日本→フランス→フィンランド→エストニア→ラトビア→リトアニア


平成13年3月7日(水)

 成田空港21:55発のエールフランス AF289 便、いわゆるスターウィング便で出発。この便は、面白いことに、北極ルートを飛ぶのである。すなわち、成田を出発した後アラスカを目指し、それから北極を越えてヨーロッパに向かうのである。10年以上前に運行されていた、いわゆる「北回り」ルートである。ただし、アンカレッジには着陸しない。成田空港が午後10時以降使えず、シャルルドゴール空港が午前4:30以前使えないため、時間調整のためにわざわざ遠回りして飛んでいると言う。普通にシベリアの上を飛んでいくと、パリに早く着きすぎるのである。成田を出て、パリまで14時間30分のフライト。


3月8日(木)

 現地時間の午前4:30、定刻にシャルルドゴール空港に到着。カフェのタダ券をエールフランスからもらっていたので、カフェに行く。

 6時間待って、ヘルシンキ行きの AF2098 便に乗り継ぐ。Fokker100。ヘルシンキまで2時間40分。フランスとフィンランドとで時差が1時間ある。現地時間の午後2時半着。入国手続きが遅い遅い、1時間以上かかった。酔ったアメリカ人が、空港内で大暴れ。空港で100FF換えて、870FM(フィンランドマルカ)。1FM≒20円。

 市内までのバス、27FM。駅の近くのユースに行ったが、夏だけのようで、閉まっていた。駅で別のユースを紹介してもらい、予約する。市電でそのユースに行こうとしたが、方向を間違い、逆方向の市電に乗ってしまった。一時間以上かかって、やっとユースにたどり着いた。Eurohostelという名前。1泊125FM(約2500円)。平野さんと言う、人間工学を専攻している大学院生の人と同室になる。

 夜、近くの港を下見に行ったが、ターミナルは閉まっていた。夕食25FM。物価がえらく高い。市内は積雪しているし、川も凍っているが、それほど寒く感じない。

ヘルシンキ市内。


3月9日(金)

 朝7時半、ユースを出発、昨日下見に行ったオリンピア埠頭に行くが、本日はタリン行きなし。急いで、別の埠頭に行く。15番バス10FM、8:40に埠頭着。

 運良く、9:30のタリン行きに間に合った。その次は夕方6時までない。もたもたしていると危ないところだった。タリンまで片道85FM。思ったより安かった。

 船は、9:45出航、流氷の中を進む。船内で270FMを両替し、675EEK(エストニアクローネ)。1EEK≒8円。13:00、タリン着。

ヘルシンキからエストニアのタリンに向かう船。

 入国は簡単。ヘルシンキより少し暖かいように思う。港の近くの駅から市電に乗る。6EEK。新市街で降りて、旧市街のほうに歩いて行く。旧市街の中を歩いていると、Vana Tom Hostel という旅館を発見。ドミトリー195EEK。

 昼から、市内に出て行く。旧市街は入り組んだ道になっていて、道に迷いそうである。でも、歩くには面白いところでもある。

 明日、ラトビアのリガに移動したい。でも、ガイドブックを持ってないから、どうやって行けばいいのかも分からない。まず、鉄道の駅に行ってみた。駅で聞くが、リガへは鉄道では行けないとの返事。旧市街の中にあったツーリストインフォメーションで聞いてバスで行けばいいことが分かった。ついでに、バスターミナルの場所を聞き、市電で行く。バスターミナル内のオフィスで明日のリガ行きの切符を買う。200EEK。

 ホテルのラウンジに、雑記帳が置いてあった。結構日本語のメモも書き込まれている。このホテルに泊まる日本人は多いようである。

タリンの宿。


3月10日(土)

 朝起きると、雪が舞っていた。うっすらと積雪している。今日は、朝10時のバスでラトビアのリガに移動である。市電でバスターミナルまで行く。

ラトビアのリガに行くバス。

 待っていると、なかなかいいバスが来た。定刻に発車。昼前、Parnu という少し大きな町に到着、20分停車。

 午後1時、国境の Ainazi に到着。パスポートコントロール。国境で約30分停車。エストニアの出国、ラトビアの入国ともに問題なし。

 午後3時半、リガに到着した。タリンに比べて、格段に暖かい。まず、バスターミナルの中で270EEKをラトビアの通貨に換えて、10L(ラトビアラット)。ここに何日もいるつもりもないので、明日リトアニアに移動することにして、明日のビルニウス行きの切符をついでにバスターミナル内で買っておく。4ラット。

 町に出て行って、今晩泊まるところを探し始める。今朝のタリンでは雪であったが、ここリガでは寒い雨になっている。余りありがたくない。どうせ降るなら、雪のほうが歩きやすい。

 結局、駅前のホテルオーロラに泊まることにした。なかなか趣のある安ホテルである。1泊8.50ラット。2000円弱だから、まあいいことにする。このホテルはロシア語しか通じない。先月ロシアに行ったばかりだから、どうも今年はロシア語に縁がありそうだ。

リガで泊まった、オーロラホテル。


3月11日(日)

 10時のバスでビルニウスに向けて出発。乗客は8人しかいない(しかも、そのうちの3人はすぐに降りてしまった)。リガ発ビルニウス行きのバスは一日1本このバスしかないのに、その乗客がこんなに少ないとは、驚きである(なお、それ以外にタリン発リガ経由ビルニウス行きもあるが、真夜中のとんでもない時刻に走っており、事実上使えない)。バルト3国相互間の交通は、全然便利でない。互いに仲が悪いのだろうか。

 11:40、国境に到着。出入国問題なし。国境の両替所に行くが、余りレートが良くない。でも、今日は日曜日だから、ここで少しだけでも換えておく方が安心できる。200フィンランドマルカ両替し、110L(リトアニアリタス)。

ラトビアとリトアニアの国境。

 リトアニアに入り、最初に停車したのが Pasvalys と言う町である。ここで停車中、付近の写真をとっていると、同じバスに乗っていたリトアニア人のおっさんがすごい剣幕で怒り出した。何で街の写真を撮ったらあかんねん!

 Pasvalys からは乗客がどっさり乗ってきた。その次の町でも、乗客が次々と乗ってきて、バスは満員、立っている人まで出てきた。国境の手前まで5人しかいなかった乗客が、国境を越えた途端に超満員。

 ビルニウスに午後4時前に到着。今日はここに泊まるかどうか考えたが、何となくカウナスに行きたくなったので、すぐにカウナス行きの切符を買った。11.50リタス。約330円。1時間半ぐらいでカウナスに着いた。

カウナスの市場。

 バスターミナルに着いたが、近くにホテルらしきものもない。すぐ近くの鉄道駅にも行ってみたが、駅付近にもホテルらしきものはない。駅前のツーリストインフォメーションは日曜日で休み。

 駅に戻ってよくよく見ると、壁にカウナスの地図が貼ってある。それを見ると、この辺にはホテルは全くないことが分かった。ただ、少し離れたところに一軒だけホテルの印がある。とにかくそこに行ってみる。

 Hotel Perkuno Namai というそのホテルは、閑静な住宅街の中にあった。しかし、行ってみて唖然。4つ星の高級ホテルだったからだ。かなり高そうだ。でも、もう午後6時をまわって辺りは暗いし、ほかに行くところも知らないし、今日はここに泊まるしかないと判断した。

 恐る恐るフロントに値段を聞いて見た。フロントの女性はニコニコして、「330リタスです」と言っていたが、私は顔面蒼白。一万円じゃないですか。そんな高いところ泊まれません。

 結局、値切りに値切って、232リタスまで下がった。約7000円。まあ仕方ないか。意地を張ってガイドブックを持ってこないからだ。それで、安いホテルがどこにあるのかも分からない。自分の責任。とにかく、今日は観念してここに泊まることにする。

 それだけ高いホテルなので、部屋は上等。ホテル代がかさんだので、夕食は1リタスのパンだけ。


  


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