2007年12月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑

【2007年12月2日】

※葛西臨海公園(7:20〜13:00)
 到着時は干潮を過ぎて干潟が狭まり始めているところであった。最初に淡水池付近で探鳥し、午前9時頃から西渚観察ポイントに回り、その後再び鳥類園に戻って切り上げた。久しぶりにクロツラヘラサギを見ることができた。他は基本的にはこれまでと同様であったが、猛禽類はチュウヒが淡水池内に頻繁に進入したものの、見られた種類は少なかった。渚周辺のカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリは西渚水面にもよく進入していた。また、カモメ類もこれまでの種類に加えてカモメ若鳥を初認することができた。主なものは次のとおり。

○ズグロカモメ          1羽(成鳥冬羽。午前9時頃に護岸に飛来してユリカモメ群中で休んだ。その後は東渚干潟でカニなどを採取していたが、西渚にも一時的に飛来した)
○ミサゴ             1羽(又は2羽。東渚、旧江戸川河口など。棒杭に休んでいるのも見られたが、午前10時頃には渚周辺をよく飛翔した)
○トビ              1羽(荒川河口付近。正午頃に見られた)
○チュウヒ            2羽(鳥類園、東渚。成鳥♂と思われる個体は到着直後と午前11時頃に淡水池上空に進入し、マツや低木に休止したり狩りを行ったりしていた。また、頭部の白っぽい個体は午前8時過ぎに干潟上で獲物を漁っていた)
○クロツラヘラサギ        1羽(成鳥冬羽と思われる個体。午前8時頃に淡水池上空をヘラサギ類が飛翔し東渚方面に向かったとの情報をいただき、午前9時頃から西渚観察ポイントに回って見つけることができた。午前9時半頃には東渚干潟の舞浜側で羽繕いを行って休んでいたが、距離が約800mありヘラサギとの判別はできなかった。しかしながら午前10時半頃に一時的に東渚干潟の西側アシ原沿いに飛来し約250mで観察することができ、最終的にクロツラヘラサギと同定した。その後は再び舞浜側に飛翔移動し、堤防南端先の棒杭に止まり、探鳥を切り上げた午後1時頃まで休止したままであった。飛翔時の風切先端には黒色部は全く確認できなかったことなどから成鳥と思われた。なお、ヘラサギではないことから、このところ谷津干潟や三番瀬周辺で見られている個体とは別個体ということになる)
○クイナ             1羽(淡水池。アシ原から声が聞こえたが視認することはできなかった)
○シロチドリ        約80羽(東渚。きちんとカウントすることはできなかった。午前8時頃のカウント数)
○ハマシギ        約330羽(東渚など。午前8時頃のシロチドリ・ハマシギ越冬群のカウント数は412羽であったが、一部視界が遮られた。正午頃には東渚からいなくなってしまったが、午後1時頃には荒川河口を越えて東渚に飛来する小群が見られた)
○アカアシシギ         1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近の鋼板上にオオハシシギとともに休んでいた。正午頃に確認した)
○アオアシシギ         1羽(汽水池)
○オオハシシギ         3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近の鋼板上にアカアシシギとともに休んでいた)
○セイタカシギ        12羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地護岸)
○カワセミ           2羽(淡水池、東渚)
○アリスイ           1羽(淡水池西側。午前8時頃に鳴き声を聞くことができたが視認することはできなかった)
○タヒバリ           2羽(渚周辺。堤防護岸など)   
○ジョウビタキ         1羽(♀タイプ。淡水池付近)
○イソヒヨドリ         1羽(♀タイプ。渚周辺)
○アカハラ           1羽(淡水池付近)
○ツグミ            2羽(淡水池付近など)
○キクイタダキ         3羽(船着場周辺。船着場北側のマツ周辺を動き回っていた)
○オオジュリン       約10羽(淡水池周辺。アシ原からよく飛び上がり、小群が東渚方面と行き来するのが見られた) 

以上。



クロツラヘラサギ(成鳥冬羽と思われる個体)
2007年12月2日
葛西臨海公園(東渚干潟)


【2007年12月8日】

※谷津干潟(12:30〜14:30)
 ヘラサギが出現しているとの情報をいただき、急ぎ出かけた。到着時は干潮を過ぎて干潟が狭まり始めているところであった。ヘラサギは谷津バラ園と観察センターを結ぶ線上付近の干潟内を時折飛翔移動しながら行き来し、近距離でも見ることができた。シギ・チドリ類も多かったが、特に変わったものは見られなかった。ズグロカモメは2羽が確認できた。主なものは次のとおり。

○ズグロカモメ          2羽(いづれも成鳥冬羽。南船橋側干潟にも飛来していた。浅水域に飛び込んだり、干潟上に舞い降りてはカニを採取していた。比較的よく鳴いていた)
○チョウゲンボウ         1羽(観察センター上空。午後1時過ぎに見られたが、すぐに南方向に飛び去った) 
○ヘラサギ            1羽(幼鳥と思われる個体。干潟中央部付近で採餌行動を取っていることが多かった。一時的にセンター前干潟付近にも飛来した。午後2時過ぎには干潟中央部付近で嘴を羽毛に入れて休んでしまった。いただいた情報によると、このところ時々出現し越冬中ではないかと思われるとのことであったが、ねぐらなどはわかっていないとのことであった。ヘラサギを我々が見たのは、2002年2月2日に葛西臨海公園で見て以来であった)
○ハジロコチドリ         1羽(成鳥冬羽と思われる個体。干潟東側で見られた) 
○シロチドリ          58羽(干潟東側に多かった。午後1時過ぎのカウント数)
○ダイゼン           92羽(午後1時半頃のカウント数。越冬群)
○トウネン            1羽(干潟東側のハマシギ群中に見られた。ヨーロッパトウネンの可能性もあるように思われたが、距離があり判別できなかった) 
○ハマシギ         2094羽(午後1時半頃のカウント数。非常に多くなっていた)
○ダイシャクシギ         2羽(干潟東側を中心に2羽が余り離れずに採餌していた)
○タシギ             2羽(淡水池。岸辺付近から飛び出してアシ原際に飛翔移動するのが見られた) 
○セイタカシギ          8羽(干潟北東部に多かった)
○オオジュリン          2羽(アシ原から鳴き声が聞こえた他、飛び出して移動する個体も確認できた) 

以上。

ヘラサギ(幼鳥と思われる個体)
2007年12月8日
谷津干潟
飛翔時には風切部分に黒色部が確認できた。近距離で観察できた際に羽根がかなり汚れているように見えたが飛翔はしっかりしていた。


【2007年12月9日】

※葛西臨海公園(7:30〜12:10)
 到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり、干潟が広がり始めているところであった。最初に公園中央部から渚橋護岸付近に向かい、その後は鳥類園で探鳥した。比較的猛禽類が目立った他、ミコアイサを初認したが、他には特に変わったものは見られなかった。猛禽類のためか渚周辺や鳥類園は水鳥の数がやや少なめであった。また、旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近の越冬シギ群は潮位の関係で確認できなかった。また、2日に確認されたクロツラヘラサギは6日まで見られたとの情報をいただいたが、その後は確認されておらず本日も確認できなかった。主なものは次のとおり。

○ミコアイサ           1羽(♂1羽。淡水池。換羽中であった)
○ズグロカモメ          1羽(成鳥冬羽。午前8時頃に、水路護岸のユリカモメ群中に見られた)
○ミサゴ             2羽(又は3羽。渚周辺。午前8時頃から水路上空を旋回飛翔したり、東渚の干潟上で獲物を採食している個体が見られたが、正午頃には西渚内と旧江戸川河口の棒杭上で、それぞれ捕らえた魚を採食している2羽が同時に見られた)
○トビ              1羽(午前9時半頃に荒川河口上空で見られたが、中央防波堤埋立地方面に去った)
○チュウヒ            1羽(東渚。頭部の白っぽい個体。午前9時頃に干潟上空に進入したが、干潟上に降りていたミサゴに追われアシ原方面に戻った)
○オオタカ            1羽(若鳥。鳥類園。午前9時過ぎに汽水池南側マツに休止しているのを見つけた。その後、淡水池付近に飛翔移動し北側斜面を中心に動き回っていた)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。午前8時半過ぎに北方向から葛西臨海水族園上空を通過して東渚舞浜側堤防上の構造物上に休止した) 
○シロチドリ        約100羽(東渚。午前8時頃に荒川河口方面から次々に飛来していた。きちんとカウントすることはできなかった)
○ハマシギ         約400羽(東渚。午前8時半過ぎのハマシギ・シロチドリ群のカウント数は518羽であった) 
○アオアシシギ          1羽(汽水池。午前9時頃にチョーチョーと鳴きながら汽水池から離脱しようとしている鳴き声が聞こえたが視認することはできなかった) 
○カワセミ             2羽(又は3羽。淡水池など。旧江戸川でも確認できた)
○ジョウビタキ           2羽(♀タイプのみ。淡水池周辺など)
○イソヒヨドリ           1羽(♀タイプ。午前8時頃に船着場付近の棒柱先端に休止したが、その後飛び立って護岸沿いに荒川河口方面に飛び去った)
○ツグミ              3羽(公園中央部、船着場付近など) 
○キクイタダキ          1羽(汽水池東端部のマツ周辺で鳴き声を数回聞くことができたが、視認することはできなかった) 
○オオジュリン        約10羽(淡水池付近など。アシ原から鳴き声が聞こえた他、飛翔移動する個体も多かった) 

以上。


ミコアイサ(♂換羽中)
2007年12月9日
葛西臨海公園(淡水池)


【2007年12月15日】

※葛西臨海公園(8:20〜12:50)
 到着時はほぼ満潮で、午前9時頃の満潮を過ぎて潮位が下がり干潟が広がり始めたのは午前11時頃からであった。到着後は渚橋護岸付近や鳥類園で探鳥し、午前11時半頃から西渚観察ポイントに向かい、最後に公園西側を回って切り上げた。引き続き、猛禽類のためか渚周辺や鳥類園は水鳥の数がやや少なめであった。特に大型カモメ類は少なく10羽前後であった。満潮時に旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近の越冬シギ群を確認できたが、これまでと変わったものは見られなかった。主なものは次のとおり。

○ズグロカモメ          1羽(成鳥冬羽。正午頃に東渚中央丘付近の干潟に飛来し、浅水域に飛び込んでは採餌しているのが見られたが、まもなくして見えなくなった。本日は水路護岸付近のユリカモメ群に混じって飛来するのは確認できなかった)
○ミサゴ             2羽(渚周辺。午前8時半頃から水路上空を旋回飛翔したり、棒杭上で捕らえた魚を採食しているのが見られた他、東渚内の棒杭に休んでいる個体も見られた)
○チュウヒ            2羽(東渚など。頭部の白っぽい個体が午前11時半頃から干潟内に進入し、干潟上の漂着物上に休止したり、漂着した魚と思われる獲物を採食しているのが見られた。一時的にセグロカモメの執拗なモビングも受けていた。また、正午過ぎには国内型♂と思われる個体が東渚アシ原を飛翔した後、水路上空を通過して淡水池方面に移動するのが確認できた)
○オオタカ            1羽(若鳥。汽水池。午前10時過ぎに汽水池北側マツに休止しているのが見られた。午前10時半過ぎに飛び立ってアシ原際の獲物をホバリングを繰り返しながら襲ったようであったが、成功せず棒杭上に休止したりした)
○クイナ             2羽(淡水池。比較的よく鳴いていた。淡水池南西端のアシ原付近の1羽は視認できたが、もう1羽は声のみであった)
○ハマシギ          302羽(東渚など。午前11時半過ぎのカウント数。西渚干潟にも少数が飛来していた。カウント時点ではシロチドリ群は飛来していなかった)
○アカアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午前9時過ぎに、アオアシシギ、オオハシシギとともに鋼板上に休んでいるのが見られた。セイタカシギ群とともに越冬群を形成しているものと思われる) 
○アオアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○オオハシシギ          3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○セイタカシギ         12羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午前9時過ぎに、鋼板上ではなく石積み上に並んで休んでいるのが確認できた) 
○カワセミ             3羽(淡水池など。汽水池擬岩付近や東渚でも確認できた。近距離で見られた2羽はいづれも♀で、1羽は成鳥と思われた)
○ビンズイ             1羽(公園西側。ズイーという比較的鋭い声をマツ林で聞けたものの視認することはできなかった。いただいた情報によると公園西側で2羽が確認されているとのことであった)
○ジョウビタキ           1羽(♀タイプのみ。淡水池周辺)
○アカハラ             1羽(淡水池付近。飛翔移動するのが見られた)
○ツグミ              2羽(淡水池付近や東渚。鳴き声は比較的聞かれたが、姿を視認することは少なかった。ツグミ類の個体数は昨年よりも相当少ないように思われる) 
○オオジュリン        約10羽(淡水池付近など。アシ原付近から飛び出して飛翔移動する個体も多かった) 

以上。


【2007年12月22日】

※葛西臨海公園(8:20〜12:40)
 到着時は既に潮位が下がり、干潟が大きく広がっているところであった。到着後は渚橋護岸付近や鳥類園で探鳥した。時折降雨があったこともあり、西渚観察ポイントからの探鳥は行わなかった。引き続き、猛禽類が目立ち、渚周辺や鳥類園内の水鳥数は少なめであったが、ツグミ類は多くなってきたようであった。大型カモメ類は引き続き少なかった。旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近の越冬シギ群は潮位のために一部しか確認できなかった。主なものは次のとおり。

○ウミアイサ           4羽(♀タイプ。旧江戸川河口付近。小群で動き回って採餌していた。最短でも100m以上の距離があった) 
○ズグロカモメ          1羽(成鳥冬羽。水路護岸付近のユリカモメ群に混じって飛翔したり休んだりしていたが、時折別行動を取っていた。探鳥終了時頃も船着場付近の構造物上に休んでいるのが見られた)
○ミサゴ             2羽(渚周辺。午前10時頃から水路上空から荒川河口付近にかけて飛翔するのが見られ、午前10時過ぎには2羽が揃って汽水池上空に進入するのが見られた。東渚内の棒杭にも休んだ)
○チュウヒ            2羽(東渚など。午前9時前に2羽が揃って東渚アシ原上を飛翔するのが見られた。国内型♂と思われる個体は淡水池から東渚アシ原に移動してきたものと思われたが、午前9時半頃には高度を上げながら西進し若洲海浜公園方面に飛び去った)
○オオタカ            1羽(若鳥。汽水池北側マツ付近など。午前10時半過ぎに観察センター横を通過し、葛西臨海水族園方面までハトを執拗に追いかけたが捕らえることはできず汽水池に帰還した。その後、午前11時過ぎにも飛び回っていた)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。午前11時頃から東渚舞浜側堤防上で休んでいるのが見られた。なお、11時半頃には同一個体が観察センター上空まで鳴きながら進入してきた)
○シロチドリ         142羽(東渚。午前9時頃のカウント数)
○ミユビシギ           1羽(東渚)
○ハマシギ          178羽(東渚など。午前9時頃のカウント数。午前11時頃にハマシギ・シロチドリ群が群飛した際には500羽以上いたと思われた)
○アカアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。正午頃に鋼板上に休んでいるのが見られた) 
○アオアシシギ          1羽(午前11時頃に東渚方面から汽水池上空に飛来したが、まもなく旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近に移動したようであった)
○セイタカシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近) 
○カワセミ            2羽(汽水池など)
○ジョウビタキ           1羽(♀タイプのみ。船着場周辺)
○アカハラ             1羽(淡水池付近。ハマヒサカミの果実に飛来しているようであった。頭部の黒味の強い個体であった)
○ツグミ             13羽(公園中央部や淡水池付近。公園中央部では芝生上に降りたムクドリ群に混じって、地上に降りている4羽が見られた。他のツグミ類とともにハマヒサカキに飛来していると思われる個体も見られた。他にも鳴き声は多く聞かれた) 
○オオジュリン          6羽(淡水池付近など) 

以上。


ズグロカモメ(成鳥冬羽)
2007年12月22日
葛西臨海公園(船着場付近の水路護岸)
ユリカモメ群に混じって休んでいた


【2007年12月23日】

※葛西臨海公園(11:40〜15:00)
 関東南岸を通過した低気圧が東海上に去って天候が回復してきたことから出かけた。到着時は干潮を過ぎて潮位が上がり始めているところであった。最初に公園中央部を経由して西渚観察ポイントに向かい渚周辺の探鳥を行った後、午後1時頃からは鳥類園で探鳥した。猛禽類が目立ったが、水鳥や小鳥類はこれまで同様少なめであった。大型カモメ類は30羽前後見られたが、特に変わったものは見られなかった。旧江戸川では、舞浜側アシ原育成地付近の越冬シギ群も確認できた他、ホオジロガモやアイサ類も確認できた。主なものは次のとおり。

○ホオジロガモ         2羽(いづれも♀。午後2時頃に旧江戸川護岸から約100mくらいの中央部付近で見られた。一時的にウミアイサとともに休んだ)
○ミコアイサ           1羽(♀タイプ。午後2時頃に旧江戸川護岸近くのスズガモ群中に見られた) 
○ウミアイサ           2羽(又は4羽。いづれも♀タイプ。午後2時頃に2羽が旧江戸川護岸から約100mくらいの中央部付近で見られた。しばらくして飛び立って移動し、旧江戸川の東渚舞浜側堤防近くの水面に着水した。また遠方からの観察でも旧江戸川河口付近に2羽が見られた) 
○ズグロカモメ          1羽(成鳥冬羽。午後1時前に東渚中央丘付近の干潟で特徴のある採餌行動を取っているのが観察できたが、水路護岸や西渚への飛来はなかった)
○ミサゴ             2羽(渚周辺。正午頃に西渚内の棒杭上で捕らえた魚を採食している個体が見られたが、午後1時前には別個体が東渚の浅水域にダイビングを繰り返し、最後には魚を捕らえ東渚舞浜側堤防南端の棒杭上で採食するのが見られた)
○チュウヒ            2羽(東渚など。正午頃に国内型♂と思われる個体が東渚アシ原上を飛翔した後に淡水池方面に移動するのが見られた他、頭部の白っぽい個体が比較的頻繁に東渚周辺を飛び回るのが見られた)
○オオタカ            1羽(又は2羽。若鳥と思われる個体。正午前にクリスタルビュー上空に2回ほど出現し帆翔した後、公園西側の樹林地帯に2回ほど急降下するのが見られた。また、これとは別個体と思われる小型の個体が正午過ぎに公園西側上空を荒川方面に飛翔移動するのが見られた。ハイタカの可能性もあったが判別できなかった)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。午後1時頃から東渚舞浜側堤防上で休んでいるのが見られた。なお、いつもよりは北側であった)
○クイナ             1羽(淡水池。午後3時前に淡水池の中央部付近を泳ぎながら横切って移動するのが見られた) 
○シロチドリ        約100羽(東渚。正午前の一部カウントのうえでの推計数。カウント中に飛ばれてしまった)
○ハマシギ         約500羽(東渚。午後3時前のカウント数。正午頃は干潟に群れていたが、午後3時頃には東渚舞浜側堤防上で群が休んでいた。この際のカウント数は524羽であった)
○アカアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午後1時半頃に鋼板上に休んでいるのが見られた) 
○アオアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午後1時半頃に休んでいるのが見られた。正午頃には水路付近でも鳴き声が聞こえたことから、汽水池や東渚付近も行動範囲にしているものと思われる)
○オオハシシギ          3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午後1時半頃にセイタカシギ群とともに休んでいるのが見られた。潮位の上昇に伴って鋼板上にも移動していた)
○セイタカシギ         14羽(又は16羽。午後1時半頃に旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近に群が休んでいるのが見られた他、これより前の正午過ぎには東渚干潟内に2羽が確認できた) 
○カワセミ            1羽(汽水池)
○ジョウビタキ          1羽(♀タイプ。淡水池南側)
○ツグミ             8羽(公園中央部や淡水池付近。芝生上に降りた個体も見られた。一部はハマヒサカキの果実を採食していた) 
○オオジュリン          8羽(汽水池、淡水池付近) 

以上。


【2007年12月24日】

※葛西臨海公園(8:20〜13:40)
 到着時は既に干潟が大きく広がっているところであった。最初に公園西側を回り、水路沿いに渚橋護岸付近で探鳥した後、午前9時過ぎから西渚観察ポイントに向かったが、この頃より北西の季節風が強く吹き出したことから早々に撤退し、その後は鳥類園で探鳥した。快晴で時折突風も吹いたことから沿岸部からは観察しづらかったが、冠雪した富士山が美しかった。相変わらず猛禽類が目立ち、ハイタカを確認することができたが、他には特に変わったものは見られなかった。なお、公園西側は樹木の剪定が徹底的に行われたためか、見通しが格段によくなってしまっており、藪を好む小鳥類が少なくなっているようであった。また、旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近の越冬シギ群は、潮位が上がる前に切り上げたことから確認できなかった。主なものは次のとおり。

○ミコアイサ           1羽(♀タイプ。旧江戸川近くの水路内スズガモ群中に見られた)
○ウミアイサ           2羽(♀タイプ。旧江戸川護岸付近) 
○ミサゴ             2羽(又は3羽。渚周辺。午前9時頃に荒川河口付近でホバリングをしている個体が見られた他、別個体が午前9時頃から東渚でダイビングを繰り返し魚を捕らえるのが4回ほど見られた。捕らえた魚が小さかったことから狩りを繰り返したものと思われる。一時的には東渚棒杭で魚を採食していた)
○トビ              1羽(午前9時頃に荒川河口付近上空を帆翔しているのが見られた。また、その遠方の中央防波堤埋立地方面には50羽を超えると思われる個体数が確認できた)
○チュウヒ            1羽(東渚、淡水池など。国内型♂と思われる個体が頻繁に飛翔するのが見られた。この個体は東渚アシ原付近を飛翔した他、午前11時頃から正午前までは淡水池を中心に飛来した。淡水池ではコガモ群をねらって狩りを行ったが成功しなかった)
○オオタカ            1羽(若鳥。午前10時頃に汽水池北側マツに休んでいるのが確認できたが、まもなく見えなくなった)
○ハイタカ            1羽(♀又は若鳥と思われる個体。午前10時前に淡水池上空に出現し、旋回上昇を繰り返した後、葛西臨海水族園から淡水池の樹林地や竹林付近に突っ込んだが、最後は汽水池付近の樹林地に急降下して見えなくなった)
○ハヤブサ            2羽(成鳥と若鳥が各1羽。午前8時半過ぎに西渚近くの水路上空に2羽が相次いで出現し、若鳥は西渚草地付近に急降下し、成鳥は荒川左岸先端部付近に急降下したが、まもなく連れあうような形で荒川河口橋付近を通過して上流方面に去り見えなくなった)
○シロチドリ        約150羽(東渚。きちんとカウントできなかった)
○ハマシギ         約650羽(東渚など。午前10時半過ぎの群飛中の様子からの推計数。きちんとはカウントできなかった。西渚付近にも100羽前後の群が一時的に飛来しているようであった)
○イソヒヨドリ           1羽(♀と思われる個体。西渚護岸) 
○アカハラ             1羽(淡水池南端付近)
○シロハラ            1羽(公園西側)
○ツグミ              8羽(公園中央部や淡水池付近。芝生上に降りて採餌している個体も目立つようになってきていた) 
○オオジュリン          2羽(淡水池付近。強風のためか目立たなかった) 

以上。


【2007年12月30日】

※葛西臨海公園(8:20〜13:00)
 到着時は満潮で、その後は徐々に潮位が下がりはじめた。快晴であったが午前10時頃からは季節はずれの南西からの強風が吹き荒れ、東渚干潟が広がり始めたのは探鳥終了まぎわであった。最初に公園中央部から渚橋護岸付近で探鳥した後鳥類園で探鳥した。西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥は行わなかった。短時間ながらハイタカを再び確認することができたが、他には特に変わったものは見られなかった。午前10時以降は強風のため観察しづらかった。なお、カモメ類は強風のため内陸側を群飛するのが見られ、セグロカモメ、カモメも多く見られるようになっていた。主なものは次のとおり。

○ホオジロガモ         2羽(♂成鳥。旧江戸川京葉線鉄橋の橋げた付近で採餌を繰り返していた)
○ウミアイサ          2羽(♀タイプ。旧江戸川水面)
○ズグロカモメ         1羽(成鳥冬羽。到着直後に護岸付近を飛翔してはクリスタルビュー前の芝生上に舞い降りていた。その後は、ユリカモメの餌付けに混じって護岸付近を飛翔したり、カモメ、ウミネコ、セグロカモメと混じって水路上に浮かんだりしていた) 
○ミサゴ            2羽(渚周辺。午前9時前後に渚周辺を移動している個体が相次いで見られた。午前10時過ぎには一時的に汽水池上空に進入した)
○チュウヒ           1羽(東渚。午後1時前に、頭部の白っぽい国内型♀と思われる個体がアシ原上を長時間飛翔するのが見られた)
○オオタカ           1羽(又は2羽。若鳥。午前11時前後に淡水池北側から葛西臨海水族園の樹林地にかけて動き回るのを3回ほど見ることができた。1回はアシ原近くのカモ類をねらったようであった)
○ハイタカ           1羽(♀又は若鳥と思われる個体。午前10時半過ぎに強風に煽られるように汽水池方面から淡水池上空に出現し、短時間上空で羽ばたきを繰り返した後、葛西臨海水族園の樹林地に去った)
○ハヤブサ           1羽(若鳥。午前11時過ぎに公園中央部上空を観覧車方面に飛翔しているのが見られた)
○シロチドリ        約20羽(東渚。午後1時頃になってハマシギ群はかなり飛来したが、シロチドリ群は小さい群であった)
○ハマシギ        約600羽(東渚。午後1時頃に広がり始めた干潟に飛来していた。一部カウントしたうえでの推計数できちんとカウントすることはできなかった)
○アカアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地後背護岸。セイタカシギ群とともに休んでいた。本日は潮位が高かったことから、探鳥終了まで確認することができた)
○アオアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地後背護岸。アカアシシギなどとともに休んでいた)
○タシギ             1羽(午前10時過ぎに淡水池から汽水池に飛翔移動する個体が見られた)
○オオハシシギ         3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地後背護岸。セイタカシギ群とともに休んでいた) 
○セイタカシギ          8羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地後背護岸。強風に煽られて時折よろめいていた)
○カワセミ            1羽(又は2羽。淡水池など)   
○アカハラ            1羽(公園中央部)
○シロハラ            1羽(汽水池周辺)
○ツグミ             8羽(公園中央部や淡水池付近。芝生上に降りて採餌している個体も目立った) 
○オオジュリン          2羽(淡水池付近。強風のためか目立たなかった)
○キクイタダキ          1羽(汽水池南側樹林地。午前9時過ぎに鳴き声を聞くことができたが視認できなかった) 

以上。

ホオジロガモ(♂成鳥)
2007年12月30日
葛西臨海公園(旧江戸川水面)



【2007年12月31日】

※葛西臨海公園(8:20〜12:00)
 到着時は満潮近く、探鳥終了まで潮位は高いままであった。快晴で寒かったが南西からの強風が吹いた。最初に公園中央部から渚橋護岸付近で探鳥した後鳥類園で探鳥した。西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥は行わなかった。全般的に強風のため観察しづらかった。なお、カモメ類は強風のため引き続き内陸側を群飛するのが見られた。主なものは次のとおり。

○ウミアイサ          2羽(♀タイプ。旧江戸川河口)
○ミサゴ            1羽(渚周辺。午前9時頃に渚周辺を移動している個体が見られた)
○トビ             3羽(淡水池上空など。午前11時過ぎに2羽が淡水池上空に出現した他、その後1羽が汽水池上空に現れた。いづれも西方向に飛び去った)  
○チュウヒ           2羽(淡水池、東渚。午前9時前に東渚アシ原上で頭部の白っぽい個体がカラス4羽に執拗なモビングを受けながら飛翔しているのが見られた。また、同時刻頃淡水池上空から水路上空を経て東渚アシ原に移動する国内型♂と思われる個体が見られた)
○オオタカ           1羽(若鳥。午前9時過ぎから淡水池北側付近の樹林地にかけて動き回るのが見られた。午前10時半過ぎからは淡水池西側のサクラにクズが絡んだ藪付近に長時間潜んでカモ類をねらっている様子であった)
○チョウゲンボウ        1羽(午前10時過ぎ種に公園中央部から淡水池上空にかけて飛来し、葛西臨海水族園上空ではホバリングを繰り返していた)
○シロチドリ        116羽(西渚。午前9時前に西渚砂浜上に休んでいるのが見られた)
○ハマシギ         約10羽(西渚。シロチドリ群近くを飛翔する小群が見られたのみであった)
○アカアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地後背護岸。セイタカシギ群とともに休んでいた)
○アオアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地後背護岸。セイタカシギ群とともに休んでいた)
○オオハシシギ         3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地後背護岸。セイタカシギ群とともに休んでいた) 
○セイタカシギ          8羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地後背護岸)
○カワセミ            1羽(淡水池)   
○シロハラ            1羽(淡水池西側)
○ツグミ             6羽(公園中央部や淡水池付近) 
○オオジュリン          6羽(淡水池付近)

以上。