようだ。
            今日の飛び始めも9時過ぎ、南側を低く、いつものパターン。
            それでもいつもとちがうのは10以上の群れが途切れなく、来るは来るは、油断は禁物!! 
            灯台のようにクルクル、手分けして探す、そのうち来たのをカウント。
            北側の壁のような山の上に高く大きな群れが何度も、まるで顕微鏡でアメーバを数える作業、
            今日の強烈な秋の日差しに負けず、頑張るシニア連。
            ときに真上を通過する群れにしばし感動の渦、「遠くの千羽より近くのなんとか」。
            ここの住人のクマさんも朝から遠出する上天気、飛行もA級ライセンスから羽搏き行くC級まで、
            いい気流に乗れた群れは驚くほど早く飛び、距離を稼いだ。
            本日最大の群れは11:46の92羽。 9時過ぎにアカハラが出たがあとの小型2は高すぎて同定できなかった。
            カメラマンT氏、壁の山に登ったきり、なかなか下りて来なかった。
            そこでも高かったとのこと、いいカットを稼いで来た様子は赤く日焼けした鼻に象徴されていた。
            もう一日、横倉で頑張るぞ〜♪♪♪ 連



  9/26 五台山  曇天をついて五台山に行き、11時30分からの2時間でしたが63羽のサシバを見ることができました。
            青空バックの爽やかさはありませんでしたが、舞い上がりそして流れていくサシバにエールを送りました。



  9/25 大峠   大峠で塒立ちを見ようと暗いうちから出かけたのに、赤良木トンネルを抜けると、べったりとガス。
            晴れ間を求めて、ダム湖まで。私的予想では、昨日の白樺の数千の先頭くらいは来るだろうと、
            AMの出がいまいちだったので、見慣れた大峠に戻る。
            えっ、えっ、2回で合計6羽とは。今日の午後はなんだったんだ。
            皆さんの成果は、いかがだったのでしょうか?、明日からは、また仕事。


       横倉山  連休最後の日、朝のラッシュが嫌で早めに出たが、渡りは低調。見え始めたのは9時半過ぎ、南側を低く来る。
            10時台も南側。気圧の谷の影響か雲が早めに広がる。下の町では運動会がいつもより静かに行われているようだ。
            空がどんよりすると生き物は活気がなくなる。そういえばここの主、クマさんも一度もお出ましがなかった。
            そろそろ高くなるはずの11時台、南側に下りてしまうものも。
            また、こんな時間にこの低さと驚くことも。観察点より低く出て羽搏きを繰り返し西へ消えた。
            一番多かったのは13時台サシバは190、桐見川に沿って羽搏き行くもの、編隊飛行で真上を通過するものに顔がほころぶ。
            この後もこの勢いが続くと思って500超えを目指したが、あと一歩届かなかった。
            叱咤激励に(?)頑張ってカウントしてくれた皆さんごめんなさい、あと一歩、いやもっとだったかな。
            明日は天気がよくないみたい、人もタカも一雨欲しい。



  9/24 横倉山  富士山初冠雪の今朝、高知もそれなりに冷えた。途中の仁淀川は冷たい風が強く、山の上を案じた。
            観察地にあと少しの地点では車に驚いたのか、林の中から次々9羽のサシバが出て、私たちを熱くしてくれた。
            ネグラ発ちにしては遅すぎるけど、きっと山も冷え込んだのだろう、旅の疲れからつい朝寝坊かも。
            この前兆に気をよくした2人は、今日は100行くかもと早くも胸算用。
            急ぎ上がった観察点、群れの尻尾を掴んだのか9時台は0、観察者が増え始めた10時台、サシバ17、
            南側の山の上、一人旅のアカハラダカが頭上高く、ひらひら通過、きれいな♂の成鳥だった。
            最近この鳥の観察地へ行ってたTさんによると、大群で飛来して来るので50単位でカウントするらしい。
            コースを離れたここでは今季初、おかげで丁重に見送ることができた。
            11時台近くコースは北や真上に変わりたちまち3桁に到達!! 
            美しい秋の雲をバックに次々と近くを通る群れを嬉々としてカウント、シャッター音も快調に鳴り響いた。
            本日最大の群れは、やや北側から真上へ12;25の28羽、少し時間差はあったが同じコースの
            11:34〜42の計36羽これかも知れない。
            特筆すべきは渡りの始まりにあって、15時近く群れのうち2羽がネグラ入り、
            後期にはよく見るが、遠くから来て疲れたのかも知れない。
            そしてひと昔前には、これが出ると渡りも最終章と言われたノスリを初認。
            こちらの主のくまさんも何度かでて、爽やかな秋空の下、渡ったサシバの数も急上昇、
            観察者の意気も大いに上がり、明日が期待される。



  9/23 横倉山 この時期、高知ではまだまだと思いつつも、やっぱりこの青空に動いてしまう。
            寒気が入ってなんという爽やかさだろう。
            北や東の方でも冷え込んだ空気に、タカたちも旅立ちを決意し、動き始めたことだろう。
            過去の経験から、もう2日位かなあと勝手に予測しつつも、やっぱり山に上がりたい衝動に駆られる、
            タカ達のそれと同じだろう。
            今日の横倉、朝の観察地には小鳥達が多かったそう、わずかな時間差で挨拶の時を逃してしまった。
            空にはさすがハヤブサがうろうろ、それでもサンショウクイは何度も声が、帰り際には姿も見えた。
            皮算用は思いどおりではなかったけど、中には近くを通過する個体やここの主も見え、まずまずの満足感。
            去って行く鳥たちを見送るのは寂しいけど、忘れていた心地よさを満喫できた。


       大峠   今日は、全てが高かった。
            ここは、結構開けたところだから、こんな日は特にどこを見てよいのやら。
            目が、5つも6つも欲しい・・・、っと5つはないか。全て双眼鏡で見えたもの。



  9/19 横倉山  小雨が何度かふってきて、一度はカメラも撤収して、もう止めようかなとも思いましたが、がまんしました。
            その甲斐あって、お昼前には、結構晴れてくれて、今年、はじめてのタカの渡りを楽しむことができました。
            蒸し暑くて、がまん大会のようでしたが、ツミとハヤブサのバトルも見ることができて、感動でした!



       大峠   曇天のため低いだろうと、北東〜北の稜線あるいは山バックを意識していたが、今季初見はやっと見つけたサシバ1羽。
            東から低く南の山で廻ろうとするも、気流が弱いのかなかなか昇れず、今日のこの天気では「大変だ」と見送る。




  9/15 横倉山  空模様は今ひとつ、ときおり遠くの山は雨に見舞われている。
            2日前鳥形山に遠征し、西へ急ぐハチクマがたった一羽だったけど大いに満足、涼しいお山を満喫した。
            ところが今日は汗がだらだら、汗を拭きつつ見上げる空には、遠くにクマさんが一羽。
            ツバメも少数通過。サシバは南側の尾根を最高8羽、静かな山を騒がせてしまった。
            あとはいつものように横倉の尾根を4羽とハチクマが2、ツミは近かった。真上を通過する群れはまだまだだ。
            ときおりサンショウクイの声が聞こえ、咲き始めたヒガンバナなど秋の花々を楽しみ、遠く近くと目の運動初めとなった。