2008年8月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑


【2008年8月10日】

※葛西臨海公園(7:20〜12:30)
 到着時は干潮。本日は干満が1回しかなく、午前5時の干潮の後は午後10時頃の満潮に向かって徐々に潮位が上がるパターンであった。最初に鳥類園付近で探鳥を行った後、午前9時半頃から西渚観察ポイントに向かい探鳥した。シギ・チドリ類もようやく多くなってきているようで、ヒバリシギが見られた。クロツラヘラサギ3羽は引き続き留まっていた。アジサシ類は全く確認できなかった。ヨシゴイ、ササゴイも情報はあったが見られなかった。また、午前10時頃にハヤブサ若鳥が汽水池上空に出現したとのことであったが、我々は確認できなかった。主なものは次のとおり。

○ミサゴ              1羽(東渚内。♀と思われる個体。午前8時頃からに干潟内の棒杭上に休止していた)
○イワツバメ            4羽(淡水池付近など)
○チュウサギ            2羽(東渚)
○クロツラヘラサギ         3羽(東渚。観察センター付近からは観察しずらかったが、西渚観察ポイントから干潟中央部で揃って休んでいるのが確認できた。約400mくらいでかなり距離があった。いただいた情報によると数日前に西渚に1羽が飛来したとのことであったが、ほとんど東渚に留まっているようである)
○コチドリ              9羽(汽水池。幼鳥も多かった)
○シロチドリ            2羽(東渚)
○ダイゼン             3羽(東渚。よく鳴いていた。いずれも換羽中の個体と思われた)
○ヒバリシギ            1羽(汽水池。午前8時半頃に見られたが、にアシ原に視界が遮られて見えなくなった。いただいた情報によると午前10時頃にも再び見られたとのことで、換羽中の成鳥が一時的に飛来したものと思われた)
○ミユビシギ           10羽(東渚。波打ち際などで群が採餌していた)
○ソリハシシギ           7羽(汽水池、東渚)
○キョウジョシギ          1羽(水路護岸付近) 
○アオアシシギ          18羽(汽水池、東渚など。換羽中の成鳥が多かったが、ほぼ冬羽と思われる個体2羽と幼鳥1羽も混じっていた。東渚と汽水池を行き来しているようで水路付近で小群が飛翔移動するのが見られた)
○キアシシギ          約20羽(汽水池など)
○ダイシャクシギ          1羽(東渚)
○ホウロクシギ           1羽(東渚)
○チュウシャクシギ         1羽(東渚)
○セイタカシギ          12羽(汽水池。幼鳥も混じっていた)
○カワセミ              1羽(汽水池) 
○コムクドリ          約10羽(汽水池付近など。ほとんど若い個体と幼鳥と思われた。汽水池南側樹林地などに小群が散らばっているようで、汽水池に水浴に降りてくるのも見られた。個体数は少なくなってきているようであった)

以上。

【2008年8月16日】

※葛西臨海公園(12:00〜14:10)
 到着時は干潮を過ぎて徐々に潮位が上がり始めているところであった。最初にクリスタルビュー付近から探鳥を行った後、鳥類園に回った。干潟が広がりすぎていたことと炎天のため観察しづらかった。これまでと同様でクロツラヘラサギ3羽は引き続き留まり、アジサシ類は全く確認できなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        1羽(東渚。干潟に上がって休んでいた)
○ミサゴ              1羽(東渚周辺。正午過ぎに渚周辺を舞ってウミネコの大群を飛ばした。午後2時頃には比較的大きな魚を捕らえて東渚内棒杭上に休止していた)
○イワツバメ            5羽(淡水池北側上空)
○チュウサギ            1羽(東渚)
○クロツラヘラサギ         3羽(東渚。正午過ぎにクリスタルビューから確認できた。約30羽のサギ群とともに潮溜まりに入り採餌行動を取っていた)
○コチドリ             8羽(汽水池。幼鳥も多かった)
○ダイゼン             1羽(東渚)
○ソリハシシギ           2羽(汽水池)
○キョウジョシギ          2羽(旧江戸川河口カキ礁付近) 
○アオアシシギ          15羽(汽水池など。換羽中の成鳥のみ確認できた。東渚方面から飛来する個体も見られた)
○キアシシギ           8羽(汽水池など)
○ダイシャクシギ         1羽(東渚)
○チュウシャクシギ        22羽(旧江戸川河口カキ礁に集まっていた)
○セイタカシギ           8羽(汽水池。幼鳥も混じっていた)
○コムクドリ            6羽(汽水池付近など。ほとんど若い個体と幼鳥と思われた。観察センター横の竹林にも小群が飛来していた)

以上。

2008年8月17日】

※葛西臨海公園(7:20〜11:50)
 昨日の雷雨が上がった後は北東からの涼風の吹く天候となった。到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり徐々に干潟が広がり始めているところであった。最初に鳥類園付近で探鳥を行った後、午前9時半頃から渚橋付近に向かい、その後再び鳥類園に戻って探鳥した。昨日と大きな違いはなかったが、ようやくアジサシを確認することができた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(東西渚間水路。夏羽個体)
○アジサシ            93羽(旧江戸川河口付近の干潟。午前10時過ぎに旧江戸川河口に生じた干潟に集まっているのが確認できた。飛翔時のパターンから成鳥の群と思われた。8羽のユリカモメ群の近くに舞い降りてよく水浴を行っていたが、午前11時頃には見当たらなかった)
○ミサゴ              1羽(東渚など。♀と思われる個体。午前8時頃に干潟上の棒杭に飛来したり、渚上空を舞ったりしていた)
○イワツバメ            2羽(淡水池付近)
○チュウサギ            3羽(汽水池、東渚など)
○クロツラヘラサギ         3羽(東渚。午前10時頃に渚橋付近から干潟中央部でサギ群に混じって採餌行動を取っているのが確認できた。このところ東渚の西よりの干潟にいることが多いようである)
○コチドリ              6羽(汽水池。幼鳥も見られた)
○ダイゼン             1羽(西渚。換羽中の個体)
○ソリハシシギ           3羽(汽水池)
○キョウジョシギ          8羽(旧江戸川河口、水路護岸付近) 
○アオアシシギ          14羽(汽水池など)
○キアシシギ           10羽(汽水池など)
○ダイシャクシギ          2羽(東渚)
○チュウシャクシギ        26羽(旧江戸川河口のカキ礁付近)
○セイタカシギ          10羽(汽水池。幼鳥も見られた)
○カワセミ              1羽(淡水池) 
○コムクドリ             6羽(汽水池付近など)

以上。



【2008年8月23日】

※東京港野鳥公園(9:00〜14:00)
 シベリアオオハシシギが出現しているとの情報をいただき、約4年ぶりに大井野鳥公園に出かけた。本日は小潮であったが、到着時は満潮近くで、ほとんどのシギ・チドリ類はネイチャーセンター南側の島に集結し休んでいた。正午を過ぎてシギ・チドリ類が汽水池干潟に広がり始めたが、シベリアオオハシシギは北側のアシ原際で採餌した。探鳥は汽水池付近のみとなった。主なものは次のとおり。

○コチドリ            18羽(汽水池。幼鳥も多かった)
○メダイチドリ           3羽(成鳥換羽中と思われるものの他幼鳥1羽が見られた)
○ソリハシシギ         14羽(汽水池)
○アオアシシギ          4羽(汽水池。換羽中の成鳥のみと思われた)
○キアシシギ           3羽(汽水池)
○オグロシギ           2羽(汽水池。成鳥換羽中の個体であった)
○オオソリハシシギ        3羽(汽水池。成鳥換羽中の個体であった)
○シベリアオオハシシギ      1羽(汽水池。幼鳥と思われる個体。8月17日が初認で連日確認されているとのことであった。汽水池から飛び出すことはほとんどないとのことで、オグロシギなどと行動をともにしているようであった。我々が湾岸フィールドで本種を見たのは1992年8月21日〜9月5日谷津干潟(幼鳥1羽)と2001年6月16日〜7月8日谷津干潟・船橋三番瀬海浜公園(若鳥1羽)に次いで3回目となる) 
○セイタカシギ          4羽(汽水池。成鳥・幼鳥各2羽)
○カワセミ             1羽(汽水池)

以上。



シベリアオオハシシギ(幼鳥と思われる個体)
2008年8月23日
東京港野鳥公園(東京都大田区)

【2008年8月31日】

※葛西臨海公園(7:30〜12:40)
 雷雨続きの天候に区切りがついたものの、到着後しばらくは霧雨が降った。午前9時頃からは一転して陽光が差し暑くなった。正午前の干潮時には沖合いにも干潟が出現した。最初にクリスタルビュー付近で探鳥した後、鳥類園を回ったが、西渚は防災訓練でホバークラフトなどの発着などが行われ立入制限が行われていた。渚周辺の水鳥の数は多かったが、これまでと大きな違いはなかった。アジサシ類は全く見られなかった。小鳥類はツツドリが見られた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        1羽(東渚付近。夏羽個体)
○ミサゴ              2羽(水路付近など。午前9時前に旧江戸川河口付近の棒杭に休止した個体を追いかけるように別個体が飛来し、追いかけるように旧江戸川・水路合流部付近にまで接近したが、その後北西方向と東渚方向に分かれて飛び去った。その後も旧江戸川河口付近や帆翔するカモメ群中に確認することができた。また、いただいた情報によると、午前9時頃に汽水池内の棒杭上に休止している個体が見られたとのことであった)
○クロツラヘラサギ         3羽(東渚など。午前9時半頃に東渚干潟内のウミネコ群中で揃って休んでいるのが確認できた。その後は東渚付近や沖合い干潟で採餌行動を取っていた。引き続き留まっているようであるが、東渚干潟付近を離れることは少なく、まれに西渚で見かけられることがある程度とのことであった)
○キョウジョシギ          2羽(旧江戸川河口カキ礁付近) 
○アオアシシギ          7羽(東渚など。正午近くになって汽水池にも1羽が飛来していたが、群の大部分は東渚や沖合い干潟に散らばっていた)
○キアシシギ           5羽(旧江戸川河口カキ礁付近など。正午頃になって汽水池にも1羽が飛来していた)
○ダイシャクシギ          1羽(東渚)
○チュウシャクシギ         5羽(旧江戸川河口カキ礁付近)
○セイタカシギ           9羽(汽水池。幼鳥も見られた。正午頃には水路干潟にも飛来していた)
○ツツドリ              1羽(成鳥と思われる個体。教えていただき見ることができた。午前10時頃に汽水池南側樹林地のサクラの木に休止し、時々移動しては毛虫を採食していた。遠方であったが、色調・斑紋などから成鳥と思われた) 
○コムクドリ             1羽(汽水池付近。午前8時半頃に樹林地付近を飛翔移動していくのが見られた。ムクドリの群はよく見られたが、本種の群は見られなかった)

以上。