2009年2月Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑


【2009年2月7日】

※葛西臨海公園(7:20〜12:10)
 到着時は満潮を過ぎて既に大きく干潟が広がっているところであった。最初に公園中央部付近で小鳥類を探した後、午前8時頃より水路護岸から鳥類園にかけて探鳥した。なお、西渚観察ポイント付近からの渚周辺の探鳥は行なわず切り上げた。引き続き猛禽類が目立ったが他には特段変わったものは見られなかった。なお、水路護岸で2羽のセグロカモメが比較的やさしい声を交わしながら水面をともに泳いだり岩上に上がったりを繰り返しているのが観察できたが、コートシップ・デイスプレーと思われた。主なものは次のとおり。

○ミミカイツブリ          1羽(冬羽個体。東西渚間水路付近)
○ウミアイサ            6羽(♀タイプのみ。旧江戸川河口付近。午前9時頃に群を確認した)
○ズグロカモメ           1羽(成鳥冬羽。午前8時頃に水路護岸付近にユリカモメ群中で休んでいるのが見られた)  
○ミサゴ              1羽(午前11時頃に東渚沖合いの棒杭上で捕らえた魚を採食しているのが見られた)
○ノスリ              2羽(又は3羽。淡水池や汽水池。午前10時頃に2羽を同時に確認した。午前10時過ぎには汽水池の個体はツグミを襲ったが狩りには成功しなかった。正午過ぎにはカラスに追われ、葛西臨海水族園上空から淡水池上空に飛来する個体も見られた) 
○チュウヒ             2羽(又は3羽。淡水池、東渚など。到着直後からよく飛翔しているのが見られた。帆翔しながら渚方面から内陸に進入する個体も見られた他、淡水池内の灌木上休止する個体も見られた)
○オオタカ             1羽(若鳥。午前8時頃に東渚水路側の木に休止している個体が見られた。数羽のカラスのモビングを受けたが落ち着いていた)
○ハヤブサ             1羽(成鳥と思われる個体。東渚舞浜側堤防上。午前8時過ぎから堤防上にいるのが見られた)  
○シロチドリ         約100羽(東渚。午前8時半頃の推計数)
○ハマシギ         約500羽(東渚。午前8時半頃のシロチドリ・ハマシギ越冬群のカウント数は618羽であった)
○アオアシシギ           1羽(東渚水路側護岸。午前11時頃にセイタカシギとともに休んでいた。午前10時過ぎに旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近から移動してきたようであった)
○セイタカシギ           6羽(東渚水路側護岸。アオアシシギとともに見られた。なお、オオハシシギは確認できなかった)
○カワセミ             1羽(汽水池。足環を付けた若い♀であった) 
○タヒバリ              1羽(水路護岸) 
○ジョウビタキ            4羽(♀タイプのみ。淡水池付近など)
○アカハラ             7羽(公園中央部、汽水池付近など)
○シロハラ             6羽(公園中央部、淡水池周辺など)
○ツグミ            約35羽(公園中央部、汽水池周辺など)
○オオジュリン           4羽(汽水池付近)
○シメ                4羽(公園中央部で1羽見られた他、汽水池南側樹林地でも3羽の小群が見られた)
○カケス               1羽(汽水池付近。ジェージェーという声を確認したが姿を視認することはできなかった)

以上。

2009年2月14日】

※葛西臨海公園(10:20〜13:40)
 到着時は既に大きく干潟が広がり始めているところであった。午後1時過ぎの干潮時には昼間の潮位が大きく下がり旧江戸川河口のカキ礁も久しぶりに姿を現した。最初に公園中央部付近を経由して西渚観察ポイントに向かい渚周辺の探鳥を行った。昨夜からの南からの強風のせいかカンムリカイツブリの漂着死体などが見られたが、特に変わったものは見られなかった。しかしながら、カモメが30羽を超えて集結していた他、ユリカモメ、セグロカモメ類も集まっていた。カンムリカイツブリやズグロカモメの夏羽への換羽の進行が目立った。正午頃からは水路護岸から鳥類園にかけて探鳥したが、特に変わったものは見られず猛禽類もタイミングがずれたようで見れないものが多かった。主なものは次のとおり。

○ミミカイツブリ          1羽(冬羽個体。西渚水面内。なかなか見つけられなかったが、午前11時頃にハジロカイツブリ群中に混じっているのを確認することができた)
○ズグロカモメ           1羽(成鳥換羽中。午前10時半過ぎに西渚水面内の棒杭上に休止しているのを見つけた。換羽が進行中であった)  
○ノスリ              2羽(淡水池、汽水池。正午過ぎに2羽を同時に確認した。帆翔も行った) 
○シロチドリ         約100羽(東渚。正午頃の推計数)
○ハマシギ         約600羽(東渚。正午頃の推計数。午前11時頃に飛来した。落ち着かずよく群飛したことから、きちんとカウントできなかった)
○タヒバリ              2羽(西渚護岸) 
○ジョウビタキ           2羽(♀タイプのみ。汽水池付近)
○アカハラ             5羽(公園中央部、汽水池付近など)
○シロハラ             4羽(公園中央部、淡水池周辺など)
○ツグミ            約30羽(公園中央部、汽水池周辺など)
○オオジュリン           6羽(汽水池付近)
○シメ                1羽(汽水池南側樹林地でマツに休止した1羽が見られた)
○カケス               1羽(汽水池南側樹林地。正午過ぎにサクラに飛来した)

以上。


ズグロカモメ(成鳥冬羽から換羽中)
2009年2月14日
葛西臨海公園(西渚)


【2009年2月15日】

※葛西臨海公園(7:20〜11:30)
 到着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。最初に公園中央部から水路護岸付近で探鳥し、その後は鳥類園で探鳥した。なお、西渚観察ポイント付近からの渚周辺の探鳥は行なわず切り上げた。猛禽類が目立ったが他には特段変わったものは見られなかった。昨日からの暖かさのせいか、午前9時頃に汽水池南側樹林地でウグイスの初さえずりを確認した。主なものは次のとおり。

○ミミカイツブリ          1羽(冬羽個体。東西渚間水路付近)
○ウミアイサ            6羽(♀タイプのみ。旧江戸川河口付近。午前11時頃に群を確認した)
○ズグロカモメ           1羽(成鳥冬羽から換羽中の個体。午前8時頃に水路護岸付近飛来し、ユリカモメ群とともに船着場構造物上で休止していた)  
○ミサゴ              2羽(午前8時前後に、♂と思われる個体が繰り返し淡水池に進入し最終的に魚を捕らえて観覧車方面に飛び去った。また、これとは別の♀と思われる個体が東渚周辺で見られた)
○トビ               1羽(午前10時半頃に荒川河口付近で見られた)
○ノスリ              2羽(淡水池、汽水池。午前8時頃に同時に確認した。もう1羽見られたとの情報もあった) 
○オオタカ             2羽(成鳥と若鳥。若鳥は午前8時頃にミサゴがダイビングした際にモビングに出現したが、その後は淡水池西側の木に長時間休止していた。成鳥は淡水池や汽水池付近を飛翔するのが3回ほど見られたが休止したりすることはなく繁みにもぐりこんだ)
○ハヤブサ             1羽(成鳥と思われる個体。東渚舞浜側堤防上。午前8時頃から見られた)  
○シロチドリ            32羽(東渚。午前10時半頃のカウント数)
○ハマシギ            56羽(東渚。午前10時半頃のカウント数。午前9時頃に群飛している時の推計では200羽前後はいたと思われたが、きちんとカウントできなかった)
○アオアシシギ           1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○オオハシシギ           1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。鋼板上に休止していた。セイタカシギの声も聞けたが、視認することはできなかった)
○タヒバリ              1羽(水路護岸) 
○ジョウビタキ            4羽(♀タイプのみ。淡水池付近など)
○トラツグミ            1羽(汽水池南側樹林地) 
○アカハラ             5羽(公園中央部、汽水池付近など)
○シロハラ             3羽(公園中央部、淡水池周辺など)
○ツグミ            約25羽(公園中央部、汽水池周辺など)
○ヤマガラ             2羽(公園中央部。シジュウカラの群に混じっていた)
○エナガ              1羽(汽水池付近。メジロ、シジュウカラ群に混じっていた)
○オオジュリン         約10羽(汽水池付近。ホオジロの小群も混じっていた)
○シメ                2羽(汽水池南側樹林地)
○カケス               1羽(汽水池付近。ジェージェーという声を確認したが姿を視認することはできなかった)

以上。

【2009年2月21日】

※葛西臨海公園(7:20〜12:40)
 到着時は既に大きく干潟が広がっているところであった。最初に公園西側から中央部にかけて小鳥類を探し、その後水路護岸、鳥類園で探鳥した。なお、西渚観察ポイント付近からの渚周辺の探鳥は行なわず、公園西側を再訪し切り上げた。公園西側ではキマユムシクイを初めとした小鳥類が見られた。鳥類園は引き続き猛禽類が目立った。大型カモメ類は午前9時頃に20羽が東渚干潟に集結していたが、特に変わったものは見られなかった。また、ズグロカモメも確認できなかった。主なものは次のとおり。

○ミミカイツブリ          1羽(冬羽個体。東西渚間水路付近。船着場近くに進入してきていた)
○ホオジロガモ          2羽(東西渚間水路など。いずれも♀タイプであった)
○ウミアイサ            8羽(♀タイプのみ。旧江戸川河口付近。午前10時頃に群を確認した)
○ミサゴ              1羽(♀と思われる個体。午前8時過ぎに東渚干潟上で休んでいるのが見られた)
○ノスリ              2羽(汽水池、東渚。午前9時頃に東渚水路側護岸で休んでいたカモを襲ったが狩りは成功しなかった。その後はカラスのモビングを受けたりしていた。また、汽水池周辺にも1羽が進入し帆翔したりしていた) 
○チュウヒ             2羽(淡水池や東渚。比較的よく飛翔していた)
○ハヤブサ             1羽(成鳥と思われる個体。東渚舞浜側堤防上。午前10時半過ぎになって確認できた)  
○ヒメアマツバメ          5羽(水路護岸付近や公園西側。正午前後には公園西側の低空を長時間飛び回る4羽が見られた)
○アオアシシギ           1羽(汽水池。午前10時頃に擬岩付近で確認できた)
○カワセミ             1羽(汽水池。午前10時半頃に確認したが条件が悪く細部の観察はできなかった) 
○タヒバリ              2羽(汽水池。一時的に飛来した) 
○ジョウビタキ            3羽(♀タイプのみ。汽水池付近など)
○トラツグミ            1羽(公園西側) 
○アカハラ             4羽(公園中央部、汽水池付近など)
○シロハラ            10羽(公園中央部、淡水池周辺など)
○ツグミ            約30羽(公園中央部、汽水池周辺など)
○キマユムシクイ          1羽(公園西側。いただいた情報によると今月初旬くらいから確認されているとのことであった。我々も短時間ながら比較的しっかりと見ることができた)
○ヤマガラ             2羽(公園中央部)
○オオジュリン          10羽(汽水池付近。ホオジロの小群も混じっていた)
○ウソ               1羽(公園中央部。サクラ並木周辺で鳴き声が数回聞こえたが姿を視認することはできなかった)  
○シメ           3羽(公園西側など。これまでに比べると地面に降りて種子類を採餌している個体が目立った)

以上。

【2009年2月22日】

※葛西臨海公園(12:30〜15:30)
 午後からの探鳥となった。最初に公園西側を回り、午後2時過ぎから西渚観察ポイントで渚周辺の探鳥を行ったが、同時刻頃から南風が強まって波浪も高まったことから半時間程度で退散し再度公園西側を回って切り上げた。キマユムシクイが引き続き見られた他、今シーズン初めてビンズイの越冬群を確認することができた。なお、遠方であったが頭部がほとんど黒くなったズグロカモメも確認できた。主なものは次のとおり。

○ズグロカモメ           1羽(成鳥換羽中の個体。午後2時半過ぎに東渚干潟上を飛びまわっているのが確認できた。遠方であったが、頭部はほとんど黒くなっており夏羽への換羽が進行しているようであった)
○ミサゴ              1羽(♀と思われる個体。午後2時半頃に東渚の浅水域上空でホバリングをしながら狩りを行おうとしていたが、強風に煽られたためか旧江戸川河口付近の棒杭上に休止した)
○トビ               1羽(公園西側水路護岸。午後2時過ぎに渚橋付近から水路に沿って西側に飛翔するのが見られ、荒川河口橋方面に去った) 
○チョウゲンボウ          1羽(公園西側。午後3時過ぎに上空に出現しホバリングを行った後視界から見えなくなった)
○ヒメアマツバメ          1羽(公園西側)
○ビンズイ             3羽(公園西側。探鳥開始直後にマツの植え込みのある芝生付近で3羽が採餌しているのを見ることができた。ヒトの動きに驚いてマツの木などの茂みに潜り込んだ)  
○ジョウビタキ           1羽(♀タイプ。公園西側)
○トラツグミ            1羽(公園西側) 
○アカハラ             2羽(公園中央部)
○シロハラ             4羽(公園中央部。嘴が交差した形状に変形した個体を再度見ることができた)
○ツグミ              12羽(公園中央部など)
○キマユムシクイ          1羽(公園西側。比較的大きな声で鳴いたりしながら樹冠部に近いところを移動していた。常緑樹を好む傾向があり、じっくりと見ることはできなかった)
○シメ                2羽(公園西側。地面に降りて採餌したりしていた)

以上。