バルバドス→グレナダ


平成17年3月19日(土)

 今まで船はほとんど揺れずに航海して来たが、昨晩は今までより は揺れが大きかった。やっぱり、船なら多少は揺れないと、 何となく物足らない。心地よい揺れを感じながら、よく眠れた。

 午前7時、バルバドスのブリッジタウンに到着。

 上陸して港の建物に入り、びっくり。昨日のセントルシアとは 打って変わって、きれいな建物であったからだ。でも、港だけ きれいにしてあるのかも知れない。

バルバドスに到着。港の免税店。

 市内までは、少し距離があるので、船会社がタクシーをチャーター してくれていたが、それには乗らずにぶらぶら歩いて行く。 港の前の道路もきれいだ。それに、緑が多い。等間隔にきれいに 植樹されている。道では、清掃の係員がてきぱきと働いていた。

 半時間も歩かないうちに、ブリッジタウンの市内に到着。 やっぱり、どこを見てもきれいにしてある。経済的にかなり豊かな 証拠だ。カリブ海の独立国で経済的に進んで いると言えるのは、去年来たアンティグア・バーブーダと、 そして今日訪れているここバルバドスではないだろうか

ブリッジタウン中心のオフィス街。

このあたりには商店が立ち並ぶ。土曜日で賑わっている。

 ぐるっと市内を歩いてみる。市内はごみもなくきれいにされており、 白い建物が多いので明るく清潔感がある。道行く人々も服装も昨日の セントルシアよりはしっかりしている。市内には 商店が立ち並び、土曜日ということもあって、大勢の人出で賑わって いた。観光客相手の免税店もあれば、地元の人の利用する商店も ある。

 バルバドスの通貨はバルバドスドルであるが、米ドルもそのまま通用 するので便利である。地元の人でも、店で米ドルで払っている人も いたりする。1ドル=2バルバドスドルのレートである。ただし、お釣り はバルバドスドルで来ることが多い。

 ちなみに、バルバドスという国名はスペイン語風に聞こえるが、 バルバドスの公用語は英語である。従って、地元の人はたちは、 「Barbados」を「バーベイドゥズ」と発音している。「バーミュー ダーズ」に聞こえて仕方がない(一度間違えて言ってしまい、 怒られてしまった!)。

ブリッジタウンのシンボル、セントミハエル教会。

市内の様子。

 市内の見所と言えば、セントミハエルの教会ぐらいか。あと、マーケット。 市内から港に行く途中にあり、バスターミナルの隣にあるのが 野菜市場。バスターミナルの向かいは魚市場。人の背丈 ぐらいもある大きな魚をさばいている様子は一見の価値あり

小さな売店。

青く澄み切ったカリブ海を望む。

 帰りは、また、ぶらぶら歩きながら港まで帰ってきた。午後から キャビンで昼寝。

 夜、久々にディナーに参加。今まで、ディナーに参加したのは 初日の夜だけで、あとは全部、セルフのビュッフェで夕食をとって いた。ディナーは席指定で、担当ウエイターとウエイトレスが 決まっている。そんなわけで、2人から、 「ミスターサノウ、久しぶりですね。もっと気軽に来て下さいよ」 と言われてしまった。

 今日もコースは豊富だが、フルーツ、タイ風スープ(トムヤンクン を期待したが、少し違っていた!?)、ポークのメインディッシュを 注文。そのあと、デザートと紅茶。

私の担当ウエイターのマリオ。ポルトガル出身。


平成17年3月20日(日)

 船はカリブ海をさらに南下し、グレナダの首都、セントジョージズ に到着した。朝食を終えて、いつものように市内に出て行く。タラップを 降りるやいなや、むっとする湿った空気に包まれた。昨日の バルバドスまでは、暑いがからっとした空気だったのに、ここグレナダでは、 東南アジアと同じような、蒸し暑い空気である。天気も、雲ひとつ なく晴れわたっていた昨日のバルバドスとは違って、雲が多い。朝方は、スコール とまでは行かないが、少しぱらっと来ていた。昨日までは亜熱帯、 ここからが本当の熱帯と言えるかも知れない。

湾のすぐそばまで山が迫る、グレナダの首都セントジョージズ。

セントジョージズは坂の町。

 セントジョージズは小さな湾を囲むように形成された、 こじんまりとした首都であった。湾のすぐ近くまで山が迫り、 町はその斜面にへばりつくように作られていた。道は 細くて入り組んだ坂道ばかりである。

 市内をぶらぶら歩くが、今日は日曜日でほとんどの店は休み。 それでなくても、昨年のハリケーンでグレナダは 甚大な被害を受け、商店やホテルも休業しているところが多いらしい。 あちこちで、屋根や窓が吹き飛んだまま放置されている建物 を見かけた。

去年のハリケーンで多くの建物が破壊された。 2階は壊れたが、それでも1階はがんばって営業している!

 ここも、市内には大して見るべきものもない。英国国教会の 建物とか、海沿いのメインストリートとか、その一角に立っている キリスト像とか。その他には、博物館があったが、日曜日なので 閉まっていた。あとは、古い要塞が丘の上にあるぐらいである。

海辺のキリスト像。後方には、セントジョージズ英国国教会 の建物が見える。

セントジョージズ市内にて。

 それに、ここの国は、治安もあまり良さそうには見えない。道を 歩いていると、子供が二人、私にぴたっと引っ付いてくる。さっき、 ポケットからカメラを取り出して写真をとったのを見ていて、狙って いるようだ。気をつけないと、カメラをひったくられるかもしれない。 ポケットをガードする。

 家に出すはがきを書いたので、郵便局に投函に行ったが、郵便局の 場所が分からない。それで、たまたま道端で日向ぼっこをしていた おじいさんに聞いた。そのおじいさんは、郵便局の場所は親切に 教えてくれたが、お礼を言って立ち去ろうとすると、「教えて やったんだから金を払え」と言われて、仕方ないので1EC$を 渡すと、「こんな端金で済むと思ってるのか、人をなめとるんか」 と言われて押し問答になった。何で、ちょっと道聞いたぐらいで 金が要るねん!1EC$でもやりすぎや!それでなくても、市内には、 タクシードライバーとか物売りとか自称ガイドとか、観光客 目当てに声をかけてくる輩がうようよしていてうっとうしいと 言うのに、普通の市民までがこんな調子である。 経済的に貧しい証拠である。

 店は閉まっているし、人々は執拗だし、ちょっと気分を害して しまったので、要塞を少しだけ見て、それで船に帰ってくる。

ジョージ要塞。1705年に造られ、グレナダで最も古い要塞。

特産品の香辛料を売る女性たち。

 夜、ディナーに出かける。昨日はフォーマルであったが、今日はカジュアル である。ジャマイカ風スープ、サラダ、スパイシーチキンを注文。マリオは、 「鶏はかなりスパイシー」と行っていたが、確かに辛かった。でもおいしかった。 食事が大体終わり、デザートタイムになると、船員によるショーが始まった。 仮装行列のようなものや、楽器を奏でる者、ダンスを披露する者、などなど。 黒人船員が、キャンドルを立てたケーキを頭の上に乗せて、 踊るのには、拍手喝采が沸き起こった。楽しいディナータイム であった。

夜、ダイニングホールでは船員によるショータイム。 頭の上にケーキを乗せて踊る黒人船員に皆が拍手。


   


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