
クリストファー・ノーラン監督の新作。
初の全編IMAX撮影という事で長野県唯一のIMAX上演館であるイオンシネマ須坂
まで出かけてきました。アメリカでは、上映開始して2か月弱で、興行収入もノ
ーラン作品の歴代最高のヒットになっています。
ギリシャ神話にあまり詳しくないですが、神々や怪物が実在する世界でトロイ
ア戦争の英雄オデュッセウスが故郷イタケ島へ帰り着くまでの10年間のお話で
した。
鑑賞後、色々と確認したいと思い、パンフレットを購入しようと思ったんですが、
既に売り切れ。¥7800円くらいの豪華本くらいしか売ってませんでした。色々と
混乱するには理由があって子供の頃から「トロイア戦争」はトロイ戦争、「オ
デュッセイア」はオデッセイって認識なので、微妙に混乱しました。内容とし
ては、本当に「名画」って印象で、IMAXで観る価値があると思いました。(BD
も4Kで持っていたいですね)
ただ、暗めの場面の被写体深度が非常に浅く、カメラマンのピントの調整が地
獄のようでした。ペネロペ役のアン・ハザウエイが、顔の皺を含めて演技が素
晴らしく、惚れ惚れしました。案の定気になったのが配役で、アテネ役のゼン
デイヤやルピタ・ニョンゴなどの黒人系やアジア系俳優に違和感がありました
が、世界的には気にならないんでしょうか?人種を差別するつもりはありませ
んが、不自然に感じてしまいます。あと、最後の反戦的な展開は原作にもある
のか?分かりませんが、原作が膨大なので確認する気力がありません。普通の
スクリーンでの上映も観に行こうと思います。今回は、IMAX限定の先行上映で
したが、入場者特典があり英語版のミニポスターでした。
2回目は、通常版で鑑賞。
1回目で分からなかった伏線や布石が沁みた2回目でした。入場者特典は無し。
松本イオンシネマの8番スクリーンで意外とIMAXに見劣りしない印象でした。
4Kプロジェクターで縦横比が、IMAXに近く調整されていました。(縦方向の
長さが記憶より長く感じました)パンフレットも買えたので、細かいところを
読んで楽しみます。ちなみに映画館にグッズが、ほとんど見当たらなかったん
ですが、ちいかわに負けているせいでしょうか?
「オデュッセイア」のネタバレな感想
当初「歴史もの」的な観方をしていたんですが、2回目を観て数日が経過して、
作品の端々に感じた違和感の正体について考えていました。黒人の女神やアジ
ア系の戦士に留まらず、最終盤にオデュッセウスがペネロペに話した単語で
「青銅の時代」という表現が出てきてクリストファー・ノーランは当時の話で
はなく、現代から観た世界を描いていると理解しました。(当時の人間は、自
分が生きている時代を認識している訳が無い!)「ゼウスの掟を守る」話が中
心ですが、トロイ戦争などを現代人が再評価して描いた物語なんです。所謂原
作の「英雄譚」にあのような反戦の要素など存在しません。ノーランの脚色で
す。時代考証も結構無理ありますね。「青銅の時代」に中世の騎士のような鉄
の鎧ですもんね。気が付けよ自分って今更思います。
あとIMAXのフィルム撮影に拘らず、イメージサイズの小さなデジタルカメラで
撮影したらもっと素晴らしい映像が撮れたと個人的には思います。少なくとも
暗いシーンは、そちらにすべきだと思います。

デヴィッド・エアー監督、ブラッド・ピット主演。
アラスカ奥地にセスナで不時着した退役軍人と元軍用犬のコンビのサバイバル
・ロードムービー。何となく観る前は、ラストサバイバーと重なるイメージが
ありましたが、敬遠せずに観て良かったです。
基本的に非常にスキルの高い技術を使ったサバイバルものなんですが、本質は
もう圧倒的なバディもので、「愛と信頼」という言葉が心に響きました。今年
観た映画で最も泣けました。僕が子供の頃、実家では、猟犬(ポインター)と
愛玩犬(ポメラニアン)が飼われてて何故か猟犬の毎日の散歩を担当してまし
た。とても強力で時々危うくリードで引きずられて西部劇のリンチみたいにな
りそうになってました。犬が家族だった人には、大変心に響く作品だと思いま
す。ブラッド・ピットが素晴らしかったです。

過去の資産を活用した、やりたい放題の集大成的な作品でした。
室井慎次2作を観てないし、観ていない劇場版も多かったんですが、大変楽しめ
ました。特に前半の脚本がよく練られており、顔見世公演状態でした。踊る大
捜査線カラーの脚本と演出が、懐かしく、それでいてこれまでの時間の経過も
伝わるストーリーテリングで素晴らしかったです。まさか、いかりやさんで感
涙するとは思ってもいませんでした。
真下勇気役の増田貴久と美浦秋役の白洲迅、北丘雲斗役の佐々木蔵之介と真下
正義役のユースケ・サンタマリアの髪型が似ていて、最初混同してしまいまし
た。(笑)
どうも最後TVドラマへ移行しそうな印象でした。大丈夫かしら?メンバー総入
れ替えでやり直しになると思います。あと、ここでも野呂佳代が存在感を示し
ていました。流石です。最近映画館でアン・ハザウエイの次くらいに見かけま
す。(笑)

是枝裕和監督による実写版。
あのアニメ版を観てもなお実写版を制作する姿勢に脱帽です。
が、個人的には、アニメ版を凌駕するには至ってなかったと思います。特に藤
野が京本に会って帰る道中の「雨に歌えば」は七瀬ふうリちゃんは頑張ったと
思いましたが、奇跡のようなアニメ版に程遠かったです。実写ならではの風景
は素晴らしかったんですが、藤野役の出口夏季が、美人過ぎで違和感大でした。
京本役は、二人ともイメージに近く良かったと思います。特に子役の岡田六花
ちゃんは、素晴らしかったと思います。是枝監督の子供の使い方は相変わらず
凄いと思います。アニメ版が名作過ぎてハードルが上がるまくりで、ちょっと
かわいそうですが、それを承知で実写化したと思います。合掌。
話は変わりますが、野呂佳代さんって、すっかり名バイプレーヤーって感じに
なってますね。家政婦は見たシリーズを始めそうな予感です。(爆)
実写版を観て気になっていた事を調べました。
タイトルの「ルックバック」はオアシスの名曲「ドント・ルック・バック・イ
ン・アンガー」だそうです。初出の配信版では2ページ目にの"Don't"、最終ペ
ージの本の文字とタイトルを組み合わせると「ドント・ルック・バック・イン
・アンガー」となる。あと、映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリ
ウッド」のシャロンテート事件をオマージュしているようです。(最終ページ
にBDのジャケットが描かれてます)
「俺のアイデアをパクった!」というセリフでは京都アニメ事件を想起させま
す。作中事件は1月10日ですが、配信版の配信日は、京アニ事件の翌日(7月19
日)という事を考えても想いが重なっていると思います。
改めて、原作マンガとアニメ、アニメ入場者特典を読み直しましたが、絵を上
手く描くための練習の積み重ねがが延々描写されていますが、そのモチベーシ
ョン、コミットの尊さが共通して伝わってくるのが、この作品のメインテーマ
だと思います。これは、絵に限らず、ダンスや楽器演奏でも共通で、僕もギタ
ーを弾くのでハートを鷲掴みにされました。実写版ももう一回観に行きたいで
す。

ルーク・スパーク監督のオーストラリア映画。
恐竜好きの熱狂的な支持をネットで観て、僕も観たかったんですが、やっと40
km離れた岡谷の映画館で鑑賞。(田舎者は辛い!)
予想通りB級映画の匂いプンプンで好印象でしたが、VFXはなかなか見ごた
えありました。もちろん「そんなバカな!」系の突っ込みどころ満載ですが、
そういうものが、気になる方はこの作品は向いていないと思います。うざかっ
たのは、作品の前後に付けられた会社や監督のロゴがしつこかったところくら
いです。

リドリー・スコット監督作のディストピアもの。ピーター・ヘラーのベストセ
ラー小説「The Dog Stars」が原作。パンデミックにより荒廃した世界を舞台
に、パイロットのヒッグが希望を追い求めていく姿を描く。
喪失と絶望、希望の復活の物語。
主人公のバディの愛犬が殺された時とか強烈に主人公に共感して震えました。
ピャッハーな北斗の拳のモブのような侵入者が地獄でした。舞台が都市部じゃ
なく大自然の山間部で展開されるのが、ディストピアものとして珍しいような
気がします。リドリー・スコット監督のSFものとしても異質だと思いました。
「いつかぼくが帰る場所」(映画「ラストサバイバー」原作)
リドリー・スコット監督の映画「ラストサバイバー」を観て、原作も読んでみ
ました。ちょっと変わった記述の小説で、主人公の一人称の言葉で綴られてい
ました。主人公の過去の回想、妻との思い出、愛犬、釣り、が話の端々で蘇る
ように挿入されていました。
映画との差異としては、グランドジャンクションのシークエンスが、かなり違
っていました。原作では、生物兵器が輸送していた飛行機の墜落により世界中
に広がったと推測されていましたが、映画同様あまり詳しい内容は有りません
でした。
映画版では、愛犬の死の悲しみと喪失が心に響きましたが、原作では前後の流
れもあるんでしょうが、いまいち共感できませんでした。正直って原作も映画
も残念な出来だったと思いました。合掌。
2026年10月1日