2008年1月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑

【2008年1月1日】

※葛西臨海公園(6:50〜9:40)
 初日の出参りを兼ねての探鳥を行った。到着時は既に護岸部は開放された渚橋や西渚まで多くの人出で混雑していたが、昨年に続き初日の出を拝むことができた。潮位は満潮に向かって上昇しているところで、午前8時半頃には干潟は冠水した。護岸付近から鳥類園にかけて探鳥し、西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥は行わなかった。快晴で風も弱く良い年初であった。主なものは次のとおり。

○ウミアイサ          2羽(♀タイプ。旧江戸川河口付近)
○ズグロカモメ         1羽(成鳥冬羽。午前9時半頃にユリカモメの餌付けに混じって護岸付近を飛翔しているのが確認できた) 
○ミサゴ            2羽(渚周辺。午前7時前後に渚周辺を移動している個体が見られた。1羽はその後西渚内の棒杭上で休んでいた)
○チュウヒ           2羽(東渚。到着直後から成鳥♂タイプが干潟上でユリカモメと思われる獲物を採食しているのが見られた。一時的に頭部の白っぽい国内型♀と思われる個体が追い出したりしたが、舞い戻って採食していた。♀タイプと思われる個体もアシ原上をよく飛翔していた)
○シロチドリ         72羽(東渚。午前7時過ぎのカウント数)
○ハマシギ         302羽(東渚。午前7時過ぎのカウント数。干潟が狭まってきていたことから群は小さくなっていた)
○アカアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。セイタカシギ群とともに休んでいた。午前8時半頃になって確認できた)
○アオアシシギ          1羽(汽水池。越冬シギ群から離れて1羽のみ汽水池に飛来していた。幼鳥羽から冬羽に換羽中の個体と思われた)
○タシギ             2羽(汽水池。擬岩付近のアシ原際から揃って飛び立ち淡水池方面に移動した)
○オオハシシギ         3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。セイタカシギ群とともに休んでいた) 
○セイタカシギ         10羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午前8時半頃に10羽が、アカアシシギ、オオハシシギとともに確認できた)
○カワセミ            3羽(淡水池、汽水池、水路)
○ジョウビタキ          1羽(淡水池南側)   
○ツグミ             8羽(淡水池付近など。なお、アカハラ、シロハラはそれらしき声が聞けたのみで視認することはできなかった。また、トラツグミが見られたとの情報をいただいた) 
○オオジュリン        約10羽(淡水池付近。風が弱かったこともあり、アシの穂をついばんだりしているのがよく見られた)
○キクイタダキ          2羽(汽水池南側樹林地。午前9時頃にマツの木でメジロ、ウグイス、カワラヒワなどと混群を形成しているのが見られた)


※新浦安・市川塩浜沿岸部(10:20〜13:20)
 コクガンが見られているとの情報をいただいていたことから、約3年ぶりに訪問した。ひととおりのものは見られたが、コクガンは探鳥中には出現せず、朝方から確認されていないとのことであった。相変わらずオオバンが多く、カモ類もヒドリガモは多かったが、スズガモ群は以前に比べると相当減少しているように思われた。カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリも多くはなかった。 主なものは次のとおり。

○ミミカイツブリ          2羽(又は3羽。沖合い海上で潜水を繰り返していることが多かったが、時折護岸に接近して採餌していた)
○アメリカヒドリ          1羽(♂成鳥1羽。ヒドリガモ群中。ヒドリガモとのハイブリッドと思われる個体も1羽見られた。潮位が下がって食べやすくなったアオサを奪い合うように群で食べていた)
○ホオジロガモ       約30羽(♂成鳥11羽。護岸に近いところには若鳥が多く、♂成鳥は沖合いで潜水していることが多かった)
○ウミアイサ        約10羽(♂成鳥3羽。護岸に近いところには♀タイプが多かった)
○トウネン            1羽(正午過ぎに護岸の水溜りで水浴しているのを見つけた。その後、ヒドリガモ群中をぬいながら波の寄せる護岸で採餌していた。他にハマシギなどは見られず、全く単独であった)
○セグロセキレイ        1羽(午後1時近くに、時折舞い降りながら護岸を南から北方向に移動しているのを見つけた。護岸付近にはハクセキレイも数個体見られたが、海岸部での本種は珍しいものと思われる)
○ビンズイ            1羽(霊園近くのマツ林付近で鳴き声が聞けたが視認することはできなかった)
○タヒバリ            5羽(護岸付近など)
○ジョウビタキ          1羽(♀タイプ。護岸付近)
○イソヒヨドリ          2羽(いづれも♀タイプ。1羽は霊園のマツ林内に移動した)
○アカハラ            1羽(後背地)
○ツグミ             1羽(後背地)

以上。


【2008年1月3日】

※葛西臨海公園(8:20〜12:50)
 到着時は干潮を過ぎて徐々に潮位が上がり干潟が狭まり始めているところであった。快晴で渚周辺の風も弱かったものの寒かった。最初に公園中央部から渚橋護岸付近で探鳥した後、西渚観察ポイントに向かい午前10時頃からは鳥類園で探鳥を行った。ミミカイツブリやヒメアマツバメを見ることができ、いくらか鳥相に変化が出てきているように思われたが、沖合いのスズガモ群や淡水池のホシハジロ群、大型カモメ類、小鳥類のいづれも例年になく少ない状況が続いている。主なものは次のとおり。

○ミミカイツブリ         1羽(冬羽。午前9時過ぎに西渚水面内で採餌行動を取っているのが見られた) 
○ミコアイサ           2羽(♀タイプ。正午頃に旧江戸川水面で見ることができた)
○ズグロカモメ         2羽(いづれも成鳥冬羽。午前8時半頃にユリカモメの餌付けに混じって護岸付近に飛来しているのが確認できた。その後、西渚干潟付近にも飛来していたが、午前10時半頃には東渚干潟上を2羽が揃って飛翔しているのが見られた。今季2羽を同時に確認したのは初めてであった) 
○ミサゴ            2羽(渚周辺。午前9時頃に西渚内の棒杭上に休んでいる個体が見られた他、午前10時過ぎからは東渚沖杭で捕らえた魚を採食したり、浅水域に舞い降りている個体が見られた)
○トビ             6羽(渚周辺。午前9時頃に荒川河口付近上空を帆翔している1羽が見られたが、午前11時過ぎには5羽が相次いで東渚上空に進入し、帆翔しながらトビ柱的なものを形成していた) 
○チュウヒ           3羽(東渚、淡水池など。午前10時過ぎからよく飛翔するのが見られた。午前10時半頃にはランデブー飛翔のようなものが見られた他、国内型♂と思われる個体は午前11時頃に淡水池に進入しアシ原内に舞い降りた。また頭部の白っぽい個体も2羽見られ、そのうち1羽は汽水池上空に進入した)
○オオタカ           1羽(若鳥。正午前に汽水池南側樹林地から飛び出し、ゆるやかに飛翔して北側樹林地に移動した。この際に汽水池のアオアシシギ、アカアシシギを飛び立たせた)
○ヒメアマツバメ        4羽(汽水池上空。午前11時過ぎに汽水池上空を飛翔している2羽を見つけたが、まもなくして4羽となった。比較的長時間上空で採餌していた。当地で本種を確認したのは久しぶりであった)
○シロチドリ       約150羽(東渚など。西渚にも飛来していた。午前9時半頃のカウント数。遠方個体はハマシギとの判別が困難であった)
○ハマシギ        約540羽(東渚など。西渚干潟にも最大100羽前後が飛来していた他、正午頃に汽水池でも1羽が見られた。午前9時半頃のカウント数)
○アカアシシギ          2羽(午前11時半頃に汽水池擬岩付近にアオアシシギとともに飛来しているのを確認したが、この個体とは別に旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近でも1羽がセイタカシギ群とともに休んでいた。正午前にオオタカが上空を舞ったことから飛び立ったが、舞浜側の越冬シギ群中には加わらなかった)
○アオアシシギ          1羽(午前11時半頃に汽水池擬岩付近に飛来していたが、まもなくして飛び立ち旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近の越冬シギ群に加わった。幼羽から冬羽に換羽中と思われた)
○タシギ             3羽(淡水池湿地。正午過ぎに見られた)
○オオハシシギ         3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午前11時半頃にセイタカシギとともに休んでいるのが確認できた)
○セイタカシギ          8羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○カワセミ            2羽(船着場付近、汽水池など)
○ジョウビタキ          1羽(♀タイプ。淡水池南側)   
○アカハラ            1羽(汽水池付近)
○ツグミ            約10羽(公園中央部、淡水池付近など) 
○オオジュリン         約10羽(淡水池付近。強風のためか目立たなかった)

以上。




【2008年1月5日】

※葛西臨海公園(8:20〜13:20)
 到着時はほぼ干潮で、その後午前10時頃から潮位が上がった。しかしながら潮位の変化は小さく干潟は徐々に狭まった。午後1時頃まで曇りがちで寒かった。最初に公園中央部から渚橋護岸付近で探鳥した後、鳥類園で探鳥した。今季初めてトラツグミを確認することができたが、ズグロカモメは確認できず、カモ類、カモメ類、小鳥類のいづれも例年になく少ない状況が続いていると思われた。主なものは次のとおり。

○ホオジロガモ         4羽(♂成鳥2羽、♀タイプ2羽。旧江戸川水面内。♂2羽は京葉線鉄橋付近で盛んに潜水してはカニ類を採食しているようであった) 
○ミコアイサ           1羽(♀タイプ。正午過ぎに旧江戸川京葉線鉄橋付近で見ることができた)
○ウミアイサ           6羽(いづれも♀タイプ。旧江戸川水面内)
○ミサゴ             1羽(東渚周辺。午前9時頃に確認できた)
○チュウヒ            1羽(東渚。午前10時頃に東渚アシ原上を飛翔しているのが見られた)
○オオタカ            1羽(若鳥。午前11時頃から汽水池北側マツに休止しているのが見られた)
○クイナ             1羽(淡水池湿地。午前10時半頃と正午頃に見ることができたが、同一個体と思われた)
○シロチドリ       約150羽(東渚など。午後1時頃のカウント数。遠方からのカウントのためハマシギとのきちんとした判別は困難であった)
○ハマシギ        約520羽(東渚など。午後1時頃のハマシギ・シロチドリ混群のカウント数は668羽であった。午前9時半頃には汽水池でも一時的に飛来した)
○アカアシシギ          1羽(正午過ぎから、旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近でセイタカシギ群とともに休んでいるのが見られた)
○アオアシシギ          1羽(午前10時頃に汽水池上空を鳴きながら飛び回り水路上空に移動するのが見られたが、正午過ぎには汽水池擬岩付近に飛来して盛んにゴカイを採食していた)
○タシギ             3羽(淡水池湿地。正午過ぎに見られた)
○オオハシシギ         3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。正午過ぎにセイタカシギ群とともに休んでいるのが確認できた) 
○セイタカシギ         10羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○カワセミ             2羽(汽水池、水路付近)
○ジョウビタキ           1羽(♀タイプ。淡水池南側)   
○イソヒヨドリ           1羽(船着場付近。♀タイプ。船着場付近に固執する様子が見られたことから観察していたところ、ハマヒサカキの実を盛んに採食し始めた。本種もツグミ類であるので不思議ではないが、果実類を採食するのを目撃したのは初めてであった)
○トラツグミ            2羽(淡水池湿地付近。午前10時半頃に淡水池湿地の水面をまたぐように土手から土手を行き来するのが見られた。一時的に低木に休止したりしたが、すぐに常緑樹の藪に潜り込んでしまい、じっくりと見ることはできなかった)
○シロハラ            1羽(汽水池付近。飛翔するのが見れたのみ。ツリーという警戒音らしき声は数回聞けたが視認できたのは1回のみであった)
○ツグミ            約14羽(公園中央部、淡水池付近など。芝生上に降りて採餌したり、ハマヒサカキを採食している個体が見られた)
○キクイタダキ           2羽(汽水池周回路。午前9時半頃に南側マツにメジロなどと混群を形成して採餌しているのが見られたが、正午過ぎには汽水池東端部のマツで再確認できた)  
○オオジュリン           6羽(淡水池アシ原。午後1時頃になって陽光が差し始めてから目立つようになった)

以上。

【2008年1月6日】

※谷津干潟(8:20〜11:20)
 久しぶりに出かけた。到着時はようやく干潟が広がり始めているところで、水面にはカモ類が浮かび、干潟には三番瀬方面から多くのシギ・チドリ類が飛来し始めているところであった。早めに切り上げたこともあり、特に変わったものは見られなかったが、北西部アシ原でオオジュリンが目立った。ズグロカモメは2羽が確認できた。主なものは次のとおり。

○ズグロカモメ          2羽(いづれも成鳥冬羽。南船橋側干潟にも飛来していた。浅水域に飛び込んでゴカイを採餌したり干潟に舞い降りてカニを採取していた。なお、1羽は午前9時頃に連続的な鳴き声をあげていた)
○シロチドリ         約50羽(干潟東側に多かった。午前9時過ぎのカウント数は34羽であった。その後もハマシギは多く飛来したが、シロチドリは余り増加しなかった)
○ダイゼン            72羽(午前10時半頃のカウント数)
○トウネン             3羽(干潟東側のハマシギ群中に見られた。このうち2羽はヨーロッパトウネンの可能性もあるように思われたが、距離があり判別できなかった) 
○ハマシギ        約1500羽(午前9時半頃のカウント数は1272羽であったが、その後もかなり飛来していた)  
○セイタカシギ          8羽(干潟北東部に多かった)
○カワセミ            1羽(♂成鳥と思われる個体。北西側アシ原近くの水辺の棒杭に休止していた) 
○ジョウビタキ          1羽(♀タイプ。北側周回路付近) 
○アカハラ            1羽(淡水池付近)
○ツグミ            14羽(周回路、淡水池付近など。北側周回路付近のトウネズミモチに群れていた他、淡水池に水呑みにも飛来していた) 
○オオジュリン       約20羽(北西アシ原付近に多かった。快晴で風も弱かったことから採餌している個体も多く見られた) 


※新浦安・市川塩浜沿岸部(12:00〜14:30)
 コクガンが再び見られるようになっているとの情報をいただき出かけた。結果的に、幸運にも浦安市墓地公園付近の三番瀬側護岸で近距離で見ることができた。後刻いただいた情報によると、コクガンは本日見られた場所から南西に1Kmほど離れた境川河口付近にいることが多いとのことであり、三番瀬方面には時折飛来するとのことであった。 主なものは次のとおり。

○ミミカイツブリ          2羽(沖合い海上で潜水を繰り返していることが多く護岸にはほとんど接近しなかった)
○コクガン            1羽(幼鳥。午後1時前に護岸付近に飛来し、ヒドリガモとともにアオサを採食した。しばらくして水浴を繰り返した後、飛び立って200mほど移動して護岸に舞い降り丹念に羽繕いを行った。その後の情報では我々が現場を立ち去った午後2時過ぎに再び飛び立ち、境川河口方面に向かったとのことであった。我々がコクガンを湾岸フィールドで見たのは約10年ぶりで、1997年4月13悲に船橋三番瀬海浜公園で2羽を見て以来であった。なお、船橋三番瀬海浜公園では1996年頃までは毎年12月にほぼ定期的に2〜3羽が飛来していた) 
○アメリカヒドリ          1羽(♂成鳥1羽。ヒドリガモ群中)
○ホオジロガモ         56羽(♂成鳥18羽。護岸に近いところには若鳥が多く、♂成鳥は沖合いで潜水していることが多かった)
○ウミアイサ          12羽(♂成鳥2羽。護岸に近いところには♀タイプが多かった)
○タヒバリ            5羽(護岸付近など)
○ジョウビタキ          1羽(♂成鳥。後背地空地)
○アカハラ            1羽(後背地)
○ツグミ             1羽(後背地)

以上。


コクガン(幼鳥)
2008年1月6日
新浦安側三番瀬(堤防護岸)

【2008年1月13日】

※葛西臨海公園(8:20〜13:10)
 到着時は満潮で、その後徐々に潮位が下がり、午前10時頃は干潟が次第に広がった。北西の季節風が強く吹き、しかも探鳥終了時頃までは雲が覆っていたことから寒かった。最初に公園中央部から渚橋護岸付近で探鳥した後、鳥類園で探鳥した。猛禽類の動きが目立った他、沖合いのカンムリカイツブリ群や大型カモメ類も数が多くなってきていた。久しぶりに水路護岸でトウネン群が見られヨーロッパトウネンと思われる2羽を確認することができたが、他には特に変わったものは見られなかった。また、水路内のセグロカモメ群中に背の薄い個体が見られたが同定には至らなかった。主なものは次のとおり。

○ミコアイサ           2羽(♀タイプ。淡水池、水路)
○ウミアイサ           4羽(いづれも♀タイプ。旧江戸川水面内)
○ズグロカモメ          1羽(成鳥冬羽。午前8時半頃に水路護岸に飛来集結していたユリカモメ群中に混じって休んでいた)
○ミサゴ             1羽(東渚周辺。午前10時頃に東渚沖合いを飛翔しているのが見られたが、余り沿岸部には接近しなかった)
○トビ              3羽(荒川河口付近。午前10時過ぎに見られたが、遠方であった)
○チュウヒ            2羽(淡水池など。午前10時頃から、頭部の白っぽい個体と成鳥♂タイプのいづれもが、東渚アシ原上を飛翔したり、汽水池や淡水池上空に進入するのが頻繁に見られた)
○オオタカ            2羽(いづれも若鳥。淡水池、汽水池。午前10時頃からマツなどに休止しているのが見られたり、上空を旋回したりするのが見られた。正午前には1羽が観察センター横の湿地に舞い降りていたコサギを襲ったが、もう少しのところで取り逃がした)
○ハヤブサ           1羽(成鳥。午前9時半頃に東渚舞浜側堤防近くの干潟上で獲物を押さえつけているような格好の個体が見られた。その後は堤防の岩陰に休止し、ハマシギ・シロチドリ群をねらっているようであった)
○チョウゲンボウ        1羽(若鳥と思われる個体。午前9時頃から船着場南側の水路上などでホバリングしたり竹杭に休止したりするのが見られた。西渚にも移動し堤防でも休んだ)
○シロチドリ        約20羽(東渚。もっといたものと思われる。きちんとカウントすることはできなかった)  
○ハマシギ        約800羽(東渚など。午前10時半過ぎのハマシギ・シロチドリ混群の推計数。午前9時過ぎから渚周辺を200羽前後が群飛しているのが見られたが落ち着かず、きちんとカウントすることはできなかった)
○トウネン            1羽(水路護岸。午前9時半頃に見られた。本個体も体型的にはヨーロッパトウネンに酷似していたが、全体的に見てトウネンであろうと思われた)
○ヨーロッパトウネン       2羽(水路護岸。午前9時半頃に見られた。
1羽はトウネンと思われた個体やもう1羽のヨーロッパトウネンよりもかなり大きめの個体であった)
○アカアシシギ          1羽(午前9時半過ぎに旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近でセイタカシギ群などとともに休んでいるのが見られた。正午過ぎには、アシ原育成地に貝類採取のヒトが立ち入っていたことから、時々飛翔移動するのが見られたが、旧江戸川を越えて汽水池に飛来することはなかった)
○アオアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○タシギ              1羽(汽水池。午前11時過ぎに見られた)
○オオハシシギ          3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午前9時半過ぎにセイタカシギ群とともに休んでいるのが確認できた) 
○セイタカシギ          8羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。正午過ぎには、アシ原育成地に貝類採取のヒトが立ち入ったことから、育成地付近をよく移動していたが汽水池には飛来しなかった)
○カワセミ             1羽(汽水池。鳴き声は淡水池付近でも聞かれた)
○ジョウビタキ           2羽(いづれも♀タイプ。船着場付近と汽水池南側マツ林付近で見られた)   
○イソヒヨドリ           1羽(船着場付近。♀タイプ)
○アカハラ            1羽(観察センター南側。♂と思われる個体) 
○シロハラ            1羽(汽水池北側樹林地。これ以外にも本種の警戒音と思われる声が聞かれた)
○ツグミ            12羽(公園中央部、淡水池付近など。東渚堤防上のピラカンサに飛来している個体も遠方から確認できた)
○キクイタダキ           1羽(汽水池南側周回路。正午過ぎにマツ林付近で声が聞かれたが視認することはできなかった)
○オオジュリン           2羽(淡水池アシ原。日差しもなかったことから、ほとんど飛ばなかった)

以上。



トウネンとヨーロッパトウネン
2008年1月13日
葛西臨海公園(水路護岸)
左側の個体は典型的なヨーロッパトウネンの冬羽個体と思われたが、右側の個体はトウネンと判定した。


【2008年1月14日】

※葛西臨海公園(8:20〜12:20)
 到着時は満潮であったが潮位は余り高くなかったことから、東渚干潟の一部は冠水せずに残り、午前10時過ぎからは、さらに干潟が広がった。季節風は弱まったものの雲が多かったことから寒かった。最初に公園中央部から渚橋護岸付近で探鳥した後、西渚観察ポイントに向かい渚周辺の探鳥を行った。午前10時頃から再び水路護岸から船着場付近で探鳥した後、鳥類園を回った。基本的には昨日と同様で、特に変わったものは見られなかったが、沖合いのカンムリカイツブリ群は2400羽に達していた。大型カモメ類は昨日よりも減少していた。また、旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近の越冬シギ群は、潮位が上がる前に切り上げたことから確認できなかった。主なものは次のとおり。

○アカエリカイツブリ       1羽(東渚沖合い。午前9時頃にカンムリカイツブリ群から離れて沖合いに遠ざかる個体が見られたが、遠方であった)
○ミミカイツブリ         1羽(東西渚間水路。冬羽個体。盛んに潜水を繰り返して採餌していた。最短では約20mで見られた)
○ホオジロガモ         2羽(♀タイプ。旧江戸川水面)
○ウミアイサ           3羽(いづれも♀タイプ。1羽は東西渚間水路で見られた。2羽は旧江戸川水面内で見られた)
○ズグロカモメ          2羽(成鳥冬羽と若鳥が各1羽。午前9時頃に水路護岸付近で成鳥が見られた他、午前9時過ぎには西渚の波打ち際に飛来した若鳥が見られた。今季湾岸フィールドで若鳥を確認したのは初めてであった)
○ミサゴ             2羽(東渚など。午前10時半頃に東渚沖合いを高く帆翔しながら東方向に移動する個体が見られた他、旧江戸川河口付近の棒杭に休止している個体も見られた)
○トビ              2羽(荒川河口付近。午前11時頃に見られたが、遠方であった)
○チュウヒ            2羽(淡水池など。午前11時頃から東渚アシ原上を飛翔していたが、正午過ぎからは汽水池や淡水池上空に進入してきていた)
○オオタカ            1羽(若鳥。汽水池など。午前11時頃からマツに休止しているのが見られ、正午前には狩りを行ったが成功しなかった。正午過ぎには水路護岸上空から東渚に移動した。なお、狩りは汽水池上空で行われ、当初アシ原際のタシギを襲ったものの取り逃がし、その後ヒメアマツバメを追いかけたが捕捉することはできなかった)
○ハヤブサ           1羽(成鳥。午前9時頃に東渚舞浜側堤防上で休んでいるのが見られたが、午前11時頃には干潟上の流木上に休止していた)
○ヒメアマツバメ         2羽(汽水池。午前11時半頃に見られた)
○シロチドリ         約60羽(西渚など。午前9時頃まではハマシギ群とともに西渚砂浜上で休んでいたが、東渚干潟に飛び去った)
○ハマシギ        約410羽(西渚砂浜上など。午前9時前のシロチドリ・ハマシギ群のカウント数は470羽であった)
○トウネン            1羽(水路護岸。午前10時過ぎからトウネン群として見られた。昨日と同一群であったが、脚を損傷したハマシギ1羽が加わって4羽の群であった。最短では10m以内で観察することができた)
○ヨーロッパトウネン       2羽(水路護岸。午前10時過ぎから見られた。2羽とも昨日と同一個体と思われた)
○タシギ              1羽(汽水池)
○セイタカシギ          3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。潮位が上がる前であったことから、確認できたのは3羽のみであった)
○ジョウビタキ           2羽(いづれも♀タイプ。船着場付近)   
○イソヒヨドリ           2羽(西渚護岸と船着場付近。いづれも♀タイプで、船着場付近ではハマヒサカキに飛来していた)
○アカハラ            4羽(公園中央部、観察センター付近など) 
○シロハラ            2羽(公園中央部と淡水池西側)
○ツグミ            12羽(公園中央部、淡水池付近など)

以上。

【2008年1月27日】

※葛西臨海公園(7:20〜11:00)
 到着時は満潮で東渚の干潟が広がり始めたのは午前10時頃からであった。季節風がやや強く吹き寒かった。最初に公園中央部から渚橋護岸付近を回った後鳥類園で探鳥した。西渚観察ポイントでの渚周辺の探鳥は行わなかった。特に変わったものは見られなかったが、トラツグミに出会う機会が多かった。猛禽類はオオタカ以外はじっくりと見ることはできなかった。沖合いのカンムリカイツブリは大群となっていたが、スズガモ群や大型カモメ類はこれまで同様少なめであった。また、淡水池のホシハジロも今年は少ない状況が続いていた。主なものは次のとおり。

○ウミアイサ           6羽(いづれも♀タイプ。旧江戸川水面内)
○ズグロカモメ          1羽(成鳥冬羽。午前8時過ぎに水路護岸付近で見られた)
○ミサゴ             1羽(午前10時頃に荒川河口付近を通過移動する個体が見られたが、観察時間中には東渚付近には飛来しなかった)
○トビ               1羽(荒川河口付近。午前10時過ぎに見られた)
○チュウヒ            1羽(午前8時過ぎに東渚アシ原上を飛翔しているのが短時間見られたが、余り飛ばなかった)
○オオタカ            1羽(若鳥。汽水池。午前9時頃から擬岩近くに休止しているのが見られたが、午前10時前に飛び立ち汽水池北側樹林地に入った)
○シロチドリ         約10羽(西渚など。午前8時頃に小群がハマシギ群とともに西渚砂浜上で休んでいた)  
○ハマシギ         約100羽(西渚など。午前10時頃に広がり始めた干潟にシロチドリ・ハマシギ群が飛来したが落ち着かなかった)
○アカアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。これまでと同様にセイタカシギ、オオハシシギ群とともに越冬中のようであった。なお、いただいた情報によると20日には越冬群が揃って汽水池擬岩付近に飛来したとのことであった)
○アオアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○オオハシシギ          3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○タシギ              1羽(汽水池。午前10時過ぎにアシを刈り取った場所に出現したが、まもなくして淡水池付近に飛び去った)
○セイタカシギ          8羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○ジョウビタキ          2羽(いづれも♀タイプ。汽水池付近など)   
○トラツグミ            2羽(又は3羽。淡水池付近と汽水池南側樹林地。午前9時前後に見られた。いづれも飛翔するのを見る形となったことから、じっくりと見ることはできなかった)
○アカハラ            3羽(汽水池南側など) 
○シロハラ            2羽(公園中央部と淡水池西側)
○ツグミ            12羽(公園中央部、淡水池付近など)
○オオジュリン         8羽(淡水池アシ原付近)


※明治神宮北池・御苑(12:20〜14:40)
 久しぶりに越冬中のオシドリ群を見に出かけた。北池ではマガモとオシドリの群が見られた他、御苑も回って小鳥類もある程度のものが見られた。主なものは次のとおり。

○オシドリ           19羽(♂14羽、♀5羽。北池。到着時は岸辺や池に張り出した枝などで休んでいたが、午後2時頃からは比較的活発に動き出し水浴や交尾を行う個体も見られた)
○カワセミ            1羽(北池)
○コゲラ             3羽(北池付近など)
○ジョウビタキ          1羽(♂成鳥。御苑内)
○ルリビタキ           5羽(いづれも♀タイプ。♂成鳥と思われる個体は見られなかった。北池周辺や御苑内)
○アカハラ            2羽(北池付近と御苑内)
○シロハラ            1羽(北池付近。ツグミと争っていた)
○ツグミ              4羽(北池付近など)
○キクイタダキ          3羽(御苑内。ヒノキ類などでホバリングなどを行いながら採餌行動を取っていた)
○ヤマガラ            8羽(北池付近や御苑内など)
○クロジ             1羽(♀と思われる個体。御苑内)
○シメ               3羽(北池付近や御苑内など)

以上。