第6章 教員の役割ーつづき(1)6図
D 教育活動の活性化(1)学生の社会的関心・問題意識就職支援のための能力育成には、教育システムの整備とならんで、現場の教育活動における、就職支援という視点が重要である。 どれだけ優れた教育システムを作っても、教育活動の現場における教員の教育活動が、人材育成の成否を決めるもっとも重要な鍵である。学生の将来の活動、人生設計に配慮しながら、それに必要な基礎的な能力や専門知識を大学中に養育訓練しようという、教員の強い熱意・教育工夫と学生への愛情が不可欠である。 就職支援には、未熟な学生に対する、将来の人生設計に必要な職業観と専門能力の育成を、大学生活の早い時期から始めることが必要である。日常的な教育活動の中で、教員がこのような視点からの活動を積極的に取り入れるていくならば、未熟な学生も徐々に社会人への道を進むようになる。 学生は、少しでも社会的な関心を持つようになると、社会問題に対する自分なりの問題意識が生まれてくる。やがて社会の動きに注意を払い、自分の将来の社会的活動を考えるようになると、将来に備えて学生時代に何をすべきか、自分で真剣に考え取り組んでいこうとする。将来専門家としての社会的活動には、長い期間にわたる基礎的な訓練が必要になるが、低学年から将来の目標にそった学習活動を展開するようになる。 就職活動で自分の志望分野に進むことができた学生たちが、就職決定後に指導教授にもっとも感謝することは、社会問題への導入の工夫である。2年生のはじめの段階で、興味のありそうな社会問題の基礎的な知識について話しながら、学生に対して、新聞の経済欄や日本経済新聞の記事などを毎日読んで、特に面白そうな記事は、切り抜きを作ってその推移についてフォローしなさい、学生へアドバイスを送る。騙されたと思って新聞を読み始めた学生は、徐々に今社会で何が起こっているか、何が問題になっているかを記事を通じて知ることになり、やがて社会的な関心と問題意識が大きく育ってくる。 社会問題に常時接していると、新聞の提供する情報に対する判断力や情報センスが育ち、日常の学習活動の中でより真剣に問題を考えるようになる。 こうした長期にわたる知識や問題意識の蓄積の結果、学生は、面接試験で面接官よりも長期的な視点からの議論を展開できるようになる。 早い段階から学生に社会的な関心や問題意識を植え付けるような教育工夫は、確実に学生の就職支援の成果となって表れてくる。 (2)実践的教育のシステム大学の教育の中で、学生の社会的な関心や問題意識を育てるためには、実践的な教育手法が不可欠である。 実践的な教育手法では、現実社会で起こっている諸々の実際問題に対して、担当教員の懇切な指導のもとに、学生が自分で実際のケースについて調査し、基本的な問題点を発見し、色々考えて問題解決の道を模索するようになる。これは学生の問題解決能力を鍛練育成するのにもっとも重要な手法である。 知識伝達と暗記が中心の教育でも、教員は実践的な問題を取り上げ、学生に社会的な関心や問題意識を植え付けることはできる。その限りにおいて、一般の講義に中で実践的な課題を取り上げ、学生の向学心を刺激続けることは非常に重要な教育活動である。 さらに進んで、学生に問題解決の能力を習得すさせるには、学生が自分の手で問題解決の実験を繰り返させなければならない。 取り上げる問題の枠組みを明確にして、それに必要な情報を多数の専門文献やインタビューを通じて収集し、いろいろな知識を動員し総合させながら問題解決の方策を具体的に描いていく。 現実社会のケースに関する実地学習のトライアンドエラーの繰り返しの中で。学生は情報の収集分析のやり方を習得し、自分の頭で独自の推論過程で問題を考える能力が強化されていく。 教員の主な役割は、基礎的な知識の伝達の後は、学生が種々の実地学習を繰り返せるような学習環境を整備していくことに向けられる。優れた教育機関は、まさにこのような実験学習の環境が整備された学校である。 このような実践的教育手法を通じて、社会問題に対する関心問題意識と分析手法を習得した学生は、就職市場においても、企業の提示する問題に対しても鋭敏な感性を示し、入社後の意欲的な活動を企業に保証するような情報発信を的確にすることが可能になる。 企業の欲する人材は、まさにこのような自分の個性・志向や独自の専門能力をすでに鍛えており、社会問題に対する問題意識の明確な人材である。 大学生活の早い段階からの実践的な実地教育を通じて、就職支援活動が大きく前進することになる。 就職支援という視点から見て望ましい専門的能力を育成するためには、実践的な教育活動において、次のような工夫が重要である。 (a)チーム作業における良好なチームワーク 社会問題を取り上げて実践的な教育をする際には、研究チームを結成して複数の学生が同じ課題に取り組むようにする。 企業社会での組織的な活動はほとんど集団で行われている。特に、イントラネット利用など社内の情報化の進展で、企業組織では、企業トップと第一線の現場がより緊密に結びつくようになっている。現場がプロジェクトチームなどを結成して、共同作業をしているが、現場の重要な判断や権限がこの現場チームにより任せられるようになる。 その結果、チームリーダーのもとに全員参加で協力しながら作業して、チーム活動を効率的に展開していかなければならない。 学生時代から実践的なチーム作業を通じて、仲間と共働する能力を鍛練することは、人材育成の重要な手法になる。 良好なチームワークを保持するためには、まず情報の共有化が不可欠である。チームに参加する全員が同じ様な情報のもとで協力活動をしなければならない。 現代は情報ネットワークが非常に発達している。チームの中で豊富な情報を収集分析発信するという情報プロセスをスムーズに進め、情報の共有化が実現するためには、チーム全員に一定レベル以上の処理技術の鍛練が求められる。 情報の共有化が進むと、作業過程における協力がよりスムーズに進められるが、チームメンバー相互のチームワークだけでなく、チームリーダーとそれを支える回りの学生との協力関係が重要である。リーダーは仲間の意見に耳を傾けながらも最終的に確固とした方針のもとにチームを引っ張っていく。 良好なチームワークは、相互の信頼関係の維持強化とメンバー全員参加による自由な議論・意見交流を通じた集団行動の融合化が可決である。情報の共有化のもとで、メンバー全員の相互信頼と、自由な活動参加が認められると、チームの能力は最大限に発揮される。 仲間を信頼し、自由に自分の考えや意見を述べ、活発に議論を戦わせながらも、リーダーのもとに一致した集団行動を展開する。 この時、他人とどのように共働すればより高い成果が上がるか、学生はチーム研究を通じて相互協力のノウハウを習得するようになる。 (b)実社会との交流 実戦的教育では、学生に直接社会との交流体験を持たせることが重要である。 大学の中の教育活動だけでは、やはり社会的な問題意識や社会への関心があまり育ってこない。 百聞は一見にしかずである。企業訪問など、実際に企業社会の現場に入れば、それだけ実感として社会活動への関心が高くなる。自分たちが種々工夫して、企業が抱える問題について直にインタビューすれば、単に本で得られる知識以上に身についた論理思考が深まり、実践的学習に対する大きな感動と知的好奇心を学生の心に呼び起こす。 もちろん、課外授業として学生が社会との交流を自主的に行うことができる。ビジネスインターンシップが現在活発に導入されている。その機会を通じて社会との接点を深めることができる。 しかし、企業の方も日常業務で忙しいために、学生との交流の時間的余裕があまりない。学生の受け入れ体制が整備されている企業の場合でも、社会的な問題意識が弱く、ここで何を調べたいか自分たちでも良く分からない状況では、学生が企業訪問して、もかえって業務の邪魔として嫌がられるだけに終わる。 実践的授業の中で、教員が指導してプロジェクトチームを結成し、しっかりした研究計画を組み立て、明確な問題意識のもとに企業に対する質問項目を整理して示すと、企業の方もそれなりに学生に対して真剣に対応しようとしてくれる。社会人との真剣な話し合いの中で、学生は、企業の中で働くことはどういうことなのか、社会がどのように問題解決を真剣に模索するのか、その厳しさ難しさを実際に身を持って知ることになる。 慎重な研究計画にしたがって、社会との交流経験を積ませるような実践的教育は、将来の社会生活に向けた学生の人間的成長にとって大きな成果が期待される。 一般に未熟な学生にとって、年代も経験も権威も、まったく異なる社会人と交流することは非常に大きな精神的負担になる。まず言葉使いなどの社会的マナーを習得しなければ、社会人との交流という、この巨大な壁を乗り越えられない。 学生時代から社会人との、いわば公的な場における交流経験を持つことによって、就職活動においても目上の方に特に構えることもなく、素直にスムーズに自分の意見をのべることができる。 就職支援という面からみれば、学生時代に何度か行った企業訪問の経験は、後の就職活動に大きな助けになる。 (c)作業計画のデザインと目標達成の評価システム チーム研究を中心にした実践的教育においては、全員参加の話し合いを通じて、共通した問題意識にしたがって作業目標と共同作業のスケジュールを具体的に決定し、そのガイドラインにしたがって共同の研究活動を進めていくことになる。 実践的教育ではこのような具体的な作業経過に関するデザインを描くことがまず非常に重要な課題である。研究者として高い能力を有する教員は、すでに自分の研究活動を通じて作業過程のデザイン設計のノウハウをを豊富に蓄積している。教員の役割として、まだこれからどう進むのかまったく前方が見えない学生に対して水先案内人になり、いろいろな研究ノウハウを提供しながら、学生達自身の共同研究のデザイン設計を支援していくことである。 描かれた作業ガイドラインにしたがって共同作業を進める際に、しばしば新しい問題・困難や新しい情報に直面して、デザインを修正せざるを得なくなる。教員は水先案内人として作業遂行上の困難な問題が出てくると、学生達と十分話し合って一歩でも前に進めるようにガイドをしていく。 共同の研究計画に関する具体的なデザイン設計と作業過程の修正とを学生が実際に体験すれば、社会的な問題に関する解決能力が格段に鍛練される。作業過程で困難な壁に当たって、皆で徹底的に議論しながらさんざん悩み苦労して新たな逃げ道を模索すると、その苦しさの体験と問題解決のノウハウは、新しい問題解決に非常に役立ち、将来の社会生活での生きる知恵になる。 共同研究に関する貴重な体験とノウハウを確実に学生の体に残すためには、作業成果の評価システムも整備しておかなければならない。学生は、研究活動の辛い時期が過ぎれば、その得難い体験をしばしば忘れてしまい、貴重なノウハウが失われることになる。 共同作業の成果を的確に評価し、苦しい共同作業のプロセスで得た豊富な体験を整理して、学生の次の成長に繋げるような評価活動は、作業過程の全般的な観察をしながらガイドしている、教員の重要な役割である。 > その際、成功した部分については、学生にやる気をさらに高く持たせるために、学生の作業過程の素晴らしさを具体的に褒めることが必要である。 また、たとえ望ましい研究成果に達せず、研究活動が失敗しても、その要因を具体的に探求するは必要であるが、決して学生達の努力工夫を全面的に否定してはいけない。失敗が許される場合に初めて、人々は新しい困難な挑戦を繰り返そうという気持ちになるからである。 実践的教育は、失敗の経験を学習させることにその秘訣がある。知識の伝授だけの教育では基本的に、つねに成功した研究成果が整理されて学生に伝えられる。実は、その研究成果の裏に限りない失敗が積み重ねられていることを知ることが、社会の中で新しい問題に直面して創造的な活動をするのにもっとも重要なことである。 実践的教育で自分が実際に研究活動を進めていると、創造的な成果が生まれるまでに、どれだけ苦しい研究活動のトライアンドエラーが繰り返されるか、学生は研究の現場において肌で感じるようになる。 これこそ実践的教育の中で、学生が習得する生きた知恵である。 (3)ゼミ教育の中の人材育成実践的な教育手法の中でもっとも重視されているのは、小人数のゼミ教育である。ゼミでは、担当の先生によって研究テーマや手法が異なっているが、実践的教育として共通したゼミ運営の手法が考えられる。特に就職支援という立場から、将来の社会生活に生きる専門的能力を育成するために重要な教育手法について、私のゼミの経験から検討してみよう。 私のゼミでは、次のようなプロセスで学生の自主的な共同研究を指導している。 (a)基礎的な知識・情報を提供する まずはじめに、取り上げた問題に関する基礎的な知識や研究例の情報などを、ゼミに入ってきた学生に継続的に与え続ける。この段階では、普通の学生には受け身の姿勢が強く、何か先生から与えられるのを待っている。自分で特定の問題意識を強く持っている学生は限られる。しかし、基礎的な知識や情報を提供していると、徐々に学生の方でも刺激され動き始めて、先輩の研究例など、自分の考えの参考になるような情報を活発に集めている。 (b)かき回し引っかき、知的好奇心を刺激する 一般の真面目な学生は、既存の知識体系をそのまま理解し習得しようと言う意欲は強い。受験勉強の後遺症かもしれないが、出来上がった知識体系への関心はどの学生にも見られる。 しかしながら、ゼミ活動で目標とするのは、実際の社会問題の中に入って何か新しいものや創造的なものを探求することである。教科書に書いている知識体系をそのまま理解し学ぶだけでは、そこから新しいものを生み出すエネルギーが生まれてこない。 完全主義の学生ほど、知識体系の理解に力点を置いた研究活動をしており、曖昧模糊とした世界から何か新しいものを引き出そうと懸命に模索するという、知的創造活動を嫌う傾向がある。真面目な学生にとって知的な創造的活動の一番難しいプロセスである。 確かに既存の知識を理解し、それをまねて追体験を繰り返すことは、創造的な活動の前段階で重要な作業である。人まねでも良いからやってごらんと学生の活動を誘うことが必要である。 しかし、実践的教育では、ゼミ指導教員は、既存の知識体系に浸っている学生に向かって、同じ枠内で疑問点や問題点を提示し、学生からその答えを引き出そうと、学生の頭をかき混ぜ引っかくことが必要である。 ある場合には、既存の知識体系を否定して学生の知的体系を混乱させ、どうすればよいのか問い続けることもある。これは、まさに大学における知識体系の創造的破壊になる。もちろん学生の頭を混乱させるだけではそこから何も生まれてこない。引っかき回しながらも次に続くような発想のヒントなどを与え続け、新しい問題の研究の面白さと辛さを語りかける。 やがて学生達自身も、曖昧模糊の層雲状況の中で知的好奇心が刺激され、仲間達との議論を重ねながら、自分たちでも積極的に問題点を調べてみようという気持ちに変わってくる。先輩の研究例の模倣過程で、自分でも納得のいかない点や疑問に思う点など見つけだして、独自の考えを深めていくようになる。 (c)アイデアの端切れを拾い上げる 問題の全体像を把握することは、この段階の学生には非常に難しい。しかし、いろいろな小さな局面で、学生達の議論の中から思いつきやアイデアがばらばらと浮かんでくる。まさに新しい創造的思考の端切れである。学生の中から浮かんできた学生らしい未熟な思いつきやアイデアについて、ゼミ指導教員はどんなに不十分でも、どんなに幼稚でも、否定し捨て去っては、大切なものを失うことになる。これらの小さなアイデア群をどのように生かして創造的な活動に発展させるかが、ゼミ指導のポイントである。 学生自身から生まれた疑問とアイデアをもとに育ってきた、共同研究の課題には、学生が自主的に強い興味をもって研究活動にのめり込むことができる。上から与えられたテーマでもなければ問題でもない。学生の心に浮かんできた発想や問題意識をもとに、より深くより具体的に研究活動を進めようとしているのである。 このような自由が、学生の創造的活動にとって不可欠の要素になっている。 (d)道をつけ、方向を決定する 学生の自由な発想による研究活動であっても、まだその全体像について十分な知識を持っていない。指導教授は、学生との議論の中で、いろいろなアイデアの中から研究のコアになりそうなものに焦点をしぼり、一部を捨て去って、今後の研究活動の道筋を整理しながら立てていく。限られた時間と人員では、あれもこれもと余り広く視点を拡げると、共同研究の活動が深くなっていかない。 その際、共同研究チームのチームワークにとって難しい問題が出てくる。 研究の焦点を絞る作業には、当然チームのメンバーの考え出した端切れを捨てることも含まれる。自分の興味のある問題や視点が、チームの共同研究の中で取り上げられないようになると、違和感を感じてチームから去ろうという学生が出てくる。 再度話し合いながら、チームで取り上げる課題を一つに修練させるという、厳しい作業が繰り返される。 この時、メンバーの自主的な意思や意見を最大限に尊重しながらも、チームリーダーは強いリーダーシップのもとにお仲間を説得し、研究の焦点を絞る作業を続けなければならない。この作業を支えるのは、メンバーの強い協力の精神である。 (e)留めを打つ 初めての共同研究の体験のために、学生達は研究の過程でなお暗中模索し、迷い道にさまようことがある。その結果、時間ばかり過ぎて研究活動が停滞し、しばしば後戻りしてしまう。やはり別の課題屋」別のやり方の方が良かったと、研究計画を今になって変えようとする。 ゼミ指導教員は、学生が自主的に決定した共同研究の課題やプロセスについて十分確認して了承したあとは、後戻りしないように留めを打つことが必要である。そのために学生に研究目標と具体的な計画について 文章にまとめて情報を共有化を図り、全員で共通した意思を確認させる事が不可欠である。自分たちで決めた研究計画が、具体的な文書に残っていると、学生はその指示に従って前に進むことになる。 もちろん、研究を進める過程で修正していくことも避けられない、基本的な道筋についてはしっかりした留めを打つと同時に実際の場には、絶えず議論しながら弾力的な運用の必要になってくる。 (f)”任せて任せず”、ワンダリングの交流をする 研究活動の具体的なプロセスは、学生が自主的に進めている。その意味で、指導教員は学生に完全に任せている。メンバーそれぞれが課題の分担をして調査を進め、その結果を発表しながら、学生同士の遠慮のない議論を積み重ねていく。この激しい議論の時間は、研究過程で苦しいけれど最も重要なプロセスである。 ある場合には、経験のあるゼミ先輩が、後輩の指導にはいることもある。半学半教、すなわち、先輩は、自分でも学びながら、自分のノウハウを後輩の学生に教える。年齢の近い先輩の経験ノウハウは、若い学生にとって分かりやすく、身近な影響も受けやすくなる。 教員は、この段階では”任せて任せず”、研究活動の進行状況について絶えず詳細な報告を受けながら、全般的に見て適切な方向に向かっているか観察し、深刻な壁に当たって動きが取れない状況にあるチームには、適切な助言と水先案内をしていかなければならない。 適切なタイミングで適切な助言をするためには、学生チームの共同作業の現場にぶらぶら歩き(ワンダリング)を繰り返して、絶えず親しい接触を保ち、各チームの研究活動の進行状況について良く把握しておかなければならない。 最後の報告書の執筆の段階では、学生の文章の添削や発表の仕方など、相当チームの中に入って仕上げの作業を共にすることになる。学生は自分たちで詳しく調査して報告書にまとめるが、実際にはその内容や論旨の展開には未熟なものが見られる。 教員の役割は、文章指導と発表指導に力点が置かれる。せっかく独自に調べてきた重要な情報が、必ずしもうまく論理的に整理されずに書かれており、学生の伝えたい内容が外部の方に良く分からなくなっている。 長年にわたって論文を書いている教員にとって、この面での指導は最も得意とするものである。 自分の知識や情報を外部に伝える能力は、就職試験でもっとも重要なものである。どれだけ優れている学生でも、自分の考えをまとめてうまく相手に伝えることが出来なければ、面接試験で落ちてしまいます。自分の言葉でどのように体系だって自分の考えや情報を相手に伝えるか、そのノウハウを習得した学生は、就職活動でも伸び伸びと自分を主張している。 この意味で、情報の発信能力の鍛練は、実践的教育を通じた就職支援活動の重要な柱になる。 トップに戻る はじめにへ 社会環境の変化へ 大学システムへ 戦略と組織へ 教員の役割へ 教員の役割ーつづき(2)へ 教員の役割ーつづき(3)へ 職員の役割へ |