2006年10月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑


【2006年10月1日】

※葛西臨海公園(7:20〜14:10)
 本日は長潮で到着時は干潮を過ぎて徐々に干潟が狭まってきているところであった。探鳥開始時は陽光も差したが、その後は曇りとなり午前9時頃からは時々小雨となり、正午過ぎからは本格的な降雨となったことから切り上げた。結果的には鳥類園付近での探鳥のみとなった。アマツバメの群飛が見られたが、基本的には昨日と同様であった。なお、渚周辺の探鳥は観察センター付近からのみとなった。主なものは次のとおり。

○ミサゴ               2羽(正午頃に東渚内の棒杭上に1羽が休止しているのが見られた。その後、午後1時頃にはもう1羽が東渚上空を舞っているのが確認できた)
○アマツバメ           約30羽(午前11時過ぎに淡水池南側上空で観察できた。公園中央部や水路上空などをツバメと混じるような形で飛翔していた。時折、群飛して淡水池南側上空にも飛来したことから近距離で観察することができた。我々が当地でアマツバメの群飛を見たのは初めてであった。なお、いただいた情報によると上空を舞うツバメ群中にはショウドウツバメも混じっていたとのことであった) 
○ヒメアマツバメ           2羽(午前11時半頃に淡水池上空から汽水池方面を経由して舞浜方面に移動する2羽が見られた)
○クサシギ              1羽(汽水池。幼鳥と思われる個体。到着直後から見られていたが、いただいた情報によると午前9時頃に飛び去ってしまったとのことであった)
○コアオアシシギ           3羽(汽水池。いずれも幼鳥であったが冬羽への換羽が進んできていた)
○アカアシシギ            1羽(汽水池。成鳥冬羽と思われる個体であった)
○アオアシシギ           18羽(汽水池。幼鳥も混じっていた)
○ダイシャクシギ           2羽(東渚。観察センター付近からの探鳥で確認できた東渚干潟のシギ・チドリ類はこの2羽だけであった)
○チュウシャクシギ          1羽(汽水池)
○オオハシシギ            1羽(汽水池。成鳥冬羽と思われる個体)
○タシギ               7羽(汽水池など。淡水池や汽水池周辺を飛翔する個体も見られた)
○セイタカシギ           36羽(汽水池。午前8時半頃のカウント数。越冬個体群の集結が始まっているようである)
○ツツドリ               2羽(又は3羽。汽水池南側サクラ植栽地周辺で見られることが多かったが、正午頃には観察センター近くのサクラに飛来している個体も見られた。いずれも普通型の若い個体と思われた。盛んに毛虫を採食していた)
○カワセミ               1羽(又は2羽。汽水池など)
○キセキレイ             1羽(汽水池。午前10時頃に一時的に干潟上にいるのが見られた。当地では比較的珍しく、秋のわたりの時季に見られることが多い) 
○キビタキ               2羽(汽水池周辺の樹林地。いずれも声を聞けたのみで姿をきちんと視認することはできなかった)
○ヤマガラ              約5羽(汽水池周辺の樹林地)
○カケス               約5羽(午前中は汽水池南側のニセアカシアの樹林地周辺で騒いでいるのが見られた他、ジェージェーと鳴き交わしたり、淡水池上空を横切って公園西側に移動する小群も見られた)

以上。


【2006年10月7日】

※葛西臨海公園(8:20〜14:50)
 到着時は満潮を過ぎて干潟が大きく広がり始めているところであった。昨日の大雨は止み快晴に近い天気となったが、北西風が強く吹いた。最初に鳥類園に回って探鳥した後、午前11時頃から西渚観察ポイントに回って渚周辺の探鳥を行った。正午頃からは公園西側に回り、小鳥類を見たが、情報をいただき再び鳥類園に回って探鳥した。シギ・チドリ類でエリマキシギ、オグロシギ、ムナグロを見ることができたが、コアオアシシギ、オオハシシギは見られなかった。カモ類は東渚沖合いにスズガモ群が到着していた。羽数は午前8時半頃のカウントでは約500羽であったが、探鳥終了の頃には約2000羽となっていた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(東渚沖合い。スズガモ群中に混じって休んでいたが、越夏個体と思われる)
○ズグロカモメ            1羽(成鳥冬羽。東渚。比較的よく飛び回っているのが観察できた。越夏個体が留まっているものと思われる)
○ミサゴ               1羽(午前11時半頃に東渚干潟上に舞い降りているのが見られた。♀と思われる個体であった)
○トビ                3羽(午前10時半頃に荒川河口から若洲海浜公園にかけての上空に3羽が見られたが、その後正午頃には1羽が公園中央部上空に飛来していた)
○チュウヒ              1羽(淡水池周辺など。午前9時頃に淡水池周辺を飛び回っていたが、その後帆翔し高度を上げて東渚方面に飛び去った。しかしながら、午前9時半頃には再び汽水池上空に現れ淡水池方面に移動するのが見られた)
○チョウゲンボウ           1羽(午前10時半頃に荒川河口から新木場にかけての上空でホバリングを繰り返しながら飛翔して若洲海浜公園方面に移動する個体が見られた)
○アマサギ              2羽(淡水池北側。午前10時半頃にゴイサギ群が休んでいるアシ原近くに舞い降りているのを見つけた。いずれも橙黄色の羽はなかった。なお、探鳥終了頃にはマツの樹上に休止していた)
○シロチドリ            12羽(東渚)
○ムナグロ              7羽(東渚。午前11時頃に東渚を飛び出して水路周辺を飛び回るオグロシギ2羽とムナグロ4羽の群が見られた他、正午頃には東渚干潟上に3羽が休んでいるのが見られた)
○ダイゼン              1羽(東渚)
○オバシギ              1羽(東渚)
○ハマシギ             22羽(東渚。遠方のものは識別困難であったが、小型シギ・チドリ類の総数は少なくなってきていた)
○エリマキシギ            1羽(汽水池。♂の幼羽から冬羽に換羽中と思われる個体。午前中は見ることができなかったが、午後1時半過ぎに擬岩付近で見ることができた)
○アカアシシギ            2羽(汽水池)
○アオアシシギ           18羽(汽水池。午前中は12羽であったが、午前11時半頃に東渚から6羽の小群が飛来した)
○オグロシギ             4羽(汽水池など。いずれも幼鳥。到着直後に汽水池で3羽を確認したが、その後チュウヒなどの出現で散らばってしまった。午前11時頃にはムナグロとともに水路周辺を飛翔する2羽も見られたが、午後には4羽が汽水池に集結していた) 
○オオソリハシシギ          2羽(東渚。幼鳥) 
○ダイシャクシギ           2羽(東渚)
○ホウロクシギ            1羽(東渚)
○タシギ               3羽(汽水池)
○セイタカシギ           34羽(汽水池。午前9時頃のカウント数。チュウヒの出現などで飛び回ったりしたが、舞い戻ってきていた)
○ツツドリ               2羽(鳥類園。いずれも普通型と思われる個体。飛翔中や短時間休止したのを見ることができただけで、じっくりと見ることはできなかった)
○カワセミ               1羽(汽水池。♂と思われる個体)
○キビタキ               5羽(公園西側など。♂2羽♀タイプ2羽を視認できたが、汽水池付近でもぐぜりが聞かれた)
○ヤマガラ               6羽(公園西側、鳥類園など。エゴノキによく飛来していた)
○カケス                4羽(午後1時半頃に汽水池南側で小群がジェージェーと鳴きながら東方面に移動するのが見られた)

以上。


【2006年10月8日】

※葛西臨海公園(7:20〜16:30)
 到着時は満潮を過ぎていたが、一昨日の大雨で河川からの水量が多く潮位は下がらず干潟はなかなか広がらなかった。このため、最初に公園西側に回り小鳥類などを探鳥した後に、午前11時頃から鳥類園に回って探鳥した。しかしながら干潟が広がりだした頃にオオタカが出現し、シギ・チドリ類を散らしてしまった。正午前からは北西からの強風が吹き始めたことから西渚観察ポイントからの探鳥は行わず、再び公園西側に戻って、小鳥類を見させていただいた後、午後2時半頃から再度鳥類園・汽水池に戻って探鳥した。シギ・チドリ類はほとんどが戻ってきており、エリマキシギ、オグロシギ、オオハシシギに加えてツルシギを見ることができた。渚周辺は遠方からの観察のみとなったが、ユリカモメの数がさらに多くなってきていた。また、午前中を中心に公園西端部からヒヨドリの群が次々と西方向に荒川をわたっていくのが見られた。主なものは次のとおり。

○ミサゴ               1羽(午前10時過ぎ東渚内の棒杭上で休んでいるのが確認できた。♀と思われる個体であった)
○トビ                1羽(午前9時過ぎに荒川河口上空付近で帆翔しているのが見られた。チョウゲンボウ2羽も同時に帆翔しており、時々絡まれていた)
○オオタカ              2羽(公園西側と鳥類園。いずれも若鳥。午前8時半頃に公園西側のサクラ並木付近で近距離を観覧車方面に飛翔するのが見られた。その後、アマツバメやチョウゲンボウなどと帆翔しながら東方向に去った。また、午前10時半頃には汽水池南側や淡水池北側のマツの木周辺を中心に飛び回ったり、帆翔したりする別個体が見られた。この個体が飛び回ったこともあり、シギ・チドリ類は散らばってしまい、東渚方面に飛び去る群が見られた)
○ハイタカ              1羽(公園西側。午前8時頃に公園西側上空を荒川河口方面に向かって飛翔する個体が見られた)
○チョウゲンボウ           2羽(又は3羽。午前9時過ぎにトビとともに帆翔している2羽が見られた他、これより前の午前8時半頃にはオオタカと帆翔する個体も見られた)
○アマツバメ             3羽(午前8時頃に荒川河口上空付近を飛び回る個体を見ることができたが、午前8時半頃には観覧車付近をオオタカとともに帆翔するように東方向に移動する2羽が見られた)
○ヒメアマツバメ           2羽(汽水池付近。午前11時頃に舞浜方向に飛翔するのが見られた)
○ミヤコドリ              3羽(東渚。午前10時頃にカモメ群中で採餌している小群が確認できた。遠方からの観察であったが、はっきりと同定できた)
○ハマシギ             16羽(東渚。遠方からであったが、群となって飛翔するのも確認できた)
○エリマキシギ            1羽(汽水池。♂幼鳥で換羽中と思われる個体。午後2時半過ぎから見ることができた)
○ツルシギ              1羽(汽水池。幼鳥。午後2時半過ぎから見ることができた。アオアシシギやアカアシシギなどともに採餌していた。10日くらい前から目撃情報があったが、今季我々は初めて見ることができた。ツルシギは当地では珍しく、我々が見たのは2004年10月17日以来で4回目であるが、いずれも10月の幼鳥の記録である)
○アカアシシギ            1羽(汽水池。幼鳥で換羽中の個体であった。午後2時半過ぎから見ることができた)
○アオアシシギ           18羽(汽水池。オオタカの出現もあり、鳴きながら東渚と行き来する小群がよく見られた。個体数も出入りが激しかったが、午後3時過ぎには18羽が集結した)
○オグロシギ             4羽(汽水池。いずれも幼鳥。午後2時半過ぎから見ることができた。汽水池の浅水域で採餌していたが、潮位の上昇につれて他のシギ類とともに中土手や刈り取ったアシ束上で休むのが見られた) 
○タシギ               5羽(汽水池。午後4時頃に刈り取ったアシ束上に5羽が集結して休んでいるのが見られた。なお、これとは別にアオアシシギ群などともに東渚を行き来する個体が見られた)
○オオハシシギ            1羽(汽水池。成鳥冬羽。午後2時半過ぎから見られた。擬岩付近で採餌していたが、その後潮位上昇とともに他のシギとともに移動したり休んだりしていた)
○セイタカシギ          約20羽(汽水池。出入りが激しく、また散らばったりしたことから全体をカウントすることはできなかった)
○ツツドリ               2羽(公園西側。いずれも普通型と思われる個体。飛翔中や短時間休止したのを見ることができただけで、じっくりと見ることはできなかった。淡水池付近でもそれらしき個体が見られたが確認できなかった)
○カワセミ               2羽(汽水池。♀と♂若鳥と思われる個体が見られた)
○アカハラ               1羽(公園中央部。午前7時半頃にタブノキの枝に止まるのが見られたが、じっくりと観察することはできなかったので類似種との確実な判別はできなかった。今季初認)
○メボソムシクイ            1羽(公園西側。午後1時頃に見られた。体色と頭央線を確認できなかったことなどから本種と同定した) 
○キビタキ               4羽(公園西側など。♂1羽♀タイプ3羽を視認できたが、他の場所でも地鳴きが聞かれた)
○エゾビタキ              3羽(公園中央部など) 
○ヤマガラ             約10羽(公園中央部など。エゴノキによく飛来して種子を集めていた)
○カケス              約10羽(公園中央部など。午前中を中心に小群が移動するのが見られた。また姿は見えなかったものの、汽水池周辺でもジェージェーと鳴いているのを聞くことができた)

以上。

【2006年10月9日】

※葛西臨海公園(7:20〜13:30)
 到着時は満潮。数日前の大雨の影響もやわらぎ河川からの水量は少なくなってきていた。最初に鳥類園に回り刈り取ったアシ束上や石塁上に休んでいるシギ・チドリ類を見たりしながら、淡水池付近を中心に探鳥した。その後公園西側に回り小鳥類などを探鳥した後に、正午頃から西渚観察ポイントに回って渚周辺の探鳥を行い切り上げた。ツルシギは見られなかったものの、汽水池のシギ・チドリ類は引き続き見られた。猛禽類も比較的見られ、小規模であったがサシバのわたりも見られた。カモ類は到着直後にオナガガモ、ホシハジロ、マガモの群が淡水池上空に飛来したものの着水することなく飛び去った。渚周辺はウミネコ、ユリカモメに加えてセグロカモメ、オオセグロカモメの数が多くなってきていたが、変わったものは見られなかった。公園全体にカケス、ヒヨドリ、シジュウカラ、メジロの群が目立った。いただいた情報によると、ヒガラの小群が見られたとのことであったが我々は見られなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(東渚沖合い)
○ズグロカモメ            1羽(成鳥冬羽。正午過ぎに東渚干潟上を飛翔しては舞い降りて採餌行動をとっているのが見られた。他のカモメ群とは離れて行動していた。越夏個体が留まっているものと思われる)
○ミサゴ               1羽(正午過ぎに東渚干潟に飛来し、棒杭上に休止したり干潟上に降りたりしていた。我々の観察時間中は狩りは行わなかった。♀と思われる個体であった)
○サシバ            約16羽(午前8時頃に公園中央部付近の上空に4羽が舞い上がり帆翔しながら高度を上げるのが見られた。これらの群に2方向から2羽づつが加わり、南西方向に移動した。また、午前8時半頃にも水路上空付近に小さなタカ柱が立ち、同様に南西方向に移動していくのが見られた)
○チュウヒ              1羽(東渚。正午過ぎに東渚アシ原から飛び出し、その後干潟上に舞い降りた。比較的近距離であったものの視界が遮られるぎりぎりのところであったが、観察したところ漂着した魚を採食しているのが確認できた。カラスに邪魔されながらも20分ほど採食し、その後アシ原内に移動して見えなくなった) 
○オオタカ              1羽(公園西側上空。正午前に西側船着場付近上空をカラスに追われながら帆翔する若鳥が見られた。時折旋回しながら水路上空を経て、荒川河口上空に達し南西方向に移動した)
○チョウゲンボウ           1羽(午前8時頃に葛西臨海水族園上空に現れたのを見ることができた)
○シロチドリ           約40羽(東渚。なお、遠方の個体は識別困難であった)
○ダイゼン              3羽(東渚) 
○ハマシギ             10羽(東渚で9羽が確認できた。また、汽水池のシギ群中にも幼鳥から冬羽に換羽中と思われる1羽が混じって休んでいた)
○エリマキシギ            1羽(汽水池。♂幼鳥で換羽中と思われる個体。刈り取られたアシ束上や石塁上で休んでいた)
○アカアシシギ            2羽(汽水池。刈り取られたアシ束や石塁上で休んでいたが、午前9時半頃に汽水池の干潟が広がりだすといち早く2羽が揃って採餌を始めたが、アシ際で採餌することが多かった。いずれも冬羽に換羽中と思われた)
○アオアシシギ           19羽(汽水池、東渚。汽水池では、刈り取られたアシ束や石塁上で休んでいる13羽が見られた。また、正午過ぎには東渚でも6羽が確認できた)
○オグロシギ             3羽(汽水池、東渚。いずれも幼鳥と思われる個体。汽水池では刈り取られたアシ束上で休んでいる個体が見られたが、東渚干潟上でも1羽が確認できた)
○ダイシャクシギ           2羽(東渚)
○ホウロクシギ            1羽(東渚) 
○タシギ               5羽(汽水池。刈り取られたアシ束上に5羽が集結して休んでいるのが見られた)
○オオハシシギ           1羽(汽水池。成鳥冬羽。刈り取られたアシ束上や石塁上で休んでいたが、午前9時半頃から汽水池干潟が広がりだすとともにアシ原際で採餌をし始めた)
○セイタカシギ           28羽(汽水池、東渚。汽水池では刈り取られたアシ束上や石塁上で休んでいる個体が見られたが、東渚干潟上でも8羽が見られた)
○カワセミ               2羽(又は3羽。淡水池、汽水池。淡水池では休止していた♀1羽を他の個体が追いかけるのが見られた)
○キビタキ               4羽(公園西側など。視認できたのは♀タイプのみであった。他の場所でも地鳴きが聞かれた)
○エゾビタキ              1羽(公園中央部) 
○ヤマガラ               6羽(公園中央部など)
○カケス              約40羽(淡水池、公園西側など。午前中を中心に小群が頻繁に移動するのが見られた。午前11時頃には公園西端部で荒川方面に飛び出した24羽の群を見ることができた。この群は公園側に舞い戻ったが、公園全体で数羽から10羽前後の小群が移動したりするのが頻繁に見られたり、樹林地内でジェージェーと鳴いている個体も多かった)

以上。


【2006年10月14日】

※葛西臨海公園(8:00〜14:10)
 到着時は干潮を過ぎており、小潮のため広がった干潟は大きくはなかったが徐々に冠水してきているところであった。最初に公園中央部や西側を回り、午前10時半頃から西渚観察ポイントに回って探鳥した。しかしながら、渚周辺にはシギ・チドリ類はほとんど見られず早々に切り上げ、その後は鳥類園に回って探鳥した。全体的にはこれまでと同様であったが、オオハシシギは2羽となっていた。カモ類は東渚沖のスズガモが1万羽を超える大群となっていた他、淡水池ではキンクロハジロ4羽が見られ、越冬する主な種類がそろってきていた。引き続き公園全体にカケス、ヒヨドリ、シジュウカラ、メジロの群が目立った。なお、ズグロカモメやダイシャクシギなどは確認できなかった。また、ツグミ類も3〜4回目撃したがはっきりと確認することはできなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(水路内。冬羽個体)
○ミサゴ               2羽(午前中から東渚干潟の棒杭上に休止している♀と思われる個体が見られた他、午前10時過ぎには荒川河口付近でカモメ群とともに帆翔する別個体が見られた)
○トビ                2羽(午後2時頃に東渚上空を帆翔している2羽が見られた。また、これとは別に若洲海浜公園から中央防波堤埋立地付近に数羽が飛翔しているのも確認できた)
○チュウヒ              1羽(東渚。午後1時半過ぎに東渚アシ原上を飛翔しているのが見られた) 
○ハヤブサ              1羽(公園西側。午前8時半頃に公園西側上空を荒川河口方面から東方向に飛翔するのが見られた。中央尾羽が欠失した個体であった)
○チョウゲンボウ           1羽(午前9時半頃に公園西側上空に出現して、旋回やホバリングを繰り返すのが見られた。観覧車施設に休止した)
○ダイゼン              1羽(東渚。幼鳥のようであった) 
○ハマシギ              4羽(東渚。ダイゼンとともに行動しているようであった)
○エリマキシギ            1羽(汽水池。♂幼鳥で換羽中と思われる個体。刈り取られたアシ束上で休んでいた)
○アカアシシギ            2羽(汽水池。いずれも冬羽に換羽中と思われる個体)
○アオアシシギ           18羽(汽水池。西渚観察ポイントでの探鳥では東渚からも声が聞こえたが姿を視認することはできなかった)
○オグロシギ             3羽(汽水池。幼鳥と思われる個体)
○タシギ               5羽(汽水池。観察センターに隣接した湿地周辺)
○オオハシシギ           2羽(汽水池。いずれも成鳥冬羽と思われる個体であった。我々が観察した時間には既に休んでいたことから細部の観察はできなかった)
○セイタカシギ           32羽(汽水池)
○カワセミ               1羽(汽水池)
○キビタキ               2羽(公園西側など。視認できたのは♂♀各1羽のみであったが、他の場所でも地鳴きが聞かれた)
○エゾビタキ              1羽(公園中央部) 
○ヤマガラ             約12羽(公園中央部など)
○カケス              約20羽(鳥類園、公園西側など。正午過ぎまで、いろいろな場所で小群が頻繁に移動するのが見られた。午後1時頃には観察センター近くの竹林やコナラの樹林地に飛来し、コナラのドングリを樹上で採食しているのが見られた)

以上。



【2006年10月15日】

※葛西臨海公園(7:20〜14:10)
 到着時は干潮を過ぎて徐々に干潟が狭まってきているところであった。最初に鳥類園に回り、汽水池付近を中心にシギ類を探鳥した。その後公園西側に回り小鳥類などを見た後に、正午頃から西渚観察ポイントに回って渚周辺の探鳥を行った。汽水池のシギ類は昨日と同様であった。小鳥類はオオルリやアリスイの情報もあったが、我々は見れなかった。東渚沖のスズガモ群が昨日に比べると著しく少なくなっており、かなりの個体が移動したものと思われた。なお、いただいた情報によると、昨日目撃したツグミ類のうち公園西側で見たものは、しばらくしてピラカンサに飛来したことからマミチャジナイと同定されたとのことであったが、本日はツグミ類の警戒音はほとんど聞かれなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(又は2羽。異なる時間帯に水路内と西渚水面で1羽づつ確認した。冬羽個体であった)
○ズグロカモメ            1羽(成鳥冬羽。東渚。渚周辺にはユリカモメの数が多くなってきており最初は見つけらなかったが、正午過ぎに東渚干潟上の特に中央丘付近を飛翔しては舞い降りて採餌行動をとっているのが見られた。越夏個体が留まっているものと思われる)
○ミサゴ               2羽(午前中から旧江戸川河口付近の棒杭に休止している個体が見られ、正午前には東渚干潟の棒杭上で魚を採食しているのが見られた。正午過ぎの西渚観察ポイントからの観察では東渚内の棒杭と沖合いの棒杭にそれぞれ1羽が休止しているのが見られ、同時に2羽が確認できた)
○トビ                2羽(午後1時頃に荒川河口から若洲海浜公園にかけての上空を舞っているのが見られた)
○ハヤブサ             1羽(成鳥。到着直後に東渚干潟上の漂着物上に休止しているのが見られた。その時点では干潟上にシギ・チドリ類も見られたが、正午頃にはどちらも見られなくなっていた。断定はできないが、ここ数年越冬している個体が飛来したのではないかと思われた)
○シロチドリ           48羽(東渚。午前7時半頃のカウント数。視界が遮られたことから、もっといたものと思われる)
○ハマシギ            32羽(東渚。午前7時半頃のカウント数。視界が遮られたことから、もっといたものと思われる)
○エリマキシギ           1羽(汽水池。♂幼鳥で冬羽に換羽中と思われる個体。脚を損傷しており状態が悪化しているようである)
○アカアシシギ           2羽(汽水池)
○アオアシシギ          20羽(汽水池、東渚。汽水池から東渚に移動する個体も見られた)
○オグロシギ            2羽(汽水池。幼鳥から換羽中)
○タシギ              8羽(汽水池)
○オオハシシギ          2羽(汽水池。いずれも成鳥冬羽)
○セイタカシギ          31羽(汽水池)
○カワセミ              3羽(淡水池、汽水池)
○キビタキ             5羽(公園西側など。視認できたのは♂1羽♀タイプ4羽であった。他の場所でも地鳴きが聞かれた)
○エゾビタキ            1羽(公園中央部) 
○ヤマガラ           約12羽(公園中央部など)
○カケス            約10羽(汽水池、公園西側など。汽水池周辺ではサクラに飛来し、食害している毛虫を盛んに採食しているのを観察することができた。公園内の個体数は少なくなってきているようであったが、樹林地内でジェージェーと鳴いている個体も多かった)

以上。


【2006年10月21日】

※葛西臨海公園(9:40〜14:50)
 到着時は干潮で午前11時を過ぎた頃から徐々に干潟が狭まってきた。最初に公園西側を回り、午前10時過ぎから西渚観察ポイントで渚周辺の探鳥を行ったが、北東風がやや強く曇りがちで寒いくらいであった。正午前には鳥類園に回って探鳥したが、その頃からはほぼ快晴となった。渚周辺でアカエリカイツブリが見られた他、ハマシギ・シロチドリ群も多くなってきていた。小鳥類はキビタキ、アオジなどのホオジロ類の声が聞けたものの姿を視認することはできず少なくなっていた。また、数日前まで見られたというノゴマやヨタカも見られなかった。汽水池のシギ群は留まっていた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(冬羽。東西渚間水路周辺)
○アカエリカイツブリ         1羽(ほぼ夏羽の個体。午前10時半頃に東西渚間水路内で見つけた。最初は盛んに潜水して採餌していたが、午前11時頃には潜水せずに水面に近いところでの採餌を盛んに行った。採取物は魚類ではなかったことからカニと推定したが、映像などで確認したところでは多くはシャコと思われた。本種は冬季に時折確認されることがあるが、我々が10月に確認したのは初めてであった。また、当地では本年5月4日、5月7日にも観察している)
○ミサゴ               1羽(午前中から旧江戸川河口付近の棒杭に休止している個体が見られ、午後2時過ぎには捕らえた魚を採食しているのが見られた)
○トビ                1羽(東渚周辺。東渚のアシ原周辺に降りていたようで、正午過ぎにカラス6羽のモビングを受けて追い出され東渚上空で帆翔しながら南西方向に逃れた)
○ハヤブサ             1羽(東渚。幼鳥と思われる個体。午前10時過ぎに干潟上に舞い降りているのが見られた。その後、飛び立って葛西臨海水族園上空を経由して北方向に飛び去った。これまでに見たことのない褐色味の強い個体であった。先週見られた成鳥は確認できなかった)
○シロチドリ           52羽(東渚。午前11時頃のカウント数)
○ハマシギ         約450羽(東渚。午前11時頃のハマシギ・シロチドリ群のカウント数は498羽であった)
○エリマキシギ           1羽(汽水池。♂幼鳥で冬羽に換羽中と思われる個体。脚を損傷しているが何とか採餌しており小康状態を保っているようである)
○アカアシシギ           2羽(汽水池)
○アオアシシギ          22羽(汽水池、東渚)
○オグロシギ            3羽(汽水池。幼鳥から換羽中)
○タシギ              5羽(汽水池)
○オオハシシギ          2羽(汽水池。いずれも成鳥冬羽)
○セイタカシギ          26羽(汽水池)
○カワセミ              1羽(又は2羽。汽水池)
○キセキレイ            1羽(汽水池。午後1時過ぎに見られた。若い個体と思われた。当地では比較的珍しいが秋季に移動中の個体が見られることが多い)
○ヤマガラ           約10羽(公園西側、鳥類園など)
○カケス              5羽(汽水池、公園西側など)

以上。

アカエリカイツブリ(ほぼ夏羽の個体)
2006年10月21日
葛西臨海公園(東西渚間水路)



【2006年10月22日】

※葛西臨海公園(7:30〜14:40)
 到着時は満潮を過ぎて潮位が大きく下がり始め干潟も速やかに広がっているところであった。午前9時過ぎまで曇天であったが、その後快晴となり、正午過ぎには再び曇天となった。結果的に正午過ぎまで鳥類園周辺で探鳥し、その後西渚観察ポイントで渚周辺の探鳥を行った。午前10時頃から猛禽類が目立ち、汽水池、東渚周辺ではカモメ類やシギ・チドリ類の出入りが激しかった。渚周辺では引き続きアカエリカイツブリが見られた他、ハマシギ・シロチドリ群も多くなってきていた。小鳥類もいくらか見られたが、アオジなどのホオジロ類やウグイスは声が聞けたものの姿を視認することはできなかった。汽水池のシギ群は留まっていた。主なものは次のとおり。

○アカエリカイツブリ         1羽(ほぼ夏羽の個体。午後1時過ぎに東西渚間水路内で盛んに潜水して採餌しているのが見られた。昨日と同一個体と思われた)
○ミサゴ               2羽(又は3羽。到着直後から1羽が東渚付近で見られたが、午後1時前には東渚干潟上を2羽が同時に飛翔し、相次いでダイビングを行い魚を捕らえるのを見ることができた。1羽は東渚棒杭上に休止して採食したが、もう1羽は旧江戸川を少し遡行した後舞浜方面に飛び去った。しかしながら、午後1時過ぎに西渚観察ポイントから確認したところ、東渚内の東西の棒杭に2羽がそれぞれ休止して採食しているのを見ることができた)
○トビ                1羽(東渚周辺。午後1時前に東渚のアシ原周辺を舞っているのが見られた。時折、チュウヒと絡んだりしていた)
○チュウヒ              1羽(東渚。午後1時頃に東渚アシ原上を飛翔しているのを見ることができた。なお、午後2時頃には東渚アシ原際で干潟上に降りて採餌しているのが見られた)
○オオタカ              1羽(幼鳥。汽水池周辺。午前9時半頃から汽水池のシギ・チドリ類が落ち着かなくなってきていたが、午前10時から汽水池周辺のマツに休止しては狩りを繰り返すのが観察できた。コガモやシギ・チドリ類を狙っていたものと思われるが、正午頃までの観察では狩りに成功しなかったようであった)
○ハヤブサ             1羽(成鳥。教えていただき見ることができた。午前10時半過ぎに鳥類園上空を旋回しながら帆翔し高度を上げていた。同時刻頃に鳥類園東側では帆翔上昇するノスリも目撃されたとのことであり、日差しが戻ったことから、上昇気流に乗って移動する”わたり”の個体とも思われた)
○クイナ              1羽(汽水池。アシ原沿いを移動するのが見れた。これまでも見られていたとのことであったが、我々は今季初認であった) 
○シロチドリ          146羽(東渚。午前8時頃のカウント数)
○ムナグロ             3羽(東渚。幼鳥と思われる小群。午後2時頃に東渚中央丘西側干潟に舞い降りて休んだが、まもなくして飛び立ち舞浜方向に去った)
○ダイゼン             1羽(汽水池。幼鳥。午前8時過ぎに汽水池干潟に入っているのを見つけた。その後、擬岩近くにも飛来したりしていた。ダイゼンが汽水池に入るのは珍しいと思われる)
○ハマシギ           488羽(東渚。午前8時頃のカウント数)
○エリマキシギ           1羽(汽水池。♂幼鳥で冬羽に換羽中の個体。脚を損傷しているものの採餌や飛翔には支障はないようであった)
○クサシギ             1羽(東渚周辺。午前8時過ぎに東渚のハマシギ・シロチドリ群がミサゴの接近に驚いて飛び立ち、干潟上を逃げ回ったが、その中に混じっていた。いくらか逃げ回っているうちにハマシギ・シロチドリ群から離脱し水路上空を経由して鳥類園側に飛来し、汽水池方面に入ったように見えた。しかしながら汽水池内では見つけることはできなかった。遠方であったが、しばらくのあいだ飛翔パターンを確認することができた)
○アカアシシギ           2羽(汽水池)
○アオアシシギ          19羽(汽水池など。オオタカの出現などによって東渚方面に移動する個体も見られた)
○オグロシギ            3羽(汽水池。幼鳥から冬羽に換羽中の個体。オオタカの出現により一時的に淡水池でも2羽が見られた)
○オオソリハシシギ         3羽(東渚。幼鳥と思われる小群。干潟がかなり狭まった午後2時過ぎに東渚中央丘西側干潟に飛来した。尾羽のパターンを確認することができた)
○タシギ              7羽(汽水池)
○オオハシシギ           2羽(汽水池。いずれも成鳥冬羽)
○セイタカシギ          42羽(汽水池。午前9時過ぎのカウント数。オオタカの出現で一時的に擬岩前に集結した際のカウント数。その後は散らばったようで、正午過ぎには東渚水路側護岸に32羽、淡水池に4羽などが見られたが、午後1時前にはトビの接近に驚いて護岸のセイタカシギ群が汽水池に戻るのが見られた。当地のセイタカシギは繁殖期直前に集結する傾向があり、2004年4月29日には44羽をカウントしているが、秋季の個体数としてはこれまでで最多と思われる)
○カワセミ              2羽(又は3羽。汽水池など)
○アカゲラ              1羽(正午過ぎに、教えていただき、汽水池南側樹林地から淡水池北側樹林地に波打ちながら飛翔するのが見れたが、じっくりと観察することはできなかった。このところ樹林地で目撃されているとのことであった。当地で我々がアカゲラを確認したのは2001年10月21日以来で2回目である)
○セグロセキレイ          1羽(汽水池。正午頃から観察センター近くで見られた。当地では秋季に移動中の個体が見られることが多い)
○アカハラ              1羽(淡水池北側樹林地。到着直後にツリーと鳴きながら飛翔し再び樹林地に入るのが見られたが、じっくりと確認することはできなかった。なお、この個体を目撃した場所以外でもツグミ類ではないかと思われる鳴き声が聞かれたが視認することはできなかった)
○ヤマガラ              2羽
○カケス             約10羽(鳥類園内。汽水池や淡水池上空を飛翔移動したり、竹藪などからジェージェーと鳴き交わす声がよく聞かれた。また、正午過ぎには旧江戸川を越えて東方向に移動する小群が見られた)

以上。

エリマキシギ(♂幼鳥:冬羽に換羽中)
2006年10月22日
葛西臨海公園(汽水池)



【2006年10月28日】

※葛西臨海公園(8:30〜14:50)
 本日は小潮で到着時は満潮であったが、午前10時半頃からゆっくりと潮位が下がり始めた。最初に公園中央部で探鳥した後、午前9時過ぎから西渚観察ポイントに向かい午前11時頃まで留まった後、公園西側を経由して鳥類園に移動し、正午過ぎから汽水池周辺で探鳥を行った。渚周辺は水鳥の数が多く、スズガモの大群が西渚沖を中心に集結しており、その中にホシハジロ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、オカヨシガモ、オオバンが混じっていた。また、アカエリカイツブリは留まっていた他、ハジロカイツブリを初認した。カモメ類はウミネコの数が少なくなってきていたが、ユリカモメは午後2時時点で2000羽を超える群が集結していた。小鳥類ではマミチャジナイをようやく視認することができた他、ジョウビタキも初認できた。アオジ、ウグイスなどの冬鳥も定着しつつあるようであった。汽水池のシギ群には大きな変化はなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(東西渚間水路。冬羽個体であった。当地で越夏した個体と思われる)
○アカエリカイツブリ         1羽(ほぼ夏羽の個体。東西渚間水路内で盛んに潜水して採餌しているのが見られた。午前10時半頃には東西渚間水路を北進し、船着場付近でも採餌していた)
○ハジロカイツブリ         4羽(冬羽。西渚沖のスズガモ群中と東渚沖合いに各2羽づつ見られた。今季初認であった) 
○ミサゴ               2羽(午前9時過ぎに1羽が東渚内の棒杭に休止しているのが見られたが、それと同時に別個体が若洲海浜公園方面から東渚沖合いに飛来しダイビングを繰り返したが魚を捕らえることはできず舞浜沖に去った。東渚内の個体はその後、東渚内でダイビングし魚を捕らえて採食しているのが観察できた。旧江戸川河口付近の棒杭にも移動したりしていた)
○トビ                1羽(東渚周辺。旧江戸川に面した堤防上の看板に休止していることが多かったが、時折干潟上を舞ったり、干潟に舞い降りたりしていた。午前9時半頃には東渚中央丘付近でコミミズクに絡まれた)
○チュウヒ              1羽(東渚、鳥類園。午前11時頃に東渚アシ原上を飛翔しているのを見ることができたが、同一個体が正午過ぎに汽水池上空から淡水池に進入し、旋回した後北西側のアシ原に舞い降りて見えなくなった)
○チョウゲンボウ           1羽(午前11時半頃に公園西側上空を南西方向に移動するのが見られた)
○シロチドリ         約100羽(東渚。午後2時過ぎの一部カウントのうえでの推計数。視界が遮られたため、きちんとカウントできなかった)
○ハマシギ          約300羽(東渚。午後2時過ぎの一部カウントのうえでの推計数。視界が遮られたため、きちんとカウントできなかった)
○エリマキシギ           1羽(汽水池。♂幼鳥で冬羽に換羽中の個体)
○アカアシシギ           2羽(汽水池)
○アオアシシギ          16羽(汽水池)
○オグロシギ            3羽(汽水池。いずれも幼鳥で、冬羽に換羽中と思われる個体)
○タシギ              5羽(汽水池)
○オオハシシギ           2羽(汽水池。いずれも成鳥冬羽)
○セイタカシギ          20羽(汽水池)
○コミミズク             1羽(東渚周辺。東渚中央丘付近に休止していたようで、トビが上空を通過した際に舞い上がって絡んだ。しばらく中央丘付近を飛び回った後、干潟上を飛翔しながら移動し、旧江戸川舞浜側の護岸付近に達して見えなくなった。本年も飛来しているようである)
○ジョウビタキ            1羽(公園中央部。♀タイプ。今季初認であった)
○ノビタキ              1羽(東渚の西側堤防近くのアシ原付近にいるのが見られた。遠方であった)
○マミチャジナイ           3羽(公園中央部など。ツーという声で鳴き交わしながら小群が樹林地を移動していた。コナラの枝に休止した1羽のみきちんと眉斑を確認することができた。余り落ち着かず、公園西側の樹林地にも移動しているようであった)
○ヤマガラ            約12羽(公園中央部、鳥類園など。エゴノキの実を採取に飛来しているのがよく観察できた)
○エナガ               1羽(淡水池周辺)
○カケス             約10羽(公園西側、鳥類園。汽水池上空を飛翔移動したり、樹林地などからジェージェーと鳴き交わす声がよく聞かれた)

以上。


2006年10月29日】

※葛西臨海公園(7:50〜14:00)
 夜半からの雨も上がったことから出かけた。本日は小潮で、到着時は満潮に向けて干潟が狭まってきているところであった。最初に公園中央部を経由して渚橋付近から探鳥した。西渚干潟はまだかなり残っており、カモメ類とシギ類が飛来していたが、午前9時頃の開門に合わせて西渚に入った頃には、干潟が冠水し水鳥達も移動してしまっていた。午前10時頃まで西渚観察ポイント付近に留まった後鳥類園に回り、午後1時過ぎから公園西側を歩いて切り上げた。渚周辺でズグロカモメを再確認できた他、ウミアイサを初認した。また、アカエリカイツブリは留まっていた。大型カモメ類は約30羽が集結していたが特に変わったものは見られなかった。小鳥類はマミチャジナイやシロハラと思われるツグミ類の声も聞かれたが、きちんと確認することはできなかった。また、アオジ、ウグイス、ホオジロなどの冬鳥の声もよく聞かれた。汽水池のシギ群には大きな変化はなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(東西渚間水路。冬羽個体)
○アカエリカイツブリ         1羽(ほぼ夏羽の個体。東西渚間水路内を行き来しながら盛んに潜水して採餌しているのが見られた)
○ウミアイサ             1羽(♀タイプ。東渚干潟付近の浅瀬で見られた。今季初認であった) 
○ズグロカモメ            1羽(成鳥冬羽。午前8時過ぎに西渚干潟に舞い降りているカモメ群中に見られた。ユリカモメ群と少し離れて羽繕いを行っていたが、その後干潟が冠水したために東渚干潟に移動してしまった。越夏した個体が当地周辺に留まっているものと思われる)
○ミサゴ               1羽(午前9時頃に1羽が東渚内の棒杭に休止しているのが見られた。また同一と思われる個体が旧江戸川河口付近の棒杭にも移動していた)
○トビ                1羽(又は2羽。渚周辺。午前9時頃に荒川河口付近から飛来し、東渚周辺を舞っていた。また午前10時頃にも東渚周辺に飛来した。いづれもカラスに追われているのが見られた)
○チュウヒ              1羽(東渚、鳥類園。午前9時過ぎにシギ類やカモメ類を飛ばしながら東渚干潟上を舞った後、アシ原上を飛翔しているのを見ることができた。その後、午前11時過ぎに同一個体が汽水池上空に飛来しシギ類を飛ばしたが、しばらくして東渚方向に飛び去った)
○シロチドリ          約20羽(東渚など。到着直後にチュウヒが干潟上を舞ったために、きちんとカウントできないうちに飛び去ってしまった。もっといたものと思われる)
○ダイゼン              2羽(東渚。午後1時過ぎにハマシギ群とともに飛来しているのが確認できた。遠方であったが、飛翔時の腋羽が確認できた)
○ハマシギ          約350羽(東渚。午前9時過ぎの推計数。午前8時過ぎに西渚に飛来していたカウント数は184羽であった。なお、午前9時過ぎにチュウヒに驚いて荒川河口方面に飛び去ったが、午後1時頃には再び東渚干潟に飛来していた)
○エリマキシギ           1羽(汽水池。♂幼鳥で冬羽に換羽中の個体。午前10時過ぎにアシ際で休んでいるのが確認できた)
○アカアシシギ           2羽(汽水池)
○アオアシシギ          16羽(汽水池)
○オグロシギ            3羽(汽水池。いずれも幼鳥で、冬羽に換羽中と思われる個体)
○オオソリハシシギ         1羽(西渚。午前8時過ぎにハマシギ群とともに採餌しているのが見られたが、その後は東渚干潟に移動していた。幼鳥と思われる個体であった) 
○タシギ              3羽(汽水池)
○オオハシシギ           3羽(汽水池。これまでより1羽多くなっていたが、いずれも成鳥冬羽であった。いただいた情報によると2〜3日前から3羽が確認されているとのことであった)
○セイタカシギ          25羽(汽水池。午前11時過ぎにチュウヒが汽水池上空に飛来した際には、にぎやかな警戒音を出し、他のシギ類を引き連れるように飛び回っていた。しかしながらチュウヒが東渚方面に去ったことから、擬岩付近に舞い戻ってきた)
○カワセミ              2羽(東渚と淡水池で各1羽を確認できた)
○キセキレイ            1羽(汽水池。正午過ぎに観察センター近くに一時的に飛来した) 
○ジョウビタキ            1羽(公園中央部。♀タイプ)
○キビタキ              1羽(公園西側。ぐぜりの声が聞かれたが視認することはできなかった)
○ヤマガラ            約12羽(公園中央部、鳥類園など。エゴノキの実を採取に飛来しているのがよく観察できた)
○カケス             約10羽(公園西側、鳥類園。汽水池上空を飛翔移動したり、樹林地などからジェージェーと鳴き交わす声がよく聞かれ、ウバメガシの植栽されている付近に飛来するのが目立った)

以上。