2010年5月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑

【2010年5月1日】

※葛西臨海公園(7:30〜11:40)
 到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり干潟が広がり始めてきているところであった。最初に公園中央部で小鳥類を探した後、西渚に向かい渚周辺の探鳥を行ったが、午前10時頃には陽炎が立ち上り観察しづらくなったことから、鳥類園に回り切り上げた。渚周辺には水鳥が多く集まっていた。カモメ類はユリカモメの成鳥は幾分少なくなったものの、2000羽以上と思われる若鳥が集まっており、カモメ、オオセグロカモメ、セグロカモメに加えてウミネコの他、ワシカモメの亜成鳥も確認できた。アジサシ、コアジサシも多かった。カンムリカイツブリは2羽のみ確認した。ミヤコドリ群はかなり少なくなってきていた。なお、いただいた情報によると、4月18日から確認されていたソリハシセイタカシギは28日から三番瀬方面に移動しているとのことであった。なお、小鳥類もかなり確認することができた。主なものは次のとおり。

○ワシカモメ         1羽(亜成鳥と思われる個体。東渚など。午前9時半過ぎに荒川河口方面から飛来し、西渚観察ポイント近傍を通過して東渚のカモメ群中に降り、採餌したり休んだりした。風切はかなり擦り切れていたがワシカモメ成鳥のパターンと同一であったものの、嘴には赤斑の他に黒色部も残っていた)
○アジサシ       約200羽(東渚、西渚など。もっといたものと思われる。午前9時半頃の視認できる範囲のカウント数144羽であった)
○コアジサシ     約300羽(東渚、西渚など。もっといたものと思われる。午前9時半過ぎの視認できる範囲のカウント数は288羽であった)
○イワツバメ         8羽(汽水池周辺。擬岩付近の泥の堆積した付近に飛来して巣材と思われるものを盛んに集めているのが観察できた)
○ミヤコドリ         74羽(東渚。午前10時頃のカウント数。まだ成鳥も残っているようであったが先週に比べると数がかなり減少した) 
○コチドリ           5羽(汽水池など)
○シロチドリ          4羽(東渚の他、西渚でも見られた)
○メダイチドリ        12羽(東渚。西渚観察ポイント付近を通過して飛来した)
○トウネン           6羽(東渚。夏羽個体と思われた。もっといたものと思われる。視認できたのは6羽であった)
○ハマシギ         226羽(東渚など。午前9時半頃のカウント数)
○オバシギ           2羽(東渚)
○アオアシシギ         4羽(汽水池)
○キアシシギ          8羽(汽水池など)
○オオソリハシシギ      1羽(東渚)
○チュウシャクシギ   約100羽(渚周辺のカキ礁など。旧江戸川河口のカキ礁にも最大48羽が飛来していたが、汽水池でも3羽が見られた)
○セイタカシギ          3羽(汽水池)
○アカハラ            1羽(公園中央部)
○シロハラ            1羽(公園中央部)
○ツグミ              2羽(公園中央部など) 
○エゾムシクイ          6羽(公園中央部・西部。あちこちでよくさえずりが聞こえ、姿も視認できた)
○センダイムシクイ       4羽(汽水池周辺など。公園西側でもそれらしき個体を見たが、多くは汽水池南側樹林地付近でさえずりを聞いたり姿を視認した)
○キビタキ            1羽(♂若鳥1羽。公園中央部。いくらかさえずっていた)
○オオルリ            2羽(♂成鳥2羽。公園中央部) 
○オオジュリン          2羽(淡水池アシ原)


※谷津干潟(12:30〜14:40)
 昨日からクロトウゾクカモメが見られているとのことで出かけた。観察センター前で損傷していると思われる成鳥個体が立ち上がったり座り込んだりして休んでいた。午後1時半頃になって三番瀬方面から次々にシギ・チドリ群が飛来し、オバシギ、コオバシギなども見ることができた。主なものは次のとおり。

○クロトウゾクカモメ        1羽(成鳥と思われる個体。観察センター前の干潟と前浜の境界部分の観察センター側にいて、仕切り板にもたれるように休むことが多かった。右翼を損傷しているようで飛び立つことはできないようであった。午後2時半過ぎには干潟側に転落移動したようであった。昨日の朝方から見られているとのことであった。当地では2007年9月9日に若鳥1羽を見ているが成鳥は初めてであった。なお、湾岸フィールドでは船橋三番瀬海浜公園にて2004年5月23日に成鳥1羽を観察している)
○コアジサシ           6羽(干潟に降りている個体も見られた)
○コチドリ             3羽(観察センター前浜)
○メダイチドリ          36羽(干潟東側に多かった。午後1時頃のカウント数)
○ダイゼン           46羽(夏羽換羽中の個体も多かった。午後1時半頃のカウント数)
○トウネン             3羽(午後1時頃のカウント数)
○ハマシギ         約1200羽(午後2時頃の推計数。落ち着かず、きちんとカウントできなかった。)
○オバシギ            12羽(午後2時近くになって飛来した)
○コオバシギ            3羽(午後2時近くになって飛来した)
○キョウジョシギ          2羽(午後1時頃に干潟東側で確認できた)
○キアシシギ           26羽(午後2時頃のカウント数)
○アオアシシギ           1羽(夏羽個体)
○オオソリハシシギ       176羽(午後2時頃のカウント数)
○チュウシャクシギ         8羽(午後2時頃のカウント数)
○セイタカシギ          10羽(南側干潟に多かったが、観察センター前浜付近でも見られた)

以上。



オオルリ(♂成鳥)
2010年5月1日
葛西臨海公園(公園中央部)



コオバシギ(成鳥夏羽に換羽中)
2010年5月1日
谷津干潟



オバシギ(成鳥夏羽)
2010年5月1日
谷津干潟



クロトウゾクカモメ(成鳥と思われる個体)
2010年5月1日
谷津干潟



【2010年5月2日】

※葛西臨海公園(8:20〜13:00)
 到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり干潟が広がり始めてきているところであった。最初に公園中央部で小鳥類を探した後、中央広場高台から渚周辺を見回した。その後は鳥類園周辺に留まり行い、午前11時頃から西渚観察ポイントに向かい渚周辺の探鳥を行ったが、正午過ぎからは沖合いにも広大な干潟が広がり、また陽炎が立ち上り観察しづらくなったことから切り上げた。昨日に引き続いてワシカモメの亜成鳥を確認できた。アジサシ、コアジサシは数が多くなってきているようであった。なお、小鳥類は少なくなっていた。主なものは次のとおり。

○ワシカモメ         1羽(亜成鳥と思われる個体。東渚。午前9時頃にオオセグロカモメ群の近傍に降りて休んでいるのが確認できた。300m以上の距離があったため細部は確認できなかったものの、昨日西渚観察ポイントにて観察した個体と同一と思われた)
○アジサシ       約800羽(東渚、西渚など。数が多くなってきていた。正午頃のカウント数は788羽であった)
○コアジサシ      約300羽(東渚、西渚など。正午頃のカウント数は284羽であった)
○イワツバメ         8羽(汽水池擬岩周辺。昨日と同様に泥の堆積した付近に飛来して巣材としての泥を運搬しているのが観察できた)
○クイナ            1羽(汽水池。午前10時半過ぎに見られた) 
○ミヤコドリ         36羽(東渚など。午前9時頃のカウント数。まだ成鳥も残っており、1羽は東西渚間水路のカキ礁付近に飛来した) 
○コチドリ            4羽(汽水池)
○シロチドリ           3羽(東渚など)
○メダイチドリ         1羽(東渚。もっといたものと思われる)
○トウネン           8羽(東渚。もっといたものと思われる)
○ハマシギ         434羽(東渚など。午前9時頃のカウント数)
○キョウジョシギ        6羽(東渚)
○オバシギ           1羽(東渚)
○アオアシシギ         5羽(汽水池の他、東渚にも飛来していた)
○キアシシギ        約30羽(汽水池など)
○オオソリハシシギ      1羽(東渚)
○ダイシャクシギ        1羽(東渚。羽繕いを視認したことから確実に同定できた)
○ホウロクシギ         2羽(東渚など。午前9時半頃までは、時折2羽が水路内を飛び回るのが見られた。その後は東西渚間水路に近い水路内干潟に飛来していた)
○チュウシャクシギ   約60羽(渚周辺のカキ礁など。汽水池でも3羽が見られた他、東西渚間水路内のカキ礁にも最大16羽が飛来して盛んにカニを採食していた)
○タシギ              3羽(汽水池)
○セイタカシギ          3羽(汽水池)
○アカハラ            5羽(公園中央部。午前8時半頃に公園中央部の林床部に5羽が集まり落ち葉を掘り返して採餌行動を取っているのを見ることができた)
○シロハラ            1羽(公園中央部)
○ツグミ              2羽(公園中央部など) 
○センダイムシクイ       4羽(公園中央部付近など。よくさえずっていた

以上。




【2010年5月2日】

※葛西臨海公園(8:20〜13:00)
 到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり干潟が広がり始めてきているところであった。最初に公園中央部で小鳥類を探した後、中央広場高台から渚周辺を見回した。その後は鳥類園周辺に留まり行い、午前11時頃から西渚観察ポイントに向かい渚周辺の探鳥を行ったが、正午過ぎからは沖合いにも広大な干潟が広がり、また陽炎が立ち上り観察しづらくなったことから切り上げた。昨日に引き続いてワシカモメの亜成鳥を確認できた。アジサシ、コアジサシは数が多くなってきているようであった。なお、小鳥類は少なくなっていた。主なものは次のとおり。

○ワシカモメ         1羽(亜成鳥と思われる個体。東渚。午前9時頃にオオセグロカモメ群の近傍に降りて休んでいるのが確認できた。300m以上の距離があったため細部は確認できなかったものの、昨日西渚観察ポイントにて観察した個体と同一と思われた)
○アジサシ       約800羽(東渚、西渚など。数が多くなってきていた。正午頃のカウント数は788羽であった)
○コアジサシ      約300羽(東渚、西渚など。正午頃のカウント数は284羽であった)
○イワツバメ         8羽(汽水池擬岩周辺。昨日と同様に泥の堆積した付近に飛来して巣材としての泥を運搬しているのが観察できた)
○クイナ            1羽(汽水池。午前10時半過ぎに見られた) 
○ミヤコドリ         36羽(東渚など。午前9時頃のカウント数。まだ成鳥も残っており、1羽は東西渚間水路のカキ礁付近に飛来した) 
○コチドリ            4羽(汽水池)
○シロチドリ           3羽(東渚など)
○メダイチドリ         1羽(東渚。もっといたものと思われる)
○トウネン           8羽(東渚。もっといたものと思われる)
○ハマシギ         434羽(東渚など。午前9時頃のカウント数)
○キョウジョシギ        6羽(東渚)
○オバシギ           1羽(東渚)
○アオアシシギ         5羽(汽水池の他、東渚にも飛来していた)
○キアシシギ        約30羽(汽水池など)
○オオソリハシシギ      1羽(東渚)
○ダイシャクシギ        1羽(東渚。羽繕いを視認したことから確実に同定できた)
○ホウロクシギ         2羽(東渚など。午前9時半頃までは、時折2羽が水路内を飛び回るのが見られた。その後は東西渚間水路に近い水路内干潟に飛来していた)
○チュウシャクシギ   約60羽(渚周辺のカキ礁など。汽水池でも3羽が見られた他、東西渚間水路内のカキ礁にも最大16羽が飛来して盛んにカニを採食していた)
○タシギ              3羽(汽水池)
○セイタカシギ          3羽(汽水池)
○アカハラ            5羽(公園中央部。午前8時半頃に公園中央部の林床部に5羽が集まり落ち葉を掘り返して採餌行動を取っているのを見ることができた)
○シロハラ            1羽(公園中央部)
○ツグミ              2羽(公園中央部など) 
○センダイムシクイ       4羽(公園中央部付近など。よくさえずっていた

以上。



【2010年5月4日】

※葛西臨海公園(6:30〜11:00)
 到着時は満潮直前で潮位が上がり干潟が狭まっているところであった。最初に汽水池に向かい狭まった干潟でシギ・チドリ類を観察するつもりであったが、干潟は既に完全に冠水していた。このため公園中央部に戻り小鳥類を探したが、好天続きのせいか目ぼしいものは見つからず、午前8時半過ぎの開門に合わせて西渚観察ポイントに向かい渚周辺の探鳥を行った。特段の変わったものは確認できなかったが、ユリカモメを主としたカモメ類やアジサシ類は引き続き多かった。なお、いただいた情報によると昨日午前中に東渚付近でアカアシカツオドリ(若鳥)が観察撮影されたとのことであった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ      1羽(成鳥夏羽。東西渚間水路)
○アジサシ       約1500羽(東渚など。数が多くなってきていた。午前10時半頃の一部カウントのうえでの推計数)
○コアジサシ       約300羽(東渚、西渚など。午前10時半頃の概略のカウント数)
○イワツバメ           7羽(駅周辺や公園中央部)
○ミヤコドリ         68羽(東渚。午前10時頃のカウント数。満潮時にも三番瀬方面には戻らず、東渚中央丘付近に留まっていた。まだ成鳥も残っていた) 
○シロチドリ           6羽(西渚など)
○メダイチドリ         10羽(東渚。もっといたものと思われる)
○ダイゼン            1羽(東渚)
○ムナグロ            2羽(西渚。午前8時半頃に西渚の渚橋西側草地に近いところにいるのが確認できた)
○トウネン             6羽(東渚。もっといたものと思われる)
○ハマシギ           446羽(東渚など。午前10時頃のカウント数)
○ミユビシギ           12羽(東渚中央丘で小群が休んでいた)
○キョウジョシギ          2羽(東西渚間水路付近)
○オバシギ             5羽(東渚)
○アオアシシギ           2羽(東渚)
○キアシシギ          約20羽(東西渚間水路、汽水池など)
○ホウロクシギ           2羽(東渚。午前10時頃に2羽を同時に確認できた)
○チュウシャクシギ      約60羽(渚周辺のカキ礁など。汽水池でも4羽、西渚草地で4羽が見られた他東渚水路側で最大39羽が見られた。また東渚中央丘にも最大18羽が確認できた)
○セイタカシギ           2羽(汽水池)
○アカハラ             5羽(公園中央部。公園中央部の林床部に小群が集まり落ち葉を掘り返して採餌行動を取っているのを見ることができた。また、さえずりも聞けた。汽水池周辺などでもツリーという声を出すツグミ類と思われる声が聞けたが視認できなかった)
○エゾムシクイ           2羽(公園中央部付近。よくさえずっていた)

以上。



【2010年5月5日】

※葛西臨海公園(9:40〜13:40)
 遅めに出かけた。到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり徐々に干潟が広がっているところであった。最初に西渚観察ポイントに向かい正午過ぎまで渚周辺の探鳥を行った。その後、鳥類園を回って切り上げた。特段の変わったものは確認できなかったが、ワシカモメ亜成鳥を再び確認することができた。カモメ類は若鳥類が主となったが、引き続き数は多かった。またアジサシ類も多かったが、コアジサシ、アジサシ以外のものは確認できなかった。シギ・チドリ類では、オバシギ・コオバシギの混群と思われる10羽前後の群れが見られたが観察条件が悪く確実な同定はできなかった。なお、5月3日に観察撮影されたアカアシカツオドリの映像を見せていただいた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ      1羽(成鳥夏羽。東西渚間水路)
○ワシカモメ          1羽(亜成鳥と思われる個体。東渚。正午頃にユリカモメ群の近傍の干潟に降りて休んでいるのが確認できた。200m前後の距離で比較的近距離であったが、風切が擦り切れた状態で光線の加減もあり、なかなか断定しづらかったが正午過ぎに飛び立って移動する際に上面が確認できた。このところ観察している個体と同一と思われた)
○アジサシ        約800羽(東渚。正午頃の一部カウントのうえでの推計数)
○コアジサシ       約300羽(東渚、西渚など。正午頃のカウント数は302羽であった)
○イワツバメ           8羽(汽水池辺や駅周辺)
○ミヤコドリ          42羽(東渚など。午前10時頃のカウント数。一部視界が遮られたことからもっといたものと思われる。東西渚間水路堤防のカキ礁に飛来する個体も見られた。まだ成鳥も残っており、若鳥の越夏群にはなっていない) 
○コチドリ             4羽(東渚と汽水池で各2羽が見られた)
○シロチドリ            2羽(東渚など)
○メダイチドリ           1羽(東渚。もっといたものと思われる)
○ダイゼン            1羽(水路付近。成鳥夏羽。午後1時半頃に水路付近を鳴きながら舞浜方面に飛び去るのが見られた)
○トウネン             6羽(東渚。ハマシギ群に混じっていた)
○ハマシギ           182羽(東渚など。午前11時頃のカウント数)
○ミユビシギ           7羽(夏羽換羽中の個体の他、ほぼ冬羽個体も見られた)
○キョウジョシギ         9羽(東西渚間水路付近)
○アオアシシギ          5羽(東渚で2羽を確認し、汽水池でも2羽が見られた)
○キアシシギ         約60羽(午前11時頃には東西渚間水路の堤防で42羽が集まって休んでいた)
○ダイシャクシギ         1羽(東渚。正午頃に干潟内で採餌しているのが確認できた)  
○ホウロクシギ          2羽(東渚。到着直後は2羽が同時に中央丘の草地内に確認できた)
○チュウシャクシギ      約90羽(渚周辺のカキ礁など。東渚水路側で最大24羽が見られた他、午後1時過ぎには旧江戸川河口カキ礁に約50羽が飛来しているのが遠望できた。東渚干潟内や汽水池干潟でも20羽程度が見られた)
○タシギ                1羽(汽水池)
○セイタカシギ            3羽(汽水池)

以上。



【2010年5月23日】

※葛西臨海公園(8:40〜11:30)
 久しぶりに出かけたが、到着時頃から降雨となり雨中探鳥となった。最初に公園中央部を経由して西渚に向かいテント下から渚周辺の探鳥を行った。干潮を少し過ぎた程度のため干潟はかなり広がっていたが本格的な降雨となったこともあり、早めに鳥類園を回って切り上げた。特段の変わったものは確認できなかった。カモメ類はユリカモメが全く見られず、オオセグロカモメ(8羽)とウミネコ(4羽)の若鳥〜亜成鳥が確認できただけであった。アジサシ類も数が減少していた他、変わったものも混じってはいなかった。シギ・チドリ類も最盛期は過ぎたようで個体数は減少していた。園内はオオヨシキリの声が目立つようになり、センダン、キリ、シャリンバイ、トベラ、イボタ、スイカズラなどの花が盛りであった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ      1羽(成鳥夏羽。西渚沖合)
○アジサシ           82羽(東渚。午前9時頃のカウント数)
○コアジサシ         46羽(東渚、西渚、水路周辺など。午前9時頃のカウント数)
○イワツバメ         10羽(汽水池周辺など。盛んに干潟の泥を採取するのが観察できた。京葉線高架周辺で営巣しているのではないかと思われる)
○コチドリ             4羽(汽水池)
○シロチドリ           4羽(西渚など。西渚草地付近でデイスプレー飛翔のような行動が見られた)
○ムナグロ            1羽(汽水池。干潟で採餌していた)
○トウネン             6羽(東渚。ハマシギ群に混じっていた)
○ハマシギ            4羽(東渚)
○オバシギ            1羽(東渚。午前9時頃に確認できた)
○キアシシギ          20羽(午前10時頃のカウント数)
○チュウシャクシギ      2羽(西渚草地)

以上。




【2010年5月30日】

※葛西臨海公園(8:00〜12:40)
 到着時は潮位が下がり徐々に干潟が広がっているところであった。最初に淡水池南側のアメダス観測点付近から渚周辺の探鳥を行ったところ、カラシラサギと思われる個体を見つけたことから午前8時半頃の開門に合わせて西渚観察ポイントに向かった。遠方であったが東渚干潟内でカラシラサギを再度確認できた他、クロツラヘラサギも見られた。その後、午前11時近くまで渚周辺の探鳥を行った。その後は鳥類園を回って切り上げた。既に多くのシギ・チドリ類が渡去したと思われたが、いくらか確認することができた。また、30羽前後の大型カモメ越夏群中にワシカモメと思われる個体も確認できた。また、クリスタルビュー前の菜の花畑に50羽を超えるカワラヒワ群が飛来し種子を盛んに採食していた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ      2羽(成鳥夏羽。東渚沖合や水路)
○ワシカモメ          1羽(亜成鳥と思われる個体。東渚。オオセグロカモメの若鳥を中心とした大型カモメ群中に見られた。5月上旬にも観察した個体と同一と思われた)
○アジサシ          12羽(東渚など。午前9時頃はコアジサシ群中に2羽のみ見られたが沖合に干潟が広がるに従っていくらか数が多くなった)
○コアジサシ         358羽(東渚、西渚など。午前9時頃のカウント数)
○ヒメアマツバメ         3羽(汽水池上空。正午頃にツバメ、イワツバメと混群を形成しながら飛翔した)
○イワツバメ           6羽(汽水池上空や淡水池南側付近)
○カラシラサギ          1羽(東渚干潟。午前8時過ぎに干潟上に確認した。その後はアシ原近くの潮溜などで単独で採餌することが多かったが、時折、コサギ・ダイサギと混群も形成して採餌した。クロツラヘラサギとともに行動しているように見えることもあった。遠方であったが最短では約200mで観察することができた。目先の青色は濃く、嘴の色は赤味を帯びており、2003年6月1日に三番瀬で観察した個体に匹敵する完全な婚姻色の個体と思われた)
○クロツラヘラサギ        1羽(東渚。昨日も確認されているとの情報をいただき見ることができた。午前8時半過ぎにアシ原から出てきてサギ群中に入ってカワウの追い込み漁に乗じた採餌行動を取った。嘴は薄い色が残っており、飛翔時の翼先端の黒色も確認できたことなどから若鳥と考えられた。なお、2羽確認されたとの情報もあったが我々が確認できたのは1羽であった)
○ミヤコドリ          34羽(東渚など。午前10時半頃のカウント数。一時的に旧江戸川河口のカキ礁に移動したが、潮干狩りのヒトに驚いて東渚や西渚干潟に戻ってきた。午前11時頃には西渚にも17羽が飛来していた。確認できた範囲では若鳥群のようであった) 
○コチドリ             4羽(汽水池)
○シロチドリ            6羽(東渚、西渚など)
○オバシギ            1羽(東渚。成鳥夏羽。単独で行動しており、しばしばアジサシ類とともに飛び立っては干潟に戻る行動を繰り返した)
○オオソリハシシギ        1羽(東渚。午前11時頃になって確認できた)
○ダイシャクシギ         1羽(東渚)  
○チュウシャクシギ       4羽(渚周辺のカキ礁など。東渚水路付近に最大4羽の飛来が見られた)
○コゲラ             1羽(観察センター付近の汽水池上空。正午頃に確認できた)

以上。



カラシラサギ(成鳥夏羽)
2010年5月30日
葛西臨海公園(東渚)
最短で200mの距離があったが美しい婚姻色の個体であった。左側はコサギで後方はカワウ。



クロツラヘラサギ(若鳥)
2010年5月30日
葛西臨海公園(東渚干潟)