【2011年10月2日】 ※葛西臨海公園(7:40〜11:00) 到 着時は満潮で潮位はかなり高く干潟や護岸は全て冠水していた。最初に公園中央部から公園西側を経由して水路護岸を回り鳥類園で探鳥した。その後午前9時半 過ぎから西渚観察ポイントに向かい探鳥した。午前10時半過ぎからは再度公園西側に移動して小鳥類を探鳥した後切り上げた。我々は確認できなかったがオオ タカなどの猛禽類が汽水池周辺に出没することと、干潟がなかったせいかシギ・チドリ類はほとんど見られなかった。カモメ類はユリカモメ、ウミネコ、セグロ カモメ、オオセグロカモメの4種のみでカモ類はカルガモと越夏群と思われるスズガモを除けばコガモ群のみであった。また、園内はエコマラソンなるイベント が開催され多くのランナーが園内を疾走していた。主なものは次のとおり。 ○ミサゴ 1羽(午前8時過ぎに沖合の棒杭上で休止しているが見られた) ○チョウゲンボウ 1羽(午前8時過ぎに水路護岸のアシ原付近のスズメ群に急降下するのが見られた。しかし、狩りを途中で止めて葛西臨海水族園を越え北東方面に去った) ○チュウサギ 1羽(東渚中央丘草地。午前10時頃にカモメ群に混じっている状況で見られたが、その後は中央丘草地内で採餌していた) ○ムナグロ 1羽(西渚。午前9時半過ぎに西渚観察ポイント上空を鳴きながら通過するムナグロと思われる個体が見られた。この個体は約300m離れた西渚西側岸辺に舞い降りたが、その後は見失ってしまった) ○ホウロクシギ 1羽(東渚。成鳥。最初は中央丘草地で休んでいたが、午前10時半頃になって干潟が広がり始めたところで採餌行動を開始した) ○カワセミ 2羽(淡水池。午前8時半過ぎに2羽が同時に見られ、1羽が追飛した。いずれも幼鳥のようであった) ○キビタキ 3羽(公園西側。♀タイプのみ) 以上。 【2011年10月9日】 ※葛西臨海公園(8:30〜13:00)到 着時は干潮で干潟が大きく広がっていた。最初に公園中央部から渚橋を経由して早めに開門された西渚観察ポイントに向かい渚周辺の探鳥を行った。その後午前 10時頃から公園西側に向かい小鳥類の探鳥を行った後鳥類園付近で探鳥し切り上げた。シギ・チドリ類は引き続き少なかった。小鳥類も多くはなかった。公園 中央部や鳥類園でツグミ類と思われるツリーという警戒音が聞けたが視認することはできなかった。なお、いだいた情報によると東渚内でコミミズクがカラス群 に追われるのが確認されたとのことであった。主なものは次のとおり。 ○カンムリカイツブリ 1羽(東西渚間水路。船着場に近い水面に浮いていた。越夏個体と思われる)○オオミズナギドリ 約20羽(渚沖合。正午過ぎには群飛するのが見られたが、かなり遠方であり正確な同定はできなかった)○アジサシ 約20羽(東渚など。午前9時頃には東渚干潟上に最大11羽が休止していた。沖合にもかなりの数が飛翔したり、棒杭・竹杭などに休止したりしていた。比較的近距離で観察できた個体には若鳥と思われるものも混じっていた)○ミサゴ 2羽(午前11時45分頃に2羽が汽水池上空に出現し、そのまま淡水池上空に移動して気流に乗りながら旋回上昇し高度を上げた後北東方向に飛び去ったが、数分後1羽は再び淡水池上空を通過して南に飛び去った)○トビ 1羽(西渚。到着直後から棒杭上に休止しているのを見ることができた。時折、休止する棒杭を変えたりしていた。午前9時半過ぎに飛び立って旋回上昇し高度を上げて南西方向に飛び去った。若鳥と思われた)○チュウサギ 1羽(東渚干潟内。ダイサギ群中に混じっていた)○ミヤコドリ 8羽(西渚など。成鳥も混じっていたが若鳥が多かった。西渚内では落ち着かなかった)○シロチドリ 約30羽(東渚)○アオアシシギ 14羽(汽水池など。東渚内で5羽を確認した他、汽水池でも7羽を確認した。また、水路護岸でも2羽が見られた)○キアシシギ 1羽(水路護岸付近。鳴き声を聞けたが視認することはできなかった)○ホウロクシギ 1羽(東渚。幼鳥)○セイタカシギ 5羽(汽水池) ○コゲラ 1羽(公園西側)○キビタキ 2羽(公園西側。♀タイプのみ)○コサメビタキ 1羽(公園西側) 以上。 【2011年10月16日】 ※葛西臨海公園(8:30〜13:00) 到 着時は満潮を過ぎ徐々に潮位が下がり始めているところであった。最初に鳥類園周辺で探鳥した後、午前10時半ころから西渚観察ポイントに向かい渚周辺の探 鳥を行った。その後午前11時過ぎからは公園西側で小鳥類の探鳥を行った。午前10時頃までは南からの強風がかなり強かった。また、潮位も比較的高かった ことから到着時は東渚の水路側堤防に80羽を超えるサギ類が休んでいるのが目立った。シギ・チドリ類は東渚周辺のものは判別しづらいものもあったが、引き 続き少なかった。小鳥類も多くはなかったが教えていただき見ることができた。主なものは次のとおり。 ○カンムリカイツブリ 1羽(東西渚間水路。船着場に近い水面に浮いていた。夏羽個体で越夏したものと思われる) ○オオミズナギドリ 約1000羽(渚沖合。舞浜沖から東京湾横断道路「ウミホタル」方向にかけて多くの個体が見られたが、若洲海浜公園〜羽田沖には少なかった。比較的近距離を飛翔している個体は上面と下面のコントラストをよく確認できた) ○アジサシ 2羽(西渚など。午前10時半頃に西渚水面内の棒杭上に休止しているのが見られた他、沖合棒杭にも1羽が休んでいた) ○ミサゴ 1羽(午前11時頃に1羽が東渚上空に出現したが、強風と水面の状態が悪いせいか狩りは行わずに移動した) ○トビ 1羽(汽水池上空。午前9時過ぎに出現した) ○チュウサギ 6羽(汽水池内。いわゆる亀島付近に群が降りており、草地周辺で採餌していた) ○シロチドリ 8羽(東渚) ○アオアシシギ 14羽(汽水池。到着直後に西側水門近くに集結して休んでいた。午前10時半過ぎには2羽が東渚でも見られた) ○コアオアシシギ 1羽(汽水池。ほぼ冬羽の個体。アオアシシギ近くのこともあったが、比較的単独で行動していた) ○ハマシギ 3羽(水路護岸。いずれも若鳥のようであった) ○タシギ 1羽(汽水池。アシ原際で観察しづらかった) ○ダイシャクシギ 2羽(東渚。いずれも成鳥と思われた) ○ホウロクシギ 1羽(東渚。成鳥と思われた) ○セイタカシギ 4羽(汽水池) ○カワセミ 1羽(淡水池。♂若鳥と思われる個体。モズ若鳥と同じ杭に止まりにらまれていた) ○オオルリ 1羽(公園西側。幼鳥。マツ林の近くでよく飛び回って採餌した) ○キビタキ 1羽(公園西側。♀タイプ) 以上。 【2011年10月23日】 ※葛西臨海公園(8:40〜13:00) 到 着時は干潮で比較的大きな干潟が広がっていた。最初にアメダス観測ポイント付近から渚周辺の探鳥を行った後鳥類園を回った。午前10時半頃に鳥類園を後に し、渚橋水路護岸を経由して西渚観察ポイントに向かった。その後再び渚橋水路護岸に立ちより公園西側で小鳥類の探鳥を行った。鳥類園で今季初めてオオハシ シギを見ることができた他、渚橋水路護岸でオジロトウネンを見ることができた。小鳥類はアリスイなどの情報があったが、我々は見られなかった。主なものは 次のとおり。 ○カンムリカイツブリ 1羽(東西渚間水路。船着場に近い水面に浮いていた。夏羽個体で越夏したものと思われる) ○オオミズナギドリ 約300羽(渚沖合。東京湾横断道路「ウミホタル」方向にかけて多くの個体が見られ比較的近距離を飛翔している個体も見られた) ○ミサゴ 3羽(午前10時半頃に東渚沖合と西渚水面内棒杭上にそれぞれ1羽が休止していたが、午前11時過ぎには東渚上空に魚を捕らえた別個体が飛来した) ○トビ 2羽(正午前後に水路上空と公園西側上空にそれぞれ1羽が見られた) ○ミヤコドリ 2羽(東渚。午前9時過ぎに東渚付近に飛来したのが確認できた) ○シロチドリ 約80羽(東渚。午前9時頃のカウント数。数が多くなってきていた) ○ オジロトウネン 2羽(いずれも幼鳥。水路護岸。午前10時半頃に情報をいただき出向いたところ、午前11時前に一時的に 見られたが護岸に人が立入って飛んでしまった。しかし、その後正午頃に再び飛来してきているのをみることができた。当地ではこれまでに記録されているが、 我々が本種を当地で見たのは初めてであった) ○ハマシギ 約150羽(東渚。午前9時頃のハマシギ・シロチドリ群のカウント数は226羽であった。いただいた情報によると、このカウント後ハヤブサが東渚に出現し、シギ・チドリ類を飛ばしてしまったとのことであった) ○コアオアシシギ 1羽(汽水池。ほぼ冬羽の個体。擬岩付近でアオアシシギとともに行動していた) ○アオアシシギ 8羽(汽水池。擬岩付近に集結して採餌していた) ○ オオハシシギ 1羽(汽水池。成鳥冬羽個体。今季初めて確認することができた。行動パターンなども考えると連続して飛来 している嘴の短い個体と思われた。我々は見れなかったが、見せていただいた写真によるともう1羽飛来しており、昨シーズン飛来した2羽が今季も飛来してい るようである) ○ダイシャクシギ 1羽(東渚。成鳥と思われた) ○カワセミ 1羽(汽水池。飛翔しているのを見ることができたのみ) ○コゲラ 2羽(淡水池西側。メジロ群とともに行動していた) 以上。 【2011年10月29日】 ※葛西臨海公園(8:10〜13:20) 到 着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。最初に公園中央部を経由して護岸付近から渚周辺の探鳥を行った後、アメダス観測ポイント付近か ら鳥類園を回った。午前10時半頃に鳥類園を後にし、船着場・水路護岸を経由して西渚観察ポイントに向かった。正午過ぎまで西渚観察ポイントに留まり、そ の後公園西側で小鳥類の探鳥を行った。猛禽類がよく出現したせいで鳥類園付近にはシギ・チドリ類の姿は見られず、カモ類も含めて水鳥類は少なかった。小鳥 類はアリスイ、クロジが見られた。アオジ、ツグミ類、ジョウビタキと思われる声もいくつかの場所で聞かれたが視認できなかった。9月の台風で樹木類が痛め つけられたせいか、サクラの他、ニセアカシア、ハマナスなども季節はずれの花を咲かせていた。主なものは次のとおり。 ○カンムリカイツブリ 1羽(鳥類園南側水路。夏羽で越夏したものと思われる個体。よく潜水していた) ○オオミズナギドリ 約100羽(渚沖合。東京湾横断道路「ウミホタル」方向にかけてかなりの個体が見られた。余り近距離を飛翔しているものは確認できなかった) ○ミサゴ 1羽(♀タイプ。午前10時頃に東渚沖合の棒杭上に休止していた。狩りは行わなかった) ○チュウヒ 1羽(東渚周辺。午前10時過ぎにアシ原上空を中心に舞っているのが比較的長時間見られた) ○オオタカ 2羽(いずれも若鳥。午前8時過ぎに公園中央部上空を渚方面に飛翔する個体が見られた他、午前10時頃には淡水池北側マツに休止している個体も確認した) ○ ハヤブサ 1羽(若鳥。午前8時半過ぎに東渚東側堤防上に休止しているのを見つけた。かなり大型の個体であった。午 前9時過ぎには東渚周辺をよく飛び回っているのが観察できたが大きな個体であるのが印象的であった。いただいた情報によると鳥類園南側の水路周辺にも飛来 したとのことで、撮影写真を見せていただいたところ顔に白色部の多い特徴のある個体であった) ○クイナ 1羽(淡水池東側アシ原周辺。午前10時過ぎに声を確認することができたが視認はできなかった) ○シロチドリ 約80羽(東渚など。午前8時過ぎのカウント数。東渚西側堤防上にハマシギとともに休止していたがハヤブサの出現で飛び立ち荒川方面に逃れるのが見られた) ○ハマシギ 約200羽(東渚など。午前8時過ぎのハマシギ・シロチドリ群のカウント数は226羽であったが、午前11時半頃の東渚干潟に舞い降りたハマシギ群のカウント数は202羽であった。西渚にも幼鳥と思われる6羽が飛来していた) ○ダイシャクシギ 1羽(東渚。成鳥。飛翔時に腰の白色を確認できた。中央丘南側のカキ岩礁付近で採餌していることが多かった) ○ホウロクシギ 1羽(東渚。成鳥。飛翔パターンも確認できた。また正午頃にダイシャクシギとともに確認できた) ○ アリスイ 2羽(葛西臨海水族園南縁部付近。午前10時半過ぎに葛西臨海水族園南縁部・船着場境界部付近で鳴き声 が聞こえたことから注意して観察したところ、マツ林に隣接した竹林と灌木の混交した付近で2羽が鳴き交わしているのが何とか確認できた。その後、水族園南 縁部の灌木植込みに飛びだし、灌木上で比較的長時間鳴いていたが、その後灌木を降りて見えなくなった) ○タヒバリ 2羽(渚周辺。声はよく聞かれたがきちんと視認することはできなかった。移動中の個体が渚堤防付近や草地周辺に降りては飛びだしたりしていた) ○クロジ 1羽(公園西側。♀と思われる個体。マツ林付近の藪に潜んでいたが1羽のみ比較的明るい場所に出てきた。シジュウカラ群と一時的に混じったがこの個体以外は視認できなかった) ○オオジュリン 2羽(淡水池。午前9時半頃にアシ原を飛びだして移動するのが見られた) ○カケス 2羽(汽水池周辺の樹林地。午前9時過ぎに声が聞かれ、1羽は汽水池北側のマツに休止しているのが視認できた) 以上。