2010年7月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑

【2010年7月4日】

※葛西臨海公園(8:00〜11:40)
 本日は午前9時過ぎの満潮時でも潮位は比較的低く干潟が残った。最初にアメダス観測点付近や鳥類園を回り、午前9時頃から西渚観察ポイント付近で渚周辺の探鳥を行った。引き続き越夏中のワシカモメを確認できた他、カラシラサギ2羽が見られた。アジサシ類はコアジサシ以外見られなかった。また、観察時間帯にはミヤコドリは確認できなかった。なお、ヨシゴイが東渚内中央島付近を飛翔するのを見ることができた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        1羽(成鳥夏羽。西渚水面内)
○ワシカモメ            1羽(亜成鳥夏羽と思われる個体。午前9時頃に西渚干潟内に設けられた棒杭上にユリカモメ群(4羽)とともに休止しているのが確認できた。午前10時半過ぎには東渚の大型カモメ・ウミネコ混群中に移動した。Fourth-cycleの個体が引き続き留まっているものと考えられる) 
○コアジサシ           32羽(渚周辺など。午前10時頃のカウント数。淡水池や水路内に進入する個体が見られた他、幼鳥2羽を伴ったペアが西渚干潟に飛来した)
○ヒメアマツバメ           1羽(午前8時過ぎに公園中央部上空を飛翔していた)
○イワツバメ             6羽(淡水池周辺。幼鳥を伴ったツバメ群とアシ原周辺を混飛していた)
○ヨシゴイ               1羽(東渚中央丘付近のアシ原を飛翔していた)
○カラシラサギ            2羽(午前8時過ぎに、それらしい個体を東渚北東端付近の堤防付近に見つけた。その後、西渚観察ポイントに回って観察していたところ、午前10時過ぎに中央丘付近で2羽が揃っているのを確認できた。遠方のため細部の観察はできなかったが、1羽は完全な生殖羽で、もう1羽は嘴などの鮮やかさがいくらか落ちてきているように思われた。東渚の西側堤防まで飛来したものの、西渚への飛来はなかった)
○コチドリ               5羽(汽水池。幼鳥も2羽見られた)
○シロチドリ              4羽(午前10時過ぎに西渚観察ポイント付近を通過して東渚に降りた)  
○ダイシャクシギ          2羽(東渚。いずれも羽繕いなどを行った際に腰の白い部分を確認できた。越夏しているものと思われる)
○チュウシャクシギ         4羽(東渚。午前11時過ぎに沖合から飛来し東渚干潟内に降りた。越夏群と思われる)
○セイタカシギ            8羽(汽水池、東渚。汽水池で2ペアを確認した他、午前11時頃には、西渚観察ポイント付近にも沖合から成鳥4羽が飛来して東渚干潟に舞い降り、一時的休息した)

以上。



カラシラサギ
2010年7月4日
葛西臨海公園(東渚)
この個体は完全な生殖羽と思われた。



【2010年7月18日】

※葛西臨海公園(8:20〜11:00)
 到着時は満潮間近で、午前9時半頃の満潮時でも潮位は比較的低くわずかに干潟が残った。最初に渚橋付近で探鳥した後、午前10時近くまで西渚観察ポイント付近で渚周辺の探鳥を行った。その後鳥類園に回った。戻りと思われるアオアシシギ、キアシシギが見られた他、鳥類園内にコムクドリが飛来するようにいなっていたが、基本的ではこれまでと同様であった。渚周辺はウミネコが1000羽を超え幼鳥も見られるようになってきていた他、サギ類も50羽を超える集結があった。なお、当地で営巣したセイタカシギ3ペアはヘビに卵を食べられたり巣が水没したりしていずれも育雛には至らなかったとのことであった。いずれも主なものは次のとおり。

○ワシカモメ          1羽(亜成鳥夏羽と思われる個体。東渚。Fourth-cycleの個体が引き続き留まっているものと考えられる。なお、大型カモメ類は50羽以上が確認できた他、ユリカモメも7羽(成鳥夏羽1羽、若鳥6羽)が見られた) 
○コアジサシ              2羽(渚周辺)
○ヒメアマツバメ            1羽(午前8時半頃に公園中央部を通過した)
○イワツバメ              6羽(汽水池周辺)
○ヨシゴイ               1羽(東渚アシ原を飛翔していた)
○カラシラサギ            1羽(午前9時頃にそれらしい個体を2羽ほど見つけたが、遠方で観察条件も悪く、ほぼ確実と判定できたのは1羽のみであった)
○チュウサギ             2羽(東渚中央丘と汽水池で各1羽が確認できた)
○コチドリ              10羽(汽水池。幼鳥も6羽見られた)
○アオアシシギ            1羽(汽水池、夏羽個体)
○キアシシギ             1羽(汽水池) 
○ダイシャクシギ          2羽(東渚。いずれも観察条件が悪く確実な判定はできなかった。越夏しているものと思われる)
○コムクドリ             6羽(汽水池周辺など。♀タイプあるいは若鳥と思われる個体が多かった)

以上。



【2010年7月24日】

※葛西臨海公園(8:10〜11:00)
 到着時は干潮時間帯で、既に大きく干潟が広がっており、旧江戸川河口や水路周辺にも干潟が広がった。アメダスポイントから探鳥を開始したが、暑さもあり結果的には鳥類園を一通り回ったのみで切り上げた。特に変わったものは見られなかったが、東渚干潟にメダイチドリ群を確認することができた。アオアシシギ、キアシシギは数が多くなってきていた他、鳥類園内のコムクドリの飛来も目立ってきていた。なお、セイタカシギは6羽が早朝に汽水池から東渚方面に移動したとのことで我々は見られなかった。ハマゴウやハマボウの花が盛りとなり当地では初めてモンキアゲハを確認した。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ      1羽(東西渚間水路。カルガモ群とともに干潟に上がって休んでいた)
○ワシカモメ          1羽(亜成鳥夏羽と思われる個体。Fourth-cycleの個体が引き続き留まっているものと考えられる。本日は大型カモメ類は旧江戸川河口に集結していた) 
○コアジサシ           2羽(渚周辺)
○イワツバメ           4羽(汽水池・駅周辺)
○ヨシゴイ             2羽(午前11時前に東渚アシ原を追掛け飛翔していた)
○カラシラサギ         1羽(午前8時過ぎにほぼ確実に判定できる状況で1羽が見られた。東渚の潮溜まりで採餌していた)
○チュウサギ           1羽(東渚中央丘付近のサギ群中に確認できた)
○コチドリ            18羽(汽水池。幼鳥も多かった)
○シロチドリ            4羽(東渚)
○メダイチドリ          18羽」(東渚) 
○アオアシシギ          4羽(汽水池など。夏羽個体)
○キアシシギ           2羽(汽水池) 
○ダイシャクシギ        1羽(東渚)
○コムクドリ         約20羽(汽水池周辺など。ミズキの果実にも多く飛来していた)

以上。



コムクドリ(♂若鳥と思われる個体)
2010年7月24日
葛西臨海公園(汽水・淡水池境界部付近)
ミズキの未熟な果実もよく採食していた。



2010年7月31日】

※葛西臨海公園(8:20〜11:10)
 到着時は満潮時間帯であったが、その後徐々に潮位が下がり、午前9時以降は大きく干潟が広がり始めた。初めに渚橋付近を経由して西渚観察ポイントから渚周辺の探鳥を行ったが、特に変わったものも見られなかったことから早めに切り上げ、後は鳥類園を回った。東渚干潟のシギ・チドリ群の数が多くなってきていた他、久しぶりにチョウゲンボウが見られた。ただ、観察条件も余り良くなくワシカモメ、カラシラサギについては、それらしき個体が見られただけであった。なお、アジサシ類は全く確認できなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ      1羽(東西渚間水路)
○チョウゲンボウ        1羽(淡水池から東渚。午前11時前に淡水池上空に出現した。脚に獲物を持っており、飛翔しながら時折採餌していたが、その後東渚上空に移動しホバリングを繰り返しながら急降下し狩りを行ったようであったが、カラスのモビングもあり、しばらくして飛び去った)
○イワツバメ           2羽(汽水池周辺)
○チュウサギ           3羽(東渚中央丘付近のサギ群中に確認できた)
○コチドリ             6羽(汽水池。幼鳥も多かった)
○シロチドリ            4羽(東渚。メダイチドリ群とともに行動していた)
○メダイチドリ         約30羽(東渚) 
○ダイゼン             2羽(東渚。夏羽個体であった)
○ムナグロ             4羽(渚周辺。午前9時半頃に東渚上空を4羽の小群が飛び回り、一時的に水路上空や西渚上空にも達したが、最終的には中央防波堤埋立地方面に飛び去った)
○トウネン           約10羽(東渚。メダイチドリ群とともに行動していた)
○ハマシギ             1羽(東渚。夏羽個体)   
○キアシシギ            4羽(渚周辺など) 
○オオソリハシシギ        2羽(東渚。午前9時半頃に飛来した)
○ダイシャクシギ          2羽(東渚。午前11時頃に2羽を同時に確認できた)
○コムクドリ         約20羽(汽水池周辺など。園内のミズキの果実に飛来したり、ニセアカシアの林中で虫を採取していた)

以上。