2004年5月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑


【2004年5月8日】

※船橋三番瀬海浜公園(7:10〜10:40)
 到着時は満潮。シギ・チドリ類やアジサシ・カモメ類は堤防上や棒杭上で休息していた。午前9時頃になって干潟が広がり始めるとともに、水鳥類が干潟に飛来し始めた。久しぶりにアジサシの大きな群が見られたが、シギ・チドリ類はオオメダイチドリが見られた他は特に変わったものは見られなかった。なお、ズグロカモメ(若鳥)が見られた。主なものは次のとおり。

○ズグロカモメ          2羽(いずれも若鳥。浅瀬が現れ始めた午前9時頃に堤防上や干潟に出現した。このうち1羽は、頭部がゴマシオ状になってかなり黒味を帯びていた。4月に葛西臨海公園で確認されていた個体が移動したものと思われる)
○アジサシ        約3000羽(午前8時頃の一部をカウントしたうえでの推計数。堤防上に休息していた大きな群が、干潟上でも休息した。珍しく求愛デイスプレーが見られた) 
○コアジサシ          64羽(午前8時頃のカウント数)
○シロチドリ          10羽(午前10時頃のカウント数)
○メダイチドリ         18羽(夏羽個体。午前10時頃のカウント数。少なかった)
○オオメダイチドリ        1羽(若鳥と思われる個体。午前10時頃にメダイチドリ群近くでカニやゴカイを採餌しているのを見つけた。胸はわずかにオレンジ色を帯びた部分があったが、全体的には冬羽に近い印象で若鳥と思われた)
○ダイゼン           86羽(午前8時頃のカウント数)
○トウネン           62羽(夏羽個体が多かった。午前9時半頃のカウント数)
○ヨーロッパトウネン       1羽(夏羽個体。トウネン群に混じって採餌していた)
○ハマシギ       約2000羽(夏羽個体。きちんとカウントできなかった。午前9時過ぎの堤防上での一部をカウントしたうえでの推計数)
○ミユビシギ          32羽(午前10時頃のカウント数)
○オバシギ            6羽(成鳥夏羽個体も見られた)
○キョウジョシギ       284羽(午前8時頃の堤防上のカウント数)
○キアシシギ          12羽(午前8時頃の堤防上のカウント数)  
○オオソリハシシギ     184羽(午前8時頃の堤防上のカウント数)
○チュウシャクシギ       2羽(堤防上で休息していたようで、干潟沖合いを通過した)


※葛西臨海公園(11:50〜16:20)
 到着時は、かなり干潟が広がり、既に水路内や沖合いにも干潟が広がり始めていた。最初に観察センター付近で探鳥し、午後2時を過ぎて潮位が上昇し干潟が狭まり始めるのに合わせて、西渚観察ポイントに回って探鳥した。ユリカモメは引き続き大群が見られたものの、数は少なくなってきており、成鳥夏羽個体はわずかになっていた。代わりにアジサシの数はさらに多くなってきていた。特段変わったものは見られなかった。主なものは次のとおり。

○ズグロカモメ        1羽(東渚。若鳥。午後4時前に舞浜方面から飛来し、上空を飛びながら繰り返し急降下したり、浅水域に舞い降りるのが見られた。遠方ではあったが、翼下面のパターンの他に、頭部もいくらか黒味を帯びているのが確認できた。午前中に三番瀬で見られた個体のうちの1羽の可能性が高いと思われる)
○アジサシ     約2000羽(東渚。きちんとカウントすることはできなかったが、沖合いの干潟もふくめ大きな群が広範囲に散らばっていた。求愛給餌が見られた)
○コアジサシ      約340羽(東西渚や水路周辺など。多かった)  
○ヒメアマツバメ        2羽(観察センター付近で正午過ぎに見られた)
○ミヤコドリ         14羽(東渚。正午頃は2羽しか確認できなかったが、午後3時頃になって成鳥を含む群が確認できた。視界が遮られやすい東渚西側堤防付近にいることが多いようである。昨日は30羽が見られているとのことであった)
○コチドリ           2羽(汽水池)
○シロチドリ          4羽(東西渚)
○メダイチドリ         3羽(東渚2羽、汽水池1羽)
○ダイゼン           6羽(東渚)
○ハマシギ        346羽(東渚など。午後3時半頃のカウント数)
○ミユビシギ          4羽(東渚。夏羽個体も見られた)
○ソリハシシギ         2羽(汽水池と水路干潟で各1羽)
○キョウジョシギ        6羽(水路周辺など。) 
○アオアシシギ         9羽(汽水池、水路干潟、東渚)
○キアシシギ         18羽(汽水池など)
○オオソリハシシギ       1羽(東渚)
○ホウロクシギ         3羽(東渚、水路周辺)
○チュウシャクシギ      64羽(汽水池、水路周辺など)
○タシギ            3羽(汽水池) 
○セイタカシギ        15羽(汽水池、水路周辺など)


以上。



【2004年5月9日】

※葛西臨海公園(7:40〜12:10)
 到着時は満潮であったが、午前8時くらいから干潟が広がり始めた。最初に公園西側を回ったが、わたりの小鳥類は見られなかった。その後は渚橋付近から渚周辺を見回した後、午前9時頃から西渚観察ポイントに回って探鳥した。基本的には昨日と同様で、ユリカモメ、アジサシを主とする水鳥の大群は引き続き留まっていたが、特段変わったものは見られなかった。午前10時半頃から降雨となり、観察センターに移動したが、正午を過ぎて雨脚も強まったことから切り上げた。なお、午前10時頃に上空からピックイーというサシバの鳴き声が聞こえたが、視認することはできなかった。主なものは次のとおり。

○アジサシ     約3500羽(東渚など。午前9時過ぎの、一部をカウントしたうえでの推計数。舞い上がることを繰り返したことから、きちんとカウントすることはできなかった。なお、干潟が広がるまでは東西渚堤防のテトラポッド上や棒杭上で休息している個体も多かった。また、右脚にオレンジ色のフラッグが付けられた個体を確認することができた)
○コアジサシ      約210羽(東西渚や水路周辺など)  
○イワツバメ         4羽(駅周辺)
○ミヤコドリ         17羽(東渚。午前8時過ぎのカウント数)
○シロチドリ          3羽(東西渚)
○メダイチドリ         4羽(西渚3羽、汽水池1羽)
○ダイゼン           2羽(東渚)
○トウネン           3羽(夏羽個体。渚橋付近護岸)
○ハマシギ       約130羽(東渚など。渚橋付近護岸や汽水池にも小群が飛来していた)
○ミユビシギ          9羽(西渚。多くは換羽中であったが、夏羽個体も2羽確認できた)
○ソリハシシギ         1羽(汽水池)
○キョウジョシギ        12羽(水路周辺など) 
○アオアシシギ         2羽(東渚)
○キアシシギ         12羽(汽水池など)
○オオソリハシシギ       2羽(西渚)
○ホウロクシギ         3羽(東渚)
○チュウシャクシギ     約40羽(汽水池、水路周辺など。午前9時頃までは西渚草地にも14羽が群れて採餌していた。移動する個体が多く、きちんとカウントできなかった)
○タシギ            3羽(汽水池1羽、淡水池2羽) 
○セイタカシギ         7羽(汽水池、淡水池)


以上。


【2004年5月15日】

※葛西臨海公園(8:40〜15:50)
 到着時は干潮で干潟はかなり広がっていたが、その後、午後3時過ぎの満潮に向けて徐々に潮位が上がり干潟が狭まった。最初に渚橋付近から渚周辺を見回した後、午前9時頃から午後1時頃まで西渚観察ポイントにて探鳥し、その後鳥類園に回った。先週と比べて、ユリカモメはかなり少なくなり、アジサシは数を増していた。カラシラサギを今季初認したものの、他には特段変わったものは見られなかった。なお、いただいた情報によると、正午過ぎに、鳥類園東端部先の旧江戸川でグンカンドリSP(若鳥:写真を見せていただいた)が見られたとのことであったが、我々は見れなかった。主なものは次のとおり。

○アジサシ     約4500羽(東渚など。午前9時過ぎの、一部をカウントしたうえでの推計数。きちんとカウントすることはできなかった。午前11時過ぎには渚周辺の浅水域で盛んにダイビングして採餌していた。また、餌をめぐってユリカモメに追われる個体がよく見られた)
○コアジサシ      約250羽(東西渚や水路周辺など)
○カラシラサギ         2羽(東西渚。いずれも夏羽と思われる個体。1羽は到着直後に西渚内で採餌しているのが見られたが、その後、午前9時前に東渚内に移動した。もう1羽は、午前9時半頃に荒川河口方面から西渚観察ポイント付近を通過して東渚内に入った。午前中を中心に、時折、澪筋や潮溜りで採餌しているのが見られたが、遠距離で視界が遮られることが多く観察しづらかった)  
○ミヤコドリ          6羽(東渚。午前9時過ぎのカウント数)
○メダイチドリ         2羽(東渚)
○ダイゼン           1羽(東渚)
○ハマシギ       約140羽(東渚など。汽水池にも小群が飛来していた。なお、いただいた情報によると、先週からハマシギ群中にサルハマシギ1羽が混じっており、汽水池に飛来した日もあったとのことであったが、本日は見れなかった)
○ミユビシギ          4羽(東西渚。2羽は一時的に西渚にも飛来した)
○ソリハシシギ         3羽(汽水池)
○キョウジョシギ        8羽(水路周辺など) 
○アオアシシギ         5羽(東渚、汽水池)
○キアシシギ        約60羽(水路周辺、汽水池など)
○ホウロクシギ         3羽(東渚)
○チュウシャクシギ     約70羽(水路周辺、汽水池など。午前10時頃には堤防周辺のカキ殻に群れて採餌していた)
○タシギ            4羽(汽水池) 
○セイタカシギ         5羽(汽水池)


以上。  



【2004年5月16日】

※葛西臨海公園(8:30〜14:20)
 到着時は干潮で干潟はかなり広がっていた。到着時から正午頃までは、時折小雨が降った。このため、最初に船着場付近から渚周辺を見回した後、午前11時頃まで西渚テント周辺にて探鳥し、その後鳥類園に回った。正午を過ぎて、一時的に天候が回復したことから、午後1時頃から、干潟が冠水する前に西渚観察ポイントに回って探鳥した。本日もカラシラサギを確認することができたが、他には特段変わったものは見られなかった。主なものは次のとおり。

○アジサシ     約4000羽(東渚など。推計数。全体をきちんとカウントできなかった。午前10時頃には西渚干潟にも約900羽が飛来した。また、渚周辺や水路内の棒杭に休止する個体も多かった。午後2時頃に干潟が冠水した後は東京湾方面や新木場方面に飛び去る個体が多かった)
○コアジサシ      約150羽(東西渚や水路周辺など。午前10時頃には西渚干潟にも約50羽が休息した)
○ハヤブサ          1羽(西渚。若鳥。午後2時前に東渚方面から飛来し、西渚観察ポイント付近から渚水面上を低空で通過して西渚西側草地に達し、草地で採餌していたと思われるドバトを襲った。一時的に捕らえたようであったが、ドバトが逃れ狩りは失敗した。大きさからみて♀と思われる個体であった) 
○イワツバメ          8羽(駅周辺、汽水池。午前8時半過ぎにハシブトガラス1羽が駅高架内に進入したところ、いつのまにか5羽が集まりモビングを行った)
○カラシラサギ         1羽(西渚。成鳥夏羽。午前9時頃から西渚内のの荒川側堤防付近の潮溜りなどで、ダイサギ、コサギとともに採餌しているのが見られた。約50mの距離から観察したが、目先が青く、嘴の基部は紅色を帯びた橙黄色で婚姻色であった。いただいた情報によると、午前中は同所で採餌していたとのことであったが、午後1時過ぎに西渚を再訪した時には干潟が冠水しており、見つけることはできなかった)  
○ミヤコドリ          13羽(東西渚。午前10時頃まで、8羽が西渚の荒川側堤防付近のカキのついた岩付近で採餌しているのが見られた。その後、東渚内などに移動した。午後2時過ぎに東渚干潟がほとんど冠水したのを機に揃って飛び立ち、一時的に舞浜方面に飛び去ろうとしたものの、舞い戻った)
○コチドリ            1羽(渚橋護岸付近)
○シロチドリ           8羽(西渚)
○メダイチドリ          2羽(西渚)
○ダイゼン            2羽(西渚。その後東渚に移動した)
○ハマシギ        約600羽(東西渚など。汽水池にも小群が飛来していた。午前10時頃までは西渚にも約260羽が飛来していた。東西渚干潟冠水後は荒川河口・新木場方面に飛び去った)
○ミユビシギ          8羽(西渚。夏羽個体も見られた)
○オバシギ           1羽(西渚。ハマシギ群中)
○ソリハシシギ         2羽(汽水池)
○キョウジョシギ       14羽(東西渚、水路周辺など) 
○アオアシシギ         9羽(汽水池。正午前に東渚方面から6羽が汽水池に移動するのが見られた)
○キアシシギ        約40羽(水路周辺、汽水池など)
○オオソリハシシギ       2羽(西渚。午前9時頃に見られた)
○ホウロクシギ         2羽(東渚)
○チュウシャクシギ     約70羽(水路周辺、汽水池など。午後2時頃には東渚西側堤防上に最大58羽が集結し休息した)
○タシギ            2羽(汽水池) 
○セイタカシギ         4羽(汽水池)


以上。   


【2004年5月22日】

※船橋三番瀬海浜公園(7:10〜10:20)
 到着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。多くのアジサシ・カモメ類は堤防上や棒杭上で休息していたが、シギ・チドリ類は徐々に干潟に飛来し始めていた。午前9時頃になって干潟が大きく広がるとともに、多くの水鳥類が干潟周辺に集まった。しかしながら、北東風がやや強く吹いて寒く、時折霧雨もあり観察しづらかった。クロハラアジサシの通過群が見られた他、サルハマシギなどの比較的珍しいシギ・チドリ類も見られた。また、ズグロカモメは引き続き留まっていた。主なものは次のとおり。

○ハジロカイツブリ        2羽(夏羽個体。堤防内水面)
○ズグロカモメ          2羽(いずれも若鳥。到着後はアジサシとともに堤防上にいたが、浅瀬が現れ始めた午前7時半過ぎに市川側干潟に移動し、主としてゴカイを採餌していた。このうち1羽は、頭部がゴマシオ状になってかなり黒味を帯びていた)
○クロハラアジサシ        8羽(午前7時半頃に、6羽の群が堤防内水面を西方向に進んで公園中央部に飛来したが、舞い降りることなく、その後高度を上げて江戸川放水路方面に飛び去った。成鳥夏羽の他に若い個体も混じっていた。その後、午前9時半頃に市川側干潟の汀線沿いでコアジサシとともに採餌行動を取っている成鳥夏羽2羽が見られたが、この2羽はその後アジサシ群とともに干潟で休息した)
○アジサシ        約2000羽(午前9時頃の推計数。午前10時頃には大きな群が正面干潟に降りて休息したが、カウントしたところ1360羽であった) 
○コアジサシ        約100羽(午前9時半頃の干潟周辺のカウント数は86羽であった)
○アマサギ            7羽(午前10時前に東京湾方面から群が干潟に近づき高度を下げたが、潮干狩りの人出に驚いたのか舞い降りず茜浜方面に飛び去った)
○シロチドリ           8羽(午前10時頃のカウント数)
○メダイチドリ         14羽(夏羽個体が多かった。午前10時頃のカウント数)
○オオメダイチドリ        1羽(若鳥)
○ダイゼン           32羽(午前10時頃のカウント数)
○トウネン          122羽(ほとんどが夏羽個体であった。市川側干潟に徐々に集結した。午前9時半頃のカウント数。なお、ヨーロッパトウネンは見当たらなかった)
○ウズラシギ           1羽(成鳥夏羽。午前8時頃に見られた)
○ハマシギ        約400羽(ほとんどが夏羽個体であったが、冬羽個体も混じっていた。きちんとカウントできなかった。午前9時過ぎの推計数)
○サルハマシギ         2羽(午前8時過ぎにトウネン群などとともに、揃って干潟に飛来した。1羽は換羽進行中と思われたが、もう1羽は胸にわずかに赤い斑点のようなものが見られる程度で、ほとんど冬羽であった)
○ミユビシギ          52羽(午前10時頃のカウント数)
○オバシギ            6羽(成鳥夏羽個体も見られた)
○ソリハシシギ          1羽(市川側干潟で見られた)
○キョウジョシギ        66羽(午前9時頃のカウント数)
○キアシシギ          12羽(午前9時頃のカウント数)  
○オオソリハシシギ        8羽(午前8時頃のカウント数)
○チュウシャクシギ        4羽(午前10時頃のカウント数)


※葛西臨海公園(11:10〜15:30)
 到着時は、既にかなり干潟が広がり、水路内や沖合いにも干潟が広がり始めていた。最初に鳥類園、観察センター付近で探鳥し、午後1時を過ぎて潮位が上昇し干潟が狭まり始めるのに合わせて、西渚に回って探鳥した。カラシラサギが引き続き見られた他、クロハラアジサシ(写真)の群が見られた。なお、いただいた情報によると、午前中に西渚にてオオハシシギ2羽が見られたとのことであった。午後2時半頃から再び降雨となり、切り上げた。主なものは次のとおり。

○クロハラアジサシ      18羽(西渚など。午後1時半頃に西渚沖合いでカワウが集団で採餌行動を取っている周辺を飛び回っている水鳥の集団が見られたが、確認してみたところ、クロハラアジサシ、アジサシ、コアジサシ、ユリカモメの混群であった。このうちクロハラアジサシは、午後2時頃には採餌を終えて、次々に西渚干潟に舞い降りてきた。その後は東渚に移動したり、西渚舞い戻ったりすることを繰り返した。成鳥夏羽個体が多かったが、若鳥と思われる個体も4羽混じっていた。我々が湾岸フィールドで、これほどの群を見たのは初めてであった)
○アジサシ        約600羽(東渚。きちんとカウントすることはできなかったが、先週に比べると少なくなってきているようであった)
○コアジサシ        約80羽(東西渚や水路周辺など)  
○ヒメアマツバメ        3羽(観察センター付近で正午頃に見られた)
○イワツバメ          2羽(淡水池周辺)
○アマサギ           6羽(西渚。午後2時前に西渚上空を群が通過するのが見られた)
○カラシラサギ         1羽(成鳥夏羽。午後1時過ぎには西渚で採餌していたが、その後東渚に移動し、サギ群中に入って採餌していた。このところ、見られている個体)
○ミヤコドリ          12羽(東渚)
○シロチドリ          2羽(西渚)
○ハマシギ          12羽(西渚など。少なかった)
○ミユビシギ          4羽(西渚)
○ソリハシシギ         2羽(水路干潟)
○キョウジョシギ        8羽(西渚周辺) 
○アオアシシギ         3羽(汽水池1羽、東渚2羽)
○キアシシギ         42羽(汽水池、水路干潟など)
○チュウシャクシギ      32羽(汽水池、西渚周辺など)
○タシギ            3羽(汽水池) 
○セイタカシギ         3羽(汽水池、水路干潟)


以上。         

【2004年5月23日】

※船橋三番瀬海浜公園(7:10〜9:00)
 到着時は満潮。アジサシ・カモメ類やシギ・チドリ類は堤防上や棒杭上で休息していたが、昨日に比べると少なくなっていた。午前8時半を過ぎて干潟が広がりだしても飛来数は多くはなかった。昨日同様、北東風がやや強く吹いて寒かったが降雨はなかった。昨日に引き続いてクロハラアジサシの群が見られた他、クロトウゾクカモメを見ることができた。また、ズグロカモメは本日は3羽が確認できた。主なものは次のとおり。
クロトウゾクカモメ 1 クロトウゾクカモメ 2

○カンムリカイツブリ       1羽(夏羽個体。堤防内水面) 
○ハジロカイツブリ        2羽(夏羽個体。堤防内水面)
○クロトウゾクカモメ       1羽(淡色型成鳥と思われる個体。午前8時頃に東京湾方面から堤防内水面上空に進入したが、陸上には進まず、船橋港方面上空を経て東進し茜浜方面に去った。その約5分後に、再び現れて船橋港方面上空から堤防内水面上空に進入し、探鳥ポイント上空で帆翔して高度を上げ、北西方向に飛び去った。上空で帆翔した際に尾羽の形状をきちんと確認することができた。我々がクロトウゾクカモメを見たのは初めてであった)
○ズグロカモメ          3羽(いずれも若鳥。午前8時半頃まではアジサシとともに堤防上にいたが、その後浅瀬や干潟が現れ始めるとともに干潟に移動した。昨日見られた2羽にもう1羽が加わったものと思われる)
○クロハラアジサシ        5羽(午前7時半頃に、5羽の群が通称貝殻島付近で採餌行動を取っているのを見つけた。その後、2〜3羽が堤防内水面を採餌しながら移動して潮干狩り場の棒杭に休止したり、アジサシ群中で休息したりした。全て成鳥夏羽個体であった)
○アジサシ         約800羽(午前7時半頃の推計数。堤防上や沖合いの棒杭に休止している個体が多かった。なお、同時刻に潮干狩り場側の棒杭などに休止している個体数は211羽であった) 
○コアジサシ         約70羽(午前7時半頃のカウント数)
○シロチドリ            4羽(堤防上)
○メダイチドリ           3羽(堤防上)
○ダイゼン            64羽(午前7時半過ぎの堤防上のカウント数)
○トウネン             6羽(堤防上)
○ハマシギ          約80羽(堤防上)
○ミユビシギ          56羽(午前7時半頃の堤防上のカウント数)
○オバシギ            5羽(堤防上)
○キョウジョシギ         46羽(午前7時半頃のカウント数)
○キアシシギ          18羽(午前7時半頃のカウント数)  
○オオソリハシシギ       10羽(午前8時過ぎに堤防上に飛来した)
○チュウシャクシギ        1羽(堤防上)


※谷津干潟(10:00〜13:30)
 到着時は潮位は下がり始めていたものの、干潟はまだほとんど冠水していた。その後、午前11時過ぎから干潟が広がり始めた。このため、観察センター前干潟など冠水していないところを中心に探鳥していたが、干潟北側のアオサが堆積している周辺にも集結しているとの情報をいただいたことから、バラ園側にも回って探鳥した。全体的にはシギ・チドリ類は少なくなってきていたが、サルハマシギ、アカエリヒレアシシギといった比較的珍しいシギ類を見ることができた。なお、引き続き干潟内では、大量のアオサ堆積が続いているようであった。主なものは次のとおり。

○コアジサシ          8羽(澪筋で採餌したりしていた)  
○コチドリ           2羽(干潟北側) 
○シロチドリ          2羽
○ダイゼン           8羽(成鳥夏羽個体も1羽見られた)
○トウネン          94羽(午後1時頃のカウント数)
○ウズラシギ          3羽(干潟北側のアオサの堆積地周辺)
○ハマシギ          36羽
○サルハマシギ         4羽(午前10時過ぎに観察センター前干潟で1羽が休息しているのを見たが、まもなく干潟北側のアオサの堆積した周辺に移動してしまった。その後、アオサの堆積した周辺には他のサルハマシギも集まっているとの情報をいただき、急いで移動してみたところ、夏羽2羽と換羽中又は若鳥と思われる個体2羽の計4羽が同時に見られた。なお、午前11時半頃からは干潟西側に移動し、ハマシギ群中で採餌していた)
○キョウジョシギ        26羽 
○アオアシシギ         2羽(干潟西側)
○オオソリハシシギ       7羽(干潟西側)
○キアシシギ        134羽(午前10時半頃のカウント数)
○チュウシャクシギ       3羽
○セイタカシギ         1羽(干潟西側)
○アカエリヒレアシシギ     1羽(♀1羽。干潟北側)
○コゲラ             2羽(干潟周回路) 


以上。




【2004年5月29日】

※葛西臨海公園(6:40〜14:30)
 到着時は干潮であったが、若潮のため潮位は高く、また南からの強風もあり、干潟は余り大きくは広がっておらず、午前8時頃を過ぎると急速に冠水し始めた。最初に渚橋付近で渚周辺を見渡した後鳥類園に回ったが、午前9時頃には西渚に移動し、探鳥終了まで西渚付近で過ごした。引き続き、クロハラアジサシ、カラシラサギが確認できたが、渚周辺の水鳥は先週に比べると激減しており、カワウとカモメ類の若鳥が目立つようになってきていた。主なものは次のとおり。

○クロハラアジサシ     約10羽(西渚など。西渚内の棒杭に休止している個体が多かった。また、荒川側堤防付近を飛翔していることも多く、荒川河岸や北側水路付近で採餌している個体も見られた。また、東渚内でも見られたので、かなり広い範囲に散らばって行動しているようであった。成鳥夏羽と思われる個体がほとんどであったが、2〜3羽は冬羽に近いと思われるものも見られた。湾岸フィールドではクロハラアジサシは比較的よく見られているが、複数個体が2週連続で確認されたのは、1999年6月〜7月にかけて当地で3羽がほぼ連続的に観察されて以来と思われる)
○ハジロクロハラアジサシ    1羽(成鳥夏羽と思われる個体。午前9時前に東渚のアジサシ群中に混じって飛翔しているのを遠方から確認したが、近くからは確認できなかった)
○アジサシ           18羽(東渚など。午前8時頃から徐々に東渚干潟上に集まったが、先週に比べると激減していた。午前9時過ぎには西渚水面内などに移動した。午前9時過ぎのカウント数)
○コアジサシ          24羽(東西渚や水路周辺など)  
○イワツバメ           3羽(駅周辺)
○カラシラサギ          1羽(成鳥夏羽。東渚。当初はなかなか確認できなかったが、午前10時過ぎに汀線付近でダイサギ、コサギとともに採餌しているのが確認できた。距離約300mと遠方であった。午前11時頃には採餌を終えて中央丘の草地に移動して休息した)
○ミヤコドリ            8羽(東渚。一時的に西渚に飛来する個体も見られた)
○シロチドリ            5羽(東西渚)
○アオアシシギ          3羽(汽水池1羽、東渚2羽)
○キアシシギ           8羽(汽水池5羽、水路周辺3羽)
○チュウシャクシギ        1羽(西渚周辺)


以上。 

【2004年5月30日】

※船橋三番瀬海浜公園(7:10〜11:40)
 到着時は干潮で、干潟はかなり広がっていた。既に多くの人出があり、水鳥達の多くは、本日は開催されない潮干狩り会場内に集まっていた。その後、午前9時半を過ぎて干潟が狭まってきたが、大きな変化はなかった。引き続きクロハラアジサシが見られたが1羽のみであった。また、ズグロカモメは引き続き留まっていた。なお、教えていただいたりして、浜辺周辺でハシボソミズナギドリの漂着個体2羽を本年も確認することができた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ       1羽(夏羽個体。堤防内水面) 
○ハジロカイツブリ        2羽(夏羽個体。堤防内水面)
○ズグロカモメ          3羽(いずれも若鳥。アジサシとともに干潟に降りていることが多かったが、時折浅瀬や干潟上を飛んでは急降下し、カニなどを採餌していた。この1ケ月ほど当地に定着しているようであり、このまま越夏する可能性もあるように思われる)
○クロハラアジサシ        1羽(成鳥夏羽。到着直後からアジサシ群近くにいるのが見られた。棒杭に休止していることが多かったが、午前9時半頃から移動してしまったようで確認できなくなってしまった)
○アジサシ          782羽(午前8時半頃のカウント数。沖合いにも見られたが、数は先週よりもかなり減少していた。なお、1羽のみ亜種アカアシアジサシと思われる個体が混じっていた) 
○コアジサシ          32羽(午前9時頃の干潟周辺のカウント数)
○シロチドリ          14羽(午前8時頃のカウント数)
○メダイチドリ          3羽(夏羽個体が2羽で、もう1羽は換羽中のようであった)
○ダイゼン            6羽(全て若鳥と思われる個体であった)
○トウネン            1羽(換羽中と思われる個体)
○オバシギ            3羽(夏羽個体)
○ソリハシシギ          1羽(よくカニを採餌していた)
○キョウジョシギ         4羽(午前9時頃に干潟付近を通過)
○キアシシギ           6羽(午前10時頃のカウント数)  
○チュウシャクシギ        2羽(午前8時頃のカウント数)


※葛西臨海公園(12:50〜14:40)
 到着時は既にかなり潮位が上がり、東渚の干潟も大部分が冠水しているところであった。クロハラアジサシ群を確認する目的で、主として西渚周辺でのみ探鳥した。クロハラアジサシは見られたものの、数は昨日に比べてさらに減少していた。ウミネコの若鳥が多くなり始めていた。主なものは次のとおり。

○クロハラアジサシ       3羽(西渚など。成鳥夏羽個体。到着直後の午後1時頃に西渚内の棒杭に3羽が休止しているのを確認したが、まもなく東渚方面に移動してしまい見えなくなってしまった。その後、午後2時頃になって2羽が再び見られるようになり、東渚内や東西渚間水路で採餌したりするのが見られた)
○アジサシ           2羽(東渚)
○コアジサシ         18羽(東西渚や水路周辺など)  
○イワツバメ          2羽(駅周辺)
○ミヤコドリ          11羽(東渚。干潟上で揃って休息していた)
○キアシシギ          2羽(東渚)
○セイタカシギ         2羽(東渚。中央丘付近から2羽が揃って飛び出すのが見られた)


以上。