2008年5月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑

【2008年5月2日】

※葛西臨海公園(7:20〜13:30)
 到着時は干潮で干潟は大きく広がっていた。最初に公園中央部から公園西側を回り、午前9時頃からは鳥類園とその周辺で探鳥した。西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥は行わなかった。コムクドリを見ることができたが、全体的にはこれまでと同様であった。アオジとアカハラのさえずりを聞くことができた。渚周辺のアジサシは多くなってきていた。大型カモメ類、カンムリカイツブリやスズガモ群は小さくなっていた。主なものは次のとおり。

○アジサシ        約1500羽(東渚。午前8時頃のカウント数は1124羽であったが、その後も沖合いから次々と飛来していたので1500羽は超えていたものと思われる)
○コアジサシ          42羽(東渚、水路など。午前8時頃のカウント数)
○イワツバメ            3羽(駅周辺。探鳥終了間際に見られた)
○クイナ              1羽(汽水池。擬岩付近のアシ原沿いによく出てきた)
○ミヤコドリ           32羽(東渚など。午前11時頃のカウント数。一時的に旧江戸川河口干潟やカキ礁にも飛来していた)
○コチドリ             4羽(汽水池)
○ハマシギ          124羽(汽水池、東渚。午前9時半頃には汽水池にも56羽が飛来していた。なお、このうちの1羽にはフラッグが付けられており谷津干潟で標識されたものと判断した)
○ソリハシシギ          1羽(汽水池)
○キョウジョシギ         18羽(東渚。カキ礁などに飛来していた)
○アオアシシギ          8羽(汽水池など。東渚にも見られた)
○キアシシギ          11羽(汽水池)
○オオソリハシシギ        1羽(西渚。午前8時頃に確認できた)
○オオハシシギ          3羽(汽水池)
○ホウロクシギ          1羽(東渚)
○チュウシャクシギ       52羽(汽水池、東渚など。旧江戸川河口のカキ礁には40羽を超える個体が飛来していた。もっといたものと思われる)
○タシギ             6羽(汽水池)
○セイタカシギ          5羽(汽水池)
○アカハラ            3羽(公園中央部など。アカハラを中心としたツグミ群が入っていたようで視認できた個体も3羽あった。鳥類園ではさえずりも聞けた。この他に、ツリーという鳴き声とともに移動するツグミ類もいたが判別できなかった)
○ツグミ             6羽(汽水池付近など。干潟に降りている個体も目立った)
○シメ              4羽(公園西側。午前8時過ぎにクヌギに小群が飛来しているのが見られた)
○コムクドリ           1羽(公園中央部。コナラの周辺で採餌しているようであった。♀と思われる個体であった)

以上。


【2008年5月3日】

※葛西臨海公園(8:40〜15:10)
 到着時は干潮で干潟は大きく広がっていた。しかしながら予報よりも降雨が長引いたことから、午前中は擬岩や観察センター付近に留まり、正午過ぎから西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行い、その後公園西側や中央部を回って汽水池を再度確認して切り上げた。昨夜来の降雨は北東からの風に伴ったものであったためか小鳥類は留まっているアオジなどの他は見られず、シギ・チドリ類もこれまでと同様であった。なお、オオハシシギは1羽のみの確認であった。また、西渚では草地を歩行しながらさえずるヒバリが見られた。主なものは次のとおり。

○アジサシ        約1500羽(東渚。正午過ぎのカウント数は1352羽であったが、一部視界が遮られたことやその後も沖合いから次々と飛来していたので1500羽は超えていたものと思われる)
○コアジサシ           92羽(東渚、水路など。正午過ぎのカウント数)
○ミヤコドリ           26羽(東渚など。午後1時頃のカウント数。旧江戸川河口干潟やカキ礁にも飛来していた。成鳥と思われる個体も多く混じっていた)
○コチドリ             2羽(汽水池)
○シロチドリ            2羽(東渚)
○ダイゼン             1羽(東渚)
○ハマシギ            86羽(汽水池、東渚)
○オバシギ             1羽(東渚)
○ソリハシシギ           1羽(汽水池)
○キョウジョシギ         22羽(東渚、西渚、汽水池など)
○アオアシシギ          8羽(汽水池、東渚)
○キアシシギ          26羽(汽水池、西渚など)
○オオソリハシシギ        1羽(東渚)
○オオハシシギ          1羽(汽水池)
○ホウロクシギ          1羽(東渚。これまでの個体と異なりやや白っぽさが目立ったが飛翔を確認できなかったので、ダイシャクシギとの判別は確実にはできなかった)
○チュウシャクシギ       48羽(汽水池、東渚など。西渚や公園中央部の草地にも飛来していた。もっといたものと思われる)
○タシギ             4羽(汽水池。飛翔する個体も見られた)
○セイタカシギ          4羽(汽水池。♂1羽♀3羽であった。このうちの♂♀は観察センターよりの干潟でペアで行動していた)
○アカハラ            3羽(公園中央部、公園西側)
○ツグミ             2羽(観察センター付近、公園中央部)

以上。



【2008年5月4日】

※葛西臨海公園(8:10〜11:10)
 到着時は午前10時頃の干潮に向けて干潟は大きく広がりつつあり、干潮時には沖合いにも広大な干潟が広がった。しかしながら北東からの気流の流れ込みが続き曇天でやや肌寒い天候であった。最初に公園西側を回り、午前9時前から西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行い、その後鳥類園を回って切り上げた。観察の条件は良く、沖合いに広がった干潟に多くの水鳥を見ることができたが、特に変わったものは見られず、これまでと同様であった。なお、ユリカモメの数が少なくなっており午前10時頃のカウントでは492羽であった。カンムリカイツブリ(8羽)とハジロカイツブリ(2羽)は引き続き見られた。カモ類は海上のスズガモ群は1000羽以上と思われたが、淡水池はコガモ、ホシハジロ、キンクロハジロがわずかに残るのみとなっていた。主なものは次のとおり。

○アジサシ          1562羽(東渚など。午前9時過ぎのカウント数)
○コアジサシ          554羽(東渚、西渚など。午前9時半頃のカウント数)
○ミヤコドリ           68羽(東渚など。午前9時半頃のカウント数)
○コチドリ             4羽(汽水池と公園西側。駐車場付近の上空も飛翔していた)
○シロチドリ            2羽(東渚)
○メダイチドリ           1羽(東渚)
○ハマシギ           422羽(東渚など)
○オバシギ             5羽(東渚)
○ソリハシシギ           1羽(汽水池)
○キョウジョシギ       約100羽(東渚など。堤防付近などのカキ礁に群が飛来していた。きちんとカウントできなかった)
○アオアシシギ          8羽(汽水池、東渚など。午前9時頃には西渚干潟で3羽が採餌していたが、その後東渚に6羽が集結した。またこれとは別に汽水池で2羽が見られた。)
○キアシシギ        約30羽(汽水池、西渚など。堤防付近のカキ礁にも飛来していたので、もっといたものと思われる)
○オオソリハシシギ        4羽(東渚。午前9時半頃に4羽が同時に確認できた。赤褐色の色調の個体は見られなかった)
○オオハシシギ          1羽(汽水池。夏羽個体)
○ホウロクシギ          1羽(東渚)
○チュウシャクシギ     約200羽(汽水池、東渚など。旧江戸川河口の大きなカキ礁には午前11時頃に146羽が飛来していた。また旧江戸川護岸に近い小さなカキ礁にも42羽が飛来していたことから、もっといたものと思われる)
○タシギ             2羽(汽水池)
○セイタカシギ          2羽(汽水池)
○アカハラ            5羽(公園西側。ツリーという警戒音を伴いながら小群がコナラを中心とした木立に出入りするのが見られたが、じっくりと見ることはできなかった。さえずりも聞かれた)
○ツグミ             1羽(淡水池西側。樹上に休止した)
○オオジュリン          1羽(淡水池。視認することはできなかったがアシ原から鳴き声が聞こえた)


※谷津干潟(12:00〜16:10)
 久しぶりに谷津干潟を訪問して探鳥した。到着時は干潮で干潟が大きく広がっていたが、到着後間もなく潮位が上がり始め、午後2時頃からは三番瀬方面からの個体群の追加飛来が目立った。特に変わったものは見られなかったが、シギ・チドリ類の個体数はいつもの年と変わらないように思われた。なお、カモメ類は午後1時過ぎにユリカモメ30羽前後が進入し一部は帆翔して北方向に飛び去るのが見られた。また、到着後にオオタカが出現したとの情報をいただいたが、我々は確認できなかった。主なものは次のとおり。

○コアジサシ           6羽(干潟内澪筋付近。水浴も見られた)
○コチドリ            2羽(午後2時頃に干潟北側にいるのが確認できた)
○メダイチドリ        232羽(午後2時頃のカウント数。干潟北側に多かった)
○ダイゼン           96羽(午後2時頃のカウント数。夏羽となった個体も目立ってきていた)
○トウネン           58羽(午後3時半頃のカウント数。夏羽の個体も多かった。干潟が狭まった頃には干潟北側に群れて採餌していた。なお、群中に冬羽からわずかに夏羽に換羽中と思われる個体が見られ、ヨーロッパトウネンと思われたが確実な判別はできなかった)  
○ハマシギ         1452羽(午後2時頃のカウント数。その後もいくらか追加飛来していたのでもっといたものと思われた。ほとんどが夏羽に換羽中であった)
○ミユビシギ           1羽(正午過ぎに干潟西側に舞い降りたハマシギ群中に確認できた。ほぼ冬羽の個体であった)
○オバシギ            2羽(午後2時頃に飛来した。換羽中の個体と思われた)
○ソリハシシギ          1羽(午後3時半頃に干潟北側で確認できた)
○キョウジョシギ        134羽(午後2時過ぎのカウント数。干潟南東端のカキ礁付近には一時的に50羽を超える群が飛来していた)
○キアシシギ          68羽(午後1時過ぎのカウント数)
○オオソリハシシギ      152羽(午後2時頃のカウント数。正午過ぎにも88羽が見られたが、その後三番瀬方面から追加飛来があった)
○チュウシャクシギ       76羽(午後4時頃のカウント数。午後3時頃までは2羽を確認できただけであったが、その後群が次々に干潟北側に飛来し集結した。塒入りと思われる行動であった。いただいた情報によると5月1日には200羽を超えたとのことであった)
○セイタカシギ          3羽(干潟内。なお、いただいた情報によると本年も観察センター付近の淡水池でペアが営巣中とのことであった)       

以上。


【2008年5月6日】

※葛西臨海公園(6:40〜11:00)
 到着時は既に干潟が広がり始めているところであった。本日の干満差は非常に大きく、干潮時には潮位が-21cmまで下がることから既に午前9時半頃には沖合いにも広大な干潟が広がった。また旧江戸川や荒川の河口付近や堤防周辺には多くのカキ礁が姿を現していた。好天で遠方の水鳥達の観察条件は余り良くはなかった。最初に公園中央部を経由して水路護岸を回ったで汽水池付近で探鳥した。その後、午前10時頃からは公園西側にも足を延ばしたが居残りのアオジ以外には見つけられなかったことから切り上げた。小鳥類が少し見られたもののシギ・チドリ類はこれまでと同様であった。なお、オオハシシギは確認できなかった。また、遠方ながらハジロカイツブリ(2羽)、カンムリカイツブリ(11羽)はまだ留まっていた。主なものは次のとおり。

○アジサシ        約2000羽(東渚。午前7時半頃の一部カウントのうえでの推計数。もっといたものと思われる)
○コアジサシ          108羽(東渚、水路など。午前9時頃のカウント数。もっといたものと思われる)
○イワツバメ            5羽(公園西側上空。午前10時頃に一時的に群が通過した)
○ミヤコドリ            32羽(東渚など。午前9時半頃のカウント数。旧江戸川河口のカキ礁にも飛来していた。午前8時頃までは確認できなかったが、その後次々に飛来したようであった)
○コチドリ              2羽(汽水池)
○ダイゼン              1羽(東渚。午前9時半頃に確認できた)
○ハマシギ           184羽(東渚など。午前9時半頃のカウント数。午前7時半頃には汽水池に谷津干潟標識個体のみ1羽が飛来していた。なお、ハマシギ群中のオバシギらしきものも混じっているようであったが観察条件が悪く判別できなかった)
○ソリハシシギ           1羽(汽水池)
○キョウジョシギ        約20羽(渚周辺など。群飛しているのが見られた。もっといたものと思われる)
○アオアシシギ           6羽(汽水池。午前7時半頃のカウント数)
○キアシシギ         約50羽(汽水池、渚護岸など。午前7時半頃には汽水池に32羽が集結していた他、水路護岸にも12羽が集まって休んでいた。数が多くなってきている印象であった)
○オオソリハシシギ         1羽(東渚。午前9時半頃に確認できた)
○ホウロクシギ           1羽(東渚。午前7時過ぎに確認できた)
○チュウシャクシギ      約100羽(汽水池、水路護岸など。午前8時過ぎに旧江戸川河口の広大なカキ礁が姿を現すとともに次々に小群が飛来しているのが見られた)
○セイタカシギ           3羽(汽水池)
○アカハラ             1羽(汽水池付近。ツリーという警戒音が数回聞けたが姿を視認することはできなかった)
○センダイムシクイ         1羽(公園中央部。サクラとコナラの混じった木立付近でさえずっていた)
○コサメビタキ           2羽(汽水池南側。午前8時前後にニセアカシアを中心とした樹林地2ケ所で確認できた。1羽はよくさえずっていた)  

以上。


【2008年5月11日】

※葛西臨海公園(8:30〜13:30)
 到着時は満潮であったが汽水池干潟は少し残っていた。午前11時頃までは小雨が断続的に降り、また北東風がやや強く吹き寒かった。午前11時頃までは擬岩付近や観察センターから探鳥し、その後西渚観察ポイントに回った。水鳥の数は多かったものの特に変わったものは見られなかった。小鳥類もアカハラと思われるツリーという鳴き声、キビタキと思われるぐぜりとアオジと思われる地鳴きが確認できただけであった。カモ類はコガモ、キンクロハジロ、スズガモが残っていた。また、ユリカモメは夏羽のものも残っていたものの80羽程度となっていた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        8羽(渚周辺。夏羽個体も3羽ほど見られたが、残りは冬羽であった。このうち1羽はスズガモ群とともに岸に上がっていた)
○ハジロカイツブリ         3羽(西渚周辺。いづれも夏羽であった)   
○アジサシ         約1200羽(東渚など。正午過ぎの推計数。午前11時頃には約300羽であったが、次々に南海上から干潟に飛来した。一部個体はコアジサシとともに西渚にも舞い降りたりしていた)
○コアジサシ         約500羽(東渚、西渚など。正午過ぎの推計数。西渚干潟にも100羽を超える群が飛来して採餌していた。ユリカモメ、アジサシとともにカワウの採餌の後を追うように群飛するのが見られた他、求愛給餌するペアもよく見られた)
○チュウサギ            1羽(淡水池、夏羽)
○ミヤコドリ            36羽(東渚。正午頃のカウント数)
○コチドリ              3羽(汽水池)
○シロチドリ             4羽(西渚など)
○メダイチドリ            1羽(西渚。午前11時過ぎにキョウジョシギなどとともに一時的に飛来した)
○ダイゼン              2羽(西渚。午前11時半頃に2羽が飛来した。いずれも若鳥であった)
○トウネン             42羽(東渚。ハマシギ群近くにいて比較できたことと約200m程度の距離であったことなどから判別できた。もっといたものと思われる) 
○ハマシギ           746羽(東渚など。正午過ぎのカウント数。午前9時頃までは汽水池に72羽が飛来していた)
○ソリハシシギ           1羽(汽水池)
○キョウジョシギ        約20羽(渚周辺など。もっといたものと思われる)
○アオアシシギ           7羽(汽水池など)
○キアシシギ         約80羽(汽水池、渚周辺など。午前9時頃には35羽が汽水池に集結していた他、西渚、東渚、水路護岸にも群が見られた)
○オオソリハシシギ         1羽(東渚。午前11時頃にミヤコドリ群とともに飛来したようであった)
○ホウロクシギ           2羽(東渚。正午頃に2羽が同時に確認できた)
○チュウシャクシギ      約80羽(汽水池、水路護岸など。正午頃に旧江戸川河口のカキ礁に飛来していた数は約40羽であったが、水路護岸や東西渚間堤防周辺のカキ礁や干潟にも多くの個体飛来してカニを採取していた。なお、汽水池干潟にも3羽が飛来していた他、午前11時頃には西渚草地にも8羽が飛来していた)
○タシギ               4羽(汽水池)
○セイタカシギ           2羽(汽水池)

以上。


【2008年5月17日】

※葛西臨海公園(8:10〜12:00)
 到着時はほぼ干潮で干潟はかなり広がっていた。最初に公園中央部を経由して西渚観察ポイントに回り渚周辺の探鳥を行い、その後午前10時半頃からは鳥類園で探鳥した。渚周辺では水鳥達をまだ多く見ることができたが、全体的には少なくなっており変わったものも見られなかった。なおユリカモメは10羽前後となっており、カモメ類ではオオセグロカモメの若鳥12羽が目立った。カンムリカイツブリ(8羽)とハジロカイツブリ(3羽)もまだ確認できた。主なものは次のとおり。

○アジサシ           252羽(東渚など。午前8時半頃のカウント数)
○コアジサシ          550羽(東渚、西渚など。午前9時頃のカウント数。西渚にも200羽前後が進入し採餌行動を取ったりしていた)
○ミサゴ               1羽(渚周辺。午前9時半過ぎに渚周辺に一時的に飛来し南東方向に去ったが、正午頃には沖杭上で食事中であった)
○ハヤブサ             1羽(若鳥。午前10時過ぎに東渚干潟上でキアシシギと思われるシギを追ったが捕らえられず、その後北方向に飛んで再度汽水池付近で急降下したが、いずれも狩りには成功しなかったようで旧江戸川を遡行するように北方向に飛び去った)
○ミヤコドリ            22羽(東渚など。午前10時頃のカウント数。一部は西渚や周辺のカキ礁にも飛来していた)
○コチドリ             5羽(汽水池)
○シロチドリ            4羽(西渚など)
○ダイゼン             2羽(東渚など。一時的に西渚にも飛来した)
○トウネン            86羽(東渚など。一時的に10羽前後の小群が西渚にも飛来した。群飛後に集結して舞い降りたことからカウントできた)
○ハマシギ           532羽(東渚など。午前9時頃のカウント数。西渚や汽水池にも一時的に小群が飛来していた)
○ソリハシシギ           3羽(汽水池。午前11時過ぎに同時に確認できた)
○キョウジョシギ        約60羽(東渚など。堤防付近などのカキ礁に群が飛来していた。きちんとカウントできなかった)
○アオアシシギ           7羽(汽水池、東渚など)
○キアシシギ         約60羽(汽水池、西渚など)
○ダイシャクシギ          1羽(東渚。ハヤブサ出現時に飛翔したことから判別できた)
○ホウロクシギ           2羽(東渚。ハヤブサ出現時に汀線付近にダイシャクシギと本種2羽の計3羽が集結した)
○チュウシャクシギ      約80羽(汽水池、東渚など)
○セイタカシギ          2羽(汽水池)


※谷津干潟(12:50〜15:40)
 ズグロカモメが飛来しているとのことで谷津干潟を訪問して探鳥した。到着時は既に干潮を過ぎて干潟が狭まり始めているところで、三番瀬方面からの個体群の追加飛来が期待されたが、午後1時過ぎにハヤブサが出現したことからシギ・チドリ群はいっせいに飛び立ち、一部は干潟に戻らなかった。なおズグロカモメ以外に移動中と思われるユリカモメ群18羽が午後2時過ぎに20分程度立ち寄った。主なものは次のとおり。

○ズグロカモメ          1羽(若鳥。午前1時過ぎに確認できた。干潟北側を中心に飛翔しては舞い降りて盛んにカニを採取していた。水浴も行った。この冬東京湾岸で見られたズグロカモメは全て成鳥であったことから、本個体は迷行してきたのではないかと思われる。なお、夏期のズグロカモメは珍しいが、2006年には若鳥1羽が葛西臨海公園で連続的に見られ越夏したものと思われた他、昨年も6月24日から7月7日まで若鳥1羽を葛西臨海公園で確認している)
○コアジサシ           8羽(干潟内澪筋付近。水浴も見られた)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。午後1時過ぎに見られた。南船橋側で観察中にシギ・チドリ類がいっせいに飛び出したことから上空を確認したところ、既に獲物をつかんだハヤブサ成鳥が干潟中央部付近で旋回・帆翔して高度を上げ始めているところで、獲物をつかんだまま南側に飛び去った。獲物はハマシギではないかと思われたが確認できなかった)
○コチドリ             2羽(干潟北側)
○メダイチドリ          18羽(午後3時過ぎのカウント数)
○ダイゼン            46羽(午後1時頃のカウント数)
○トウネン           154羽(午後3時頃のカウント数。個体数が多くなっていた。干潟が狭まった頃には干潟北側に群れて採餌していた。なお、群中に冬羽と思われる個体やわずかに夏羽に換羽中と思われる個体が3羽ほど見られたがいづれもトウネンと思われヨーロッパトウネンと思われる個体は確認できなかった)  
○ハマシギ           268羽(午後2時頃のカウント数)
○キョウジョシギ         36羽(午後3時頃のカウント数)
○キアシシギ          70羽(午後3時頃のカウント数)
○オオソリハシシギ       38羽(午後1時頃のカウント数。その後ハヤブサの出現で飛び立ち、大きな群は戻らなかった)
○チュウシャクシギ        3羽(午後2時頃のカウント数)
○セイタカシギ          3羽(干潟内や淡水池)       


ズグロカモメ(若鳥)
2008年5月17日
谷津干潟



【2008年5月18日】

※葛西臨海公園(8:20〜12:40)
 到着時は干潮前で干潟はかなり広がっていたが、午前10時頃の干潮時には一時的に沖合いにも干潟が出現した。最初に小鳥類を期待して公園西側を回ったが特に何も見られなかったことから西渚観察ポイントに回り、午前11時頃まで渚周辺の探鳥を行い、その後は鳥類園で探鳥した。渚周辺では水鳥達をまだ多く見ることができたが、全体的には昨日と同様であった。ユリカモメは2羽が確認できたのみでオオセグロカモメの若鳥は20羽前後見られた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        4羽(西渚水面など。夏羽個体の他、ほぼ冬羽と思われる個体も見られた)
○ハジロカイツブリ         3羽(東西渚間水路など。夏羽の個体の他換羽中と思われる個体も見られた。近距離で見られた) 
○アジサシ           316羽(東渚など。午前9時頃のカウント数。西渚内の棒杭で休んでいる個体も見られたが、群の大半はコアジサシとともに干潟上に舞い降りたり飛び立ったりすることを繰り返していた)
○コアジサシ          560羽(東渚、西渚など。午前9時半頃のカウント数。西渚内で176羽をカウントすることができた)
○ハヤブサ             1羽(若鳥。午前10時頃、東渚干潟上空に進入したが狩りは成功せず、その後北西方向に飛んで、葛西臨海水族園上空で急降下して樹林地付近に突っ込み、その後は再び見ることはできなかった)
○チュウサギ            2羽(西渚と淡水池で各1羽。午前9時半頃に西渚の干潟上に降りて休んでいる個体が見られた他、正午頃には、これと別と思われる個体が淡水池中央の草地で採餌しているのが確認できた)
○ミヤコドリ            23羽(東渚など。午前9時頃のカウント数。一時的に西渚にも4羽が飛来した。若鳥と思われる個体が多くなってきているように思われるので、まもなく越夏群が形成されるものと思われる)
○コチドリ              4羽(汽水池など)
○シロチドリ            5羽(東渚、西渚)
○ダイゼン             2羽(東渚。いづれも黒色部はほとんど見られず若鳥と思われた)
○トウネン            36羽(東渚。もっといたものと思われる)
○ハマシギ           413羽(東渚など。午前9時半頃のカウント数。西渚や汽水池にも一時的に小群が飛来していた)
○ソリハシシギ           3羽(汽水池)
○キョウジョシギ        約30羽(水路堤防付近など。カキ礁周辺に群が飛来していた)
○アオアシシギ          10羽(汽水池、東渚など)
○キアシシギ         約50羽(汽水池、西渚など)
○ダイシャクシギ          1羽(東渚)
○ホウロクシギ           2羽(東渚)
○チュウシャクシギ      約60羽(汽水池、東渚など)
○セイタカシギ          3羽(汽水池)

以上。


【2008年5月25日】

※葛西臨海公園(10:10〜14:10)
 到着時は干潟が広がり始めていたが、昨夜からの雨量が多かったせいか潮位の下降は小さく、干潮時刻の午後1時半過ぎになっても沖合いに干潟は出現しなかった。正午頃まで断続的に降雨となったことから午前中は観察センターを中心とした鳥類園付近に留まり、その後西渚観察ポイントに回り、午後2時過ぎまで渚周辺の探鳥を行った。渚周辺の水鳥類は数は多かったが、特に変わったものは見られず、ハマシギを中心としたシギ・チドリ類もかなり減少していた。ユリカモメは再び50羽前後と多くなっていたが、ウミネコも若鳥の群が多くなり40羽以上となっていた。オオセグロカモメの若鳥群は引き続き留まっていた。淡水池もホシハジロ4羽の居残りとカルガモの他にはカモ類は見られなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        5羽(西渚水面など。東西渚間水路にも2個体が進入してきた。東渚干潟に上がって休んでいる個体も見られた)
○ハジロカイツブリ        1羽(東西渚間水路。夏羽個体)
○ハシボソミズナギドリ      1羽(東渚沖合い。午前11時過ぎに東渚沖合いを舞浜沖方面から羽田沖方面に移動するミズナギドリ類1羽が確認できた。全体が黒っぽく、時期的にみてハシボソミズナギドリの可能性が高いものと判断したが、遠方で1Km前後の距離があり細部は観察できなかったことから確実な同定はできなかった)
○アジサシ           682羽(東渚など。正午過ぎのカウント数。魚を捕らえた後にウミネコに追いかけ回される個体も見られた。また、デイスプレーと思われる行動を取っている個体が2ペアほど確認できた)
○コアジサシ          244羽(東渚、西渚など。正午過ぎのカウント数。西渚内にも多かった)
○イワツバメ            3羽(淡水池上空。到着直後に駅周辺から淡水池にかけての上空を飛び回っている小群が見られた) 
○ミヤコドリ             8羽(東渚など。正午過ぎのカウント数。西渚にも1羽が飛来していた。若鳥のみと思われた)
○コチドリ              2羽(汽水池など)
○シロチドリ             7羽(東渚、西渚)
○ダイゼン              2羽(東渚。若鳥と思われる個体)
○ソリハシシギ            3羽(汽水池)
○キョウジョシギ           6羽(水路堤防付近など)
○アオアシシギ           3羽(汽水池、東渚など)
○キアシシギ          約30羽(汽水池、西渚など)
○チュウシャクシギ         6羽(汽水池、東渚など)
○セイタカシギ           6羽(汽水池。観察センターからの観察では3つのペアが形成されているようで交尾も見られた。営巣行動を取っていると思われるペアも確認できた)

以上。