生活保護問題



生活保護の不正受給のニュースに触れて、ネットとマスコミの論調の乖離が凄いのに驚か
されました。ネットでは、「不正受給を許すな!」という極々当たり前の話なのに対して、
マスコミの(特に某ワイドショーなどは、強烈でした)論調は「法に触れていない」とか
「生活保護が必要な人に不要な圧力がかかる!」とかどうも論点ずらしとしか思えないも
のが多かったと思います。「もらえるもんは、もろとけばいいんや」とか確信犯ですね。

日本の法律の不備でもあると思いますが、やはり「性善説」前提の制度は今後難しいと思
います。現在役所の窓口審査が最後の防波堤になっているようですが、なかなか不正を見
抜くのも難しいでしょうし、逆に本当に必要な人に生活保護が与えられない事もあると思
われます。ケースワーカーの数も不足している上に調査権や捜査権が与えられていないの
も痛いところです。親族の扶養の義務についてももっと強化しハードルを上げても良いと
思います。年収5000万円で「養いたくありません」で生活保護というのは、酷い話だと思
います。罰則も規程すべきですね。不正受給が認められたら支給額(医療費含め)の数倍
の返納を要求するとか、医療費も2割負担するとか色々と歯止めの策を打つべきです。

あと、意外と議論になっていないような気もしますが生活保護を受けるべき人は、日本国
憲法を読む限り、「日本国民」である必要があると思います。自治体の判断で在日外国人
の方々にも生活保護が支給されているようですが、地方自治体が赤字だ!赤字だ!と言っ
ている割には太っ腹ですね。以前、中国人が日本へ入国する際に「生活の収入の当てはあ
りますか?」という質問に「大阪市の生活保護」と答えたという話にめまいがしました。

「最低限の生活」の定義も必要だと思います。パチンコやるお金がある状態を「最低限」
と呼ぶのは無理があるでしょう。最低限の暮らしには、最低限の苦痛が伴うべきだと個人
的には思います。なぜならば、そうでなければ、その状況に安寧してしまうからです。

昔イギリスで「ベーシックインカム」を実施した町がありましたが、結果は破綻でした。
カール・ポラニーの「大転換」に詳しいですが、働いても働かなくても収入に大差が無け
れば、人々は結局働かなくなり、税収が減少し、破綻に至ったというものです。

現在、日本ではまじめに働いた場合より生活保護をもらった方が実質の収入が高い事があ
るようです。(一説には、医療費などを含めると実質年収は約\650万円にもなるそうです)
年収300万円で頑張っている人々がこの数字を見るとどう思うでしょうか?「働く者が
バカにしか見えない」と思うことでしょう。

このような馬鹿げた歪みを至急是正しないと生活保護件数は異常な勢いで増えて行くと思
われます。当然世間の勤労に対するモチベーションも地に落ちてしまうでしょう。早く
総選挙で民主党政権を倒さないと!(お約束(爆))

2012年7月1日

平川丈二は最近こんなことを考えている!
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