日本→マレーシア→エジプト→ヨルダン


平成11年8月15日(日)

 8時30分の快速で一宮まで行き、9時発の空港バスに乗る。9時45分空港着。マレーシア航空は11時発である。隣の人は会社員で、2年前に北朝鮮に観光旅行で行ったことがあるらしく、今年の5月に私も北朝鮮に行ってきたところですと言うと、クアラルンプールに着くまでその話題で盛り上がってしまった。

 クアラルンプールに現地時間で16:40着。カイロ行きは23:45なので、一旦外に出る。4000円両替。空港に隣接するバスターミナルで、ニライと言うところ行きの市バスに乗る。外に出た目的は夕食をとることであったので、行き先はどこでも良かった。とにかく終点まで切符を買う。2.50 RM。途中、ちょっと大きな村があったので、そこで降りて近くの食堂で夕食。ナシアヤムゴレンとジュースで4 RM。それから逆向きのバスで空港に戻った。1.50 RM。結局、合計8 RMで夕食がとれたことになる。空港内のレストランで食べると30 RM以上するだろうから、大分節約できた。その後、カイロ行きの搭乗時刻まで空港内の椅子の上で寝ていた。

 23:15搭乗開始。日本人のツアーも来ている。


8月16日(月)

 早朝4:40、ベイルートに着陸。乗客はほとんどここで降りてしまった。クルーも交代する。しかし、日本人のツアーはまだ残っている。給油中も機内に残るように言われ、機内で待つ。清掃係員も乗り込んできて、ゴミを集めたり、床を掃除機で掃除したりしている。

 5:50離陸。6:50カイロ到着。ここで一万円両替。1エジプトポンド垂R5円。更に、ビザ用の印紙32エジプトポンドを買う。ビザができるのが遅く、1時間近く待った。

 空港は殺風景である。国のレベルとしては中国ぐらいか。豊かではないが、かといって貧しいわけでもなさそうだ。同じアラブでも、ドバイなど湾岸諸国に比べると遅れているが、それでもイエメンなどに比べると遥かに進んでいる。

 とにかく空港前に出て、市内に行くバスを待つ。かなり待って、やっと市内に行くというエアコンバスが来た。2エジプトポンド。エアコンなしのバスの方が安いが、更に待っていると遅くなるから、これに乗ることにした。

 このバスは、カイロ空港のエジプト航空専用ターミナルを経由して市内に向かう。ところが、市内に入ってからバスはとんでもなくぐにゃぐにゃのルートを走るので、どこを走っているのか分からなくなった。それで運転手に聞いて、アバシア地区の交差点で降ろしてもらい、アバシアバスターミナルまで歩いて行った。歩いて15分くらい。

 このバスターミナルからは、シナイ半島各地行きのバスが出ているのである。というのも、ヨルダンに向かうためには、シナイ半島のヌウェイバという町まで行く必要があるからだ。窓口で聞くと、ヌウェイバ行きは、今晩11時発だという。まだ午前10時だから、待ち時間が長いが仕方ない。55エジプトポンド。

 待ち時間が長いから、ちょっともったいない気はするものの、昼間だけどこかホテルを借りることにした。またアバシアの交差点まで歩いて戻り、500番のバスで市の中心へ。25ピアストル。そこで、Anglo-Swiss Hotelという妙な名前のホテルをとる。15エジプトポンド。まあ500円くらいだから、いいことにしよう。これは雑居ビルの上の方にあるホテルで、トイレ・シャワー共同、もちろん冷房なしだが、部屋はきれいで快適。テラスもあって、市内が見渡せる。

カイロ市内。

 まず、すぐ近くのエジプト博物館に出掛けていった。入場料20エジプトポンド。追加料金を払えば、カメラやビデオの持ち込みも可能である。ツタンカーメンのマスクなどが展示してある。帰りに、館内の売店で象形文字の図柄のボールペンを買った。買ってからよく見ると、何と、MUNHWAと書いてあるではないか!やられた。「文化」を意味する韓国語と同じ綴りである。そう思って再度よく見ると、きっちりKOREAと書いてあった。

 その後郵便局に行って、ホテルに戻ってきた。せっかくとったホテルだから、少し寝ることにした。今からなら、6時間くらいは寝られるであろう。

 午後8時、起きてシャワーを浴びる。20:30出発。また500番バスでアバシア交差点まで行き、そこから歩いてバスターミナルまで行った。21:30到着。それでもまだバスの時間まであるので、待合室の椅子の上であぐらをかいて座っていると、周りのエジプト人たちがそれを見て、「ヨガ、ヨガ!」と騒ぐ。

 22:45、バスが来た。中国のようなオンボロバスが来るものと覚悟していたが、来たのは大型のいいバスであった。こんなにいいバスが来るとは思わなかった。このバスなら、夜行でも全く平気である。このバスには、運転手以外に、英語を話す女性車掌も乗務している。西欧化しているエジプトでは、ベールで顔を覆っていない女性も多い。湾岸諸国などでは、夜行バスに女性の車掌が乗務するなど、絶対に考えられないことである。さすがエジプトである。


8月17日(火)

 午前4時、検問で停止。警備の兵士が乗り込んできて、パスポートチェック。イスラエルとの国境に近づいたためである。4:30、イスラエルとの国境の町、タバに到着。更に進んで、午前6時、終点のヌウェイバ着。ヨルダンに行くフェリーが出航する港町である。港町、と言えば聞こえは良いが、実際には一寒村であった。人口は5000人もないかもしれない。

 通りがかった人にフェリーの切符売り場を聞くと、
「この先1km行ったところに切符売り場がある」
という答えだった。大体、どこでも地元の人は距離を短く言う傾向があるので、実際には1.5km位ではないかと考え、とにかくその人が指さした道を15分くらい歩いてみることにした。ラクダがあちこちで放し飼いにされている。

 15分ほど歩くと、ちょうど村のモスクのあるところに到着した。オフィスがあるならこの辺か、と思って見渡すが、そんなものはない。たまたま家から出てきた若者に聞くと、切符は港で買うという。それで、また港まで戻った。すると、港から200m位離れた道端に確かに切符売り場があった。さっきは1kmと思っていたから、先入観で見落としていたらしい。

アカバ(ヨルダン)行きのフェリーの切符売場。

 切符売り場はあったが、窓口が開くのは8時らしい。まだ一時間半ぐらいある。それで、待合室で待っていた。やがて、切符売り場の窓口が開いたので並んで切符を買ったが、外国人はエジプトポンド払い不可で、米ドルのみ。アカバまで片道33ドル。肝心の出港時刻は午後3時である。またまた待ち時間が長い。今回はどうも接続が悪い。クアラルンプールで6時間待ち、カイロで17時間待ち、そしてここで9時間待ちである。帰りもクアラルンプールで18時間待ちの予定になっている。

ヌウェイバは静かな村。

 出港時刻まで、もう一度村を見に行ったり、レストランでお茶を飲んだりして過ごす。すると、早くも午前11時には出国手続きが始まってしまった。出港4時間前に出国手続きが始まったので、列に並ぶ。エジプトの出国手続きは簡単に終了。これなら、少し早く出られるかもしれない。

 と思ったのも束の間、乗客たちはターミナルの暗く汚い待合室でずっと待たされた。待つこと3時間、午後2時になってバスに乗せられ、やっと乗船することができた。船内は冷房が効いていて涼しい。

 程なくして出港か、と思ったが、それも甘い考えであった。いつまで経っても船は動く気配がない。船が動き出したのは午後5時、2時間遅れであった。

 船が出港してまもなく、船内ロビーでヨルダンの入国審査が始まった。アラブ人はパスポートにスタンプを押してすぐに返してもらっているが、我々外国人は皆パスポートを返してもらえない。アカバに着いてから返却すると言う。

 船内で両替。1JD(ヨルダンディナール)=5エジプトポンドの交換レートである。大体1JD=170円くらいか。

フェリーがアカバに到着。

 午後8時アカバ着。下船してターミナル内のイミグレでパスポートを待つが、なかなか返却されない。1時間以上待たされた。そんなわけで、外に出たのは午後9時を回っていた。

 知らないヨルダン人4人とタクシーを相乗りして、アカバ市内まで1JD。途中、道路の左手にきれいな夜景がずっと広がって見えるので、運転手に

「アカバも割合大きな町ですね」
と言うと、運転手はにやにやしながら
「そうだろう、そうだろう」
とうなずいている。運転手は続いて言った。
ヨルダンがあんなに発展しているわけないだろう。あれは全部イスラエルだ。

 そうである。アカバ湾の奥で、エジプト、イスラエル、ヨルダンが国境を接しているのである。地図上ではそんなことは分かっていたが、実際にイスラエルがこんなに近いとは思わなかった。夜だからはっきり分からないが、せいぜい2〜3kmくらいのところに見えた。運転手は、

イスラエルはいいところだぜ。ヨルダンを見終わったら行ってみな

と言っていた。

 さて、町の中心でタクシーを降り、近くのPetra Hotelに投宿。4人部屋2.5JD。そこで、中村さんという日本人に会った。今は東京在住だが、出身が名古屋なので、友達の何人かが朝日大学に行ったと言っていた。中村さんはイスラエルからヨルダンに来たと言っていたので、先ほどのタクシー運転手の話をすると、

「それは本当ですよ。向こうでは町もきれいで、英語の通用度も高いし、バスが国内を縦横に走っている。やっぱりこっちとはだいぶん違いますね」

と言っていた。でも、イスラエルに行くつもりはなかった。パスポートにイスラエルのスタンプが残ると、エジプトとヨルダンを除くアラブ諸国に入国できなくなってしまうからである。しかし、アラブ諸国のスタンプがあってもイスラエルには入国できる。だから、イスラエルは最後に訪れるべきところなのである。


 


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