ARASKA行きました。

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【2004/10/29〜11/01】

アラスカ日記 その1

写真家「星野道夫」の見た風景を体験したい。
てっとり早く、クルーズの旅ツアーが格安であったので行きました。
11万トンの大型船「ダイヤモンド・プリンセス」に7日間乗りっぱなし。
コースは、シアトルまで飛行機、それから港に行き、船に乗り込んで、寄港する町はジュノー→スキャグウェイ→ケチカン→ビクトリア→そしてシアトルで下船!というコース。
中2日は終日航海。

今回の相棒は、山歩きの友達でかなり年配「手つかずの大自然だよ〜、氷河もあるし、クジラもクマも見れるし、それで超格安!」と、誘って見事連れ出しました。

出発は、9月17日、お昼過ぎにノースウエストでシアトルに向かう。時差でその日の朝に逆戻りの飛行、眠れなくて機の窓を見ると、薄暗がりにどこまでも広がるモクモクの雲をほぼ満月の月が弱く照らしていて、ちょっと幻想的でした。

朝シアトル空港に着く、曇っていて寒い。港にバスで向かう。マリナーズの球場にはイチローの大きな写真が私を歓迎してくれて?いた。横たわる山のように大きな船(*_*)「ダイヤモンドプリンセス」に乗り込む。といっても2,000人もの乗客がぞろぞろとタラップを登る列は延々と続いた。 ※写真は船からシアトル港を眺める。



鳥は、多分カナダカモメ、セグロカモメ、が停泊した船を取り巻いていた。
シアトルを出港して静かに島の間を抜けて北へ向かう。

18日
翌日は終日航行だったけど、外海を進んだせいか、午後から翌日までずっと大揺れが続き、船内を歩く人も少なく、相棒もダウン。私は薬のせいで元気!
(船の生活はダイヤモンドプリンセスで検索すると一杯出てきます。)

7階の船をひと回りできるデッキに張り付いて、鳥やクジラを探していたが、そんなにいるものではありませんでした。浮かんでいても距離がありすぎ〜。

19日午後ジュノー入港
ジュノーはアラスカの州都ですが、とても小さく、人口約3万人。伊豆の下田ぐらいの町です。
久々の地面に降り立ち、即バスに乗って町を抜け、小さな船に乗り込み、クジラのいるポイントに向かいました。少し雨も降り、フリースの上に雨具でも寒かった。
このへんの天気は土砂降りはないけど、降ったり、止んだり、晴れたりをめまぐるしく繰り返すらしい。(おまけに虹も出た。)
上空をハクトウワシ!初めての対面(*_*)頭が白〜い、尾も白い。2羽で高く飛んで行きました。
出発して、しばらくするとカモの群れが飛び立ち、船と並行して進む。これは写真で確認すると、ビロキンでした。クジラも潮を高く上げ、何度か姿も見せてくれた。シャチも数頭で当然泳いでいた。
そして、岩の上にじっとハクトウワシ。もう少し近いといいんだけど、身動きひとつしないで佇んでいた…。


ハクトウワシ

あちこち停まったり走ったりしてくれて、(クジラがメインだから岸には近づかない)時間がきて船を下りて、今度はメンデンホール氷河のある湖に向かう。

アラスカ その3

バスは整備された道路を少し黄葉した山に向かって右側通行で走る。
メンデンホールは公園になっていて、目の前に谷間からせり出した氷河が広がり手前は湖。
何となく薄汚れている氷河だけれど、やや青みが見えるところもある。


写真 メンデンホール氷河
休憩は1時間で、その間に散策する。足下にノコギリソウの花が咲いていた。そういえば野草の花は少ない。時期が早いのか遅いのか…もともとないのか。


そこでおもしろい声のカラス、そう!ワタリガラス、私をアラスカに導いた鳥がいた。
ここでカラスを追いかけているのは私だけ(^^;)でも、この旅行の目的のひとつは達成できた!大きくて、胸に長い羽がたれ、クチバシも半分以上は毛で覆われていて、飛び方はカラスで、尾はクサビ型。ひとりでVサイン!(写真)



アラスカ その4

きれいな景色の中、湖の端っこの枯れ草の岩にミコアイサが数羽くつろいでいた。

突然、同じバスの気の良さそうな大きなアメリカ人?の婦人が、眼鏡ごしに目を丸くして、「ポッキーテールがいたわよ!」「えっ、どこに〜?」「あそこの木道の左側」「わーっありがとう、行ってみます」というような会話を自分ではしたつもりなんだけど…(なってない)ポッキーテールって何?多分グリコのポッキーみたいな尾っぽの動物だろう。
すると、もぐもぐと月桂樹の葉を食べているのは…こいつは針だらけのアライグマ?またはハリ大ネズミ?体に似合わない小さな目がこちらを見ている。(写真)
−後に図鑑で調べると「Prickly Tale」発音悪かったな〜あの人(^^;)で、訳すと針の尾っぽ。でも日本語で何と言うんだろう?ヤマアラシでいいのかな?


アラスカ その5

翌日は20日、スキャグウェイ上陸
豪華なヘリコプターで山を飛ぶのとか、砂金を探すのとか、鮭のバーベキューとか、ユーコンまで行くツアー、自転車ツアー、ジープ、ゴルフ、川下り、岩のぼり、犬ぞり体験など、数あるオプションツアーの中から、無難な鉄道でホワイトパス往復の旅。

曇っているけれど、谷の斜面を少し黄色になったダケカンバ?の木とトウヒの緑、眼下の赤い草の紅葉、赤い実、ヤナギランの糸毛などを車窓に見ながら、どんどん登っていく。はるか谷の反対側にも道があり、観光バスが登っている。ずっと行くとカナダに出てしまう、そのすぐ手前、標高873mの台地、ホワイトパス頂上でUターン、そこは日光の戦場ヶ原の湿原と、秋吉台のような台地が途方もなく広がるところだった。(写真)雨が落ちてきて、車窓から写真もままならない。同じレールを下る。
町に近く少し停車した時、やぶでガサガサ動くものを発見、鳥さんでした。でも広角レンズしかなく、無理やり撮った、あとでアップ。



ホワイトパス


町で下車。ちょっとはずれた道を散策する。

突然、青いカケス、ステラカケスが目の前を飛び、追っていくと民家の庭に…。テーブルを前にして、おじさんがピーナッツを投げていた。
「ちょっと撮らせてくださいな〜。」「ああいいよ、こいつはピーナッツが大好きなんだ。」
と3羽集まっているカケスを急いで撮らせてもらう。
のんびりぶらぶらしていると、芝生にカラス、大きいのと小さいのと画像をあとで見たら目が白いのと(西コクマルカラスではあるまいか?なんて…)。



ステラーカケス


アラスカ 6
翌日の21日は、本船でトレーシーアームというフィヨルドを深く進み、氷河に行き着く航海。朝9時から鏡のような海面をじっと見下ろしたり、遠くの岸辺に熊さんを探したり。時々小さな流氷が浮かんで流れる。そのそばでアラナミキンクロのつがいがいた。どんどん遠ざかって行く後ろ頭が白い(^_^)v。
他ウミガラス。

同じような船と行き違い、挨拶、多分順番なのだろう。氷の破片が増えて一面に広がる頃、小さな島が見えてきて、てっぺんの木にハクトウワシが止まっていた。
その奧に氷河がせり出している。ちょうど雲の合間から弱い光が射しはじめ、海が美しい青色になる。
本当は氷河がバサーッと海に落ちるさまなど見られるのかと思ったけれど、流氷が多く、危険なので近寄れないらしい。
ゆっくり船首を返し戻る。両側の山は一枚岩でできたすごい斜面があったり、幾筋もの滝があったり、狭い岸辺に倒木が横たわっていたり、(そういうところに熊さんがいてほしかったんだけど、残念。)雲が低くそこにあり、針葉樹の樹冠が山水画のように見える。


トレーシーアームの氷河 ―

アラナミキンクロ


アラスカ その7


22日 ケチカン


朝6時にケチカン入港、ここはトーテンポールで有名。トーテンポールは沖縄のシーサーのようにユニークで個性的、今回の楽しみのひとつでもあった。(そのうちまとめてUPの予定です。)

下船して、即ツアーバスに、川沿いの町を行き(川にはたくさんのサケ?にしては小さいのがたくさんいた)、海岸線に延びる町に出て、トーテムバイト公園へ向かう。静かな海辺にはカモメ類がくつろいでいて、高くアオサギが飛ぶ(たぶんオオアオサギ)。

公園は針葉樹の森と草地にトーテンポールが点在する。
トーテンポールや原住民の説明が英語なので、ぜんぜん分からず、少しずつ後ずさりしながら群れを抜けて鳥さんを探す。ステラーカケスとミソサザイ、少ない。もう渡り鳥は移動してしまったのか、こんなものなのか。

ツアーのお仲間さんに取り寄せ名人の方がいて口笛で、藪からゴマフスズメと、サバンナシトドかウタスズメ?という鳥をヒョイッと出してくれた。(写真)
遠くの木にはカラ類が群れているけれど、識別できない。

街で買い物を楽しんで、お昼には船に乗り込み、南下してビクトリアに向かう。

23日 夕方7時にビクトリア入港、夕暮れの町を歩く。白い馬車と色づいた蔦の絡まる古城のような建物と、街灯にはそれぞれ花が飾られていてとても由緒ありそうな、美しい街だった。
夜船に乗り込み、翌日24日シアトルに朝到着、それから飛行機で成田に25日夜、3時間遅れで着…とだいたいこんな感じでした。

まとめは次回、アラスカ 8に。


ゴマフスズメ ?



サバンナシトド かな?色合いがちょっと黒ずんでいて、おまけに眉斑は黄色くないけど、模様からするとそうかな〜と思えるのですが…。もしくはウタスズメ…?


アラスカ まとめ


乗客の約2,000人のうち日本人は100人程度。外国人のほとんどが熟年のご夫婦で平均年齢は65歳ぐらいかなと思います。
ツアーには日本の旅行会社が数社入っていて、そのうち一番安かったせいか?私たちのグループは若いご夫婦や、お友達同士なども一緒でした。
優雅に船旅を楽しむ人たちがほとんどで鳥屋さんは多分いなかった…と思います。
反省点は、やはりツアーのせいで時間の自由がなく、ほとんどが船の中というのもちょっとつまらなかったです。
風景はまったく、想像以上に、壮大な、荒削りな感じで、晴れていればもっと良かったのですが。しょうがないといえば、もともとジュノーなどは雨が多く、平均降水量は9月は166.9ミリ、年間で最も多い時期。気温は最高14度。
でも良いこともありました。今季最後の大型船の入港で、バーゲンセールがあちこちであったこと。

下調べもあまりできていなくて、せめてオプションツアーは鳥のいそうな場所に設定した方が良かったと思います。まあほとんどのツアーが観光目的だからしょうがないといえばそうですが。
想像していたのは、海鳥が乱舞、断崖にエトピリカやツノメドリがこんにちは。岩にはアザラシがごろごろしてる。クマは川筋のそこらにいて、ラッコは船の近く、お腹の上にウニを置いている。遠くクジラが大きな群れで集まって潮を吹きながら漁をしてっと。


思い出したことを…

エレベーター


船内の大型で家具調の落ち着いたエレベーターは18人乗り?ぐらい。
でも大柄な外人の中に埋もれると抜け出すのが大変です。

ところが、特別にエレベーターホール ―エレベーターホール ―操舵室を見学させてもらえるというので、日本人ばかり25人ぐらい乗っても「まだまだ乗れます」って感じだった。
でもその人数がはき出されたところはちょっと異様かも…(^^;)

ちなみにエレベーターの閉まるボタンはやはり外人は押さないようでした。


でもこの優雅な船に鳥見のツアーが入ったらすごいことになるかも(^^;)。

そして操舵室

操舵室は14階の船首部分にあり角度で10時から2時ぐらいが見えるはず。
で広々したところにカッコイイ操縦士さんが2名いて、笑顔で迎えてくれた。
一番興味があったのはスタビライザー、前日すごく揺れたけれど、スタビが機能してあの程度で済んだのか、カメラのレンズにスタビ機能が付いているので、何となく聞いても理解できるのではないかと思ったけれど、日本語で説明してくれそうにないからやめた。
あとはホテルのキーを置くような、昔の銭湯の下駄箱みたいなところに各国の旗が丸めて置いてあった。入港する時に、その国の旗を掲揚するらしい。
そして、真ん中には海図が広げてあって、やっぱりいくらデジタルになっても、こういうのはこれですよね、と思わず納得した。

※あっと、シアトルの空港の待合室で友達にバッタリ(*_*)。声を掛けたらN子さんは、一瞬状況を把握するのに思考回路が真っ白になったようで、「え〜、何で〜?」という声がしばらくして出てきました。
また思い出したら、よもやま話を続けます。



SUE COLEMAN

ビクトリアの町でみつけたスー・コールマンの素敵なアートカード。
野生生物を描いたものだけど、影にトーテンポールのような模様が描かれていて、シンプルな中にスピリットを感じました。サイトもありました。以下です。
http://www.suecoleman.ca/index.htm