2003年9月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑



【2003年9月6日】

※葛西臨海公園(7:00〜9:30)Torioのみ
 本日は長潮で、到着時は干潮。既に干潟は広がっており、旧江戸川河口付近にも干潟が現れていた。しかしながら、ハヤブサのせいか、東渚にはシギ・チドリ類はほとんど見られなかった。渚橋付近で探鳥した後、鳥類園に回ったが、午前9時前からアシ原の刈り込みが行われたことから、鳥は少なくなった。特段変わったものは見られなかった。主なものは次のとおり。

○ミサゴ             1羽(旧江戸川河口付近の竹杭に休止していたが、その後東渚内の棒杭に移動し羽繕いした)
○トビ              1羽(午前9時半頃に荒川河口上空を舞った)
○ハヤブサ           1羽(若鳥。午前8時半頃に、東渚の干潟上で休止しているのを確認できた)
○ヨシゴイ            1羽(午前7時半頃に、東渚から淡水池アシ原に飛来してくるのが見れた。飛来後はガマに休止したりしていた)
○クロツラヘラサギ       2羽(東渚。いずれも若鳥。干潟中央部付近で揃って休息していることが多かった)
○シロチドリ           2羽(西渚)
○ソリハシシギ          7羽(汽水池)
○アカアシシギ          1羽(汽水池)
○アオアシシギ         12羽(汽水池など)
○キアシシギ           4羽(汽水池など)
○ダイシャクシギ         2羽(西渚)
○ホウロクシギ          1羽(西渚)
○カワセミ             1羽(汽水池)


※谷津干潟(10:10〜16:40)
 到着時は干潮で、全体的に干潟が広がっていた。そのため、多くの鳥は遠方からの観察となったが、正午頃から潮位が上がり始め、午後3時頃からは観察センター東側の観察ポイント前などで近距離で見ることができた。昨日、見られたというヒバリシギは確認できなかったが、これまでの種類に加えてキリアイを見ることができた。また、トウネンは数が大変多くなってきていた。なお、コガモ2羽を確認したが、わたりの個体の可能性もあると思われた。主なものは次のとおり。

○ミサゴ             1羽(午前11時40分頃に干潟東端部上空に現れ、その後観察センター上空を越えて、南側に飛び去った)
○チュウサギ          3羽(サギ群中)
○コチドリ            2羽(観察センター西側アオサ堆積場所付近)
○シロチドリ           3羽
○メダイチドリ         35羽(午後3時頃のカウント数。幼鳥も多かった) 
○ダイゼン          136羽(午後3時頃のカウント数)
○トウネン          294羽(午後3時頃のカウント数。成鳥冬羽1羽を確認したが、残りは全て幼鳥と思われた)
○ウズラシギ          1羽(成鳥換羽中個体。干潟内をよく移動していたが、干潟が狭まってからは観察ポイント前に飛来した)
○キリアイ            1羽(幼鳥。干潟が狭まってからは観察ポイント前に飛来した)
○ハマシギ           2羽(成鳥換羽中個体)
○オバシギ          32羽(幼鳥。通称ドラム缶付近の干潟に多かった) 
○エリマキシギ         1羽(幼鳥。観察センター西側のアオサの堆積地付近を好んで採餌しているようであった)
○コアオアシシギ        1羽(幼鳥。干潟内をよく移動していたが、観察センター前浜から西側にいることが多かった)
○ソリハシシギ        16羽(アオサ堆積地などでも見られた)
○キョウジョシギ        14羽(幼鳥も見られた)
○アカアシシギ          3羽(幼鳥。2羽はアオサ堆積地を好んで採餌していたが、もう1羽は干潟内をよく移動しているようであった)
○アオアシシギ        10羽
○キアシシギ         22羽(もっといたものと思われる)
○オグロシギ          3羽(成鳥換羽中個体1羽、幼鳥2羽)
○オオソリハシシギ      17羽(成鳥も見られたが、幼鳥が多くなっていた)  
○ダイシャクシギ        3羽(午後3時頃からは観察センター前浜に集結)
○チュウシャクシギ       1羽(観察センター前浜)
○セイタカシギ        12羽
○コゲラ             1羽(午後4時過ぎに観察センター敷地内のケヤキの梢に飛来しているのが見れた。よく鳴いていた。谷津干潟周辺では比較的珍しいと思われる)


以上


【2003年9月7日】

※葛西臨海公園(7:40〜11:10)
 到着時は干潮。既に干潟は大きく広がっており、東渚沖合いや旧江戸川河口付近にも干潟が現れていた。このため、西渚周辺にいくらかのシギ・チドリ類が見られたものの、水鳥達はかなり散らばっていた。また、鳥類園は昨日までアシ原の刈り込みが行われたことから、鳥は少なかった。午前10時過ぎからは公園西側も回ったが小鳥類の姿は確認できなかった。なお、午前9時頃に東渚沖合い干潟上にユリカモメ群(約120羽)が休息しているのが見れた。主なものは次のとおり。

○ミサゴ             1羽(東渚内の棒杭に休止していた)
○オオタカ            1羽(若鳥。午前11時頃に公園中央部上空で帆翔しながら上昇し、高度を上げた後南西方向に移動するのが見られた)
○クロツラヘラサギ       2羽(東渚。いずれも若鳥。午前8時頃には東渚干潟内で揃って採餌していたが、午前9時頃には舞浜側の旧江戸川河口に生じた干潟付近で揃って採餌していた。時折、嘴を合わたりして相変わらず仲が良さそうに見えた。7月10日に2羽となってから、60日を経過したことになった)
○シロチドリ          10羽(西渚)
○トウネン           26羽(西渚の他、船着場付近でも見られた)
○オバシギ            3羽(西渚)
○ソリハシシギ          9羽(西渚、汽水池)
○アオアシシギ         13羽(汽水池など)
○キアシシギ           4羽(汽水池など)
○オオソリハシシギ        3羽(東渚沖合い)
○ダイシャクシギ         3羽(西渚の他、東渚沖合い)
○ホウロクシギ          2羽(東渚沖合い。なお、1羽を除いて飛翔する姿は確認できなかったことから、ダイシャクシギとの確実な識別はできなかった)
○チュウシャクシギ        3羽(旧江戸川河口の磯周辺)
○セイタカシギ          4羽(旧江戸川対岸の舞浜側アシ原育成地)
○ツツドリ             1羽(公園西側)


※谷津干潟(11:50〜16:30)
 到着時は干潮で、昨日同様に全体的に干潟が広がっていた。正午頃から潮位が上がり始め、午後3時頃からは比較的近距離で見ることができたが、午後3時半頃からは干潟外に飛び出す群が多くなった。これまでの種類に加えてタカブシギを見ることができた。ヒバリシギも見られたとのことであったが、我々は確認することはできなかった。主なものは次のとおり。

○チョウゲンボウ         1羽(午後1時前に、観察センター西側干潟上空に現れ、ホバリングと旋回を繰り返したが、狩りは行わず、西方向に飛び去った)
○チュウサギ           6羽(サギ群中)
○ハジロコチドリ         2羽(成鳥。午後3時頃に干潟中央部付近にいるのを教えていただき見ることができたが、その後しばらくして飛び去ったようであった)
○シロチドリ           2羽
○メダイチドリ         48羽(午後3時半頃のカウント数。幼鳥も多かった) 
○ダイゼン          134羽(午後3時半頃のカウント数)
○トウネン          237羽(午後1時頃のカウント数。きちんとカウントできなかったので、もっといたものと思われるが、昨日よりは少なくなったようであった。換羽中成鳥1羽を確認したが、残りはほとんど幼鳥と思われた)
○ウズラシギ          1羽(成鳥換羽中個体)
○キリアイ            1羽(幼鳥)
○ハマシギ           3羽(成鳥換羽中個体の他に、幼鳥と思われる個体も1羽見られた)
○オバシギ          42羽(幼鳥) 
○エリマキシギ         1羽(幼鳥)
○タカブシギ           4羽(幼鳥。到着直後に南船橋側で見られた。いただいた情報によると、これよりも早い時間には干潟東側で群が見られたとのことで、移動したものと思われた。谷津干潟では比較的珍しく、4羽の群を見たのは初めてであった)
○コアオアシシギ        1羽(幼鳥)
○ソリハシシギ        17羽
○キョウジョシギ       12羽
○アカアシシギ         3羽(幼鳥)
○アオアシシギ         8羽
○キアシシギ         24羽
○オグロシギ          3羽(成鳥換羽中個体1羽、幼鳥2羽)
○オオソリハシシギ      16羽(幼鳥が多くなっていた)  
○ダイシャクシギ        1羽(午後3時頃からは観察センター前浜で休息)
○ホウロクシギ         1羽
○チュウシャクシギ       1羽
○セイタカシギ        12羽


以上。


【2003年9月13日】

※葛西臨海公園(7:20〜12:20)
 到着時は満潮。午前9時くらいから徐々に干潟が出現してきたが、台風の余波による南からの強風が吹き始めた。このため、西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥は行わなかった。公園西側も回ったが、小鳥類の姿は確認できなかったものの、モズの高鳴きが2ケ所で見られた。鳥類園は、淡水池、汽水池ともにアシ原の刈り込みが行われ、鳥が集まりやすくなっており、アカアシシギの小群などが見られた。また、コガモ2羽が見られた。主なものは次のとおり。

○ミサゴ            1羽(東渚沖杭に休止していた)
○トビ             1羽(午前9時過ぎに鳥類園上空を通過した)
○オオタカ           1羽(若鳥。午前10時半に淡水池北側のマツに休止したりして、サギ類などを狩ろうとしたようであったが、成功しなかった)
○カラシラサギ         1羽(淡水池。サギ混群中で見られた。8月23日に汽水池で確認した個体と同一と思われた。足脚部は同様で、下嘴は2/3以上、上嘴も上部に1/3以上橙色部が残っており、カラシラサギと判断した。行動もコサギ
とは異なっているようであった)
○チュウサギ          4羽(淡水池) 
○クロツラヘラサギ       2羽(東渚。いずれも若鳥。満潮時は東渚の舞浜側堤防上で揃って休息していたが、干潟の広がりとともに東渚の潮溜りや汀線沿いで採餌行動を取っていた)
○コチドリ            3羽(汽水池)
○トウネン           1羽(船着場付近)
○ソリハシシギ         3羽(汽水池)
○アカアシシギ        10羽(汽水池など。昨日から群が見られているとのことで、我々も見ることができた。東渚と行き来する個体もいるようであった)
○アオアシシギ        11羽(淡水池、汽水池など。幼鳥も見られた)
○ホウロクシギ         2羽(東渚。ダイシャクシギとの確実な識別はできなかった)
○タシギ             3羽(淡水池)
○セイタカシギ         4羽(汽水池)
○カワセミ            2羽(淡水池、汽水池)


※谷津干潟(13:10〜17:20)
 到着時は干潮で、やや狭いながら、全体的に干潟が広がっていた。午後3時頃から潮位が上がり始め、午後4時頃からは比較的近距離で見ることができた。オグロシギが多くなっていたのが目立ったが、これまで見られていた、エリマキシギ、ウズラシギなどは見られなかった。なお、いただいた情報によると午前中にハヤブサが出現したとのことであった。主なものは次のとおり。

○チョウゲンボウ        1羽(午後4時過ぎに、南側から干潟上空に現れて干潟北側に移動し、通称ドラム缶付近の干潟で、舞い上がっては干潟に降りることを数回繰り返した後、西方向に飛び去った)
○チュウサギ          5羽(サギ群中)
○ハジロコチドリ        1羽(成鳥。午後4時半頃に見られた)
○シロチドリ          3羽
○メダイチドリ        61羽(午後4時半頃のカウント数。幼鳥も多かった) 
○ダイゼン         102羽(午後2時頃のカウント数。幼鳥1羽も見れた)
○トウネン         213羽(午後4時半頃のカウント数。換羽中成鳥1羽を確認したが、残りは幼鳥と思われた)
○キリアイ           2羽(いずれも幼鳥と思われた)
○ハマシギ          3羽(換羽中成鳥1羽と幼鳥2羽と思われた)
○オバシギ         41羽(幼鳥。先週に続いて多くの個体が見られた) 
○コアオアシシギ       1羽(幼鳥)
○ソリハシシギ       20羽(午後5時頃のカウント数)
○キョウジョシギ        6羽
○アオアシシギ       10羽
○キアシシギ        12羽
○オグロシギ        12羽(成鳥夏羽1羽の他は幼鳥と思われた。谷津干潟ではオグロシギは比較的珍しい。しかし、我々の記録であるが、95年9月から10月にかけては継続的に20羽以上の群が見られ、9月24日には最大60羽が見られたことがある)
○オオソリハシシギ     22羽(幼鳥が多くなっていた)  
○ダイシャクシギ       2羽(観察ポイント前にも来た)
○セイタカシギ       10羽


以上。


【2003年9月14日】

※葛西臨海公園(7:40〜15:00)
 到着時は満潮。午前9時くらいから徐々に干潟が出現し、正午過ぎには旧江戸川河口付近にも干潟が出現した。午前中は鳥類園で探鳥し、午後から西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行った。渚周辺にもシギ・チドリ類が見られたが、基本的には昨日と同様で、特段変わったものは見られなかった。なお、コガモは4羽となっていたが、カモ類の本格的な飛来はまだのようであった。主なものは次のとおり。

○アジサシ          6羽(午後1時頃に東渚周辺に一時的に飛来し、付近の棒杭等に休止していたが、まもなくして飛び去った)
○オオタカ           1羽(若鳥。本日も淡水池北側の木立付近に潜んでいるようであった。我々は、正午頃に淡水池の湿地にサギを狩ろうとして進入してきたのを見たが、狩りは下手なようで、成功しなかった)
○カラシラサギ         1羽(淡水池。サギ混群中で見られた。昨日と同一個体で、近距離で見られた。なお、この個体とは別に、午前8時過ぎに淡水池棒杭上に休止している個体も見られた。本個体は、嘴の色が鈍い黄色であった以外は、冠羽が目立ちカラシラサギの夏羽に近い印象であったが、距離があり、断定できなかった)
○チュウサギ          3羽(淡水池) 
○クロツラヘラサギ       2羽(東渚。いずれも若鳥。最近は満潮時を中心に舞浜側堤防付近で休息する傾向があるようであるが、午後2時頃からは上潮に合わせ、揃って干潟中央部で採餌行動を取っていた)
○コチドリ            1羽(幼鳥。汽水池)
○シロチドリ        約10羽(東渚。メダイチドリ群中)
○メダイチドリ       約60羽(東渚。小型シギ・チドリ類では最も多かったが、遠方のため、確実な同定ができない個体もかなりあった)
○トウネン         約10羽(東渚。メダイチドリ群中)
○ソリハシシギ         4羽(汽水池)
○アカアシシギ        10羽(汽水池。午前10時頃には汽水池で10羽が揃っているのが見られた。全て幼鳥であった)
○アオアシシギ        15羽(汽水池など。幼鳥も見られた。東渚と行き来する個体も見られた)
○キアシシギ          3羽(汽水池、渚周辺)
○オグロシギ          2羽(東渚。幼鳥。干潟中央部で採餌していたが、時折飛翔したことから、翼の幅広い白帯と尾の白黒を確認することができた)
○ダイシャクシギ        2羽(東渚。比較的近距離で確認できた)
○ホウロクシギ         1羽(東渚。午後2時過ぎに水浴するのが見られた)
○チュウシャクシギ       4羽(東渚周辺)
○タシギ             3羽(淡水池)
○セイタカシギ         3羽(汽水池)
○カワセミ            2羽(又は3羽。淡水池、汽水池)

以上。



【2003年9月15日】

※葛西臨海公園(7:40〜11:00)
 到着時は満潮。午前9時くらいから徐々に干潟が出現したが、日差しが強く、逆光条件のため、東渚周辺は観察しづらかった。特に、小型のシギ・チドリ類は遠方でもあり、判別困難な個体が多かった。主として鳥類園で探鳥したが、基本的には昨日と同様であった。なお、観察時間中には、クロツラヘラサギを視認することはできなかった。主なものは次のとおり。

○アジサシ          2羽(午前9時半頃に東渚周辺に一時的に飛来し、付近の棒杭等に休止していたが、まもなくして飛び去った)
○ハヤブサ          1羽(若鳥。午前8時頃に東渚の水鳥達が舞い上がったことから、探してみたところ、干潟上に休止しているのが確認できた)
○アマサギ          2羽(淡水池。棒杭に休止していた)
○カラシラサギ         1羽(淡水池。一昨日から連続して確認されたことになる個体。午前8時頃は棒杭上で羽繕いをしていたが、その後浅く水のついた湿地に移動し活発に動き回っては小魚などを採餌していた)
○チュウサギ          1羽(淡水池) 
○コチドリ            1羽(幼鳥。汽水池)
○ソリハシシギ         6羽(汽水池)
○アカアシシギ         8羽(汽水池。幼鳥。アシ原際を行動することが多かった。10羽いたものと思われるが、いちどにカウントできたのは最大8羽であった)
○アオアシシギ        19羽(汽水池など。幼鳥も見られた)
○オグロシギ          3羽(東渚。幼鳥。午前11時前に干潟中央部に飛来しているのが確認できた。2回ほど飛翔した)
○ダイシャクシギ        2羽(東渚)
○ホウロクシギ         1羽(東渚。観察条件が悪く、ダイシャクシギとの確実な識別はできなかった)
○チュウシャクシギ       2羽(東渚)
○タシギ             2羽(汽水池)
○セイタカシギ         7羽(汽水池)
○カワセミ            1羽(又は2羽。淡水池、汽水池)


※谷津干潟(11:40〜17:20)
 到着時は潮位が下がり、干潟が現れ始めているところであった。このため、現れ始めた東側の干潟付近にシギ・チドリ類が次々に舞い降りてきた。その後、午後1時頃にかけて三番瀬方面からの追加飛来個体もあった。午後3時半頃から潮位が上がり始め、午後4時頃からは比較的近距離で見ることができた。ハマシギの数が多くなってきていたが、種類数は減少してきているようであり、コアオアシシギや昨日見られたというシマアジは確認することができなかった。主なものは次のとおり。

○チュウサギ          5羽(サギ群中。サギ類は約140羽が集まっていた)
○ハジロコチドリ        2羽(到着直後には、観察センター前浜で見られた。その後干潟中央部に移動したが、干潟の大部分が冠水した午後5時頃には東側干潟に移動していた)
○メダイチドリ        32羽(午後4時半頃のカウント数。幼鳥も多かった) 
○ダイゼン         123羽(午後5時頃のカウント数)
○トウネン         245羽(午後5時頃のカウント数。成鳥冬羽と思われる個体も見られたが、ほとんどは幼鳥と思われた)
○キリアイ           3羽(いずれも幼鳥。到着直後に干潟東側で、いちどに確認できた。その後は散らばって、干潟中央部や観察センター西側のアオサ堆積場所などで採餌していた)
○ハマシギ         26羽(幼鳥も見られた。数が多くなっていた)
○ミユビシギ         1羽(幼鳥。ハマシギ群とともに飛来したようであった)
○オバシギ         29羽(幼鳥) 
○ソリハシシギ       20羽(午後1時頃のカウント数)
○キョウジョシギ       1羽(換羽中成鳥)
○アオアシシギ        7羽(幼鳥1羽も見られた)
○キアシシギ         8羽(幼鳥1羽も見られた)
○オグロシギ        13羽(成鳥夏羽、換羽中成鳥各1羽の他は幼鳥と思われた)
○オオソリハシシギ     16羽(幼鳥が多くなっていた)  
○ダイシャクシギ       1羽
○セイタカシギ        6羽

以上。 


【2003年9月20日】

※葛西臨海公園(7:40〜11:00)
 本日は小潮で、到着時は干潮。既に東渚には干潟が広がっていたが、シギ・チドリ類の姿は確認できなかった。午前8時くらいから時折小雨となったことから、主として鳥類園で探鳥した。特段変わったものは見られなかったが、コガモが多くなっていた(26羽)他、ヒドリガモ(3羽)も今季初めて確認した。また、クロツラヘラサギも健在であった。主なものは次のとおり。

○アジサシ        約40羽(午前9時半頃に、東渚を西渚側から舞浜沖方向に飛翔しながら通過した。なお、舞浜沖には約200羽が海上を群飛しているのが見られた)
○ミサゴ            1羽(午前8時頃に東渚干潟内の棒杭上に休止しているのが確認できた)
○カラシラサギ         1羽(淡水池。このところ見られている個体。上嘴の黄色部は、まだわずかに残っていた)
○チュウサギ          4羽(淡水池、汽水池)
○クロツラヘラサギ       2羽(若鳥。午前8時頃に、東渚中央丘付近の干潟で、やや離れて2羽が休息しているのが確認できた。6月29日に1羽が確認され、7月10日からは2羽が揃って滞在している) 
○コチドリ            4羽(成鳥2羽、幼鳥2羽。汽水池)
○トウネン           1羽(幼鳥。船着場付近護岸) 
○ソリハシシギ         4羽(汽水池)
○アカアシシギ         5羽(汽水池。幼鳥。アシ原際を行動することが多かった。もっといた可能性もあると思われる)
○アオアシシギ        22羽(淡水池、汽水池)
○タシギ             8羽(淡水池、汽水池)
○セイタカシギ         5羽(汽水池)
○カワセミ            2羽(汽水池)

以上。
 
【2003年9月21日】

※葛西臨海公園(8:50〜12:40)
 本日は長潮で、到着時は干潮であった。しかしながら、昨日午後から降り始めた雨が続き、雨中探鳥となった。最初に西渚テントで渚周辺を探鳥し、その後、船着場、鳥類園観察センターで探鳥した。悪天候のためか、西渚は人出がほとんどなく、多くの水鳥達が飛来していた。また、東渚にもアジサシの大きな群が飛来していた。特に変わったものは見られなかったが、クロツラヘラサギを西渚でも確認できた他、チュウヒを今季初認した。主なものは次のとおり。

○アジサシ      約1300羽(午前10時半頃のカウント数からの推計数。悪天候のためか、久しぶりに大きな群が東渚の干潟を中心に飛来していた。西渚や沖合いにも、かなりの数が見られたので、もっといたものと思われる。干潟に降りては群飛を繰り返したので、きちんとカウントすることができなかった。幼鳥も相当数含まれていた)
○ミサゴ            1羽(午前10時頃に旧江戸川河口の棒杭に休止しているのを見ることができた)
○チュウヒ           1羽(午前10時前に東渚アシ原上空を舞うのを見ることができた。いただいた情報によると、昨日も見られたとのことであるが、我々が視認したのは今季初めてであった)
○カラシラサギ         1羽(西渚。ほぼ夏羽の個体で、目先の青色はなかったものの、嘴は全体が黄色で、冠羽も多かった。13日から15日にかけて淡水池で見られた個体とは異なる個体であった。主として汀線沿いを走り回りながら独特の採餌行動を取っていた。コサギ、ダイサギの混群にも入ったが、その際の比較では、コサギよりもかなり小さかった。我々にとっては、9月に入って、これほどの夏羽個体を見たのは初めてであった)
○チュウサギ          2羽(淡水池)
○クロツラヘラサギ       2羽(若鳥。午前9時過ぎに西渚で揃って採餌しているのを見ることができた。その後、午前9時半頃に東渚に移動し休息してしまったが、正午過ぎからは上潮に合わせて再び採餌し始めるのが見られた) 
○シロチドリ          6羽(西渚)
○メダイチドリ        44羽(西渚。幼鳥も多かった)
○トウネン           8羽(西渚など。幼鳥)
○ハマシギ           1羽(西渚。換羽中成鳥)
○ソリハシシギ         7羽(西渚、汽水池)
○アカアシシギ         2羽(汽水池。幼鳥)
○アオアシシギ         5羽(汽水池など。幼鳥も見られた)
○オグロシギ          9羽(東渚。時折、数羽が干潟上を移動しているのが見られたが、午前11時頃に群となって比較的高く舞い上がり、南西方向に飛び去った)
○オオソリハシシギ       1羽(又は2羽。西渚で1羽が見られた他、東渚から飛び去ったオグロシギ群中にも1羽が混じっていた)
○タシギ            10羽(淡水池、汽水池)
○セイタカシギ         12羽(汽水池)
○カワセミ            1羽(淡水池)

以上。
 
【2003年9月23日】

※葛西臨海公園(6:50〜10:40)
 到着時は干潮の少し前。既に干潟は大きく広がっていた。公園中央部から鳥類園を中心に探鳥し、その後午前9時頃から西渚観察ポイントから渚周辺を探鳥した。基本的に一昨日と同様で、特に変わったものは見られなかったが、クロツラヘラサギ(1羽)が汽水池に入っているのを見ることができた他、西渚沖合いに、わたりと思われるスズガモ群(約250羽)を確認できた。主なものは次のとおり。

○アジサシ        約420羽(東渚周辺。午前7時半頃のカウント数。渚沖合いにも相当数が見られたが、数は減少してきているようであった)
○ミサゴ            1羽(午前10時半頃に東渚沖杭に休止しているのを見ることができた)
○カラシラサギ         1羽(西渚。午前7時過ぎに西渚の東堤防近くで採餌しているのを見ることができた。ほぼ夏羽の個体で、一昨日に見られた個体と同一と思われた。しかし、午前9時に観察ポイントに回った際には、既に東渚に移動してしまっていた)
○チュウサギ          1羽(汽水池)
○クロツラヘラサギ       1羽(又は2羽。若鳥。午前8時頃に鳥類園汽水池に飛来し、採餌しているのを見ることができた。その後、午前9時頃に西渚観察ポイントから東渚内に1羽を確認したが、同時刻は汽水池の個体の飛び去り後ということで、同時に2羽を確認することはできなかった) 
○シロチドリ         14羽(西渚)
○メダイチドリ        13羽(東西渚。幼鳥も多かった)
○ダイゼン           3羽(東渚)
○トウネン           1羽(西渚。幼鳥。メダイチドリ群中)
○ハマシギ           5羽(東渚)
○ソリハシシギ         7羽(西渚、汽水池)
○アカアシシギ         6羽(汽水池。幼鳥。散らばってアシ原際を行動していることが多く、まとまった形では見られなかった)
○アオアシシギ        10羽(汽水池など)
○ダイシャクシギ        1羽(東渚)
○ホウロクシギ         1羽(西渚。幼鳥のせいか、余りヒトを恐れず、干潟内で盛んにカニを捕食していた)
○タシギ            3羽(淡水池)
○セイタカシギ         6羽(汽水池)
○ツツドリ            1羽(淡水池付近。サクラの木から飛び出し、木立に入るのを近距離で見ることができたが、じっくりとは見れなかったので他のトケン類との確実な識別はできなかった)
○カワセミ           1羽(淡水池周辺)


以上。

【2003年9月27日】

※葛西臨海公園(7:20〜15:40)
 本日は非常に潮位が高く、到着時は満潮の少し後。そのため、干潟が広がリ出したのは午前9時頃からで、干潟が狭まって冠水したのは午後3時過ぎであった。公園西側もふくめ、全体的に探鳥した。特に変わったものは見られなかったが、オオハシシギの飛来を確認できた他、公園西側の小鳥類を初め、移動中の鳥が多く見られた。なお、午前中を中心にオオタカ若鳥が鳥類園を飛び回ったとのことであったが、我々は見られなかった。主なものは次のとおり。

○ヨシガモ           3羽(淡水池。エクリプス個体。ヒドリガモ群に混じって池中央部で水草を採食したり、島部に上がって休息したりしていた)
○ワシカモメ(写真:ワシカモメ)    1羽(第1回冬羽と思われる個体。午前9時前に西渚北東端の小さな砂浜で魚の死骸を採食していた。これまでも、それらしき個体が東渚のセグロカモメ群中に見られていたが、きちんと確認できたのは初めてであった。なお、いただいた情報によると、1ケ月くらい前の東渚での調査でも確認されているとのことであった。当地では、本年3月15日にも第4回冬羽個体と思われるものを確認している)
○アジサシ       約920羽(東渚および旧江戸川河口周辺。午前10時半頃のカウント数。渚沖合いにも相当数が見られた)
○ミサゴ            1羽(午前8時半頃には東渚内棒杭に休止しているのが見られたが、午後は沖杭に移動していた)
○チュウヒ           1羽(午後3時過ぎに東渚のアシ原や干潟上空を舞った) 
○チュウサギ          1羽(汽水池)
○クロツラヘラサギ       1羽(若鳥。午前中は確認できなかったが、午後3時頃に西渚観察ポイントから東渚内で採餌行動を取っている1羽が確認できた。採餌後は、東渚中央丘の草薮に移動し休息した。なお、いただいた情報によると22日までは2羽が揃っているのが確認されていたものの、23日以降は同時に2羽が確認されたことはないとのことであった)
○コチドリ            2羽(汽水池) 
○メダイチドリ         3羽(西渚周辺。なお、メダイチドリを中心とすると思われる小型シギ・チドリ類の約50羽の群飛が見られたが、観察条件が悪く、種類の識別などはできなかった)
○アカアシシギ        11羽(汽水池。幼鳥。午前9時頃に擬岩付近で揃って休息しているのが見られたが、干潟が現れるに伴い散らばって行動していた)
○アオアシシギ         8羽(汽水池など)
○オオハシシギ         1羽(汽水池。冬羽。擬岩付近)
○オオソリハシシギ       1羽(東渚。幼鳥)
○ダイシャクシギ        4羽(東渚。午後3時過ぎに揃って休息した)
○ホウロクシギ         2羽(東渚)
○チュウシャクシギ       2羽(東渚。午後3時過ぎにダイシャクシギ群近くに飛来して水浴、休息した)
○タシギ            7羽(淡水池)
○セイタカシギ         6羽(汽水池)
○ツツドリ            2羽(暗色型と赤色型が各1羽。鳥類園内のサクラの木立に潜り込んだりして毛虫を採食しているのを見ることができた。暗色型はオナガにモビングされたりしたことから、きちんと確認することができた)
○カワセミ            2羽(又は3羽。淡水池、汽水池周辺。2羽が追飛するのも見られた)
○ノビタキ            1羽(淡水池付近。♂冬羽個体と思われた)
○キビタキ            7羽(公園西側。♂成鳥1羽、♀タイプ6羽) 


以上。


【2003年9月28日】

※葛西臨海公園(7:20〜15:40)
 到着時は満潮。昨日と同様に、午前9時過ぎ頃から干潟が広がり始め、上潮に変わって干潟が冠水したのは午後3時半頃であった。午前中は鳥類園を中心に探鳥し、正午過ぎから公園西側、西渚観察ポイントへと回った。基本的には昨日と同様で、特に変わったものは見られなかったが、オオハシシギは本日は確認できなかった。なお、ヒヨドリの群がいくつも上空を移動していくのが見られた。主なものは次のとおり。

○ヨシガモ           1羽(淡水池。エクリプス個体。羽数が減少していたが、昨日と同様に水草を採食したり、島部に上がって休息したりしていた)
○アジサシ       約270羽(東渚周辺。午前9時半頃のカウント数。午前中を中心に渚沖合いにも相当数が見られたが、正午前に猛禽が上空に出現したのを機に東渚周辺から飛び去る個体が多くなり、午後2時過ぎにはほとんど見られなくなった)
○ミサゴ            1羽(午前8時頃に旧江戸川河口内の竹杭に休止しているのが見られたが、午後は沖杭に移動していた)
○チュウヒ           1羽(午前10時前に東渚アシ原上空を舞った)
○カラシラサギ         1羽(東渚。夏羽個体。午後3時頃に、他のサギ群とは離れて、汀線沿いに独特の採餌行動を取っているのが確認できた。遠方であったが、嘴の黄色と冠羽が確認できた。23日に見られた個体と同一と思われる) 
○チュウサギ          2羽(淡水池、汽水池)
○クロツラヘラサギ       1羽(若鳥。午前中は東渚中央丘の草薮内で休息していたが、午後2時過ぎに、西渚観察ポイントから東渚内で採餌行動を取っているのが確認できた)
○コチドリ            1羽(幼鳥。汽水池) 
○メダイチドリ         8羽(東渚。比較的近くに飛来した時に確認できた羽数。メダイチドリを中心とすると思われる小型シギ・チドリ類は約80羽が見られたが、観察条件が悪く、種類の識別はできなかった)
○ダイゼン            2羽(東渚)
○アカアシシギ         6羽(汽水池。幼鳥。午前9時頃に汽水池西側のアシ原際に6羽が揃って休息しているのが見られた。その後、汽水池では見られなくなってしまったが、午後3時頃には、東渚のアシ原際に3羽のアカアシシギと思われる個体が確認できた)
○アオアシシギ        10羽(汽水池、東渚。干潟が出現するまでは汽水池西側の棒杭上で休息していた)
○ダイシャクシギ        4羽(東渚。午後3時頃には集結し始めた)
○ホウロクシギ         2羽(東渚)
○チュウシャクシギ       1羽(東渚)
○タシギ            11羽(淡水池)
○セイタカシギ         16羽(汽水池、淡水池。数が多くなっていた)
○ツツドリ            1羽(暗色型幼鳥。汽水池南側のサクラの木で盛んに毛虫を採食しているのを見ることができた。赤色型も見られたとのことであったが、我々は確認できなかった)
○カワセミ            2羽(汽水池)
○キビタキ            3羽(鳥類園、公園西側。♀タイプのみ)
○コサメビタキ          1羽(公園西側)
○カケス             1羽(汽水池南側。鳴き声が聞こえたことから探したところ、近くのマツの木にいたようで、上空を西方向に移動するところが見られた) 


以上。