2005年4月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑

【2005年4月2日】

※船橋三番瀬海浜公園(7:40〜11:00)
 到着時は満潮。しかしながら本日は小潮で、いくらかの干潟が残っており、午前9時過ぎには再び干潟が広がり始めた。シギ・チドリ類やカモメ類の多くは堤防上で休息していたが、一部は時折干潟に飛来していた。シギ・チドリ類には、春の渡りと思われる個体も多くなってきていた他、コアジサシも今季初めて見られた。一方、ミヤコドリやウミアイサの群もまだ留まっていた。なお、午前10時頃からはハヤブサが出現したことから、水鳥達は散らばってしまった。主なものは次のとおり。

○アメリカヒドリ        1羽(♂1羽。堤防内水面のヒドリガモ群中。よく鳴いていた)
○ホオジロガモ        1羽(♂1羽。スズガモ群中)
○シノリガモ         1羽(♀1羽。昨年から見られている個体)
○ビロードキンクロ      1羽(♂成鳥1羽。昨年から見られている個体と思われる。堤防内水面のスズガモ群中に見られたが、約400mの距離があった) 
○ウミアイサ        98羽(沖合い水面など。♂26羽、♀タイプ72羽。澪筋や浅瀬にも進入し、干潟に上がって羽繕いしている個体も見られた。引き続き、多くの個体が集結しているようである)
○シロカモメ          1羽(成鳥と思われる個体。近い堤防上の大型カモメ群中。大型カモメ類は遠方堤防上にかけて1000羽を超える個体が見られたが、近い堤防上にも約340羽の大型カモメが見られた)
○コアジサシ         2羽(午前9時過ぎに浦安沖より堤防付近に飛来し、船橋港口方面に飛び去った。今季初認) 
○ハヤブサ          2羽(いずれも成鳥と思われる個体であった。午前10時過ぎに、1羽が堤防付近に現れ水鳥達を襲ったが、狩りには失敗し、船橋港口上空で高度を上げ、谷津干潟方向に飛び去った。また、午前11時前にも1羽が正面干潟に現れ、干潟上でホウロクシギを追い回したが、ホウロクシギが水域に逃れたことから、狩りには成功せず、市川側公園上空で帆翔して、はるか高く舞い上がり見えなくなった)
○ミヤコドリ         91羽(午前9時頃のカウント数。ハヤブサの出現で、多くは茜浜方面に飛び去った。このため、午前10時頃からは遠方堤防に数羽が見られるだけとなった)
○コチドリ           2羽(干潟、後背地)
○シロチドリ          8羽(午前10時頃のカウント数)
○メダイチドリ        20羽(夏羽個体も多かった。午前10時頃に干潟に飛来した時のカウント数。シロチドリと混群を形成していた)
○ダイゼン         148羽(午前9時頃のカウント数)
○ヨーロツパトウネン      2羽(午前8時頃に、残った干潟に2羽で飛来して採餌した。1羽は換羽が進んできていたが、もう1羽はほぼ冬羽であった) 
○ハマシギ      約2000羽(午前9時頃の推計数)
○ミユビシギ         59羽(午前9時頃のカウント数)
○オバシギ           1羽(成鳥夏羽。他のシギ・チドリ類と行動をともにしていた。正面干潟にも飛来した)
○オオソリハシシギ       4羽(夏羽個体も2羽見られた。潮干狩り場の柵上などで休息しているのが見られた)
○ホウロクシギ         2羽(堤防上で休息していたが、午前9時過ぎになって、揃って正面干潟に飛来して採餌した。午前11時前にはハヤブサに追われた) 
○タヒバリ          10羽(アオサ堆積地付近に多かった)
○イソヒヨドリ         1羽(成鳥♂、堤防護岸で午前10時頃に見られた) 
○ツグミ           10羽(後背地など。グラウンドに群れていた) 


※葛西臨海公園(11:40〜15:40)
 到着時は干潟が広がり始めているところで、正午過ぎからは旧江戸川河口付近や水路側にも干潟が出現した。主として鳥類園で探鳥したが、午後2時過ぎからは西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行った。特に変わったものは見られなかったが、オオハシシギが汽水池に入っていた他、渚周辺ではワシカモメを確認することができた。また、久しぶりにアリスイも見られた。渚周辺のカンムリカイツブリは約100羽まで減少していた。主なものは次のとおり。

○ウミアイサ           2羽(♀タイプ。東渚周辺)
○ワシカモメ           1羽(東渚周辺。成鳥と思われる個体。セグロカモメとともに浅水域内に浮いて採餌を繰り返していた)
○チュウヒ            1羽(東渚。午後1時頃に現れ、干潟上に舞い降りた。魚を採食しているようであった)
○コチドリ            6羽(汽水池で5羽が見られた他、淡水池でも1羽が確認できた) 
○シロチドリ          12羽(東渚など)
○ムナグロ            4羽(東渚。午後2時半頃に、舞い降りているのが確認できた。時折、ハマシギなどとともに干潟内を移動していた)
○ハマシギ         約750羽(東渚など。午後3時頃のカウント数)
○オオハシシギ          3羽(汽水池。3羽とも夏羽への換羽が始まっているようであった。このうち、1羽は体色もかなり赤味を帯びてきていた。いただいた情報によると、旧江戸川対岸のアシ原育成地で越冬していた3羽のオオハシシギが汽水池に飛来するようになったということで、今季、汽水池に入ったのは、数日前に次いで2回目とのことであった)
○タシギ             2羽(淡水池と汽水池で各1羽)
○セイタカシギ         10羽(水路干潟など)
○アリスイ             1羽(正午頃に淡水池西側の棒杭先端部に休止しているのが見られた。引き続き越冬しているものと思われる)
○タヒバリ             4羽(東西渚間水路護岸付近など)
○ジョウビタキ           1羽(♀タイプ)
○アカハラ             1羽(汽水池付近)
○シロハラ             1羽(公園中央部)
○ツグミ            約20羽(公園中央部、淡水池周辺など。なお、ツグミ類と思われる小群がツリーという鳴き声とともに飛翔移動するのが何回か見られたものの、判別することはできなかった)
○オオジュリン         約15羽(淡水池、汽水池など。数が少なくなってきていた。なお、東西渚間水路の堤防護岸の岩上に、本日も4羽が飛来して採餌しているのが見られた)

以上。
 

【2005年4月3日】

※谷津干潟(11:10〜15:20)
 到着時は干潟が広がり始めているところであった。正午を過ぎて干潟がさらに広がった頃から、シギ・チドリ類の群れが三番瀬方面から飛来した。特に変わった種類は見られなかったが、夏羽の個体が多くなってきていた。カモ類は約920羽が留まっていたが、特に変わったものは見られなかった。なお、ズグロカモメは、本日も午前9時頃には確認されたとのことであったが、我々の探鳥時間には飛来せず、ユリカモメの夏羽個体が目立った。主なものは次のとおり。

○ツバメ           1羽(午前11時過ぎに、船橋競馬場付近上空を飛翔しているのが見られた。今季初認)
○シロチドリ         8羽(午後1時過ぎのカウント数)
○メダイチドリ       46羽(到着直後にも観察センター前干潟に1羽が見られたが、午後1時過ぎに群が飛来した。夏羽個体が多くなってきていた)
○ダイゼン        126羽(午後1時半頃のカウント数)
○ハマシギ        580羽(午後1時半頃のカウント数)
○オバシギ          2羽(夏羽個体。午後1時頃に飛来した)
○アオアシシギ        1羽(越冬個体。干潟西側で見られた)
○オオソリハシシギ      2羽(干潟東側で見られた)
○ホウロクシギ        1羽(干潟東側で採餌していることが多かった) 
○セイタカシギ        7羽(干潟西側で見られた)
○アカハラ          2羽(後背地。植栽された樹林地の地面で採餌していた)
○シロハラ          1羽(後背地。植栽された低木の下で採餌していた) 
○ツグミ            2羽(観察センター付近、後背地)

以上。

【2005年4月9日】

※葛西臨海公園(7:40〜12:40)
 到着時は干潟が広がり始めているところで、午前9時過ぎには旧江戸川河口付近や水路側にも干潟が出現し、正午前には沖合いにも広大な干潟が広がった。最初に公園西側を回って、午前9時頃からは西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行い、午前10時過ぎからは鳥類園で探鳥した。特に変わったものは見られなかったが、渚周辺のカンムリカイツブリやハジロカイツブリは、それぞれ100羽以上が留まっていたほか、夏羽のユリカモメも多くなってきていた。午前10時過ぎからは水鳥達は沖合い干潟にも散らばり探鳥しづらくなってきたことから切り上げた。主なものは次のとおり。

○ウミアイサ           1羽(♀タイプ。東渚周辺)
○コアジサシ           1羽(西渚棒杭上に休止していた)
○ツバメ             2羽(渚や水路周辺) 
○コチドリ            9羽(汽水池で6羽が見られた他、荒川側水路護岸でも2羽がみられた。また公園用地でも見られた) 
○シロチドリ          14羽(西渚など)
○メダイチドリ          2羽(東渚。もっといたものと思われる)
○ムナグロ           18羽(東渚。正午前に10羽の群が干潟を飛び立ち、水路上空近くにまで飛来したものの干潟に舞い戻った。干潟のアシ原に近いところで群れて採餌しているようであった)
○ハマシギ          764羽(東渚。午前8時頃のカウント数)
○アオアシシギ          1羽(汽水池。当地では今季初認)
○タシギ             2羽(淡水池と汽水池で各1羽)
○セイタカシギ         12羽(水路干潟など)
○タヒバリ             6羽(西渚草地。夏羽に換羽中であった)
○アカハラ             1羽(淡水池付近)
○シロハラ             2羽(公園中央部、淡水池で各1羽)
○ツグミ            約40羽(公園中央部、淡水池、汽水池周辺など。干潟内に降りている個体も目立った)
○オオジュリン           3羽(汽水池アシ原など)
○シメ               1羽(公園中央部。夏羽♀と思われる個体。午前8時頃に林床部で盛んに種子を採餌しているのが見られた)  


※谷津干潟(13:40〜16:30)
 到着時は干潮で、全体的に干潟広がっていたが、その後徐々に潮位が上がって、午後4時半頃には多くの干潟が冠水した。到着時には、既に、シギ・チドリ類の群れは三番瀬方面から飛来していたようで、その後もいくらか追加飛来があった。特に変わった種類は見られなかったが、キョウジョシギ、チュウシャクシギを今季初認することができた。ユリカモメの夏羽個体が多くなってきていた。主なものは次のとおり。

○チュウサギ           3羽(いずれも夏羽へ換羽中の個体。午前中は淡水池付近で見られたとのことであったが、我々は干潟東側で見た)
○コアジサシ           1羽(午後3時過ぎに干潟上に降りているのが見られた。時折水面上を飛び回った)
○ハジロコチドリ         1羽(干潟東側で見られた。脚の色調などが成鳥夏羽にしては弱かったので、若い個体ではないかと思われた)
○シロチドリ           2羽(午後4時頃のカウント数)
○メダイチドリ        170羽(午後4時頃のカウント数。飛来数が多くなってきていた)
○ダイゼン          112羽(午後3時半頃のカウント数)
○ハマシギ       約2300羽(午後3時半頃の推計数。きちんとカウントできなかった)
○ミユビシギ           1羽(干潟東側で見られた。冬羽個体) 
○オバシギ            2羽(干潟東側で見られた。夏羽個体)
○キョウジョシギ          1羽(干潟北側で見られた) 
○アオアシシギ           1羽(越冬個体。干潟内をよく移動しており、干潟東側にも飛来した)
○オオソリハシシギ        38羽(干潟中央部から東側で採餌していることが多かった。夏羽個体も多かった)
○ホウロクシギ           1羽(干潟東側で見られた) 
○チュウシャクシギ         1羽(午後3時頃から干潟中央部で見られた。特徴的な鳴き声を聞かせてくれた)
○セイタカシギ           6羽
○シロハラ             1羽(後背地) 
○ツグミ              4羽(干潟内、後背地)

以上。

【2005年4月10日】

※葛西臨海公園(6:50〜17:00)
 到着時は満潮。到着直後から約1時間ほど小雨が降ったが、まもなく晴れ上がった。干潟は午前8時過ぎから広がり始めた。最初に雨宿りをかねて公園西側を回り、午前9時頃から西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行い、午前10時半頃からは鳥類園で探鳥した。午前9時過ぎには旧江戸川河口付近や水路側にも干潟が出現し、正午前には沖合いにも広大な干潟が広がり、水鳥達は散らばってしまった。また、正午前からは南よりの強風が吹いた。このため、午後は渡りの小鳥の探索に参加させていただいた。特に変わったものは見られなかったが、例年のように渚周辺の水鳥にミヤコドリが加わり始めていた。主なものは次のとおり。

○ウミアイサ           1羽(♀タイプ。東渚周辺)
○コアジサシ           3羽(西渚棒杭上に休止していた)
○ツバメ            14羽(汽水池周辺など。数が多くなっていた)
○ミヤコドリ          44羽(東渚。午前10時頃のカウント数。干潟の広がりとともに飛来したようで、干潟で採餌行動を取っていたが、やがて沖合い干潟に移動したようであった。4月になると三番瀬個体群又はその一部と思われるミヤコドリ群が、葛西臨海公園に移動し、多くは渡去するものの、若鳥を中心に10羽前後の越夏個体が留まるという現象が見られている。2002年から見られているが、昨年は4月11日に当地への最初の飛来を確認している)  
○コチドリ            6羽(汽水池) 
○シロチドリ          12羽(西渚など)
○メダイチドリ          2羽(東渚。もっといたものと思われる。遠方のものは判別困難であった)
○ムナグロ            5羽(東渚)
○ダイゼン            3羽(東渚)
○ハマシギ         約800羽(東渚。午前10時頃の推計数。午前8時頃までは西渚内で休息していたが、干潟の広がりとともに飛び立って東西両渚の干潟で採餌していた。西渚干潟でも午前9時の開門直後は約200羽が採餌しているのを見ることができた)
○アオアシシギ          1羽(汽水池)
○オオハシシギ          3羽(汽水池。いずれも夏羽に換羽中で、2羽は赤味が多くなってきていた)
○ホウロクシギ          1羽(東渚)
○タシギ             2羽(淡水池と汽水池で各1羽)
○セイタカシギ         12羽(汽水池など)
○タヒバリ             6羽(西渚草地など。ほぼ夏羽の個体も1羽見られた)
○コマドリ             1羽(公園西側。♂であったが、さえずりを聞くことはできなかった。教えていただき、茂みの中を移動しているのを見ることができた)
○イソヒヨドリ           1羽(成鳥♂、旧江戸川京葉線鉄橋付近)  
○アカハラ             2羽(公園西側)
○シロハラ             1羽(公園西側。大型ツグミ類の移動が始まっているようで、この他にもツリーと鳴いて飛翔移動する個体が5〜6回みられたが、判別できなかった)
○ツグミ            約50羽(公園中央部など。多かった)
○オオジュリン           3羽(淡水池アシ原など)
○シメ               1羽(公園用地。夏羽♀と思われる個体)

以上。 

【2005年4月17日】

※葛西臨海公園(6:50〜12:20)
 到着時は満潮であったが、小潮のため干潟は少し残っていた。最初に公園西側を回り、午前9時頃より西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行い、午前10時半頃からは鳥類園で探鳥した。正午前からは南よりの海風がかなり強く吹いたことから切り上げた。渚周辺のカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、スズガモの群は、まだ留まっていたが、数は少なくなってきていた。カモメ類もユリカモメは多かったものの、大型カモメ類やカモメは若鳥が中心で、少なくなってきていた。なお、本日はミヤコドリの飛来は見られなかった他、オオハシシギも確認できなかった。主なものは次のとおり。

○コアジサシ           3羽(東渚。ユリカモメ群中で休止したり、澪筋で採餌したりしていた)
○ツバメ             8羽(汽水池周辺など)
○コチドリ            6羽(汽水池) 
○シロチドリ          12羽(西渚など)
○ハマシギ        約600羽(東渚など。午前9時頃までは西渚草地で休息している群が見られたが、多くは午前10時頃に荒川河口方面から飛来した。なお、ハマシギ以外の種類も混じっていたようであったが、遠方で観察条件も悪く判別できなかった)
○オバシギ            5羽(東渚。遠方であった)
○アオアシシギ          1羽(汽水池)
○チュウシャクシギ        7羽(東西渚。午前9時頃までは、西渚干潟で採餌している5羽の群が見られた)
○セイタカシギ         25羽(汽水池、淡水池。数が多くなってきており、繁殖期前の集結が始まっているようであった)
○ビンズイ            6羽(公園西側・中央部。それぞれ2羽を3ケ所で確認できた。いずれも林縁部や林床部で採餌しており、さえずりは聞けなかった) 
○タヒバリ             8羽(西渚草地)
○アカハラ             5羽(公園西側など)
○シロハラ             2羽(公園西側など。この他に、ツリーと鳴いて飛翔移動する大型ツグミ類と思われる個体が4〜5回みられたが、判別できなかった)
○ツグミ            約20羽(公園中央部など。少なくなっていた)
○オオジュリン           1羽(汽水池アシ原)


※谷津干潟(12:50〜16:20)
 到着時は潮位が下がり、干潟が大きく広がり始めているところで、探鳥終了時にかけて、さらに広がった。到着時には既に、シギ・チドリ類の群れは三番瀬方面から飛来していたようで、干潟に散らばっており、その後も時折飛び立っては採餌する場所を変えていた。特に変わった種類は見られなかったが、シギ・チドリ類は夏羽の個体が多くなってきていた。なお、15日に飛来したというオオメダイチドリは見られなかった。主なものは次のとおり。

○アメリカヒドリ          1羽(♂1羽。干潟中央部のヒドリガモ群中に見られたが、その後干潟西側に移動した。干潟西側では比較的近くで見られた。なお、干潟内のカモ類はコガモを中心に多くが留まっていた。また、オカヨシガモも♂8羽、♀3羽が見られ、午後4時頃にはデイスプレーが目立った)
○コアジサシ          26羽(干潟上に休止したり、澪筋を飛翔したりしていた)
○コチドリ            1羽(干潟西側)
○シロチドリ          14羽(午後2時頃のカウント数)
○メダイチドリ        118羽(午後2時頃のカウント数)
○ダイゼン          110羽(午後1時頃のカウント数)
○トウネン            7羽(午後2時頃に干潟中央部に集まって採餌しているのが見られた。多くは夏羽換羽中の個体と思われた)
○ハマシギ       約1800羽(午後2時頃の推計数。途中で飛び立ってしまったことから、きちんとカウントできなかった)
○オバシギ            1羽(干潟東側で見られた。夏羽個体)
○キョウジョシギ         12羽(多くなってきていた) 
○アオアシシギ          1羽(越冬個体。干潟内をよく移動しており、干潟東側にも飛来した)
○オオソリハシシギ       58羽(午後2時頃のカウント数。夏羽個体も多かった)
○ホウロクシギ          1羽(干潟東側で見られた) 
○チュウシャクシギ        2羽(到着直後から1羽が見られたが、午後3時頃には、もう1羽が飛来した)
○セイタカシギ          3羽
○ツグミ             2羽(干潟内、後背地)

以上。



【2005年4月24日】

※葛西臨海公園(6:50〜10:20)
 到着時は、既に干潟が広がり始めているところであった。最初に公園中央部を回り、午前8時頃からは鳥類園で探鳥した。大潮のため、午前9時過ぎからは潮位が大きく下がり、沖合いにも干潟が広がり始めて水鳥達が散らばったことから切り上げた。渚周辺には、わずかにカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、スズガモが見られた。また、本日はミヤコドリ、オオハシシギともに確認することができた。樹林地では渡りの小鳥類も見られた他アオジやセッカのさえずりも聞けた。主なものは次のとおり。

○ミヤコドリ          68羽(東渚。午前8時頃には比較的まとまって干潟上で採餌していたが、その後は沖合い干潟や旧江戸川河口付近にも移動していた)
○コチドリ            5羽(汽水池など) 
○シロチドリ           4羽(西渚)
○ハマシギ         152羽(旧江戸川河口干潟など。午前8時頃には約50羽が西渚砂浜で休息しているのが見られた)
○オバシギ           14羽(旧江戸川河口干潟。遠方であった)
○キョウジョシギ         1羽(東渚堤防) 
○アオアシシギ          2羽(汽水池)
○キアシシギ           1羽(汽水池。今季初認)
○オオハシシギ          3羽(汽水池。いずれも夏羽への換羽が進んでいた)
○チュウシャクシギ      124羽(午前9時過ぎに旧江戸川河口付近岩礁に集結した際のカウント数。午前8時頃までは、西渚堤防などで4〜5羽が見られたが、その後岩礁が現れるとともに、荒川河口方面などから群が次々に飛来した)
○セイタカシギ         15羽(汽水池。水路干潟でも見られた)
○アカハラ            1羽(汽水池付近。この他にも、ツリーと鳴いて移動する大型ツグミ類と思われる個体が2〜3回みられたが、判別できなかった)
○ツグミ             12羽(公園中央部、汽水池など)
○センダイムシクイ        3羽(公園中央部、汽水池周辺など。よくさえずっており、視認することもできた)
○オオジュリン           4羽(アシ原でも1羽が見られたが、汽水池南側のサクラの植栽地で虫を採餌している3羽も確認できた)
○コムクドリ          約10羽(汽水池南側のサクラの植栽地付近。サクラの葉の茂みに入りこんで採餌しているようで、見づらかった)   


※谷津干潟(11:10〜16:50)
 到着時は潮位が下がり、干潟が大きく広がり始めているところであった。その後は、午後1時頃にかけて、干潟はさらに広がった後、午後4時頃には大半が冠水した。到着時には既に、シギ・チドリ類の群れは三番瀬方面から飛来していたようで、干潟に散らばっており、その後も時折飛び立っては採餌する場所を変えていた。個体数はさらに多くなっていた他、オオメダイチドリやコオバシギといった比較的珍しい種類も見ることができた。主なものは次のとおり。

○アメリカヒドリ          1羽(♂1羽。午前11時半頃に干潟西側のカモ群中に見つけたが、その後飛び立って観察センター横の淡水池に移動した。正午頃に淡水池で休息しているのを近距離で見ることができたが、いくらか若い個体のように思われた)
○ズグロカモメ          1羽(若鳥。干潟上に舞い降りてはカニを採取しているのが見られた。20日頃から見られているとのことであった)
○コアジサシ         196羽(午後3時頃のカウント数。正午頃は26羽であったが、その後集結した)
○シロチドリ           2羽(午後1時頃のカウント数)
○メダイチドリ        320羽(午後3時半頃のカウント数)
○オオメダイチドリ        1羽(成鳥夏羽。干潟東側のメダイチドリ群中で見られ、カニを採取しているのが確認できた)
○ムナグロ            3羽(午後4時頃のカウント数。成鳥夏羽も1羽見られたが、他は冬羽か若鳥のようであった)
○ダイゼン           94羽(午後3時半頃のカウント数。成鳥夏羽個体も見られるようになってきていた)
○トウネン           68羽(午後4時頃のカウント数。多くは夏羽換羽中の個体と思われた)
○ヨーロッパトウネン       2羽(午後3時半頃から、トウネン群が干潟東側に集結したが、その中に見られた。やや遠方であったので確実な判別はできなかったが、いずれも冬羽のようであった)
○ハマシギ       約1800羽(午後3時頃の推計数。きちんとカウントすることはできなかった)
○オバシギ           12羽(干潟中央部から東側に多かった)
○コオバシギ           1羽(成鳥夏羽。干潟中央部から東側にかけて採餌していた。今季初認)
○キョウジョシギ        172羽(午後3時頃のカウント数) 
○アオアシシギ          1羽(越冬個体)
○キアシシギ           5羽(干潟東側に多かった。今季初認)
○オオソリハシシギ      118羽(午後2時頃のカウント数)
○チュウシャクシギ        6羽(干潟上でよくカニを採取していた)
○セイタカシギ          6羽(淡水池など)
○シロハラ            1羽(後背地の林中の地上で採餌していた) 
○ツグミ             2羽(後背地、干潟内)

以上。

【2005年4月29日】

※船橋三番瀬海浜公園(7:40〜11:10)
 到着時は満潮。しかも南東風が非常に強く吹き、港湾堤防の低い部分は波に洗われていた。このため、水鳥達は潮干狩り場の棒杭や市川側堤防上などで休息していた。干潟は午前8時半頃から徐々に現れたが、その頃には人出も多くなってきたことから、主として市川側干潟で探鳥した。特段変わったものは見られなかったが、今季アジサシを初認した。主なものは次のとおり。

○アジサシ         92羽(午前8時半頃のカウント数。貝殻島付近に降りて休息していた個体も見られたことから、もっといたものと思われる。今季初認)
○コアジサシ       120羽(午前8時過ぎのカウント数。干潟周辺で盛んに採餌していた) 
○ミヤコドリ         30羽(午前9時半過ぎに、茜浜方面から正面干潟の市川側に飛来したが、舞い降りず、市川塩浜方面に飛び去った)
○シロチドリ          6羽(午前10時半頃のカウント数)
○メダイチドリ        74羽(午前10時頃のカウント数)
○ダイゼン          82羽(午前8時頃のカウント数)
○トウネン          90羽(午前10時頃のカウント数。多くは夏羽に換羽中であったが、ほぼ完全な夏羽個体も見られた) 
○ヨーロツパトウネン      1羽(午前9時過ぎに干潟に舞い降りてきたトウネン群中に見られた。しかしながら、採餌行動は別に取る傾向が見られた。かなりの近距離から見られ、換羽が進んでいるのが確認できた) 
○ハマシギ       約860羽(午前10時半頃のカウント数。ほとんどの個体が夏羽となっていた)
○ミユビシギ         94羽(午前8時過ぎのカウント数。換羽中の個体が多く、個体によっては換羽が相当進んでいた)
○オバシギ           2羽(いずれも赤斑が不明瞭な個体であった)
○キョウジョシギ       76羽(午前8時過ぎのカウント数)
○キアシシギ          1羽(午前9時頃に市川側堤防付近で見られた) 
○オオソリハシシギ     124羽(午前8時過ぎのカウント数。潮干狩り場の柵上などで休息していた)
○ホウロクシギ         1羽(市川側堤防上などで休息していたが、その後正面干潟に飛来して採餌した) 
○ツグミ           16羽(後背地のグラウンドに群れていた) 


※谷津干潟(11:40〜14:20)
 到着時は潮位が下がり、干潟が広がり始めているところであった。その後は探鳥を終了するまで広がり続けた。到着時にも、かなりの数の水鳥達が飛来していたが、その後も三番瀬方面からと思われるシギ・チドリ類の飛来があった。オオメダイチドリが見られたが、他には特に変わったものは見られなかった。なお、オオヨシキリのぐぜりの音が聞こえたが、視認することはできなかった。主なものは次のとおり。

○コアジサシ          76羽(午後1時半頃のカウント数)
○シロチドリ           4羽(午後2時頃のカウント数)
○メダイチドリ        190羽(午後1時半のカウント数)
○オオメダイチドリ        1羽(成鳥夏羽と思われる個体。干潟東側のメダイチドリ群中で見られ、盛んにゴカイを採取していた)
○ダイゼン           36羽(正午頃のカウント数。成鳥夏羽個体も見られた)
○トウネン           18羽(正午頃のカウント数)
○ハマシギ         約600羽(午後1時頃の推計数)
○オバシギ            5羽(干潟中央部から東側に多かった)
○キョウジョシギ        106羽(午後1時頃のカウント数) 
○アオアシシギ          1羽(越冬個体。換羽が進んできていた)
○キアシシギ           6羽(正午過ぎのカウント数)
○オオソリハシシギ       84羽(午後1時半頃のカウント数)
○チュウシャクシギ        4羽
○セイタカシギ          6羽
○ツグミ              1羽(干潟内)
○コムクドリ            1羽(♂1羽。午後2時過ぎに南船橋側干潟上の小さな流木に群がっているムクドリ3羽と一緒にいるのが見られた。しかし、すぐに飛び立って北側周回路の木立に入り込んでしまった)

以上。