フランス領マヨット→フランス領レユニオン


平成17年8月11日(木)

 朝食後、歩いて空港まで行く。今日は、フランス領レユニオンに移動。ここマヨットも同じく フランス領である。果たして、マヨットとレユニオンの間で出入国は通るのか通らないのか。 私の数え方では、原則として出入国を通れば別の国・地域としてカウントすることにしている ので、もし出入国を通らないとすればマヨットとレユニオンはまとめて1ヶ国、もし通れば、 別々の2ヶ国である。

 まず、マヨットの出国手続き。出入国は通るみたいだ。空港には、コモロ航空のDASH6型機 が止まっていた。20人乗りぐらいの小さなプロペラ機である。昨日見たように、B777が満席に なるほどの人の移動があるのに、こんな小型機ではどうしようもないだろう。

 エア・オーストラルのUU2242便は、定刻午前 9時半に出発。マダガスカルの上を越えて、レユニオンまで行く。フライトタイムは2時間。 時差が一時間あるので、レユニオンには、現地時間の12時半に到着。到着して、レユニオンの 入国手続き。これなら、マヨットとレユニオンは2ヶ国として数えられる。

 レユニオンに着いてびっくりした。空港ターミナルは近代的で、人々もきれいな服装をして いる。空港前の駐車場に止まっている車は全て新車で、その向こうは高速道路のような 道が走っている。このまま全てをそっくりヨーロッパに持って行っても、何の違和感もない。 その山がちの地形とあいまって、まるで、スイスかオーストリアに来た みたいだ

レユニオンに到着。まるでスイスかオーストリアにでも来たのかと 錯覚するような、きれいな国でした。

 その代わり、物価も高くて、空港からサンドニの市内までは、タクシーで3000円もするらしい。 そんなのかなわないから、バスで行くことにする。バスは空港には直接乗り入れていないが、 空港前の道をまっすぐ歩き、高速の下をくぐって、山道を少し登ったところのGillot村をバスが 通過する。そこまで歩いて行って、サンドニ行きのバスを待つ。バスは一時間に一本程度しかないが、 運良く、10分ほどでバスが来た。サンドニの市内まで、1ユーロ60セント。面白いことに、 レユニオンの市バスには降りることを運転手に知らせる押しボタンがなく、乗客は 皆、パンパンとかしわ手を打って、運転手に合図している。日本のようにボタンを押す、 バスの中の紐を引っ張る、運転手に声を掛ける、コインでバスの壁をコンコンと叩く、などの 合図をする国はよくあるが、こんな合図方法の国は初めてだ。

 サンドニまでは、海岸沿いの景色のきれいなところを走る。やしの木が立ち並び、真っ青な海から 白波が打ち寄せている。道の両側は緑の芝生が敷き詰められ、白い家が建ち並ぶ。海と反対側を 見渡せば、はるか遠くに高い山がそびえ、雲がその頂を覆っている。幽玄な景色である。それに、 今の時期、風は乾いていて爽快で、暑くも寒くもなく、非常に過ごしやすい。こんな所に住めたら いいなあ、とついつい思ってしまう。

インド洋の荒波の打ち寄せる海岸。

レユニオン。海岸沿いに走る道路。

 バスは20分ほどで、サンドニのバスターミナルに到着。適当にその辺を歩き回って、ホテルを 探す。安そうなホテルがあったので、そこに決めたが、雰囲気は全くの安宿そのものであった。 歪んで壊れかけのベッド、あまりきれいとは言えないシャワー、トイレ。薄暗い廊下。それでも 一泊30ユーロ。安宿は今まででもいくらでも泊まったが、人間と言うものは現金なもので、 一泊数百円なら汚くても我慢できても、これが一泊数千円だと我慢できない。でも仕方ない。 ここに2泊。

バスターミナル。市バス、長距離バスともに、充実したネットワーク。

 昼から、サンドニ市内を見に行く。市場や、ショッピング街、店やレストランの 集まる大通りなどを見る。観光客や地元の人で、市内は賑わっていた。 郵便局から絵葉書を投函。それから、市場でオレンジを買う。1kg買ってもわずかに 1ユーロ。

 帰りに、泊まっているホテルの近くに、もっと安くてきれいそうなホテルが あるのを発見。一泊23ユーロの看板が出ている。もっと早く見つけておれば良かったのに、 残念。

サンドニ市内の市場には果物も豊富。

観光客で賑わう、サンドニのショッピング街。

同上。

ファーストフードのスタンドで、ちょっと腹ごしらえ。


平成17年8月12日(金)

 今日も、市内をぶらぶら。まず、美術館に行った。入場料2ユーロ。絵画、それも前衛 芸術的な絵画が中心であった。しかし、美術のセンスのない私には、絵と言うものは、 何回見てもどうもよく分からない。展示室の隅で、どういうわけか、「Rie Miyazawa」と 書かれて、宮沢りえのビデオを放映していた。これは一体、何のつもりなのだろうか??? まさか、日本を代表する女優などと勝手に勘違いしているのではないでしょうね...

 市内には、カトリックの教会の他、グランドモスクやヒンズー寺院もある。レユニオンは インド、アラブ、アフリカのいずれからもほぼ等距離にあり、まさに、民族の交差点と言うに ふさわしいところである。そこに、フランスの影響が重なり、複雑な 文化を構成していた。

サンドニ市内のヒンズー寺院。市内にはカトリック教会、グランドモスクもあり、 民族、文化の交差点であることがよく分かる。

サンドニの教会の一つ。

 その次に、近くの公園の中にある自然博物館に行った。これも入場料2ユーロ。私にとって はこっちのほうがずっと面白い。レユニオンをはじめ、近隣各国の動植物や昆虫の展示。 シーラカンスも展示してあった。

公園もきれいに整備されている。

公園の中の自然史博物館。シーラカンスも展示されている。

 今日は祭日なのか何か知らないが、町の目抜き通りを全て封鎖して、歩行者天国にしてあった。 露天が建ち並び、大勢の家族連れで賑わっていた。

 今の時期のレユニオンは涼しくて過ごしやすいが、夏はきっと高温多湿になるのだろう。 山の方を見ると、少しでも涼しさを求めて、家がずっと上の方まで建てられているのに気付く。

 明日のセイシェル行きの飛行機は朝早いので、早くから寝る。

少しでも涼しさを求めて、山腹に家が建ち並ぶ。


   


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