ドミニカ共和国→プエルトリコ→米領バージン諸島


平成17年3月24日(木)

 朝、船は、大きな島の沖に停泊していた。ドミニカ共和国に到着 したはずである。展望レストランで朝食をとっていると、目の前の 景色がゆっくりと流れ始めた。船がゆっくりと回転して、港に 向かっているのである。

 昨日の夜配られた船内新聞によると、ドミニカ共和国 南東部にある、ラ・ロマーナという町の郊外にある、カンポ・デ・カサ港 に入港したはずである。日程が急に変更になっても、新聞の内容が それに合わせて変わっているということは、船の上に、こんなにきれいな パンフレットのような新聞を印刷する設備があると言うことだ。 レストランのパンももちろん船上で焼いているし、クリーニングサービス もあるし、一通りのものは何でもあるのである。

ドミニカ共和国に到着。

ラ・ロマーナはリゾートでもあり、工業地帯でもある。

3日ぶりに下船。

 甲板からは、やしの木が生えた美しい海岸と、すぐその近くに 黒煙をもくもくと上げる工場地帯が見える。町までそれほど 遠くはないようである。

 私も下船。3日ぶりの大地である。野球場の中を通って大通り まで出、橋を渡って市内の方角に歩いて行く。市内まで歩いて 20分ほど。

公園のモニュメント。

 まずはともあれ、チェンマネ。ここでは銀行ではなく、私設の 両替商があちこちにある。どれも、マシンガンを持った警備員が 入り口のところで警備している。ちょっとものものしい雰囲気。 10ドルだけ換えて、279ペソ。ということは、1ペソ=4円弱。

市内にあった中央教会。

 町を歩いてみるが、街の感じは、アジアで言うと、 ちょうどタイのようであった。単に私一人の感想かも 知れないが、タイによく似ているように感じた。 もちろん、人々は黒人あるいはラテン系であるが、 国全体の発展の度合い、人々の様子など、やはり タイによく似ている。タイで、タイ人をすべて黒人に 総入れ替えしたら、ちょうどこんな感じではないかと 思うのである。同じ熱帯の観光立国で、安くて便利で きれいだが、人々はちょっとすれている。街角のあち こちでバイクタクシーが客待ちしているのも同じ。 野犬がふらふらしているのも同じ。英語が全く通じ ないのも同じ。

市内の商店。

花を売り歩く人。

 さて、ここでも、家にはがきを出そうと思い、 お土産屋で絵葉書を買ったが、郵便局の場所が分からない。 一方、私はスペイン語は全くできないが、「どこ」は 「ドンデ」ということだけは知っていた。郵便局はどう言うか 知らないが、多分、「ポスタル」ではないかと思って、 通行人に「ドンデ・エスタ・ポスタル?」と言うと、 どうも通じたようで、親切に教えてくれた。こんなスペイン語 で正しかったんかいな?よう分からんが、通じれば良しと しよう。日本までの切手代40ペソ。

大型スーパーマーケットもある。

郊外の田舎の様子。

 このクルーズも今日で11日目。明日の朝は、最終目的地、 プエルトリコのサンファンである。荷物の整理をしたり、 その他の下船準備。預けてあったパスポートが返却される ので、フロントまで取りに行かなければならないが、まあ、 明日の朝のことにする。 ディナーのウエイターとウエイトレス、それに部屋のルーム係 にはチップを渡さなければならない。これはクルーズの決まり になっており、額もきちんと定められている。それならば クルーズ費用に含んでおいてくれればいいのに、表向きは チップは任意ということになっているので、クルーズ料金とは 別になっている(でも、その実、ほとんど強制である)。 チップは一人一日3ドル50セントと決められているのである。 もちろん現金を直接渡してもいいが、面白いことに、チップも クレジットカード払いにしてもらえるらしく、デッキ5の フロントで手続きを取ると、11日分のチップをまとめた バウチャーをくれる。これを封筒に入れて、手渡すのである。 ご丁寧に、手渡す封筒もいっしょにくれる。ルーム係は 毎日掃除してくれたから11日分のチップを払ってもいいが、 ディナーは4回しか行ってないので、チップも日割り計算 してくれたらいいのにね!


平成17年3月25日(金)

 朝起きると、もう、プエルトリコのサンファンに到着していた。 出発したのと同じ、パンアメリカン埠頭に接岸していた。

 展望ビュッフェでいつも通り朝食。そのあと、フロントに行って、 パスポートを返してもらう。これで、下船準備はすべて完了。

 乗客は皆、船室を7時半には空けなければならず、荷物を持って デッキ5のラウンジに移動。順番に下船するので、自分の順番が 呼ばれるのを待つ。

 私の順番はなかなか呼ばれなかったが、午前9時前になって、やっと 呼ばれた。タラップを降りて下船。長いようで短かった11泊12日 のクルーズも、これで終了である。その12日間の間に、あちこちの 島に、本当によく行ってくれた。Empress of the Seas号ならびに 全乗組員には本当にお世話になった。12日間も 乗っていると、下船し難い感傷に包まれる

 ターミナルでまず、アメリカへの入国手続き。通常、ビザを 持たない日本人がアメリカに入国する場合は、緑色の入国カード に記入して提出し、その半券をパスポートにはさんで出国時 まで保管する。私も、12日にデトロイトに着いたとき、入国 手続きをして、そのときの半券をパスポートにはさんで持って いた。本来なら、14日にプエルトリコを出発したときにその 半券は船会社が回収し、ここで改めて緑色の入国カードに 記入しなければならないはずである。しかし、さっき返して もらったパスポートには、デトロイトでの入国手続きの時の 半券がまだ挟まっていた。念のために、改めて緑色の入国カード も記入して提出したが、入国審査官は、(デトロイト入国の ときの半券がパスポート内にあるので)それは不要だと言った。 そのくせ、左右の人指し指の指紋と顔写真は撮られ、パスポートにも 改めて、サンファン入国のスタンプが押された。アメリカを 一度出国して再入国したような、しなかったような、中途半端 な取り扱いである。

 船に乗る前に、サンファン市内の旅行会社で、アメリカ領 バージン諸島のセントトーマスに行く切符を買ってあったから、 今から空港に直行。船会社の用意したシャトルバスで空港まで。 空港に着いたのが10時すぎ。少し待って、搭乗手続き。 アメリカン航空AA1093便。午後1時半の出発なので、充分に 時間的余裕はある。

 少し待って、アメリカン航空機は出発。プエルトリコを出発し、 米領バージン諸島のセントトーマス島に向かう。と言っても、 米領バージン諸島はプエルトリコのすぐ東隣の島なので、わずかに 30分のフライト。

プエルトリコから、米領バージン諸島のセントトーマス島 に向かう。

 飛行機はすぐに米領バージン諸島、セントトーマス島に到着。 プエルトリコに比べると、大分田舎の島のように見える。

 3連休でホテルがタイトだと聞いていたので、ホテルは、 プエルトリコで航空券を買ったときに、一緒に予約して きていた。空港のホテルシャトルの電話のところのパネルに そのホテルが表示されていたので、電話してみるが、 「うちにはシャトルはありません」との返事であった。

 仕方がないので、タクシーで行く。ぶっきらぼうで つっけんどんな黒人ドライバーが運ちゃん。値段を聞いても、

「値段?フン、そんなもの気にすんな。Take it easy!」

と言うだけ。

アメリカ領なのに左側通行。

 ここはアメリカ領なのに、日本と同じように 車が左側通行をしている。非常に不思議だったので、 運ちゃんに尋ねると、

「イギリス時代の名残だ。今更急に変えたら、事故死する奴が続出 するから変えないだけだ」 

と吐き捨てるように言われた。

 程なくして、セントトーマス島の中心地、シャーロットアマリーの 市街地に入った。わりと山がちで、細い道がくねくねと走っている。 やがてタクシーは、ある一軒の店のようなところの前で止まった。 運転手が降りろと言う。でも、目当てのホテルではない。 私が聞き返すと、

「ここだと言ったらここだ。人の話はちゃんと聞け」

と不機嫌そうにと言われてしまった。タクシー代7ドル。確かに、降りると、 建物の陰に隠れていたが、ホテルはあった。

市内の普通のストリート。

 セントトーマスも決して宿泊費の安いところではない。 一泊88ドル+税金。まあ、仕方ない。後で分かったことだが、 空港においてあった観光パンフレットには、一泊60ドル前後 のゲストハウスが数軒紹介してあった。ただし、ロケーション は良いかどうか分からない。プエルトリコの旅行会社の人は、 シャーロットアマリーの市内としては、一泊88ドルは最安値 のうちだ、と言っていた。

 高いだけあって、部屋はとてもよかった。ホテルからは、 市内の様子や港が一望できる。小さいながらプールもあって、 のんびり過ごすには良さそうだ。

ホテルの窓から眺めた、市内と港の様子。

 昼から、市内をぶらぶら。でも、今日は祭日なので、普通の 商店はすべて休み。観光客相手のお土産屋だけしか開いていない。 町並みは確かにイギリス風で、車が左側通行ということもあって、 ここがアメリカ領とは思えないほどである。現地の人はほとんど が黒人で、英語はよく通じる。ラテン系ばかりでスペイン語しか 通じないプエルトリコとは対照的だ。プエルトリコのような高層建築 は一切なく、田舎の島である。すぐ隣の 島同士で、しかもどちらもアメリカ領なのに、すべてがこんなに 異なるのは面白い

シャーロットアマリーの市内。お土産屋が立ち並ぶ。

お土産屋はイギリス風。


   


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