2006年9月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑


【2006年9月3日】

※葛西臨海公園(7:40〜14:10)
 到着時は干潮であったが、その後ゆっくりと潮位が上がった。最初に鳥類園に向かい、午前9時頃から西渚周辺で探鳥を行い、午前11時頃から公園西側を回り再び鳥類園に戻って探鳥した。昨日見られたクサシギ、コアオアシシギは飛び去ったようで見られなかった。淡水池のハシビロガモは2羽となっていた。園内はハギの花が盛りとなっていた。また、昨日に続いてナガサキアゲハ♂♀を目撃した。当地はクマゼミも多いが南方系の昆虫類が相当進出してきているようである。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         3羽(東西渚間水路)
○ズグロカモメ            1羽(若鳥。午前9時半頃に東渚干潟上に見つけた。潮位が上がり始めた午前10時頃にはよく飛翔して干潟上のカニを採取しているようであった。東渚西側堤防上空まで飛来したことから、これまで以上に細かく観察することができたが、全体的に風切羽が伸長中のようで、静止した際にはずんぐりとした体型の印象であった)
○ミサゴ               1羽(午前9時過ぎに東渚上空に現れ、旧江戸川河口付近でダイビングして魚を捕らえ、東渚内棒杭上に休止し採食した。捕らえた魚が小さかったこともあり、午前9時半頃には採食を終えて飛び立ち、若洲海浜公園方面に去った。胸の黒帯は薄く、♂と思われた)
○チュウサギ             3羽(西渚草地で1羽が見られた他、淡水池北側でも2羽が見られた。いずれも昆虫類を採取しているようであった)  
○コチドリ              6羽(汽水池)  
○シロチドリ            16羽(東渚など)
○メダイチドリ            4羽(西渚。午前10時過ぎに4羽の小群が西渚干潟に飛来した。そのうち3羽は幼鳥であった)
○ムナグロ              2羽(又は3羽。東渚、西渚。午前9時過ぎには、換羽中の成鳥と思われる個体1羽が西渚に飛来した)
○ダイゼン              4羽(東渚)
○トウネン             10羽(東渚、西渚。午前9時半頃に西渚干潟に飛来したのは幼鳥のみ2羽であった。東渚の遠方のものは識別困難であった)
○オバシギ              2羽(又は3羽。幼鳥、東渚)
○ソリハシシギ           10羽(渚周辺、汽水池など。西渚干潟にもよく飛来していたが、人出のために落ち着かなかった)
○アオアシシギ           10羽(東渚、汽水池。潮位が上がった午後1時過ぎには東渚から汽水池に移動する個体が見られた)
○キアシシギ            12羽(渚周辺、汽水池など)
○オグロシギ             1羽(西渚。幼鳥、昨日と同一と思われる個体。午前9時半過ぎに西渚干潟に飛来した。人出を余り気にせず留まっていたが、午前10時半頃に網を持った子どもに追い立てられ飛び去った)
○オオソリハシシギ          2羽(東渚。成鳥と思われる個体) 
○ダイシャクシギ           1羽(又は2羽。東渚。同時に確認できた大型シギは3羽であった。ミサゴが出現した際に飛翔パターンも確認できた)
○ホウロクシギ            1羽(又は2羽。東渚)
○チュウシャクシギ          6羽(汽水池、東渚で各1羽が確認できた他、旧江戸川河口のカキ礁にも4羽が飛来していた)
○セイタカシギ           18羽(東渚、汽水池。東渚の澪筋で採餌する12羽の群が見られた)
○カワセミ               1羽(淡水池。♂成鳥)
○センダイムシクイ          1羽(公園西側。サクラの木立の中を活発に移動していた。頭央線を確認できた) 
○ヤマガラ               1羽(又は2羽。公園西側。樹林地を活発に動き回っていた)
○コムクドリ              5羽(公園西側で4羽を視認した他、汽水池南側樹林地でも♂1羽が盛んにさえずるのを確認した)

以上。


【2006年9月9日】

※葛西臨海公園(9:40〜14:10)
 到着時は既に大きく干潟が広がり始めているところであった。最初に西渚観察ポイントに向かい、午前11時頃に公園西側に回り、午後から鳥類園で探鳥した。基本的には大きな変化はなかった。淡水池にはコガモ2羽が見られた。なお、淡水池付近でツツドリと思われる2羽の飛翔も見られたがじっくりと観察することはできなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         2羽(東西渚間水路)
○ズグロカモメ            1羽(若鳥。午前10時頃に東渚干潟上に見られた。飛び回ることは行わず、干潟上を歩き回って採餌行動を取っているようであった。引き続き、越夏個体が留まっているものと思われる)
○ミサゴ               1羽(到着直後に東渚上空に現れ、干潟内の棒杭に休止したが、午前10時過ぎに渚水際にダイビングして魚を捕らえ、旧江戸川河口内の棒杭に休止して採食した)
○チュウサギ             2羽(淡水池北側)  
○コチドリ               1羽(東渚)   
○シロチドリ            54羽(東渚)
○メダイチドリ            4羽(東渚。遠方のものは識別困難であった)
○ダイゼン              2羽(東渚)
○トウネン             12羽(東渚。遠方のものは識別困難であった)
○オバシギ              4羽(幼鳥、東渚)
○ソリハシシギ            4羽(東渚など)
○アオアシシギ            3羽(東渚、汽水池。なお、東渚にはアカアシシギではないかと思われる個体も見られたが、遠方のため確実な識別はできなかった)
○キアシシギ             2羽(東渚周辺)
○オグロシギ             1羽(幼鳥。水路干潟。午後1時過ぎにセイタカシギ群中にいるのが見られた。また、午後2時過ぎには淡水池上空を経由して汽水池方面に飛翔移動するのが見られた)
○オオソリハシシギ          2羽(東渚) 
○ダイシャクシギ           2羽(東渚。同時に確認できた大型シギは4羽であった)
○ホウロクシギ            2羽(東渚)
○チュウシャクシギ          6羽(午後1時頃に旧江戸川河口のカキ礁に飛来しているのが確認できた)
○セイタカシギ           28羽(東渚、汽水池、水路干潟。水路干潟では午後1時過ぎに12羽の群が見られた)
○センダイムシクイ          1羽(淡水池東側。ヤマガラ群近くの灌木の中を移動していた。頭央線を確認できた)
○オオルリ               1羽(公園西側。♂幼鳥)  
○ヤマガラ               6羽(公園西側、鳥類園で各3羽)
○コムクドリ              3羽(公園西側。♂1羽、♀タイプ2羽。サクラについた毛虫を採取していた)

以上。


【2006年9月10日】

※船橋三番瀬海浜公園(7:50〜10:50)
 到着時は満潮を過ぎて徐々に潮位が下がっているところであった。多くの水鳥達は堤防上などで休んでいたが、午前9時半頃から干潟が広がり始め、シギ・チドリ類が正面干潟に舞い降りてきた。アジサシ類は沖合いの海苔ひび上や堤防上に見られたが、コアジサシは干潟に飛来したものの、アジサシは飛来しなかった。オオメダイチドリやキリアイが見られたが、他には特に変わったものは見られなかった。主なものは次のとおり。

○ハジロカイツブリ          1羽(夏羽個体。スズガモ群中)
○アジサシ          約2500羽(午前8時過ぎに一部カウントのうえでの推計数。沖合い海苔ひび上に集結しており、時折上空を舞っていた。観察時間中は干潟周辺への飛来はなかった)
○コアジサシ            28羽(午前10時半過ぎに群が市川側干潟に集結した。幼鳥を伴った群と思われた)
○ミサゴ                1羽(午前10時過ぎに市川塩浜方面から干潟上空に飛来し、そのまま船橋港方面に去った)
○ミヤコドリ             14羽(到着時は堤防上にいたが、午前10時頃に市川側干潟に飛来した。越夏個体群と思われる)
○シロチドリ            128羽(市川側干潟。午前10時頃のカウント数。幼鳥も見られた)
○メダイチドリ            12羽(午前10時頃のカウント数。換羽中と思われる個体の他に幼鳥も見られた)
○オオメダイチドリ           1羽(又は2羽。冬羽と思われる個体。シロチドリ群と行動をともにしているようであった)
○ダイゼン             113羽(堤防上など。午前10時過ぎには市川側干潟に集結した。換羽中と思われる個体が多かった)
○トウネン              52羽(市川側干潟など。幼鳥がほとんどであったが、換羽中と思われる個体も見られた)
○キリアイ               2羽(いずれも幼鳥と思われる個体。このうち1羽は冬羽への換羽が始まっているようであった)
○ハマシギ              22羽(換羽中個体など)
○ミユビシギ            232羽(午前9時頃に堤防上に集結した際のカウント数。その後は市川側干潟などに飛来した。冬羽個体の他、幼羽と思われる個体も見られた)
○オバシギ              14羽(幼鳥のみ。市川側干潟)
○ソリハシシギ            24羽(市川側干潟など。到着時は棒杭上でも休んでいた。ほとんどが幼鳥のようであった)
○キョウジョシギ            20羽(市川側干潟など)
○キアシシギ             14羽(市川側干潟など。幼鳥も1羽確認できた)
○オグロシギ              1羽(市川側干潟。幼鳥。オオソリハシシギ群中に見られた)
○オオソリハシシギ          12羽(市川側干潟など。幼鳥も見られた)
○チュウシャクシギ           1羽(堤防上で見られた)


※葛西臨海公園(11:50〜15:10)
 到着時は干潮であったが、その後はゆっくりと潮位が上がり始めた。最初に水路周辺や鳥類園で探鳥を行い、午後1時半頃から西渚観察ポイントに回って探鳥した。シギ・チドリ類は比較的多かったが、大きな変化はなかった。いただいた情報によるとオオタカ(若鳥)が鳥類園内に再び出現したとのことで水鳥達は落ち着かない様子であるとのことであった。なお、カモ類はカルガモ、スズガモの他に、マガモ、ハシビロガモ、コガモ(3羽、淡水池)が確認できた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(ほぼ冬羽となった個体。東西渚間水路内)
○ズグロカモメ            1羽(若鳥から成鳥冬羽に換羽中と思われる個体。東渚干潟上に見られた。飛翔することはなく、干潟上を歩き回って採餌しているようであった。越夏個体が引き続き留まっているものと思われる)
○アジサシ              1羽(成鳥夏羽と思われる個体。午後1時半頃から干潟上で休息しているのが見られた。潮位の上昇に伴って飛翔移動し、休息場所を変えたものの干潟に留まっていた)
○ミサゴ               1羽(到着時には旧江戸川河口付近の棒杭に休止していたが、午後1時過ぎに若洲海浜公園方面に移動した。その後、午後2時頃に再び東渚上空に出現し、午後2時半過ぎには魚を捕らえて採食した)
○チュウサギ             2羽(淡水池北側)
○コチドリ               6羽(汽水池)  
○シロチドリ            64羽(東渚。遠方のものは識別が困難であった)
○メダイチドリ            6羽(東渚)
○ダイゼン              4羽(東渚)
○トウネン              3羽(東渚。もっといたものと思われるが遠方のものは識別困難であった)
○ミユビシギ             8羽(東渚)
○オバシギ              4羽(東渚) 
○ソリハシシギ            6羽(汽水池、東渚)
○アオアシシギ            6羽(汽水池、東渚。冬羽個体から幼羽の個体まで見られた)
○キアシシギ             2羽(水路付近、東渚)
○オグロシギ             1羽(幼鳥。水路干潟。午後1時頃の水路干潟にはシジミ取りの人出が多かったが、オグロシギがヒトを恐れずに護岸近くで採餌していた)
○オオソリハシシギ          1羽(東渚。幼鳥と思われた) 
○ダイシャクシギ           3羽(東渚)
○ホウロクシギ            2羽(東渚)
○チュウシャクシギ          5羽(旧江戸川河口付近のカキ礁に飛来していた)
○セイタカシギ           23羽(水路付近、淡水池、東渚。正午頃に東渚水路側護岸に17羽が休んでいるのが見られた。淡水池にも幼鳥2羽を伴ったペアが飛来した)
○カワセミ               1羽(淡水池)
○ヤマガラ               1羽(又は2羽。汽水池南側)
○コムクドリ              2羽(淡水池、汽水池周辺)

以上。


【2006年9月16日】

※葛西臨海公園(8:40〜15:30)
 本日は小潮であったが、到着時は干潮を過ぎて潮位が上がり、徐々に干潟が狭まり始めているところであった。最初に西渚観察ポイントに向かい、午前11時頃に公園西側に回り、正午を回ってから鳥類園で探鳥した。特に変わったものは見られなかったものの、コアオアシシギが見られた他、小鳥類もいくらか見ることができた。渚周辺では移動中と思われるユリカモメの小群(10羽)やカモの小群(オナガガモ3羽、コガモ5羽)が確認できた。またコガモは淡水池でも4羽が見られた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         4羽(西渚水面など。夏羽3羽は西渚水面内で採餌行動を取っていた)
○ズグロカモメ            1羽(若鳥。午前10時頃に東渚干潟上に見られた。飛翔も見られたが、干潟上を歩き回って採餌行動を取っていることが多かった。引き続き、越夏個体が留まっているものと思われる)
○ミサゴ               1羽(午前10時頃に東渚上空に現れ、干潟上の水鳥達を飛ばしたが、その後干潟内の棒杭に休止した)
○チュウサギ             1羽(汽水池南側)  
○コチドリ               8羽(汽水池で7羽見られた他、東渚でも1羽が確認できた)   
○シロチドリ           約30羽(東渚など。午前9時過ぎまでは西渚干潟にも10羽が飛来していた)
○ムナグロ              6羽(東渚。午前10時過ぎに鳴き交わしながら飛来し、東渚干潟に舞い降りたが、視界が遮られてじっくり観察することはできなかった)
○ダイゼン              4羽(東渚)
○トウネン             24羽(東渚など。午前9時過ぎまでは西渚干潟にも6羽が飛来していた。全て幼鳥であった)
○オバシギ              4羽(幼鳥。東渚)
○コアオアシシギ           2羽(幼鳥。汽水池)
○ソリハシシギ            5羽(西渚など。午前9時過ぎまでは西渚干潟に飛来していたが、その後東渚干潟に移動した)
○アオアシシギ            6羽(汽水池。幼鳥も見られた)
○キアシシギ             1羽(又は2羽。汽水池。午後2時を過ぎて飛来した。幼鳥であった)
○オグロシギ             1羽(幼鳥。東渚。遠方であったが、飛翔パターンが確認できた。比較的アシ原に近い干潟で採餌していた)
○オオソリハシシギ          4羽(東渚。幼鳥) 
○ダイシャクシギ           1羽(西渚など。午前9時頃までは西渚干潟に飛来していたが、まもなく東渚干潟に移動した。なお、ダイシャクシギはこの個体のみで、ホウロクシギも確認できなかった)
○チュウシャクシギ          2羽(汽水池。アシ原近くでカニを採取したりしているのが見られた)
○タシギ                1羽(淡水池湿地)
○セイタカシギ           16羽(汽水池など。淡水池や東渚でも確認できた)
○カワセミ               1羽(淡水池。♂成鳥)
○メボソムシクイ           1羽(公園西側。この時期には珍しく枝移りしながら、よく囀っていた) 
○センダイムシクイ          1羽(又は2羽。公園西側。頭央線を確認できた)
○キビタキ               3羽(公園西側。♀タイプのみ)
○コサメビタキ             1羽(公園西側。エゾビタキも見られたとのことであったが、我々は見ることができなかった)
○ヤマガラ             約10羽(公園西側、鳥類園など。シジュウカラやムシクイ類などと混群を作って移動している個体も見られた。これまでになく多くの個体数が飛来しているようである)

以上。


【2006年9月17日】

※葛西臨海公園(7:40〜14:10)
 本日は長潮で、到着時は干潮であった。その後はゆっくりと潮位が上がった。最初に公園西側を回って、午前9時頃には西渚観察ポイントから渚周辺の探鳥を行った。その後、午前11時頃に再び公園西側に回り、正午を回ってから鳥類園で探鳥した。西渚でキリアイが見られたが、基本的には昨日と同様であった。ユリカモメの群が18羽となっていた。また、ツツドリなどの情報もあったが、我々は見れなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         2羽(西渚水面。夏羽個体)
○ズグロカモメ            1羽(若鳥。観察時間中は飛翔は見られず干潟上を歩き回っていた。遠方であったが、翼先端の白と黒の斑模様が認められるようになり、成鳥冬羽となってきているようであった)
○ミサゴ               1羽(午前中は見られなかったが、午後2時頃には旧江戸川河口付近の棒杭に休止していた。昨日も見られた♀と思われる個体であった)
○ヒメアマツバメ           1羽(公園西側。午前8時頃に公園上空を西に向かって飛翔するのが見られた)
○コチドリ               6羽(汽水池)   
○シロチドリ           約30羽(東渚など。午前9時半頃までは西渚干潟にも8羽が飛来していた)
○メダイチドリ            4羽(東渚。確認できた限りでは幼鳥のようであった) 
○ダイゼン              3羽(東渚)
○トウネン            約30羽(西渚など。午前9時頃は西渚干潟にも最大12羽が飛来していた。全て幼鳥であった。その後は東渚に移動した)
○キリアイ               1羽(西渚。午前9時過ぎにトウネン群中に見られたが、その後は東渚に移動した。幼鳥であったが、一部冬羽への換羽が始まっているようであった。キリアイが各地で多く記録された2004年には、当地でも8月29日に水路干潟で最大8羽が確認されたことがあるが比較的珍しい)
○オバシギ              6羽(東渚。到着直後は1羽のみであったが、午前10時半頃に5羽の群が飛来した)
○コアオアシシギ           1羽(幼鳥。汽水池)
○ソリハシシギ            9羽(西渚など。午前10時頃までは最大7羽が西渚干潟に飛来していた。東渚、汽水池でも見られた。いずれも幼鳥のようであった)
○アオアシシギ            8羽(汽水池、東渚。汽水池では幼鳥も見られた他、ほぼ冬羽の個体も見られた)
○キアシシギ             1羽(汽水池。幼鳥であった)
○オグロシギ             1羽(東渚。幼鳥)
○オオソリハシシギ          4羽(東渚。幼鳥) 
○ダイシャクシギ           2羽(東渚。午前10時頃に2羽を同時に確認することができた。ホウロクシギは確認できなかった)
○チュウシャクシギ          4羽(西渚、汽水池など。西渚ではテトラポッド付近に2羽が飛来してカニを採取していた。このうち1羽は脚を損傷していた)
○タシギ                2羽(又は3羽。汽水池)
○セイタカシギ           16羽(汽水池)
○センダイムシクイ          1羽(公園西側)
○キビタキ               3羽(公園西側。♀タイプのみ)
○オオルリ               1羽(公園西側。♀と思われる個体)
○コサメビタキ             1羽(公園西側)
○ヤマガラ               6羽(公園西側、鳥類園など。引き続きよく見られた。エゴノキの実を採取する個体も確認できた)

以上。


【2006年9月18日】

※葛西臨海公園(11:20〜15:40)
 台風13号に伴う雨が上がったことから出かけた(当地に近い新木場・東京ヘリポートでは午前10時までの間に約30mmの降雨があったとのこと)。しかしながら台風の余波で南風がかなり強く吹き、渚周辺は観察しづらかった。最初に西渚観察ポイントから渚周辺の探鳥を行ったが、ハヤブサの出現のため水鳥は少なく、また強風もあり早々に切り上げた。その後は公園西側を経由して鳥類園に回って探鳥した。午後1時過ぎの汽水池はハヤブサの出現のため、水鳥がほとんどいなくなってしまっていたが、午後2時を過ぎる頃から次第に戻ってきた。他に、ノビタキ、オオルリなどの情報もあったが、我々は見れなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         2羽(西渚水面。夏羽個体)
○ズグロカモメ            1羽(若鳥。到着した直後に東渚干潟上にいるのを見つけたが、その後はハヤブサに追い立てられたウミネコとともに上空に舞い上がったようで見失ってしまった。遠方で、じっくりと観察することはできなかった)
○ハヤブサ              1羽(成鳥と思われる個体。東渚、汽水池上空。到着直後に東渚周辺を飛び回り、ウミネコやカワウを追い立てているのが見られた。正午過ぎには干潟上に休止しているのを確認した。午後1時頃には、同一と思われる個体が鳥類園・汽水池上空に飛来し、上空を旋回しては2回ほど急降下を繰り返した。視界が遮られたことから狩りの成否はわからなかった)
○シロチドリ           約10羽(東渚など。西渚干潟にも一時的に4羽が飛来していた。ハヤブサのためか、落ち着かなかった)
○トウネン            約20羽(東渚など。ハヤブサが出現した後には西渚干潟にも一時的に飛来していた)
○コアオアシシギ           2羽(幼鳥。汽水池)
○ソリハシシギ            4羽(西渚など。幼鳥)
○アオアシシギ            5羽(汽水池。午後3時半頃には満水となった汽水池を飛び出して、群が東渚方面に移動するのが見られた)
○キアシシギ             1羽(汽水池。幼鳥)
○ホウロクシギ            1羽(東渚。到着直後に干潟に降りているのを確認したが、しばらくして飛び去ってしまった)
○チュウシャクシギ          1羽(汽水池)
○セイタカシギ           26羽(汽水池。午後2時半頃の汽水池に集結した個体群のカウント数。水路周辺を移動する小群も見られた)
○キビタキ               1羽(公園西側。声のみで、姿を視認することはできなかった)
○コサメビタキ             1羽(汽水池南側樹林地)
○ヤマガラ               5羽(公園西側、鳥類園)

以上。

【2006年9月23日】

※葛西臨海公園(8:00〜16:00)Torioのみ
 到着時は満潮を過ぎて干潟が大きく広がり始めているところであった。関東沖を通過する台風14号の余波で北風がかなり強かった。最初に鳥類園に向かい、その後公園西側を回って正午頃から1時間ほど西渚観察ポイントから渚周辺の探鳥を行った。その後は再び鳥類園と公園西側で探鳥した。久しぶりにミヤコドリを確認することができた。カモ類は淡水池でコガモ(10羽)、東渚でオナガガモ(7羽)、ハシビロガモ(4羽)の群が見られた。カモメ類はユリカモメが約80羽と多くなっていた他、セグロカモメが5羽前後見られたが、多くは亜成鳥と思われた。なお、他の小鳥類の情報もいくらかあったが、確認できなかった。また、観察センター付近で北風に乗って移動するアサギマダラを目撃した。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         2羽(西渚水面。夏羽個体)
○ズグロカモメ            1羽(成鳥冬羽。越夏個体。これまでと同様に余り飛翔せず干潟上を歩き回っていた。翼先端の白と黒の斑模様が認められるようになっていた)
○ミサゴ               1羽(到着直後から旧江戸川河口付近の棒杭に休止したりしているのが見られたが、午後2時半頃には東渚棒杭上で捕らえた魚を採食しているのが確認できた。♀と思われる個体であった)
○アマサギ              8羽(東渚干潟上。正午過ぎに東渚のアシ原際で北風を避けるように集結し休んでいる群が確認できた)
○チュウサギ             1羽(汽水池)
○ミヤコドリ              7羽(東渚。正午前に飛来しているのを見つけた。汀線沿いに採餌していたが、午後1時頃に揃って飛び立って舞浜沖方面に飛び去った。三番瀬個体群が一時的に飛来していたものと思われる)
○コチドリ               1羽(汽水池。午前9時半頃に一時的に飛来したのみであった)   
○シロチドリ           約30羽(東渚など。一時的に西渚干潟付近にも4羽が飛来した)
○メダイチドリ            4羽(東渚。遠方であった) 
○トウネン            約30羽(東渚など。西渚干潟付近にも一時的に2羽が飛来した。遠方の個体が多かったことからもっといたものと思われる)
○ハマシギ              7羽(東渚)
○コアオアシシギ           4羽(幼鳥。汽水池)
○ソリハシシギ            2羽(東渚)
○アオアシシギ            9羽(汽水池)
○キアシシギ             1羽(汽水池。幼鳥であった)
○オオソリハシシギ          4羽(東渚。幼鳥) 
○ダイシャクシギ           2羽(東渚。午後1時頃に2羽を同時にホウロクシギとともに確認することができた)
○ホウロクシギ            1羽(東渚)
○チュウシャクシギ          1羽(東渚。正午過ぎにオオソリハシシギ群中に混じっていた)
○セイタカシギ           38羽(東渚水路側堤防、汽水池、淡水池など。午後2時頃に東渚水路側堤防に29羽、淡水池に9羽が休んでいるのをほぼ同時に確認できた。越冬個体群が集結し始めているのではないかと思われる)
○カワセミ               1羽(汽水池) 
○キビタキ               4羽(公園西側。♀タイプのみ)
○ヤマガラ               5羽(公園西側、鳥類園など)

以上。



【2006年9月24日】

※葛西臨海公園(7:30〜16:10)
 到着時は満潮を過ぎて干潟が大きく広がり始めているところであった。北風はいくらか強かったが快晴であった。最初に公園西側に向かい小鳥類を探鳥した。午前10時半頃から午後1時頃までは西渚観察ポイントから渚周辺の探鳥を行ったが、その後は再び公園西側に戻り、午後2時頃から鳥類園に回って探鳥した。シギ・チドリ類でクサシギを見ることができた他、小鳥類もかなりの種類を見ることができた。カモ類はこれまでの種類に加えて水路内でマガモ(2羽)が見られた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(東渚側水面。夏羽個体)
○ズグロカモメ            1羽(成鳥冬羽。東渚。越夏個体が引き続き留まっているものと思われる)
○ミサゴ               1羽(到着直後から東渚棒杭上に休止しているのが見られた。正午過ぎには東渚周辺を飛び回って、狩りを行おうとしたが失敗し荒川河口方面に去った。しかしながら、午後2時頃には再び東渚に戻ってきていた。♀と思われる個体であった)
○チュウヒ              1羽(渚周辺。午前11時頃と正午過ぎの2回ほどアシ原から飛び出し、東渚アシ原上などを飛び回ったが、正午過ぎの飛び出しでは観察ポイント上空ではるか高く舞い上がり、その後荒川河口方面に去った。今季初認であった)
○チュウサギ             1羽(淡水池湿地。昆虫類を採取しているようであった)
○シロチドリ           約40羽(東渚。猛禽類に驚いて群飛した際にざっとカウントしたところでは、シギ・チドリ類は約200羽が確認できたが、遠方のものは識別困難であった)
○メダイチドリ            2羽(東渚。何とか識別できたのは2羽のみであった) 
○トウネン             52羽(東渚。午前11時半頃のカウント数。もっといたものと思われる)
○ダイゼン              1羽(東渚)
○オバシギ              1羽(東渚。オオソリハシシギ群近くで採餌していたが、その後はシロチドリ群近くに移動した)
○ハマシギ              1羽(東渚)
○クサシギ              1羽(汽水池。観察センター側のアシ原付近で盛んに採餌していた) 
○コアオアシシギ           4羽(幼鳥。汽水池)
○ソリハシシギ            4羽(東渚)
○アオアシシギ           14羽(東渚で、最大8羽の群が見られたが、汽水池でも6羽を確認した)
○オグロシギ             1羽(東渚) 
○オオソリハシシギ          4羽(東渚。幼鳥) 
○ダイシャクシギ           3羽(東渚。午前11時過ぎ3羽を同時にホウロクシギとともに確認することができた)
○ホウロクシギ            1羽(東渚)
○チュウシャクシギ          1羽(汽水池。アシ原内でカニを採取しているようであった)
○タシギ               5羽(汽水池で4羽が、淡水池で1羽が見られた。尾羽を広げて日光浴する個体も見られた)
○セイタカシギ           14羽(東渚など。午後2時過ぎに東渚干潟内で群が採餌しているのが見られたが、視界が遮られていたことからもっといたものと思われた。汽水池では見られなかったが、午後4時頃には東渚から淡水池に飛来してくる個体も見られた)
○ツツドリ               2羽(観察センター周辺。いずれも普通型。午後3時頃に淡水池東側のサクラや汽水池南側のサクラに飛来して盛んに毛虫を採食しているのが観察できた。淡水池東側では休止した個体がもう1羽に追われて観察センター北側のサクラに飛来した。いずれも若い個体のようであった)
○センダイムシクイ          1羽(公園西側。色調から判断したがじっくりとは観察できなかったことから頭央線などは確認できなかった)
○キビタキ               5羽(公園西側。♀タイプのみ)
○オオルリ               1羽(公園西側。♂幼鳥)
○サンコウチョウ            1羽(公園西側。いただいた情報によると今季は比較的よく目撃されているとのことであったが、我々が当地でサンコウチョウを見たのは2001年9月15日以来で5年ぶりであった)
○コサメビタキ             2羽(又は3羽。公園西側)
○エゾビタキ              2羽(公園西側)
○ヤマガラ             約20羽(公園西側、鳥類園など。葛西臨海水族園内の樹林地にも見られた。エゴノキの実などの採取によく飛び回っていた)
○カケス                 1羽(午後3時半頃に汽水池上空を西方面に飛翔する個体が見られた)

以上。


【2006年9月30日】

※葛西臨海公園(9:40〜16:00)
 本日は小潮で到着時はほぼ満潮であったが、午後になってもいくらか干潟が広がったくらいであった。最初に西渚観察ポイントに向かい渚周辺の探鳥を行った。その後は公園西側で小鳥類を見た後鳥類園に回って探鳥した。シギ・チドリ類では汽水池でオオハシシギやアカアシシギが再び見られるようになっていた。また、小鳥類もいくらかの種類を見ることができたが、昨日見られたというサンショウクイやエゾビタキなどは見れなかった。なお、サンカノゴイの飛翔を目撃することができた。カモ類はコガモが10羽以上となっていた他、ヒドリガモ(3羽)が到着していた。また、カモメ類はユリカモメの数がさらに多くなっていたが、ズグロカモメは確認できなかった。公園内はモズの高鳴きが聞かれ、ツバメの集結が見られた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ         1羽(東西渚間水路。夏羽個体)
○ミサゴ               2羽(午前10時頃に2羽が東渚内の別々の棒杭上に休止しているのが見られた。その後も東渚周辺を飛び回って、狩りを行おうとしたりしていた。午後4時前には東渚上空を飛び回ってカモメ類やシギ・チドリ類を飛ばしていた)
○チュウヒ              1羽(淡水池。正午頃に淡水池周辺を飛翔した。近距離で見ることができた)
○チョウゲンボウ           1羽(駅周辺。午後4時頃に鳥類園北側の駐車場付近でホバリングしていたが、その後駅付近を経由して公園西側に去った)  
○ヨシゴイ              1羽(淡水池南側。正午前にガマ周辺を短く飛翔してガマ群落中に入りこみ見えなくなった。久しぶりに確認したが、当地ではこれまでも10月以降も見られており、まだ留まっている個体がいるものと思われる)
○サンカノゴイ            1羽(駅周辺。到着直後に荒川方面から公園中央部の植栽地上空を比較的低く飛翔して鳥類園方面に移動するのが見られた。当地ではこれまでも記録されており、越冬地へ移動中の個体ではないかと思われる)
○シロチドリ             4羽(東渚。比較的近くを群飛した際に確認できたが、猛禽類のせいか多くはなく、遠方のものは識別困難であった)      
○コアオアシシギ           3羽(幼鳥。汽水池。正午頃までは2羽であったが、午後3時過ぎには3羽となっていた。4羽見られたとの情報もあった)
○アカアシシギ            1羽(汽水池。アシ原付近で採餌していることが多かったが、飛翔した際に次列風切の白色部が確認できた。幼鳥ではなく、成鳥冬羽と思われた)
○アオアシシギ           12羽(汽水池)
○オグロシギ             1羽(東渚。午後4時頃にミサゴが水鳥達を飛ばした際に、ダイシャクシギ群と混飛しているのが見られた) 
○オオソリハシシギ          3羽(東渚。幼鳥) 
○ダイシャクシギ           3羽(東渚)
○ホウロクシギ            1羽(東渚)
○チュウシャクシギ          1羽(汽水池)
○オオハシシギ            1羽(汽水池。成鳥冬羽と思われる個体であった。我々は久しぶりに見たが、これまでも断続的に確認されていたとのことから8月に飛来した個体が換羽したものと思われた)
○タシギ               4羽(汽水池)
○セイタカシギ           32羽(汽水池)
○ツツドリ               2羽(汽水池南側サクラ植栽地周辺。いずれも普通型。観察センターからよく観察できた。サクラに飛来して盛んに毛虫を採食していた。いずれも若い個体であった)
○カワセミ               1羽(汽水池)
○ノビタキ               1羽(淡水池南側。午後3時半過ぎに見られた。モズに追いかけられてアシ原付近に逃げ込んだりしていた)
○キビタキ              10羽(公園西側など。♂2羽、♀タイプ8羽。♀タイプは汽水池周辺の樹林地でも見られた)
○ヤマガラ             約10羽(公園西側、鳥類園など)
○カケス                 7羽(午後1時半頃に汽水池上空を群が飛び、汽水池南側の樹林地に入るのが見られた。この他にも2〜3羽がジェージェーと鳴き交わしたり、上空を短く飛翔するのが見られた)

以上。