2005年1月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑

【2005年1月1日】

※葛西臨海公園(8:20〜14:30)
 到着時は満潮。到着後まもなく北西の季節風が強く吹き始めた。また、芝生上には昨日降った雪が残っていた。初めに鳥類園で探鳥し、午後1時頃から西渚観察ポイントに向かったが短時間で切り上げ、公園西側に回った。特に変わったものは見られなかったが、比較的多くの種類を見ることができた。なお、猛禽類のためかカモメ類は少なく、大型カモメはセグロカモメが少数見られただけであった。主なものは次のとおり。

○ホオジロガモ         1羽(汽水池。♀若鳥と思われる個体)  
○ミコアイサ           5羽(淡水池。♀タイプのみ)
○ズグロカモメ          1羽(若鳥。東渚周辺に定着していると思われる個体で、干潟がかなり広がった正午過ぎから見られた。午後1時過ぎには一時的に汽水池付近に移動したが、まもなく東渚に戻った)
○ミサゴ             1羽(渚周辺。午前8時半頃に東渚上空に現れて旋回していたが、ダイビングは行わず荒川河口方面に去った。その後、午後1時過ぎには西渚内の棒杭上で捕らえた魚を採食しているのが見られた)
○トビ              2羽(渚周辺。午後1時前後に水路周辺に相次いで現れ、1羽は帆翔しながら荒川河口方面に飛び去ったものの、もう1羽は東渚上空で旋回を繰り返し、干潟上に舞い降りた)
○チュウヒ            2羽(又は3羽。淡水池、東渚など。到着直後から頻繁に飛翔しているのを見ることができた。東渚上空で高度を上げた後、淡水池や汽水池に進入するのも見られた)
○オオタカ            1羽(若鳥。淡水池周辺。到着直後に淡水池北西側の棒杭に休止しているのを見つけたが、距離が近すぎたようで、葛西臨海水族園内の木立に移動してしまった。その後、午前10時頃には北側のマツの木周辺に再び現れた。灰色味のある個体であった)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。東渚舞浜側堤防周辺。午前10時半頃に見られた)
○ヒメアマツバメ         2羽(公園中央部。午後2時半頃に2羽が揃って飛翔しているのが見られた。今冬、確認できたのは初めてで、越冬しているものと思われる)
○シロチドリ        約100羽(東渚など。午後1時頃の推計数。西渚でも見られた)
○ハマシギ         約600羽(東渚など。午後1時頃の推計数。西渚でも見られた。なお、午後1時頃のハマシギ・シロチドリ群のカウント数は668羽であったが、一部は視界が遮られたことから正確なカウントはできなかった)
○ミユビシギ            3羽(東渚。ハマシギ・シロチドリ群中)
○オオハシシギ          3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地)
○タシギ              2羽(汽水池、淡水池で各1羽) 
○セイタカシギ          6羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地)
○アリスイ             1羽(汽水池周辺、淡水池。午前9時過ぎに汽水池周辺で見ることができたが、正午前には淡水池周辺にも短時間飛来し見ることができた。引き続き越冬しているものと思われる)
○ビンズイ             3羽(公園西側)
○タヒバリ             1羽(西渚護岸)
○ジョウビタキ          10羽(成鳥♂1羽、♀タイプ9羽。淡水池周辺などの他、公園西側でも多かった)
○トラツグミ            1羽(汽水池周辺)
○アカハラ             2羽(汽水池周辺、公園西側)
○シロハラ             2羽(汽水池周辺、公園西側)
○ツグミ             14羽(淡水池周辺、公園西側など)
○オオジュリン         約10羽(淡水池周辺。なお、いただいた情報によると、当地では比較的珍しいカシラダカの小群も見られたとのことであった)

以上。




【2005年1月2日】

※船橋三番瀬海浜公園(9:20〜13:10)
 到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり始めているところであった。快晴で風も弱く穏やかな日和であった。シギ・チドリ類の一部は波打ち際に堆積したアオサに飛来していたが、ミヤコドリをはじめ多くのシギ・チドリやカモメ類は堤防上で休息していた。午前11時を過ぎて干潟が広がり始めた。鳥の種類は昨冬と同様と思われたが、ハマシギ群はかなり少なかった。なお、大型カモメ類は堤防上にセグロカモメ群が推計で約2000羽以上ひしめいていたが、距離もあり、また重なり合ったりして観察しづらかった。また、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリも見られたが少なかった。主なものは次のとおり。

○ホオジロガモ        12羽(堤防内水面。♂5羽、♀タイプ7羽)
○シノリガモ           1羽(堤防内水面。♀1羽)  
○ビロードキンクロ        1羽(堤防内水面。♂成鳥。午前中はヒドリガモ、スズガモの混群中で休息していたが、正午頃に羽繕いを行った後、船橋港側に移動し、盛んに潜水を繰り返しては採餌しているようであった。最短では約80mで見ることができたが、採餌行動時は約500mの遠方であった。断定はできないが行動パターンなどから、昨冬も見られた個体と同一ではないかと思われる)
○ウミアイサ           8羽(市川側水面。♂3羽、♀タイプ5羽。♂は盛んにデイスプレーを行っていた)
○シロカモメ           1羽(成鳥と思われる個体。遠方堤防上のセグロカモメ群中に見られた。遠方で500m以上の距離があったが、順光下でセグロカモメと比較できた。セグロカモメよりもかなり大型の個体であった)
○ズグロカモメ          2羽(いずれも成鳥。午前11時半を過ぎた頃に揃って市川側から飛来した。干潟上を舞ったり、干潟に降りて休息したりしたが、いずれも長くは留まらず1羽は正午前に、もう1羽も正午過ぎには谷津干潟方面に飛び去った)
○トビ              1羽(午前10時過ぎに波打ち際上空に現れた)
○ミヤコドリ          85羽(午前10時頃の堤防上休息時のカウント数。午前11時を過ぎて干潟が広がり始めたところで、次々に正面干潟に飛来した)
○シロチドリ          12羽(午後1時頃のカウント数。少なかった)
○ダイゼン           42羽(午後1時頃のカウント数)
○トウネン            3羽(ハマシギ群中に見られたトウネン類は5羽であった。干潟が広がる前からアオサの堆積した付近にハマシギなどとともに集まっていた)
○ヨーロツパトウネン      2羽(ハマシギ群中に見られた。トウネン類5羽のうち2羽はヨーロッパトウネンと判断した) 
○ハマシギ         約300羽(午前10時頃に汀線付近へ飛来した個体のカウント数。その後も堤防上や貝殻島などで休息していた個体が次々に飛来したので、もっと多かったと思われるが1000羽以下と思われた)
○ミユビシギ           18羽(午前11時頃のカウント数。ハマシギ群中で採餌している個体が多かった。もっといたものと思われる)
○タヒバリ           約20羽(後背地やアオサ堆積地付近。多かった)
○ジョウビタキ           2羽(♂1羽、♀タイプ1羽。後背地など)
○イソヒヨドリ           1羽(♂成鳥と思われる個体。午前11時過ぎに船橋側護岸付近にいるのが見られた。約200mの距離があった)
○ツグミ              2羽(後背地など)
○オオジュリン           4羽(後背地アシ原)

以上。


ズグロカモメ(成鳥冬羽)
2005年1月2日
船橋三番瀬海浜公園



【2005年1月3日】

※幕張海浜公園・人工海浜幕張の浜(9:00〜9:30)
 久しぶりに出かけた。到着時は満潮。しかしながら、昨冬と異なり、水鳥達の姿は極端に少なく、昨冬見られたミヤコドリやダイシャクシギなどの越冬群は確認することができなかった。茜浜との間にある入り江にもスズガモの小さな群が見られただけであった。1Km以上離れた沖合いにはかなりの水鳥がいるようであったが、識別は困難であった。また、昨冬多かったセグロカモメもわずかであった。茜浜側の堤防にヒトが立ち入っていたことなどが影響しているように思われた。主なものは次のとおり。
○ミユビシギ          1羽(浜田川河口堤防上)
○ジョウビタキ         1羽(♀タイプ。後背地)
○イソヒヨドリ          1羽(若鳥と思われる個体。護岸付近)
○シロハラ           1羽(成鳥♂と思われる個体。後背地)


※葛西臨海公園(10:30〜14:20)
 到着時は満潮。まず、公園西側から荒川河口部護岸付近に回った。しかしながら、午前11時過ぎから南風が急激に強まり、沿岸部は探鳥困難な状況となった。このため、正午頃からは当初予定していた西渚観察ポイントには回らず、鳥類園でのみ探鳥した。しかしながら、こちらも風は強かったことから探鳥は難渋した。午後は猛禽類も目立たなかったが、午前中にはオオタカやノスリも見られたとのことであった。主なものは下記のとおり。なお、午後1時過ぎからは鳥類園友の会の方々により、汽水池西側のヨシ原のヨシ刈りが行われていた。鳥類園の環境保全がこれらの方々の地道な活動によっていることを再認識しありがたく思った。

○ミコアイサ           5羽(淡水池。成鳥♂1羽、♀タイプ4羽)
○ミサゴ             1羽(公園中央部上空。午前11時半頃に、カラスのモビングを受けながら、公園中央部上空に飛来し、観覧車付近を北西方向に通過して荒川流域に向かった)
○トビ              2羽(公園西側、鳥類園付近。正午前に公園西側上空に飛来したが、荒川河口方面に去った。その後、午後1時過ぎには鳥類園北側を、強風にあおられながら西から東に通過して舞浜方面に向かう個体も見られた)
○チュウヒ            1羽(汽水池など。午後1時過ぎに汽水池に進入してきた個体が見れた。その後も同一個体と思われるものが、強風にあおられながら汽水池から東渚方面に飛び去るのが見られた。なお、いただいた情報によると午前中は淡水池周辺を飛翔したり、周囲の低木などに舞い降りたりしたとのことであった)
○シロチドリ         約10羽(東渚。午後2時頃のカウント数)
○ハマシギ         約220羽(東渚など。午後2時頃のカウント数)
○オオハシシギ          3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地)
○タシギ              4羽(汽水池では採餌している個体が見れた。その他、淡水池や汽水池でアシ原上を飛び回る個体が3羽見られた) 
○セイタカシギ          5羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地)
○カワセミ             1羽(汽水池。♀であった)
○ビンズイ             7羽(又は10羽。公園西側。3羽と7羽の群を確認することができた。いずれもマツの林床部付近で採餌していた)
○ジョウビタキ           3羽(♀タイプのみ。淡水池周辺など)
○シロハラ             3羽(公園西側など)
○ツグミ             14羽(淡水池周辺、公園西側など)
○オオジュリン        約10羽(汽水池、淡水池周辺)

以上。



【2005年1月9日】

※葛西臨海公園(7:20〜15:10)
 到着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。快晴で、正午頃までは風もなく穏やかであった。初めに鳥類園で探鳥し、午前10時頃から西渚観察ポイントに向かい、干潟が冠水する正午過ぎまで留まった。その後は、公園西側を経由して鳥類園に戻って探鳥した。特に変わったものは見られなかったが、瀕死状態のトラツグミを拾得することになった。猛禽類の出現は引き続き多かった。大型カモメ類は相変わらず少なく、セグロカモメが10羽程度見られただけであった。また、いただいた情報によると、クイナ、ツミ、ツリスガラも見られたとのことであった。なお、渚沖合いのカンムリカイツブリは推計で4000羽を超えており、西渚水面内にも100羽以上の個体が見られた。主なものは次のとおり。

○ホオジロガモ         2羽(いずれも♀タイプ。汽水池、東渚)  
○ミコアイサ           6羽(淡水池。♂成鳥1羽、♀タイプ5羽)
○ズグロカモメ          1羽(若鳥。東渚周辺に定着していると思われる個体。午前9時頃から正午過ぎまで、干潟周辺で連続的に見られた)
○トビ              1羽(渚周辺。午前10時半頃に、東渚内の流木に休止したり、干潟上空を舞ったりしているのが見られた)
○ノスリ             2羽(淡水池、東渚など。午前8時過ぎから午後3時頃まで、淡水池を中心にやや白っぽい個体が断続的に見られた。また、東渚では別個体がアシ原内の棒杭上に休止したり舞ったりしているのが見られた)
○チュウヒ            2羽(東渚、淡水池など。午前11時頃に東渚中央丘の流木上に休止したり、アシ原上を舞ったりした。午後1時過ぎにはもう1羽が淡水池上空に進入し、周囲を舞った他ノスリに絡んだ)
○オオタカ            2羽(いずれも若鳥。淡水池など。午前8時頃に1羽が葛西臨海水族園上空から淡水池北側のマツに飛来したが、まもなく近くに潜んでいたと思われる、もう1羽が現れ、互いに追いかけあったり、同じマツの木に休止したりした。その後は汽水池方面に移動したようで、午後には汽水池北側のマツ周辺を移動するのを見ることができた。1羽は午前中よく鳴いていた。このところ定着している2個体と思われる)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。午前中に東渚中央丘の流木上や舞浜側堤防周辺に休止しているのが確認できた)
○ヒメアマツバメ         8羽(淡水池南側。午前9時半頃に舞浜方面から次々に飛来し、一時的に8羽となって、淡水池から葛西臨海水族園にかけて飛び回った。採餌していたものと思われた。至近距離でも見られた。午後2時頃には西方向から舞浜方面に移動する2羽が見られた)
○シロチドリ        約100羽(東渚など。午前11時頃の推計数)
○ダイゼン            1羽(東渚。ハマシギ・シロチドリ群中)
○ハマシギ        約800羽(東渚など。午前11時頃の推計数。午前11時頃のハマシギ・シロチドリ越冬群のカウント数は912羽であった)
○ミユビシギ            5羽(東渚。ハマシギ・シロチドリ群中)
○オオハシシギ          3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地)
○タシギ              4羽(汽水池、淡水池) 
○セイタカシギ          7羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地で休息している3羽が見られたが、東渚でも4羽を確認できた)
○タヒバリ             2羽(淡水池、西渚)
○ジョウビタキ           6羽(成鳥♂1羽、♀タイプ5羽。淡水池周辺、公園西側など)
○トラツグミ            1羽(公園中央部街路上。探鳥開始直後に、何かをくわえてケヤキに休止したハシブトガラスを覗き込んだところ、獲物を落として飛び去った。落ちた獲物を確認してみたところ、瀕死状態のトラツグミであった。左胸に深くえぐられた部分があり出血していた他、かなりの尾羽と左側初列風切の一部が欠失していた。できるだけ温かくして運搬したが、観察センターのレンジャーの方に引き渡した時には既に死亡していた)
○アカハラ             3羽(淡水池周辺など)
○シロハラ             5羽(淡水池周辺、公園西側など)
○ツグミ            約20羽(淡水池周辺など。数が多くなってきているように思われた。数羽がハマヒサカキの実に群れているのも見られた)
○オオジュリン         約20羽(淡水池周辺など)
○シメ               1羽(午前10時頃に西渚から公園中央部に移動する個体が見られた)

以上。



【2005年1月16日】

※葛西臨海公園(9:20〜15:10)
 到着時は満潮。しかしながら、昨日から降り続いた雨は止まず、北西の風が強く吹いた。初めに公園西側に回り、午前10時頃から西渚に向かった。しかしながら、テント内にも雨が降り込む状況であったことから早々に切り上げ、その後は鳥類園に移動して観察センターを中心に探鳥した。特に変わったものは見られなかったが、シロカモメを今季初認することができた。また、午後1時を過ぎて雨が弱くなってからはチュウヒ、ハヤブサが活発に飛び回るのが見られた。主なものは次のとおり。

○ミコアイサ           5羽(淡水池。♂成鳥1羽、♀タイプ4羽)
○シロカモメ           2羽(東渚など。いずれも成鳥と思われる個体。午前11時半頃からの干潟の広がりにともなって、大型カモメ類が徐々に集結し、午後2時頃には約100羽となった。正午前後から本種2羽が相次いで飛来し、大型カモメ群中で休息し、1羽は午後2時近くまで留まった。いずれも荒川河口方面に飛び去った。遠方であったが、いずれも飛翔を確認できた)  
○ズグロカモメ          1羽(若鳥。東渚周辺に定着していると思われる個体。正午頃から干潟周辺で連続的に見られた)
○チュウヒ            3羽(又は4羽。東渚、淡水池など。午前中は東渚アシ原上を2回ほど飛翔するのが見られただけであったが、午後1時過ぎからは2〜3羽が同時に東渚、水路、淡水池周辺を頻繁に飛び回った。午後2時半過ぎには、比較的大型の個体が干潟上でスズガモと思われる獲物を捕らえ採食しているのが見られた)
○オオタカ            1羽(若鳥。淡水池付近。午前中に淡水池北側のマツに休止しているのが見られた。かなり雨に濡れているようであった)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。午前中は東渚中央丘の流木上に休止したりしていたが、短い距離の飛翔もした。午後は舞浜側堤防周辺に休止していた)
○クイナ              1羽(汽水池。刈り取られたアシ原際に出てくるのが見られたが、落ち着かなかった)
○シロチドリ          26羽(西渚など。午前10時過ぎの西渚砂浜上で休息していた越冬群中のカウント数)
○ハマシギ        約600羽(西渚など。午前10時過ぎの西渚砂浜上のカウント数。干潟が広がり始めた頃には渚橋付近の護岸にも72羽が飛来していた他、午後は東渚干潟に群れていた)
○ミユビシギ            3羽(西渚など。ハマシギ・シロチドリ群中で休息している個体も見られた)
○セイタカシギ           4羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地で休息していた)
○ビンズイ             5羽(公園西側。マツの林床部で群れて採餌していた)
○タヒバリ             2羽(公園中央部など)
○ジョウビタキ           6羽(成鳥♂1羽、♀タイプ5羽。淡水池周辺、公園西側など)
○トラツグミ            2羽(公園西側。午前10時頃に2羽が同時に芝生上に出てきて採餌しているのが見られた。人出が少なかったせいか、いずれも落ち着いていた)
○アカハラ             3羽(公園西側、淡水池周辺)
○シロハラ             5羽(公園西側、淡水池周辺など)
○ツグミ            約40羽(公園西側、淡水池周辺など。数がさらに多くなってきていた。ハマヒサカキに群れたり、芝生上で採餌しているものも見られた)
○オオジュリン           2羽(淡水池周辺など。雨天のためか、ほとんど飛翔する個体は見られなかった)

以上。


【2005年1月23日】

※葛西臨海公園(7:30〜14:20)
 到着時は干潟が広がり始めているところであった。概ね曇天で、北東風がやや強く吹き、時折小雪が舞った。初めに公園中央部から公園西側に回り、午前8時過ぎから鳥類園で探鳥した。その後、午後1時過ぎから西渚観察ポイントで探鳥した。特に変わったものは見られなかったが、猛禽類は引き続きよく出現した。なお、渚周辺でシロカモメ(成鳥)と思われる個体を視認した。この個体の体上面はかなり淡い青灰色で、シロカモメのそれに近いと思われた。しかしながら、撮影した映像からは風切先端部にも斑紋が認められ、ワシカモメなどとの雑種の可能性もあるものと思われたものの、近距離からの観察ができなかったことから明確に同定することはできなかった。主なものは次のとおり。

○ホオジロガモ         2羽(1♂1♀、渚周辺のスズガモ群中)  
○ミコアイサ           3羽(すべて♀タイプであった。淡水池で2羽、旧江戸川で1羽)
○ミサゴ             1羽(東渚周辺。午前8時半頃に大きな魚を捕らえ、東渚内の棒杭上に休止しようとしたが、ノスリに追いかけられた。振り切って旧江戸川河口内の棒杭に休止して正午頃まで採食していた) 
○ズグロカモメ          1羽(若鳥。東渚周辺も飛翔していたが、午前9時頃には汽水池上空から観察センター付近にも飛来した他、船着場付近の護岸周辺を飛翔しているのも見られた。東渚周辺に定着していると思われる個体であるが、比較的広い範囲を行動しているようである)
○トビ              1羽(東渚。午前10時半頃に棒杭上に休止しているのが見られた。その後は干潟上で、セグロカモメがつついていた魚を横取りして採食した)
○ノスリ             3羽(渚周辺、汽水池、淡水池。鳥類園内ではカラスにモビングされたりするのが頻繁に見られた。また、東渚や水路付近では棒杭や低木に休止する個体も見られた他、また2羽が絡むのが3回ほど見られた。午後1時頃には水路上空で絡んだ2羽が、そのまま帆翔して東渚上空に高く舞い上がった) 
○チュウヒ            2羽(又は3羽。東渚、汽水池、淡水池。午前8時過ぎに東渚干潟上に舞い降りている個体が見られた他、水路、汽水池、淡水池周辺にも進入した)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。午前中を中心に時々移動して東渚中央丘の岩上、棒杭や干潟上に休止していた。ハマシギ・シロチドリ群をねらっているようであったが、狩りに成功したのは見れなかった)
○クイナ              1羽(汽水池。鳴き声のみ。約30分ほど粘ってみたが視認することはできなかった)
○シロチドリ         約20羽(東渚など。一部は西渚干潟にも飛来していた)
○ハマシギ        約240羽(東渚など。一部は西渚干潟や水路護岸にも飛来していた)
○ミユビシギ            2羽(東渚)
○タシギ              1羽(汽水池)
○セイタカシギ           2羽(午前8時過ぎに旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近で休息しているのが見られた)
○ビンズイ             5羽(公園西側。マツの林床部で群れて採餌していた)
○タヒバリ             3羽(公園中央部など)
○ジョウビタキ           4羽(成鳥♂1羽、♀タイプ3羽。淡水池周辺など)
○アカハラ             4羽(公園中央部、公園西側など)
○シロハラ             5羽(公園中央部、公園西側など)
○ツグミ            約40羽(公園西側、淡水池周辺など。ハマヒサカキに群れたり、芝生上に群れたりしているものも見られた)
○オオジュリン         約10羽(淡水池周辺など)

以上。


【2005年1月29日】

※葛西臨海公園(9:10〜15:30)
 到着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。正午過ぎに一時的に小雨があったが、風は弱く、探鳥終了頃まで陽光が差すこともあった。正午過ぎまで鳥類園で探鳥し、午後2時頃から西渚観察ポイントに回った。これまでと特に変わったものは見られなかったが、引き続き猛禽類は多かった。大型カモメ類は50羽以上が見られたが、セグロカモメのみであった。なお、当地のオカヨシガモは水路周辺などで10羽前後がいつも見られるが、本日午前10時頃には、淡水池南側に水路方面からオカヨシガモの群が次々に飛来し、100羽近くに達して盛んに鳴きながらデイスプレーを行った。また、公園西側では探鳥は行わなかったが、トラツグミなどが引き続き見られているとのことであった。主なものは次のとおり。

○ホオジロガモ         1羽(旧江戸川河口。♀タイプ)  
○ミコアイサ           2羽(♀タイプのみ。淡水池で見られたが、旧江戸川と行き来しているようで、頻繁に出入りしていた)
○ズグロカモメ          1羽(若鳥。東渚周辺に定着していると思われる個体。葛西臨海水族園内に進入したり、西渚観察ポイント付近にも飛来した)
○ミサゴ             1羽(東渚。正午過ぎに大きな魚を捕らえて東渚内の棒杭上に休止し、その後は採食しているのが見られた)
○トビ              1羽(又は2羽。渚周辺。午前11時頃と正午過ぎに見られた)
○ノスリ             1羽(東渚水路側堤防。堤防上の低木などに休止しては付近のカモなどをねらっているようであった)  
○チュウヒ            2羽(又は3羽。淡水池、東渚。淡水池に進入して飛び回る個体と東渚中央丘の流木上で休止する個体などが見られた)
○オオタカ            2羽(成鳥と若鳥が各1羽。いずれも汽水池周辺のマツなどに休止しているのが見られた。午前中は若鳥と思われる個体の鳴き声がよく聞かれた)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。東渚。午前9時過ぎには中央丘にいたが、その後は舞浜側堤防に移動して休息していた)
○シロチドリ         約20羽(東渚など。午前10時過ぎのカウント数。西渚でも見られた)
○ハマシギ         約340羽(東渚など。午前10時過ぎのカウント数。西渚でも見られた。なお、午前10時過ぎのハマシギ・シロチドリ群のカウント数は約360羽であった)
○ミユビシギ            3羽(東渚。ハマシギ・シロチドリ群中)
○オオハシシギ          3羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地)
○セイタカシギ          5羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地)
○タヒバリ             2羽(淡水池周辺、渚護岸)
○ジョウビタキ           4羽(成鳥♂1羽、♀タイプ3羽。淡水池周辺など)
○アカハラ             4羽(淡水池周辺など)
○シロハラ             2羽(汽水池周辺など)
○ツグミ            約30羽(淡水池周辺、公園中央部、西渚など)
○オオジュリン         約30羽(淡水池周辺。アシ原に群れて採餌するのがよく見られた)

以上。