2003年3月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑


【2003年3月2日】
 
※葛西臨海公園(8:00〜13:30)(TORIKOのみ)
到着時は干潟がほとんど出ていなかった。北西風が非常に強く、海上には白波が立ち、探鳥には不向きな天気であった。このため、鳥類園のみで探鳥した。あまりにも風が強いためか、スズガモ約1000羽が東渚と鳥類園の間の水路で休んでおり、東渚や淡水池のカモ達も西側に寄っていた。東渚のシギ・チドリ類は確認できなかった。カンムリカイツブリが激減し、約100羽になっていた。ハジロカイツブリも以前のような大群を作らず、数十羽の群れがあちらこちらの海上に点在していた。淡水池にホシハジロの群れはかなり入っていたが、オオホシハジロは確認できなかった。また、強風のため小鳥の出が悪かったようだ。アセビやヒュウガミズキの花が咲き出していた。主なものは次のとおり。
 
○ミコアイサ     3羽(♀タイプのみ。1羽は、淡水池。2羽は旧江戸川河口)
○チュウヒ      1羽(9時半から10時位まで、断続的に、東渚上空を飛んでいた)
○セイタカシギ    2羽又は3羽(今日は旧江戸川舞浜側アシ原育成地の護岸には1羽もいなかった。2羽は、東渚と野鳥園の間の水路にできた干潟で、また、1羽は汐入池水門側で採餌していた。)
○ジョウビタキ    1羽(若♂。鳥類園の南側松林)
○アカハラ      2羽(鳥類園)
○ツグミ       6羽(鳥類園)
 
以上。


【2003年3月8日】
 
※葛西臨海公園(6:30〜10:30)
到着時は満潮。北西の強風が吹いていたこともあり、西渚観察ポイントからの探鳥は行わなかった。午前10時頃から干潟が広がり始めたが、シギ・チドリ群の東渚への飛来は確認できなかった。渚周辺のカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリはそれぞれ数百羽程度にまで減少していたが、夏羽個体が多くなっていた。比較的珍しいものとしてアメリカコガモが見られた。なお、オオホシハジロについては、淡水池に飛来するホシハジロ群を午前9時頃までモニターしたが、確認できなかった。。いただいた情報によると、このところ見られていないとのことであった。また、ツリスガラ、コイカルも見られているとのことであったが、我々は確認できなかった。主なものは次のとおり。
 
 
○コガモ(亜種:アメリカコガモ) 1羽(♂成鳥。淡水池。10日くらい前から見られているとのことで、我々は棒杭上で休止しているのを見ることができた)
○ミコアイサ           4羽(♂1羽、♀タイプ3羽。旧江戸川で確認できた。♂♀各1羽は護岸近くにいた。いただいた情報によると、我々の到着前には淡水池で見られたとのことであった)
○シロカモメ           1羽(成鳥と思われる個体。午前9時頃、東渚周辺を舞っているセグロカモメ群中に見られた)
○チュウヒ            1羽(午前9時半頃から東渚アシ原を舞ったが、ハヤブサに絡まれていた)
○オオタカ            1羽(若鳥。午前7時頃に淡水池北側の棒杭に休止し身繕いをしていたが、その後狩りを行いアシ際のコガモと思われる水鳥を捕らえ、北側斜面に運び採食するのが見られた)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。東渚上空。チュウヒがアシ原を舞うたびに飛び出してはモビングを行っていた)
○クイナ              1羽(淡水池。アシ原から飛び出して短距離を飛翔するのが見られたのみで、すぐにアシ原にかくれてしまった)
○セイタカシギ         12羽(水路側の東渚堤防に10羽が見られた他、旧江戸川舞浜側アシ原育成地護岸にも2羽が確認できた)
○オオハシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地護岸)
○ビンズイ             3羽(公園西側。ここ数日見られているとのこと。マツが植栽されている芝生上で採餌していた。2羽は足環が付されていた)
○タヒバリ             1羽(淡水池)
○ジョウビタキ           2羽(♂1羽、♀タイプ1羽)
○アカハラ             2羽(鳥類園、公園西側)
○シロハラ             1羽(鳥類園)
○ツグミ            約20羽(鳥類園、公園西側)
○オオジュリン         約16羽(淡水池周辺。活発に飛び回る個体が多かった)
 
 
※谷津干潟(11:40〜14:40)
到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり始めていたが、干潟は東側にわずかに出現しているだけであった。このため、シギ・チドリ類が飛来し始めたのは午後2時過ぎからであった。また、北西の強風が吹いた。これまでと特段変わったものは見られなかったが、ズグロカモメ、ツクシガモを引き続き確認することができた。ズグロカモメは夏羽となっていた。主なものは次のとおり。
 (写真:ズグロカモメ)
○アメリカヒドリ           1羽(♂1羽、観察センター前干潟上で休息していたヒドリガモ群中に見られた。あまりきれいな個体ではない)
○ツクシガモ            3羽(滞在3ケ月を超えた小群。到着時は干潟西端部で揃って休息していたが、その後浅水域に移動し、干潟西側で採餌していた)
○ズグロカモメ           2羽(成鳥。1羽は完全な夏羽となっていたが、もう1羽は前頭部を中心に白色部が残っていた。これまで同様、干潟東側を中心に飛翔・採餌・休息・水浴などを繰り返していた。なお、2羽が同時に飛翔したり、鳴き交わしたりするのが確認できた)
○チョウゲンボウ          1羽(午後1時20分頃に、干潟東端部上空に出現したが、2回ほど旋回した後に北方面に飛び去った)
○シロチドリ            4羽(干潟東側。午後2時前に飛来した)
○ハマシギ           約240羽(干潟西側。午後2時半過ぎに三番瀬方面から飛来した)     
○セイタカシギ            8羽(主として干潟西側で見られたが、午後2時過ぎには淡水池で水浴するのが見られた)
○アカハラ              2羽(淡水池周辺)
○ツグミ               2羽(後背地)
 
以上。


【2003年3月9日】
 
※葛西臨海公園(12:20〜14:50)
到着時は既に大きく干潟が広がっていたが、時折、突風を伴う強風が吹いていたことから、西渚観察ポイントからの探鳥は行わなかった。また、公園西側にも回らなかった。鳥類園南側の水路沿いに広がった干潟周辺では、マツ林が風をさえぎり比較的ゆっくりと探鳥できたが、強風のため鳥類園付近でも探鳥は難渋した。なお、本日もシギ・チドリ群の東渚への飛来は確認できなかったが、セグロカモメ類は約100羽が集結していた。主なものは次のとおり。
 
○ミコアイサ           2羽(♂♀各1羽、鳥類園南側水路のスズガモ群中で見られた)
○オオタカ            1羽(若鳥。午後1時前頃に、淡水池北側の棒杭に休止したり、北側斜面の木立周辺を飛翔したりするのが見られた)
○ハマシギ            7羽(鳥類園南側の水路干潟)
○セイタカシギ         14羽(鳥類園南側の水路干潟に集まって採餌していた)
○ジョウビタキ           1羽(♀タイプ)
○アカハラ             1羽(鳥類園)
○ツグミ              8羽(鳥類園)
 
以上。



【2003年3月15日】
 
※谷津干潟(7:50〜11:20)
到着時は潮位が下がり始め、予想以上に干潟が広がっていた。このため多くのシギ・チドリ類が既に飛来していた。北からの風がやや強く吹き、小雨もあり寒かった。夏羽となったズグロカモメとツクシガモを引き続き確認することができた他、越冬中のシギ・チドリ類もかなり見られたが、ハジロコチドリ、メダイチドリは確認できなかった。主なものは次のとおり。
○アメリカヒドリ           1羽(♂1羽、干潟東側のヒドリガモ群中。羽を広げた時に白い腋羽を確認できた。あまりきれいな個体ではない)
○ツクシガモ            3羽(観察センター西側干潟や谷津バラ園側干潟で揃って採餌していた)
○ズグロカモメ           2羽(成鳥夏羽。2羽が同時に飛翔しているのが確認できたのは午前8時半頃のみであった。干潟が大きく広がっていたことから干潟中央部から干潟東側を中心に飛翔・採餌を繰り返していた)
○シロチドリ           28羽(干潟東側。午前9時頃のカウント数)
○ダイゼン           145羽(干潟東側。午前9時頃のカウント数)  
○ハマシギ         約2200羽(午前9時頃のカウント数)
○トウネン             5羽(干潟東側。午前9時頃のカウント数)
○ヨーロッパトウネン        2羽(干潟東側。断定するには距離があった)
○ミユビシギ            5羽(干潟東側)
○コオバシギ            1羽(成鳥冬羽。干潟中央部から東側にかけて移動しながら採餌していた。三番瀬周辺で越冬中の個体。わずかに換羽が始まっているようであった)      
○セイタカシギ            9羽(主として干潟西側)
○アカハラ              1羽(淡水池周辺)
○ツグミ               7羽(後背地)
○オオジュリン          約18羽(東側アシ原)
 
※葛西臨海公園(12:20〜16:30)
到着時は潮位が上がり干潟が狭まってきているところであった。小雨もあったことから午後3時近くまで鳥類園周辺で探鳥し、その後、久しぶりに西渚観察ポイントからの探鳥を行った。鳥類園では、先週に引き続いてアメリカコガモが見られた他、今シーズン初めてツリスガラを見ることができた。また、渚周辺では、セグロカモメ・オオセグロカモメ混群中にワシカモメを確認することができた。渚周辺のカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリの夏羽個体はさらに多くなっていた。主なものは次のとおり。
 
(写真:ワシカモメ)


○コガモ(亜種:アメリカコガモ) 1羽(♂成鳥。汐入池)
○ミコアイサ           4羽(♂1羽、♀タイプ3羽。鳥類園南側水路で確認できた。♂1羽は午後3時前に飛来し、水浴を繰り返していた)
○ワシカモメ           1羽(第4回冬羽と思われる個体。午後3時過ぎに東西渚間水路南端部に設置してある棒杭に休止しているのを見つけた。その後2回ほど休止する棒杭を変えたものの、付近に留まっていた。棒杭にはセグロカモメ・オオセグロカモメが混群の形で休止していた。我々が湾岸フィールドでワシカモメを確認したのは初めて)
○チュウヒ            1羽(午後1時過ぎに東渚アシ原を舞った)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。正午過ぎに東渚舞浜側堤防上の流木に休止しているのが見られた)
○クイナ              1羽(淡水池、アシ原際を歩きながら採餌)
○コチドリ             3羽(汐入池。先週初認されていたとのことであるが、我々は今シーズン初めて確認した)
○シロチドリ           約30羽(東渚)
○ハマシギ           約240羽(東渚)
○タシギ               4羽(汐入池)
○セイタカシギ         約10羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地護岸内)
○イソヒヨドリ            1羽(♂成鳥。旧江戸川京葉線鉄橋橋脚部)
○トラツグミ             1羽(鳥類園)
○アカハラ             1羽(鳥類園、公園西側)
○ツグミ              8羽(鳥類園など)
○ツリスガラ           18羽(淡水池。午後1時頃に淡水池アシ原に数羽が見られていると教えていただき、見ることができた。その後、観察していたところ、アシ原下部に潜んだりしながら、時折アシ原上部に10羽前後が上がってきては採餌するということを繰り返していた。アシ原で採餌中に確認できた個体数は最大12羽であった。しかし、午後2時前に揃って鳴きながらアシ原から飛び出して高く舞い上がり東渚方面に飛び去った際の個体数は18羽であった。当地のツリスガラについては昨年11月の東渚内の調査で既に確認されていたという情報をいただいていたが、我々が確認したのは今シーズン初めて)
○オオジュリン         約16羽(淡水池、汐入池周辺)
○シメ               1羽(公園中央部)
 
以上。
     


【2003年3月16日】
 
※葛西臨海公園(7:40〜13:30)
到着時は干潟が相当広がっていた。午後1時頃まで、風も弱く快晴であった。午前10時半頃から正午過ぎまでは、昨日同様西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥も行った。渚周辺のスズガモ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリは、まだかなりの数が見られた。見られた種類は昨日とそれほど変わらなかった。ワシカモメについては午前11時頃にチュウヒが東渚干潟上空に進入した際に、飛び上がったセグロカモメ群中にそれと思われる個体が見られたが、遠方でかつ沖合いに飛び去ったことから充分な確認はできなかった。主なものは次のとおり。
 
○コガモ(亜種:アメリカコガモ) 1羽(♂成鳥。淡水池。午前中は見られなかったが、午後1時頃にペアで棒杭のある付近に飛来し、約20羽のコガモ群中に入った。その後、水面から飛び上がり、棒杭上に休止した)
○ミコアイサ           3羽(♀タイプのみ。鳥類園南側水路内)
○トビ              1羽(午前11時頃に荒川河口方面から西渚上空を通過して東渚に進入し、棒杭上に休止したり、干潟に舞い降りたりしていた)
○チュウヒ            1羽(又は2羽。東渚。比較的よく飛翔した。干潟上空にも進入し、カモメ類を飛び立たせていた)
○オオタカ            1羽(亜成鳥。午後零時半頃に淡水池北側のマツに休止するのが見られた。午後1時頃には淡水池のアシ原上を低く飛んだものの、狩りを行ったものではないようで、その後もマツに休止していた)
○ハヤブサ            1羽(成鳥。到着直後には東渚の西渚側堤防上で休止していたが、午前8時頃に飛び立ち、舞浜側堤防の流木上に移動した)
○クイナ              1羽(淡水池。西側のアシ原で鳴き声が聞こえたが姿を確認することはできなかった)
○シロチドリ          約40羽(東渚。遠方のため、ハマシギとの確実な判別はできていない)
○ハマシギ          約200羽(東・西渚。午前8時頃のカウント数) 
○カワセミ             2羽(汐入池と水路で各1羽)
○ジョウビタキ           3羽(♂1羽、♀タイプ2羽)
○アカハラ             2羽(鳥類園)
○ツグミ            約15羽(鳥類園、公園中央部)
○ツリスガラ          約10羽(淡水池周辺のアシ原。風も弱く快晴であったことから、午前中から活発に動き回り、アシの茎やガマの穂に止まって採餌しているのが見られた)
○オオジュリン         約30羽(淡水池周辺。活発に飛び回る個体が多かった)



【2003年3月21日】
 
※船橋海浜公園(7:30〜10:10)
到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり始めていたが、シギ・チドリ類は堤防上や棒杭上で休止していた。午前9時頃から干潟が広がりだし、多くの水鳥達が飛来してきた。越冬群のシギ・チドリに加えて、コチドリ、ホウロクシギが見られた。また、カモ類でも、ウミアイサが集結していた他、ビロードキンクロ、アメリカヒドリを確認できた。カモメ類は、ユリカモメとカモメが非常に多かったが、セグロカモメ類は約40羽で特記すべきものは見られなかった。主なものは次のとおり。
 
○アメリカヒドリ           2羽(♂♀各1羽、船橋港側堤防内水面。♂は谷津干潟個体とは異なるきれいな個体であった。また、ペアとなっていた♀についても、はばたき時に白い腋羽を確認できたので本種と判断した)
○ホオジロガモ          10羽(♂1羽、♀タイプ9羽。♂を含む3羽は堤防内水面で見られた)
○ビロードキンクロ         1羽(♂成鳥と思われる個体。堤防内水面のスズガモ群中で見られた。最接近時で距離約80mくらいであった)
○ウミアイサ            26羽(♂6羽、♀タイプ20羽)
○ミヤコドリ            58羽(到着時は堤防上で休息していたが、午前9時頃に正面干潟に飛来した。その後、午前10時頃には、かなりの個体が市川塩浜方面に飛び去った)
○コチドリ              1羽(午前9時半頃に見られた)
○ハジロコチドリ          2羽(成鳥冬羽。三番瀬周辺で越冬中の個体)
○シロチドリ            18羽(午前9時頃のカウント数。もっといたものと思われる) 
○ダイゼン           143羽(午前8時頃のカウント数)  
○ハマシギ         約2300羽(午前9時頃のカウント数)
○トウネン             5羽(午前9時半頃に船橋側干潟で見られた)
○ヨーロッパトウネン        2羽(午前9時半頃に船橋側干潟で見られた)
○ミユビシギ           64羽(午前8時半頃のカウント数)
○コオバシギ            1羽(成鳥冬羽。三番瀬周辺で越冬中の個体。ハマシギ群中で採餌していた)
○ダイシャクシギ          1羽(午前10時前に市川側干潟で見られた)
○ホウロクシギ           1羽(午前9時半頃から正面干潟で見られた。今季初認)      
○タヒバリ              2羽(干潟周辺で見られた)
○ジョウビタキ            1羽(♀タイプ。マツ林付近で見られた)
○ツグミ               5羽(後背地の他、干潟でも見られた)
 
※葛西臨海公園(11:40〜16:10)
到着時は干潮で、鳥類園南側水路にも干潟が広がり、また、東渚沖合いにも大きく干潟が広がっていた。このため、初めに鳥類園周辺で探鳥し、午後3時頃から西渚観察ポイントからの探鳥を行った。西渚で早くもオオソリハシシギが見られたが、猛禽類は見られない種類が多かった。他は、これまでと同様であった。なお、渚周辺のカンムリカイツブリは再び1000羽を超える個体数となっていたことから、移動個体が中継地としているのではないかと思われた。主なものは次のとおり。
 
○コガモ(亜種:アメリカコガモ) 1羽(♂成鳥。午後1時過ぎに淡水池北西水面にいるのが確認できた)
○ミコアイサ           1羽(♀タイプ。旧江戸川)
○シロカモメ           1羽(成鳥。渚周辺で見られた約120羽のセグロカモメ群中で見られた。午後4時頃までは東渚の周辺干潟にいたが、午後4時頃に西渚水面内の棒杭に飛来して休止した)
○オオタカ            1羽(亜成鳥。午後1時頃に淡水池北側のマツに休止しているのが見られた。時折、カラスのモビングを受けていた)
○コチドリ             3羽(汐入池)
○シロチドリ           10羽(西渚で採餌していた)
○ハマシギ          約220羽(午後3時過ぎに西渚に飛来した)
○ミユビシギ            1羽(ハマシギ群中)
○オオソリハシシギ         1羽(西渚干潟で採餌していた。今季初認)
○セイタカシギ          18羽(鳥類園南側水路干潟)
○ジョウビタキ            3羽(♂1羽、♀タイプ2羽。鳥類園周辺)
○イソヒヨドリ            1羽(♂成鳥。旧江戸川京葉線鉄橋橋脚部)
○ツグミ              6羽(鳥類園など)
○ツリスガラ            3羽(淡水池。数羽が散らばって採餌しているとのことで、我々は♂1羽を含む3羽を確認できた)
○オオジュリン         約10羽(淡水池周辺)
 
以上。


【2003年3月23日】
 
※船橋海浜公園(7:50〜11:50)
到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり始めていたが、シギ・チドリ類は堤防上や棒杭上で休止していた。午前10時頃から干潟が広がり始めた。カモ類では、ウミアイサがさらに多くなっていた他、ビロードキンクロ、アメリカヒドリに加え、コオリガモを確認できた。カモメ類は、ユリカモメとカモメが多かったが、セグロカモメ類は干潟に飛来したのは約10羽で、多くは遠方堤防に留まっていた。なお、カモ類の観察に時間を要したことから、小形シギ類は充分に観察できなかった。主なものは次のとおり。
(写真:ビロードキンクロ)
○アメリカヒドリ           2羽(♂♀各1羽、船橋港側堤防内水面。ヒドリガモ群とともにアオサを採食していた)
○ホオジロガモ           7羽(♂1羽、♀タイプ6羽。♂を含む5羽は堤防内水面で見られた)
○コオリガモ             1羽(♀夏羽への換羽中と思われる個体。船橋港側堤防南端部から約100m沖合いの水面で採餌を繰り返していたが、その後、水浴、羽繕いなども行った。我々が三番瀬でコオリガモを確認できたのは、2001年2月18日以来で2シーズンぶり)
○ビロードキンクロ         1羽(♂成鳥。堤防内水面のスズガモ群中で見られた。午前11時40分に水上バイクが水面内に進入してきたことから、スズガモ群、ホオジロガモ群とともに飛び立ち、正面干潟沖合いのスズガモ群中に入った)
○ウミアイサ            34羽(♂12羽、♀タイプ22羽。さらに数が多くなっていた。周辺海上には、もっといたものと思われる)
○ツバメ               1羽(午前8時半頃に堤防周辺を西から東に通過して行った。今季初認)
○ミヤコドリ            82羽(午前10時頃に、いくつかの群に分かれて正面干潟に飛来した。午前10時過ぎのカウント数)
○シロチドリ           約20羽(推定数) 
○ダイゼン          約150羽(午前9時頃のカウント数)  
○ハマシギ         約2000羽(推定数)
○トウネン             3羽(午前10時過ぎに船橋側干潟で見られた)
○ミユビシギ          約50羽(推定数)
○コオバシギ            1羽(成鳥冬羽。三番瀬周辺で越冬中の個体。ハマシギ群中で採餌していた)
○ダイシャクシギ          3羽(午前10時過ぎに干潟中央で見られた)
○ホウロクシギ           2羽(午前8時頃には1羽が干潟近くに飛来したが、午前10時過ぎには2羽確認できた)      
○タヒバリ              2羽(干潟周辺で見られた)
○ジョウビタキ            1羽(♀タイプ。マツ林で見られた)
○イソヒヨドリ            1羽(♂成鳥と思われる個体)
○ツグミ               6羽(後背地の他、干潟でも見られた)
 
※葛西臨海公園(12:40〜17:00)
到着時は干潮で、東渚沖合いにも大きく干潟が広がっていた。このため、初めに鳥類園周辺で探鳥し、午後2時頃から西渚観察ポイントからの探鳥を行った。しかしながら、潮位の上昇が遅い時間となったことから、カモメ類を中心とした水鳥達は遠方干潟などに留まったままのものが多く、判別しにくかった。特記すべきこととしては、チュウヒが東渚アシ原に留まっていることが確認できたことと、ツバメ類を初認したことであった。なお、いただいた情報によると、鳥類園ではアメリカコガモ、ツリスガラ、クイナが確認されたとのことであったが、我々は確認できなかった。渚周辺のカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリはまだ、かなりの数が残っていたが、淡水池のホシハジロを中心としたカモ類はかなり少なくなった。主なものは次のとおり。
 
○ミコアイサ           2羽(♀タイプのみ。淡水池。1羽は棒杭で休息していた)
○チュウヒ            2羽(午後3時頃に東渚アシ原から相次いで干潟に飛来し舞い降りた。その後双方が干潟上で絡んだが、再び干潟に降り、約15分後に別々に東渚アシ原に舞い戻った。なお、このうちの1羽は午後5時前に東渚アシ原上空を舞っているのも見ることができた)
○ツバメ              1羽(淡水池周辺)
○イワツバメ            2羽(葛西臨海公園駅周辺)
○コチドリ             2羽(汐入池)
○シロチドリ            2羽(西渚)
○ハマシギ          約380羽(渚周辺の干潟に群れていたが、午後3時前には、群が一時的に西渚干潟に飛来した。飛来時のカウント数)
○オオソリハシシギ         1羽(西渚を含む周辺の干潟で採餌していた)
○タシギ              2羽(汐入池)
○セイタカシギ          22羽(鳥類園南側水路干潟。数が多くなってきているので集結しているものと思われる)
○タヒバリ              1羽(鳥類園)
○ジョウビタキ            2羽(♂♀各1羽。鳥類園)
○ツグミ               7羽(鳥類園など)
○オオジュリン         約10羽(淡水池周辺)
 
以上。


【2003年3月29日】
 
※葛西臨海公園(6:40〜10:40)Torioのみ
到着時は潮位が下がり始めていたが、干潟の広がりは大きくなかった。最初に公園中央部の桜並木周辺で探鳥し、その後渚橋周辺、鳥類園を回り、午前9時過ぎから西渚観察ポイントからの探鳥を行った。渚橋付近でシマアジが見られた。東渚干潟にはセグロカモメ群約50羽が降りていたが、特記すべきものは見られなかった。なお、いただいた情報によるとツリスガラはこのところも確認されているとのことであったが、見れなかった。また、アメリカコガモはこのところ確認されていないとのことであった。主なものは次のとおり。(写真:シマアジ)
 
○シマアジ           1羽(♂夏羽。午前7時半頃に渚橋近くの護岸にいるのを見つけた。ヒドリガモ、コガモの混群(約40羽)中で盛んに採餌していた。その後は、午前9時過ぎに採餌場所付近から飛び立ったということであったが、午前9時半頃に鳥類園淡水池に入っているのを見ることができた。淡水池ではコガモ群近くに見られた。我々が葛西臨海公園でシマアジの夏羽を見たのは2001年3月18日に次いで2回目)
○ミコアイサ           1羽(♀タイプ。鳥類園南側水路内)
○クイナ             1羽(汐入池。午前8時半頃に、アシ原際を擬岩付近から水門方面に移動しながら採餌しているのが見れた。2回ほど鳴いた。また、くちばしの赤色が鮮やかになってきているようであった)
○コチドリ            4羽(汐入池。鳴きながら飛び回っていた) 
○シロチドリ         約10羽(西渚)
○ハマシギ         約100羽(東・西渚)
○ミユビシギ           1羽(西渚、ハマシギ群中) 
○タシギ             2羽(汐入池、淡水池で各1羽)
○セイタカシギ         20羽(汐入池で10羽が見られたが、旧江戸川対岸の舞浜側アシ原育成地にも10羽が休息していた)
○タヒバリ             1羽(西渚)
○ジョウビタキ           1羽(♀タイプ)
○アカハラ             1羽(公園中央部)
○シロハラ             1羽(公園中央部)
○ツグミ            約32羽(鳥類園、公園中央部)
○オオジュリン          約8羽(淡水池周辺)
 
 
※谷津干潟(11:30〜13:40)Torioのみ
到着時は干潮を過ぎて、干潟が狭まり始めているところであった。潮位の上昇に伴い、三番瀬方面から飛来するシギ・チドリ類を期待したが、正午過ぎに少数が飛来したのみであった。ユリカモメが約2000羽集結しており、頭部が黒くなってきている個体もいくらか見られたが、特記すべき鳥は見られなかった。なお、越冬していたズグロカモメとツクシガモの滞在期間は、ズグロカモメ(11月19日〜3月15日)、ツクシガモ(12月3日〜3月19日)で、いずれも春分の日前に渡去したとのことである。主なものは次のとおり。
 
○コチドリ              1羽(干潟西側)
○シロチドリ             6羽(正午過ぎに干潟東側に飛来した)
○ダイゼン              1羽(午後1時前に干潟東側に飛来した)
○ハマシギ           168羽(正午頃に干潟西側に飛来した)
○ホウロクシギ            1羽(干潟東側で盛んに採餌していた)
○セイタカシギ            9羽(主として干潟西側で見られた)
○ツグミ               2羽(観察路周辺)
○オオジュリン            6羽(干潟東側アシ原)
 
以上。  


【2003年3月30日】
 
※船橋海浜公園(7:10〜9:40)Torioのみ
到着時は干潟がかなり出現しており、既に水鳥達は干潟に広がっていた。シギ・チドリ類では越冬群のほとんどの種類の他に、わたってきたと思われる種類も見られた。カモ類では、ウミアイサはまだ多くの個体が見られたものの、スズガモ群中には特記すべきものは見られなかった。カモメ類は、ユリカモメとカモメが多く、セグロカモメ類も約50羽が干潟に飛来していたが特に変わったものは見られなかった。主なものは次のとおり。
 
○ウミアイサ            28羽(♂10羽、♀タイプ18羽。干潟上で休息している個体も多かった。周辺海上には、もっといたものと思われる)
○ミヤコドリ            48羽(午前8時頃のカウント数。数が少なくなっていたが、時間からみて、他の干潟に移動した個体も相当数あったものと思われる)
○コチドリ              2羽(23日に引き続いて見られた)
○ハジロコチドリ          2羽(成鳥冬羽。三番瀬周辺で越冬中の個体) 
○シロチドリ           約30羽(推定数。きちんとカウントできなかった)
○メダイチドリ            3羽(夏羽の個体であった。三番瀬周辺で越冬していた2羽が換羽した可能性もあるが、飛来したもののように思われた) 
○ダイゼン          約150羽(推定数。きちんとカウントできなかった)  
○ハマシギ         約2000羽(推定数。きちんとカウントできなかった)
○トウネン             5羽(到着直後、船橋側干潟で見られた)
○ヨーロッパトウネン        2羽(当初トウネン群と混じっていたが、その後、トウネンとは離れて2羽が揃って採餌した。わずかに換羽が始まっているようであった)
○ミユビシギ          約40羽(推定数。きちんとカウントできなかった)
○オオソリハシシギ         2羽(いずれも橙色の夏羽に換羽中の個体であった。今季初認)
○ダイシャクシギ          1羽(午前8時頃まで干潟中央で見られた)
○ホウロクシギ           1羽(干潟中央で見られた)      
○ジョウビタキ            1羽(♀タイプ。後背地)
○ツグミ               6羽(後背地の他、干潟でも見られた)
○オオジュリン            3羽(船橋側後背地アシ原)
 
※葛西臨海公園(10:40〜17:00)Torioのみ
到着時は干潮。好天で、桜の開花も進んだことから公園中央部付近は、かなりの人出であった。このため、主として鳥類園で探鳥し、西渚観察ポイントからの探鳥は午後2時からの約1時間のみ行った。シマアジが昨日に続いて見られた他、アメリカコガモも再確認できた。また、猛禽類が去ったせいか、セイタカシギ、オオハシシギが鳥類園に飛来し、にぎやかになっていた。渚周辺は、まだかなりのスズガモ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリが群れていた。主なものは次のとおり。
 
○コガモ(亜種アメリカコガモ)   1羽(成鳥♂。汐入池。わたってしまったと思われていたが、まだ留まっていたようである。本日も情報をいただいて探したが、午後3時頃にようやく見つけた。淡水池のアシ原に潜んだり、汐入池と頻繁に行き来したりしているようである)
○シマアジ             1羽(成鳥♂。淡水池。昨日に引き続き見られた。正午頃までは淡水池北側のアシ際で休息し、時折水面に出てくるだけであったが、午後は淡水池の湿地で盛んに採餌していた)
○シロカモメ            1羽(若鳥。東渚に集結していたセグロカモメ群約40羽の中に見られた。飛翔も確認できたが、相当距離があった)
○ツバメ              3羽(又は4羽。鳥類園、西渚)
○コチドリ             3羽(汐入池)
○シロチドリ            4羽(渚周辺)
○ハマシギ            18羽(渚周辺)
○タシギ             約8羽(淡水池、汐入池。午後4時以降に飛翔する個体がよく見られた)
○オオハシシギ           1羽(淡水池。ここ数日、汐入池などでも見られることが多くなっているとのことであった)
○セイタカシギ         約20羽(汐入池)
○コゲラ               1羽(当地では比較的珍しい)
○ジョウビタキ            1羽(♀タイプ)
○イソヒヨドリ            1羽(成鳥♂。旧江戸川京葉線鉄橋橋脚部)
○トラツグミ             1羽(午後4時半頃に見られた)
○アカハラ              1羽(成鳥♂)
○ツグミ               6羽(鳥類園など)
○ツリスガラ             2羽(淡水池。鳴き声は比較的聞こえたので、5〜6羽はいるものと思われた。視認できたのは1回のみ2羽だけであった)
○オオジュリン          約20羽(淡水池、汐入池のアシ原) 
 
以上。